ホスティングサービスとは
ホスティングサービスとは、通信事業者(プロバイダー)がデータセンター内に設置しているサーバーを、インターネット経由で貸し出しているサービスで「レンタルサーバー」とも呼ばれます。
ホスティングサービスは「共有サーバー」と「専用サーバー」の2種類があります。共有サーバーとは複数のユーザーが1台のサーバーを共有し、専用サーバーは1人のユーザーが1台のサーバーを専有しています。
ホスティングサービスを利用すると、次のようなサポートを受けられます。
- 初期設定
- ドメイン取得
- 指定したOSのインストール
- SSL化(https)代行
- 他社からのデータ移行
以上を受けられるため、初めてサイト運営する方には非常に便利なサービスです。
データセンターとは、IT機器(通信機器やコンピューターネットワーク)を置き、運用したり管理したりしている場所のことです。
次にホスティングサービスにはどのような機能が備わっているのか見ていきましょう。
ホスティングサービスの機能
ここではホスティングサービスの機能を3つ解説していきます。
- Webサーバーとメールサーバーの利用ができる
- 独自ドメインを取得できる
- メールマガジンを配信できる
1つずつ見ていきましょう。
Webサーバーとメールサーバーの利用ができる
ホスティングサービスを利用すると、Webサーバーとメールサーバーの両方を利用できるため、サイト運営やメールの送受信まで一貫してできます。
ホスティングサービスのサーバーのセットアップは、自分で設定する必要はなく、サービスを利用すればそのまま使えます。
また、ホスティングサービスによっては、サーバー移転時のデータ移行も対応していますので手間がかかりません。
独自ドメインを取得できる
ホスティングサービスは独自のドメインを取得できます。
独自ドメインとは、「◯◯.com」のようなオリジナルのURL(アドレス)をいいます。独自ドメインは自由に作れ、会社名にしたり、運営しているサイト名にしたりもできるため、覚えやすい名前にすると良いでしょう。
ドメイン取得は自分でもできますが、設定する手間がかかります。ホスティングサービスはドメイン取得を標準機能としているため、設定の手間を省けます。
メールマガジンを配信できる
ホスティングサービスにはメールマガジンを配信できる機能も備わっています。メールマガジンは、登録者に会社のサービス内容などを一斉送信できるため、手間をかけず顧客に認知されやすい特徴があります。
しかし、ホスティングサービスは、メールマガジン作成数に制限があるため、あらかじめ何通作成するべきなのか決めておきましょう。
ホスティングサービスを導入するメリット
ここではホスティングサービスを利用するメリットについて詳しく解説いたします。
- 運用の手間を省ける
- 運用コストを抑えられる
- 短期間で始められる
- セキュリティ対策が整っている
1つずつ順番に解説します。
運用の手間を省ける
ホスティングサービスには、自社の運用の手間を省くメリットがあります。
例えば、トラブル時はサービス提供元がマニュアルを用意しているところがほとんどなので、利用者に求められる知識も少なく負担がかかりません。
ホスティングサービスは、自社でサイトなどを運営するよりも手間を省けるため、本来やるべき仕事に集中しやすくなるでしょう。
運用コストを抑えられる
ホスティングサービスは運用コストも抑えられます。運用コストは月額数千円ほどなので、金銭面においても負担が少ないです。
もし、自社でサイトなどを運用した場合は、専用機器の購入や、機器を置くスペースも用意しなくてはならないので、多額のコストを必要とします。
さらに機器の熱によって部屋の温度が上昇するため、冷却装置の購入も必須です。ホスティングサービスを利用すれば、いかに運用コストを抑えられるかご理解いただけると思います。
短期間で始められる
ホスティングサービスは、早ければ契約した当日にサービスを利用できます。遅くとも2日後には利用できるようになるため、非常にスピーディーに始められるメリットがあります。
自社運用の場合は、初期設定だけでも多くの手順がありますので、トラブル時に詳しいスタッフがいない場合は質問できません。
一方でホスティングサービスは、運用開始までにかかる時間が短かったり、詳しいスタッフが在籍したりしているため、トラブルもなくスピーディーに始められるでしょう。
セキュリティ対策が整っている
ホスティングサービスは、導入と同時にセキュリティ対策も完了しているため、安心して利用できます。
セキュリティ対策とは、ウイルスチェックやスパムメールチェック、常時SSL化対策など多岐にわたります。
セキュリティ対策が施されていれば、情報漏洩のリスクや、サーバーへのウイルス感染なども防げるため、他のユーザーへの感染拡大も防止できます。また、メールを使ったサイバー攻撃の被害を防止できますので安心して運営できます。
ホスティングサービスを利用するデメリット
ここではホスティングサービスのデメリットについて見ていきましょう。
- カスタマイズしにくい
- サポートに時間がかかる可能性もある
1つずつ解説します。
カスタマイズしにくい
ホスティングサービスには、カスタマイズしにくいというデメリットがあります。
ホスティングサービスは自社の新しい機能を導入しようとした場合、もう一度契約を見直したり、自社独自の機能を追加できるか確認したりする必要があります。
契約するプランやサービスによっては、自社で開発したアプリなどを公開できないという制限があるため、導入前に確認を取りましょう。
サポートに時間がかかる可能性もある
ホスティングサービスで「共有サーバー」を利用する場合は、何かトラブルが発生したときに解決まで日数がかかります。なぜなら共有サーバーは1つの物理サーバーを複数ユーザーで使っているため、こういった影響を少なからず受けてしまうからです。
サポート時間を短縮したい場合は、「専用サーバー」を選ぶようにしましょう。
専用サーバーは物理サーバー1台をレンタルするため、スピーディーに対応してもらえます。
ホスティングサービスを選ぶコツ
ここでは自社に見合ったホスティングサービスを選ぶコツを3つ見ていきましょう。
- 利用目的を明確にする
- サポート体制を確認する
- 拡張性があるものを選ぶ
1つずつ解説していきます。
利用目的を明確にする
まず、なぜホスティングサービスを利用するのかを明確にしましょう。
ホスティングサービスには特徴があり、利用目的に合ったものを選べば有効活用できるからです。
ホスティングサービスは利用目的に合ったものを選びましょう。
サポート体制を確認する
次にホスティングサービスを利用するときは、サポート体制も確認しておきましょう。
サポート体制のチェックポイントは、メールだけでなく、電話での問い合わせやビデオ通話、マニュアルを用意しているかチェックします。
サイト運営はトラブルが多く、自力での解決が難しい場面もあるため、サポート体制をしっかり確認しましょう。
拡張性があるものを選ぶ
ホスティングサービスを選ぶときは、拡張性があるものを選択すると良いでしょう。
低スペックなサーバーを契約してしまうと、アクセスが増加したときにサーバーダウンする可能性があるからです。
もし、サーバーダウンしたときも、プラン変更できるサーバーを選んでおけば、のちのち困りません。自社サイト運営などで利用するときは、なるべく拡張性の高いサーバーを契約するようにしましょう。
まとめ
ホスティングサービスを利用するには、自社がどのような目的で利用するのか明確にしておきましょう。
目的がしっかり決まっていれば、求めるサービス内容もわかり、どのホスティングサービスを使えば良いか判断しやすくなります。
もし、社内にネットワーク関連に詳しいスタッフがいない場合は、コスト削減して自社で運営するよりも、プロに頼んでみてはいかがでしょうか。もしものときに備え、安心できる環境を構築すれば本来の仕事に集中できます。
ホスティングサービスの利用を検討しているなら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。