電子帳票システムとは
電子帳票システムとは、請求書や発注書などの帳票を電子データとして発行・管理してくれるシステムのことです。
帳票を電子データで発行・管理しておくことで、経理業務を簡略化できたり、紙やインクなどのコストを削減できたりなどさまざまなメリットが得られます。
紙媒体で帳票を取り扱っている企業は、電子帳票システムを導入することで、より快適に帳票管理ができると言えるでしょう。
電子帳票システムで使用できる主な機能
次に、電子帳票システムで使用できる主な機能を4つ紹介します。
【使用できる機能】
- 帳票作成機能
- 帳票配信機能
- 帳票管理機能
- セキュリティ機能
帳票作成機能
「帳票作成機能」とは、帳票フォーマットを自社のデザインにレイアウトできる機能です。出力方法には、PDFやエクセルなどのさまざまな方法があります。
また、電子帳票システムを自社のシステムと連携させることで、帳票を取引先に応じて自動作成することも可能です。
帳票配信機能
「帳票配信機能」とは、作成した帳票を取引先に簡単に送信できる機能です。「帳票配信機能」には、主に3パターンあります。
- メール送信(ダウンロード式やメール添付式)
- FAX送信(クラウドシステム経由)
- 郵便代行(1通ごとに200円程度の代行料金がかかる)
なお、サービス提供会社によって送信方法は異なるため、事前に確認しておきましょう。
電子帳票システムでは、封筒に入れて郵送したり、FAXで1枚ずつ送ったりと、帳票送付の面倒な手間を省けます。
帳票管理機能
「帳票管理機能」は、作成した帳票をサーバー上で管理してくれる機能です。取引先や作成期間などでフォルダーを分けてくれるため、確認したい帳票があればすぐに見つけられます。
なお、保管されている帳票データは、PDFやCSV、エクセルなどのフォーマットで出力が可能です。
セキュリティ機能
「セキュリティ機能」には、保管されている帳票にアクセス権限を設定できたり、帳票管理画面のアクセスログを残せたりなどがあります。
そのため、帳票の不正利用などを未然に防げる機能だと言えるでしょう。また、「セキュリティ機能」はサービス提供会社によってセキュリティ強度が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
電子帳票システムを導入するメリット
電子帳票システムを導入するメリットは、4つです。
【メリット】
- 業務の効率を高められる
- コストを削減できる
- セキュリティレベルを強化できる
- 災害に備えられる
業務の効率を高められる
電子帳票システムのメリット1つ目は、業務の効率を高められることです。というのも、発行した帳票データを企業ごとに自動送信してくれるからです。
例えば、取引先ごとに「請求書」「発注書」などの帳票を登録しておくことで、一つひとつ入力する手間がなく自動で発行・送信してくれます。
そのため、帳票を管理している部署の業務効率を格段に高められます。また、誤字脱字や送付先の間違えなどの人的ミスも防げるので、業務精度の向上にもつながると言えるでしょう。
コストを削減できる
電子帳票システムのメリット2つ目は、コストを削減できることです。
電子帳票システムを導入すると、帳票の発行・管理はすべて電子版でおこなわれます。そのため、これまで帳票に使用していた雑費や人件費などさまざまなコストを削減できます。
【削減できる主なコスト】
- 紙代
- インク代
- 切手代
- 封筒代
- ファイル代(帳票管理用)
- 人件費(帳票作成・管理の労働時間短縮)
帳票を電子化しておくことで多くのコストを削減できるため、長期的な視点で見ると大幅な経費削減につながるでしょう。
セキュリティレベルを強化できる
電子帳票システムのメリット3つ目は、セキュリティレベルを強化できることです。
帳票には自社や取引先企業の機密情報が多く記載されています。そのため、紙媒体の帳票が1枚紛失しただけでも大きな問題に発展するでしょう。
電子帳票システムを導入すると、保管・管理をすべて電子版でおこなうため、帳票の紛失を防げます。
また、サービス提供会社によって、閲覧履歴や操作ログ、パスワード設定などセキュリティ対策を十分にできるため、情報漏れのリスクを最小限に抑えられます。
災害に備えられる
電子帳票システムのメリット4つ目が、災害に備えられることです。
紙媒体で帳票を保管している場合は、火災や洪水などの災害が発生すると、帳票データが消滅してしまうリスクが高いです。しかし、電子システム内に帳票を保管しておくことで、災害が発生しても帳票データの紛失を防げます。
電子帳票システムで大切な帳票データを災害から守れることは、大きなメリットだと言えるでしょう。
電子帳票システムの注意点
次に、電子帳票システムの注意点を3つ紹介します。
【注意点】
- 導入費用がかかる
- 思うように成果が出ない可能性がある
- システム障害で業務が止まる
導入費用がかかる
電子帳票システムの導入には費用がかかります。そのため、電子帳票システムに使用できる予算を事前に考えておくことが大切です。
また、提供している会社によって買い切りなのか、月額制なのか、追加オプションがあるのかなど料金形態が異なるため、申し込み前にしっかりと確認しておきましょう。
電子帳票システムは、前述したとおりさまざまなコストを削減できます。したがって、長期的な目線で導入費用と削減できるコストを比較すると良いでしょう。
思うように成果が出ない可能性がある
電子帳票システムによっては、思うように成果が出ない可能性があります。というのも、サービス提供会社によって機能に違いがあるからです。
そのため、自社の帳票管理方法に合っていない電子帳票システムを導入してしまうと、帳票の保管や管理がうまくいかず、手間と時間がかかってしまう可能性があります。
電子帳票システムで成果を出すためにも、使える機能や使用方法を事前に確かめておきましょう。
システム障害で業務が止まる
電子帳票システムでもっとも注意すべき点は、システムサーバーのダウンです。というのも、サーバーがダウンすると、帳票作成などの経理業務が止まってしまうからです。
電子帳票システムを利用する際は、サーバーのダウンに備えて、自社で作成できるフォーマットを用意しておくなどの対策を考えておく必要があります。
電子帳票システムの選び方
電子帳票システムの選び方は3つです。後悔しないためにも選び方を確認しましょう。
【後悔しない選び方】
- 自社に合った帳票管理ができるか確認する
- 過去の帳票データを簡単に取り込めるか確認する
- 必要としている機能が備わっているか確認する
自社に合った帳票管理ができるか確認する
電子帳票システムの選び方の1つ目は、自社に合った帳票管理ができるかを確認することです。
なぜなら、業種によって帳票の仕様が異なるからです。そのため、業種ごとに適したフォーマットや、現在使用しているフォーマットに近い帳票を作成できるか確認しておきましょう。
また、帳票を出力する際の形式や、モバイル対応の可否なども併せて確認しておくと良いです。
過去の帳票データを簡単に取り込めるか確認する
これまでの帳票を紙媒体で保管している方の中には、過去の帳票を電子帳票システムに取り込みたい場合もあるでしょう。
その場合は、紙媒体の帳票データを簡単に取り込める電子帳票システムを選ぶことをおすすめします。サービス提供会社によっては、紙媒体の帳票を機器でスキャンするだけで取り込むことができます。
必要としている機能が備わっているか確認する
サービス提供会社ごとに、備わっている機能は異なります。そのため、日頃の業務が簡略化する機能があるかで電子帳票システムを選びましょう。
例えば、検索機能に「日付」「取引先企業名」「金額」などよく使う項目があるかや、プレビューで帳票データをすぐに閲覧できる機能があるかなどです。
経理業務の仕事内容を変えないためにも、よく使用している機能が備わっている電子帳票システムを選びましょう。
おすすめ電子帳票システム3選
最後に、おすすめ電子帳票システムを3つ紹介します。サービス提供会社に迷ったら、こちらで紹介するサービスがおすすめです。
【おすすめ電子帳票システム】
- 「楽楽明細」
- 「ナビエクスプレス」
- 「@Tovas」
大企業を含めた10,000社が導入している「楽楽明細」
「楽楽明細」は、10,000社が導入した実績のあるクラウド帳票発行サービスです。(2024年4月時点)
帳票データ各種を自動で発行し、顧客にメールや郵送、FAXなどで送信してくれます。また、インボイス制度にも対応しているため、インボイス制度の要件を満たした請求書を発行したい方にもおすすめです。
NTTグループが提供している「ナビエクスプレス」
「ナビエクスプレス」は、NTTグループが提供している電子帳票システムで、電子メールでは対応できない大容量データをWeb上で簡単に送信してくれます。
帳票を送る相手が多い方は、「ナビエクスプレス」を利用しましょう。
導入サポートが充実している「@Tovas」
「@Tovas」は、帳票管理で100年以上の歴史がある電子帳票システムです。そのため、これまで蓄積してきたノウハウを持っています。
また、専任担当者が導入・運用のサポートをしてくれるため、初めて電子帳票システムを利用する方でも安心して利用できます。
まとめ
今回は、電子帳票システムについて紹介しました。電子帳票システムとは、請求書や見積書などの帳票を電子データとして発行・保管してくれるシステムのことです。
提供している会社によって、使えるサービスや料金形態が異なるため、利用する際は自社に合った電子帳票システムを選ぶことが大切です。
また、電子帳票システムの導入に不安を感じている方は、「@Tovas」のような専任担当者がサポートしてくれるシステムを使用したり、自社に適した電子帳票システムがなにかを専門業者に相談したりすると良いでしょう。