進捗管理とは
進捗管理とは、現在の作業状況を整理し、予定していたスケジュールとのズレを把握することです。
プロジェクトに進捗管理を導入することで、納期までに作業を終わらせられたり、作業の進捗状況を把握できたりと、さまざまなメリットが得られます。
また、進捗管理を通じて発見した問題点や課題などを解決することも、進捗管理をする上で重要なプロセスと言えます。
現在のプロジェクトで「予定どおりに進められていない」「無駄な労力や労働時間がある」と感じている方は、進捗管理を導入していきましょう。
プロジェクト進捗管理とタスク進捗管理の違い
進捗管理には、大きく分けて2種類あります。それが「プロジェクト進捗管理」と「タスク進捗管理」です。
両者はカテゴリーの大きさで区別されます。プロジェクトは、一つひとつのタスクの集合体です。つまり、大カテゴリーである「プロジェクト」の中に、小カテゴリーの「タスク」があるということです。
例えば、新商品開発のプロジェクトがあるとします。その場合、タスクには「新商品の企画」「新商品の販売」「新商品のマーケティング」などが挙げられるでしょう。
進捗管理を意識する際は、両者の違いをしっかりと理解しておきましょう。
進捗管理の必要性
次に、進捗管理の必要性を紹介します。プロジェクトを成功させる要素として、進捗管理は必要不可欠です。
【進捗管理の必要性】
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遅れの原因を早期発見できる
進捗管理をすると、プロジェクトやタスクが遅れている原因を早い段階で発見できます。というのも、一つひとつの作業を細かく分析できるからです。
遅れの原因を早い段階で発見できるとスムーズに業務が進むため、顧客や取引先からの信頼につながります。
チーム全体の目標を定められる
進捗管理をすると、チーム全体で目標を定められます。なぜなら、それぞれの工程で作業完了の目標時間を決められるからです。
作業時間の目標を決めることで、一つひとつの作業にメリハリを持って取り組めます。進捗管理を導入してチーム全体で同じ目標を持つことで、団結力を高められるでしょう。
業務漏れを防げる
業務漏れを防ぐには、進捗管理の導入が必要不可欠です。
進捗管理ができていないと、やるべき業務を忘れたり、次の工程の業務を進めたりと、業務に漏れが生じる可能性があります。
業務内容に漏れが生じないためにも、進捗管理で一つひとつの作業に優先順位を決め、業務内容をしっかりと把握しておくことが大切です。
進捗管理のメリット
進捗管理のメリットは4つです。
【進捗管理のメリット】
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チーム全体のモチベーションが上がる
進捗管理のメリット1つ目が、チーム全体のモチベーションが上がることです。なぜなら、一つひとつの作業に目標時間を設定することで、目標に向かってプロジェクトを進められるからです。
目標を設定することで、各メンバーが担当業務の効率化を意識できるため、チーム全体の生産性向上に期待できます。
納期を守れる
進捗管理のメリット2つ目が、プロジェクトの納期を守れることです。というのも、進捗管理をすることで、各メンバーが納期を意識してプロジェクトに取り組めるからです。
それぞれの担当業務に期限を設定して意識させることで、一人ひとりの業務効率化に期待できます。
作業の進捗状況をすぐに確認できる
進捗管理のメリット3つ目が、作業の進捗状況をすぐに確認できることです。進捗管理をしておくと、チーム全体の進捗状況だけでなく、各メンバーの進捗状況まで細かく確認できます。
そのため、遅れている業務に人員を回したりサポート体制を充実させたりなど、問題が発生してもすぐに対応できる環境を整えられます。
業務に優先順位をつけられる
進捗管理のメリット4つ目が、業務に優先順位をつけられることです。
進捗管理することで、業務全体の流れや優先順位を表などで可視化できます。そのため、各メンバーがプロジェクトの全体像を把握でき、チーム全体が同じ目線でプロジェクトを進められるのです。
プロジェクトの進捗管理をする流れ
プロジェクトの進捗管理をする流れは、大きく分けて3ステップです。
【進捗管理の流れ】
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ステップ1:現在の進捗状況をチェック
まずは、現在の作業状況をチェックしましょう。プロジェクトの完了まであとどのくらい作業が残っているか、当初の予定からどのくらい遅れているのかなどをチェックします。
また、残っている作業の中に長引きそうな工程がある場合は、それらもピックアップしておきましょう。
ステップ2:納期までの時間を逆算する
次に、プロジェクトをいつまでに完了させなければならないのかを明確にし、残されている業務量や課題などを考慮した上で、納期までの時間を逆算します。
そして、それぞれの作業工程に充てられる時間を算出しましょう。また、プロジェクトには想定外の問題がつきものです。そのため、急な事態にも対応できる時間配分が重要です。
ステップ3:現状の問題や課題の解決策を考える
最後に、現状の問題や課題の解決策を考えます。予定より進捗状況が遅れている場合は、何が原因なのかを考えましょう。
例えば、人員配置は適切なのか、作業内容に対しての納期は短くないかなどです。そして、問題点や課題を見つけたら、それらの解決策を併せて考えます。
進捗管理を成功させるコツ
次に、進捗管理を成功させる3つのコツを紹介します。
【進捗管理を成功させるコツ】
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定期的にミーティングを開催する
進捗管理を成功させるためには、定期的にミーティングを開催しましょう。
というのも、ミーティングを開催することで、新しく発見した問題点や改善案などをチーム全体に共有できるからです。
メンバー同士の連携を強化するためにも、定期的なミーティングを開催しましょう。
無理なスケジュールを組まない
進捗管理を成功させるためには、無理なスケジュールを組まないことです。
プロジェクトの進捗状況が遅れているからといって無理な納期を設定すると、メンバーのモチベーションを下げてしまいます。その結果、業務スピードの低下につながります。
メンバーのモチベーションを下げないためにも、無理なスケジュールを組むのではなく、なぜ遅れが発生しているのかを調べることが大切です。
プロジェクトの進捗管理ツール3選
最後に、プロジェクトの進捗管理に役立つおすすめツールを3つ紹介します。
ツールごとに特徴が異なるため、確認していきましょう。
【おすすめ進捗管理ツール】
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さまざまな業種に対応している「Backlog」
「Backlog」は、ウェブ制作、ソフトウェア制作、大手広告代理店などさまざまな業種で使用されているプロジェクト管理ツールです。プロジェクト全体のタスクを視覚化でき、それぞれの作業内容や課題を設定できます。
また、タスクごとに担当者や期限などを設定でき、作業の進捗状況を「未対応」「処理中」「処理済み」「完了」で色分けできます。
「Backlog」は月額有料制ですので、いつでも解約できる安心感があると言えるでしょう。なお、登録後1か月間は無料で使用できるお試し期間もあります。
情報共有に力を入れている「Stock」
「Stock」は、チーム全体の情報共有に力を入れている進捗管理システムです。
ツールの中で成功事例や発生した問題などをチーム全体に共有できます。また、共有した内容を履歴で残せるため、過去に発生した問題点の改善案などを残しておきたい方におすすめです。
世界で多くの企業が利用している「Redmine」
「Redmine」は世界的に使用されているプロジェクト進捗管理ツールです。
自由度が高く、さまざまな視点からプロジェクトの進捗管理ができます。しかし、エンジニア向けの管理ツールで対応言語も英語であるため、使用難易度は高いですが、「デフォルトの言語」から「日本語」に設定を変更することで、日本語での利用も可能です。
まとめ
今回は、プロジェクトの進捗管理についてまとめました。進捗管理には、2つの種類があります。
- 「プロジェクト進捗管理」:プロジェクト全体の進捗状況を把握すること
- 「タスク進捗管理」:一つひとつのタスクを把握すること
これらの違いを意識して、プロジェクトを効率良く進めていきましょう。
また、進捗管理に自信がない方は、ツールや専門業者にサポートしてもらいながら進捗管理を進めていくことが大切です。