オンラインとリアルのイベントが盛ん!その中で感じる課題とは
<福谷氏>
本日はbravesoft株式会社代表取締役社長の菅澤英司様にお越しいただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
昨今、イベントブームになっていると感じておりましたので、今回はイベント運営についての御社のサービスを詳しくご紹介いただき、勉強させていただくことを楽しみにしておりました。早速ではございますが、自己紹介をよろしくお願いいたします。
<菅澤氏>
改めましてbravesoft株式会社CEOの菅澤と申します。学生時代にエンジニアをやっておりまして、卒業してすぐにbravesoftを創業して現在は18年目になります。過去には多くのアプリ開発に携わっておりまして、「TVer」や「ボケて」、首相官邸のアプリなどの実績がございます。
10年前にイベントブームの予兆を感じ、イベントDXを進めるためのプロダクト「eventos(イベントス)」を立ち上げました。コロナの影響でリアルイベントの開催が減少したことで本事業もピンチになったこともありましたが、その反面、オンラインイベントが非常に伸びまして、本事業もピンチを脱却できました。また、コロナが5類に分類されたためリアルイベントが復活してきておりまして、「eventos」の活用が広まっております。Japan Mobility Showでも採用されました。本日はこの「eventos」について詳しくご紹介できればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
<福谷氏>
最近はリアル開催のイベントだけでなく、オンラインでのウェビナーやイベントなども多数開催されていますね。それに伴って、デジタルを活用してイベント運営を効率化するイベントDXの需要が高まっているので、「eventos」について詳しく聞けることを楽しみにしております。
弊社もさまざまなイベントを開催しておりまして、企画の打ち出し、LPの作成、参加いただいた企業様やユーザー様の情報管理などなど、イベント運営に関わる課題は少なくありません。ほかにも多くの企業様が同じように課題を抱えていらっしゃると思います。御社にお問い合わせされる企業様は、具体的にどのような課題を抱えているのでしょうか?
<菅澤氏>
本当に多くの課題をお聞きするので、代表的なものをいくつかご紹介していきます。
「eventos」はコロナ禍前から事業を展開しているので、コロナ禍より前からイベントに関するお悩みをお聞きしているのですが、「イベント運営の効率化」や「イベント運営のDX化がなかなか進みにくい」といった課題は多く見受けられます。
たとえば受付に紙のリストが用意されていて、参加した方にチェックを入れていただくという形式の運営方法は、依然として多数のイベントで行われています。リストにチェックを入れるために行列ができてしまったり、自分の氏名や会社名などを他の参加者に見られてしまったりするなど、運営側だけでなく参加者側も不便や不満を感じることになります。このような非効率なイベント運営は、コロナ禍より前から課題として挙がっていました。
もう1つの大きな課題は「イベントの資産化」です。イベント運営では、参加者を集めることに精一杯になりがちで「そのイベントは本当に効果があったのか」「参加者はイベント後にファンや固定客になってくれたのか」などの効果測定や振り返りはできていない企業が少なくありません。そのイベントの価値の可視化と資産化が大きな課題となっています。
しかし、こうした大きな課題は、実は大きなチャンスでもあると私は思っています。
イベントを実施している企業様の中には「なんとなくやってみよう」というように経営者様の直感で始めている企業様も少なくありません。そうした場合、大がかりなイベントでも2~3人の少人数で運営を回していたり、イベント専用のシステムは使わずにGoogleフォームや自社サイトなどを活用して集客したりしていることが多いと思います。
しかし、実際にはツールを導入することで大きなイベントでも効率的に回せるようになり、効果測定をして次のイベントを企画できるようになるため、成功が近づくのです。
<福谷氏>
私たちもイベントを運営する中で、今おっしゃっていただいた課題を抱えておりました。今後もさまざまな課題を抱えていくのかなという思いがありますが、御社のようなその道のプロの方々がどんどんブラッシュアップをかけていき、課題解決の力にもなっていただけると安心です。
「eventos」でイベント運営を効率化
<福谷氏>
実際に御社のサービスである「eventos」の機能や活用方法をおうかがいしてもよろしいでしょうか?
<菅澤氏>
「eventos」は、ノーコードで一通りのイベントDXに必要な機能をご利用いただけるサービスとなっております。
たとえば、イベントに参加したい方が公式サイトやLPなどから申し込もうとすると、他のフォームやサービスへ遷移します。オンラインでの参加の場合、さらにZoomなどの他サービスへと誘導されます。また、リアルでの参加の場合は、名刺を渡したりチェックリストにチェックしたりしますよね。
このように、イベント参加に関わるだけでもさまざまなツールやチャネルにまたがっている状況です。
その点、「eventos」はイベントの公式サイトを立ち上げ、その中に参加申し込みフォームやオンライン配信、セッションの申し込み、チケット抽選、決済、イベント後の効果測定など、すべてをオールインワンで完結できます。申し込みや参加なども同一サイト上で行えるため、参加者様にとっての利便性も高いので、「申し込みがあったけど実際に参加しなかった」という人を削減する効果もあります。
さらに、我々はもともとスマートフォンアプリに強い会社ですので、eventosで公式アプリも構築できます。アプリを持っていきますと、リアルイベントに行った時に、急なセッションの時間変更、天候の影響による入場開始時間変更なども即座に把握できます。また、各エリアの混雑状況もプッシュ通知でお知らせできるので、参加者様はストレスフリーでお楽しみいただけます。QRコードをかざすだけで名刺交換できる機能も搭載しております。
アプリもWebサイトも共通の管理画面になっており、情報の反映もできますので、スマートに管理ができます。どの人がどういった行動をしたのか、どの人がエンゲージメントが高いのか、ということも分析できるようになります。
もう1つの特徴は、ノーコードで誰でもサクッとエンジニアが作るかのようなサイトやアプリが作れる点です。他のサービスやデータベースなどとのつなぎ込みは、当社のエンジニアが対応させていただくのでご安心ください。当社は子会社も含めて180人ほどの規模なのですが、その約7割がエンジニアになっておりますので、MAツールやLINEなどと「eventos」の連携の事例があります。我々がエンジニア集団だからこそ、あらゆるつなぎ込みを行い活用の幅を広げられることが可能なので、そこも強みの一つです。
<福谷氏>
ありがとうございます。アナログ的なところがDX化できれば、業務負荷が減ってリソースができるので、次のイベントの企画などにリソースを充てられますね。
ひとつ私が気になることがありまして……イベントを開催する中で一方通行になってしまっているのではないかと不安になることがあります。特にウェビナーでは、ちゃんと聞いてくれているのか、楽しんでいただいているのかと、いった不安があることも多いのですが、そういった不安を解消するための機能はあるのでしょうか?
<菅澤氏>
確かにコロナ禍でオンラインイベントのニーズが一気に広がり、私たちも試行錯誤してきました。たとえば、チャットで参加者様とコミュニケーションできるといった機能もありますし、付随サービスでLive!アンケートといったサービスもやっております。セッションやイベントで、参加している方のスマホから投票できたり、コメントをしたりできるサービスで、リリースから4年間で約600万人の方に使っていただいております。
こうしたちょったしたことで、参加者様は自分もイベントに参加しているという意識が強くなりますよね。
一方で、コロナ禍でオンラインイベントが広まりましたが、その限界を薄々感じている方も多いのではないでしょうか。確かにオンラインだと世界中どこからでも参加できますし、時間をずらしても参加可能ですが、参加者様の情熱の上がり方はリアルイベントより低いかもしれません。リアルイベントとオンラインイベントは、それぞれメリット・デメリットもありますが、やはりリアルイベントも軽視できませんよね。
たとえば、リアルイベントには10人しか参加しなくても、その10人の情熱が高まりファンになってくれたら、大きな効果です。そして、そのリアルイベントを録画しておき、サイト上でアーカイブ配信することで、数カ月後でもイベントの内容を見ることができ、そこからお問い合わせや資料請求などが発生するかもしれません。
つまり、オンラインイベントが広まったからと言って、決してすべてをオンライン化する必要はなく、オンラインとリアルを併用していくことが重要だと考えています。
オンラインイベントのメリットが取り上げられることは多いですが、リアルイベントの価値というのは皆様まだまだ実感してないぐらいではないかと私は思っていますね。
<福谷氏>
オンラインとリアルを併用することでエンゲージメントも高まりそうですね。
最後に、「eventos」のビジョンをおうかがいしてもよろしいでしょうか?
<菅澤氏>
誰もが簡単にイベントを開催できるようになったり、参加できるようになっていることでビジネスも加速しますし、単純に皆様の毎日が楽しくなると思っています。「eventos」をご活用いただければ集客が楽になったり、広告の投資分析ができたりします。また、その後1年間にわたってこれぐらいの効果があったとか、イベント後に受注につながったとか、効果測定も容易になるよう、今後さらにブラッシュアップを続けていきたいです。
イベントそのものも、まだまだ変えられると思っています。デジタルを駆使することで参加がスムーズになったり、行列ができなくなったりするなど、参加体験が向上します。また、大規模な展示会はすべて回ることが難しいですが、ワンタッチで予約することで並ばずにブースに入ることができ、気になるサービスがあればすぐに担当者から詳しい話を聞けたら、参加者様の満足度も上がります。
イベントの価値はまだまだ上げられる余地があると思っていますので、これからAIなども活用してさらにアップデートしていきたいです。
<福谷氏>
イベントを通じて参加者様と関係性構築につながるサービスだと感じ、非常に興味がわきました。本日は貴重なお話をありがとうございました。