企業のDX化の第一歩として注目されているのがNAS/ファイルサーバのクラウド化
――企業のDX化が促進されていますが、ITに慣れていない企業にとってはいきなりDX化に取り組むのは難しいという声も聞かれます。実情はいかがでしょうか?
<宍戸氏>
DXの取り組みを意識した情報収集をされる企業様は、弊社にも非常に多くのご相談を頂きます。その中でよく頂くお声として、「使いやすいツールである」こと、「専門的な技術が無くても管理運用が出来ること」を気にされており、ツール導入に足踏みされている企業様は多い印象です。もう一つ、企業様のお声としてあるのが、経営層の協力を頂けないとなかなかDXの取り組みが活発化されず、ツールも使われないということです。
経営層の視点、情報システム部の視点、ユーザの視点で、それぞれ重要視される所が違うため、導入されることへのハードルがあるように感じております。特にITに関することは、まずは情報システム部中心で情報収集され、一番の観点はいかにセキュアに利用できるかになります。一方ユーザにとっては、いかに自分たちの業務に使えるかが重要なため、そこに差が生まれます。
とはいえ、経営層の皆様からは、DX推進且つ費用対効果の視点があり、3者の視点を合わせる事が難しい中で、DX化の第一歩目として注目頂いているのが、NAS/ファイルサーバのクラウド化だと感じております。
――NAS/ファイルサーバのクラウド化とは、どのようなものでしょうか。
<宍戸氏>
通常、社内にサーバやNASを置いて管理をされますが、そういった物理的な機器へデータを保存する代わりに、Fileforce®を利用して企業様の重要なデータへアクセスするという方法です。クラウド化する事のメリットとしては、万が一災害が起きた際にも、サーバが壊れて社内の重要なデータが消失してしまうといったリスクを回避する事が可能という点です。
また、自社でサーバを管理している場合、オフィスに出社しなければトラブル時の対応ができず、業務が滞ることもあるでしょう。
そこで、インターネット上に設置された保管場所にファイルやフォルダなどのデータを保存できる「クラウドストレージ」を活用することで、そういったリスクも回避できます。
また、ペーパーレス化や、テレワーク対応などの観点からも、データをクラウド上で保管したいというニーズは増えていますね。
――データのクラウド化のメリットは他にもありますか?
<宍戸氏>
まずは、管理や運用面でのメリットが挙げられます。
自社サーバを運用する場合は、保守が5年程度で切れてしまうため、サーバの検討からスケジュール設計、サーバの構築と切り替えなどの一連のプロセスを5年ごとに行わなければなりません。クラウドストレージを導入していれば、そうした煩わしいプロセスがなくなります。
また、サーバはデータ容量が決まっているので容量を増やすためにはストレージ増設の計画や再構築が必要ですが、クラウドストレージであれば容量やユーザ数の変更にすぐに対応できる点もメリットですね。
さらに、インターネットとデバイスがあればデータにアクセスできる環境になるため、テレワーク中の従業員や、外出中の営業担当者など、どんな状況でも全社共有データにアクセスできます。わざわざ出社したりオフィスに戻ったりすることなく、必要なときに必要な情報にアクセスできれば、業務効率化にもつながります。
<勝元氏>
データをクラウド化することには、セキュリティ面でのメリットも大きいと思います。
お客様の個人情報や自社の情報などをクラウド上に保管することに抵抗を感じている方もいるかもしれません。しかし、多くのクラウドストレージはデータの暗号化等など十分なセキュリティ対策が行われているため、重要なデータを安全に保管できます。
情報漏洩やデータ流出などに対策するための手間もコストも、大きく削減できるはずです。
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――単に「データをクラウド上で見ることができる」というだけでなく、業務効率化やセキュリティ対策などさまざまなメリットにもつながるのですね。
しかしながら、新しいツールを導入するには、それなりに手間もかかるかと思います。そのため、なかなか踏み出せない企業も多いのでは?
<宍戸氏>
確かにその通りで「業務にITを取り入れたい」とは思っているものの「今までのオペレーションはなるべく崩したくない」と、ジレンマを抱えている企業も多くいらっしゃいます。確かに、何年も同じオペレーションでやってきた業務であれば、1から新しく設計し直すのは大変ですよね。
ですので「業務にITを取り入れる」という最初の一歩として選ぶツールは、使い勝手や手軽さで選んだほうが良いと思います。
複雑で多機能なツールのほうが良さそうなイメージがあるかもしれませんが、最初から高度なツールを導入すると使いこなすのが難しいんですよ。
当社のクラウドストレージ「Fileforce®」は、Windowsのエクスプローラー上で使えるため、Windowsを利用しているお客様から「今までと同じ業務フローが再現できている」「新たに覚えることが少なくて便利」という声をいただいています。
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――Windowsのエクスプローラー上で利用できるとは、具体的にどのようなものになりますか。
<勝元氏>
「Fileforce® Drive」という、Windows上で動作するアプリケーションを提供しています。こちらを使っていただくことで、Windows上に仮想ドライブとしてFileforce®を設定できます。そのため普段Windowsを利用している操作性をそのまま再現でき、フォルダをアップロードしたりファイルを編集したりする作業が、今までと同じように行えるのです。
実際にはファイルはクラウド上で管理されているため、パソコンの容量を圧迫することもありません。また、独自のデータストリーミング技術を活用しているので、クラウドであることを意識させず、高速で安定した操作性を実現しています。
エクスプローラーから今までのファイル操作ができるFileforce®Drive
――新しいツールを導入しても、今までのオペレーションを変える必要がない点は強みですね。Fileforce®ならではの強みは、他にもありますか。
<宍戸氏>
開発から運用保守、販売まで当社で一貫しているため、完全な国産ツールです。クラウドストレージというと外資系のツールが有名ですが、Fileforce®は純国産なので、日本の商習慣に合わせた機能や使い勝手が強みと言えます。
お客様の大切なデータを扱うため、開発メンバーはテレワークを禁止して完全出社にしており、本番環境を操作できるエンジニアも一定数に限っているため、セキュリティ面も特徴ですね。
<勝元氏>
データだけでなく通信も暗号化しているため、データは非常に安全に保護されている状態です。
開発から運用まで国内で行っていますし、データの保存先も国内に限定しているため、そもそも海外にデータが流出するリスクを低減することができます。
個人情報や機密情報なども、非常に高いセキュリティレベルで保存できます。
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――セキュリティ面で言うと、近年は企業に対するサイバー攻撃が増えていると聞きます。DX化を進めたい企業にとっても関心が高いのではないでしょうか。
<宍戸氏>
一般的には、ウイルス対策ソフトをインストールして対策をとっている企業が多いですね。しかし近年のサイバー攻撃は巧妙化しているため、100%安全というのは非常に難しいと感じております。
特に、ランサムウェアの被害は増えています。情報処理推進機構(IPA)による調査では、ランサムウェアによる被害が2021年から2023年の3年間連続1位となっています。
ランサムウェアは、データが暗号化されるだけでなく、データを復旧するための身代金も要求されます。身代金を支払ってもデータが完全に復旧するという保証はなく、企業の機密データが抜き取られているケースもあるのです。
ランサムウェアは特に被害が大きいため、企業はウイルス対策ソフト以外の側面でも充分に対策しなければなりません。当社のお客様からも「もしも被害に遭ったら…」「万が一に備えたい」という声は多く聞かれます。
そういったお声からFileforce®に新たに追加されたのが、Fileforce®のランサムウェア対策機能です。
<勝元氏>
Fileforce®のランサムウェア対策機能は「3つのゼロ」が特徴です。
1つめが「被害ゼロ」。もしもランサムウェアの被害を受けても、被害を受けたファイルを特定して復旧できます。
2つめが「手間ゼロ」。専門知識や細かな設定をしなくても、ランサムウェア対策機能をONにするだけで利用できる機能となっています。
そして3つめが「コストゼロ」。すべての料金プランで、追加料金なしで利用できます。
この「3つのゼロ」というアプローチから、みなさまにランサムウェア対策機能を使用していただくことで、ランサムウェアに対してもう身代金を支払わず、いつかは「ランサムウェアゼロ」となることを目指しています。
このように、ファイルフォースでは、お客様が本当に必要としている機能を高品質で提供することを心がけています。
ランサムウェア対策機能の管理画面イメージ
――ほかにも、お客様から評判の良い機能などはありますか。
<宍戸氏>
複数名でフォルダやファイルを運用していると「誰かが間違って削除してしまった」「誰かがフォルダを移動させて、どこにいったかわからない」などのトラブルが起きやすくなります。
Fileforce®では、誰がどのファイルをどのように操作したかというログが残ります。管理者はユーザの操作ログを確認できるため、もしファイルがなくなってもすぐに元に戻すことが可能です。
また、それぞれのフォルダに権限も設定でき、部署や従業員ごとにアクセスできるデータを制限できます。権限を設定することで、そもそもトラブルを未然に防ぐこともできるんです。
――社内利用の事例をご紹介いただきましたが、社外とのやり取りは可能でしょうか。
<宍戸氏>
もちろん可能です。外部の方はアカウントがなくても無料で利用できるため、たとえば取引先に発注書を送ったり、業務委託先にデータを渡したりするなどの使い方もできます。
このように、Fileforce®を介して社内外とのデータのやり取りを行うことで、徐々にITツールに慣れていけるという効果もあるんです。今までITに不慣れだった方がFileforce®を使ってITリテラシーが向上することで、さらにワンランク上のDXに踏み切ることができるようになります。
――管理者側にもユーザ側にも効果があるのですね。最後に、今後の展望をお聞かせください。
<宍戸氏>
今までもこれからも、お客様が必要とする機能を提供することにこだわり続けます。
直近だと、先ほど紹介したランサムウェア対策機能。さらに電子帳簿保存法にも対応しました。
今後はファイルを扱う業務の省力化につながるAI技術の活用も検討していますし、6月のInterop2023でもリリースに向けて開発中のイメージを展示して、ご来場のお客様に多くの反響も頂きました。他にもお客様に役立つ機能、業務の自動化・効率化につながる機能の追加を計画中です。
ただ単に「データを預かる」だけではなく、Fileforce®で業務を改善したり、企業成長につなげたりしてほしいと思っています。
クラウドストレージだからこそ、Fileforce®だからこそ、提供できる価値を見つけて進化を続けていきたいです。
――クラウドストレージというツールにとどまらず、お客様の利便性・効率性を追求しているファイルフォース。今後のさらなるアップデートが楽しみです。
今回は貴重なお話、誠にありがとうございました。
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