交通費精算に領収書は必要?
仕事に関わる交通費を経費として精算するにあたって、気になるのが「領収証の必要性」ではないでしょうか。
交通費の領収書は、その交通費が不正でないことを示すためにも重要視されているものではありますが、場合によっては交通費精算の際に不要となるケースもあります。
では、具体的に、どのような場合に領収書が不要となり、必要となる場面はどんなシーンなのか、さっそく見ていきましょう。
経費精算システムをご検討の方はこちら
■「ジンジャー経費」は経費精算で起きる歩留まり、面倒を削減する経費精算システムです。
詳細の続きはこちら■
3万円未満の交通費は領収書不要な企業が多い
交通費精算において、領収書は「3万円未満」であれば提出を不要とする企業が多いです。
仕事で取引先に足を運んだ際や、必要な手続きを済ませるために役所へ行ったりするときなど、会社から近い場所なら高額な交通費とはならないことがほとんどです。
3万円未満の交通費で領収書の提出を求めない理由としては、「消費税法」が関係しています。消費税法では、3万円未満の取引に限り領収書を不要と定められているのです。そのため、3万円未満の交通費は、領収書を不要とする企業が多いと考えられます。
3万円未満の交通費でも領収書を用意したほうが良い
前項では、「3万円未満の交通は領収書を不要とする企業が多い」として解説しましたが、企業の社内既定の内容に関わらず安価な交通費であっても、領収書を用意しておくことをおすすめします。
電車やバスで移動することとなった場合、後から「どの区間に乗って、いくらかかったのか」を調べる必要がなくなります。
とくに、複数の公共交通機関を利用する場合は、複数の運賃を計算したり、税率の問題を考慮して計上したりしなければならず、領収書がないと時間がかかってしまうことも少なくありません。
交通費精算書など、会社既定の書類を作成を求められるようであれば、領収書があると書類作成の手間を省きやすくなるのでおすすめです。
交通費の領収書精算を効率化するには?
交通費の領収書精算を効率化するにはどうしたらいいのでしょうか。
領収書の精算は工数や時間がかかりやすいのが事実。可能な限り手間を省いて本業に集中したいと考える方は少なくありません。
ここからは、具体的な効率化の方法についてご紹介します。
回数券を使う
交通費の領収書精算を効率化するための方法として、まずは、回数券の使用を検討してみてください。
回数券とは、同じ区間を頻繁に乗車する利用者へ向けた、乗車券のことです。通常よりもお得に乗車出来るうえに、乗車する回数分を購入できるので、「毎日利用するわけではないものの、週に数回乗車する」といった場合は定期よりもコストパフォーマンスが高いといった魅力があります。
回数券を会社に購入してもらい、支給してもらうことができればそもそも経費精算の手間を省くことができます。経理担当の協力が必要となるため、導入可否は交渉次第ではありますが、一度相談してみてはいかがでしょうか。
ICカードの利用履歴を確認する
近年、多くの方が利用している「交通系ICカード」は、利用履歴が残るので、交通費の領収書精算で便利です。
一般的に使用されている交通系ICカードといえば、PASMOやSuicaなどが挙げられますが、いずれも「どこからどこまで乗車したのか」「いくらかかったのか」「何時に利用したのか」が明確に記録として残ります。
そのため、会社既定の精算書などを作成する際に、履歴の内容をそのまま記入できるので大幅な工数削減につながるでしょう。
ただし、注意したいのが「履歴の印字の手間がかかる」という点です。交通系ICカードは、改札にかざすだけなので、履歴の印字は券売機まで移動して操作する必要があります。
混雑している時間帯は券売機で並ばなければいけないことも多いので、人によっては「かえって手間・時間がかかる」と感じることもあるかもしれません。
交通費精算書などの書類作成の手間を軽減したい、移動時の手間を増やすことは避けたい、など自身の希望に合わせて対応を検討しましょう。
経費精算サービスを利用する
経費精算サービスを利用することで、交通費の精算工程をぐっとラクにすることができます。
近年、経費精算に特化したクラウドサービスが多数展開されるようになり、交通費の精算の手間を軽減できるようになってきました。スマホにインストールして利用できるアプリも多く、交通費が発生したその場ですぐに交通機関の利用履歴や金額などを記録できます。また、ICカードと連携できるサービスであれば、手動で入力する手間も省けるので、自動で交通費を計上できます。
また、経費精算サービスによっては、部署やチーム、企業全体で共有できる場合もあるので、経理担当の手間を軽減にもつながるでしょう。
交通費を領収書なしで精算する方法は?
交通費を領収書なしで精算することは可能ですが、具体的にどのような方法があるのでしょうか。
「うっかり領収書を貰い忘れて自腹となる事態を避けたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ICカードと連携できるツールを導入する
交通費を領収書なしで精算したいのであれば、ICカードと連携できるツールの導入を検討してみてください。
交通系ICカードと連携できる経費精算系のツールを導入することで、ICカードの情報から移動手段や移動区間、料金など、領収書に記載される内容が自動で記録されるので領収書を改めて発行する必要がありません。
また、ICカードの履歴を印字するために券売機を利用する必要もなくなるので、時短にもつながります。
キャッシュレス決済を導入する
キャッシュレス決済は、会計時に時間・手間がかからなくなるサービスといったイメージがありますが、交通費の計算場面でも同様のことが言えます。
電子マネーやクレジットカード、QRコードなどで支払いを行うことで、利用明細が残るので領収書を準備する必要がありません。
また、会社側としても現金を不正に持ち出されることを防げるので、お互いにメリットが大きい選択肢といえます。
また、キャッシュレス決済と経費計算関連のサービスを連携できれば、経理担当側も交通費の確認が行いやすくなるので、現場も経理もスムーズかつミスを防ぎやすいでしょう。
交通費の領収書に関するよくある質問
交通費の領収書に関するよくある質問をご紹介します。
領収書について、疑問点がある方は以下を参考にしてみてください。
電車に乗った時はどうすればいい?
移動手段で電車で領収書を発行してもらいたい場合には、「改札に入る前」「改札に入った後」で対応が異なります。
改札に入る前のタイミングであれば、窓口で駅員に切符と領収書の発行をお願いすることが可能です。その場で切符の購入と領収書が発行されるので、領収書を受け取り忘れてしまう心配がありません。
改札に入った後の場合は、原則領収書の発行はできません。しかし、切符を持っているのであれば、乗車履歴(利用証明書)を発行してもらうことが可能です。とはいえ、企業によっては乗車履歴では領収書とは認めていない場合もあるので、注意してください。
確実な方法としては、改札に入る前に窓口で切符の購入・領収書の発行がおすすめです。
領収書の再発行はできますか?
万が一領収書を紛失、発行忘れ、汚損などによって提出が難しくなってしまっても、基本的には領収書の再発行ができません。
これは、公共交通機関に限らず、店舗や事業所などでも一般的です。領収書が再発行できるようになってしまうと、不正に扱われるリスクがあることが理由の一つ。また、そもそも事業者側には領収書の再発行に必ず応じなければならないといった義務は存在しません。そのため、領収書の再発行を断られてしまうことが多いのです。
ただ、領収書が汚損してしまい、尚且つ手元にある場合は、新しい領収書を再発行してもらえることがあるので、一度相談してみてください。
まとめ
企業によって、領収書の考え方や必要性などには違いがありますが、「不正ではないこと」「適切な利用であったこと」などを証明するために領収書の提出を求めていることがあります。
とくに、3万円以上にも及ぶ高額な交通費となると、移動手段やルートが適切であったのか、経理としてはきちんと確認しておく必要があるので領収書は重要です。
また、仮に3万円以下の交通費であっても、経費の水増し請求を防ぐために領収書の提出を求めている場合もあります。
企業の経理担当者などに、「どの場合に領収書が必要・不要となるのか」を確認したうえで、精算の際に手間のかからない方法を探してみると良いでしょう。
【SNSフォローのお願い】
kyozonは日常のビジネスをスマートにする情報を毎日お届けしています。
今回の記事が「役に立った!」という方はtwitterとfacebookもフォローいただければ幸いです。
twitter:https://twitter.com/kyozon_comix