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拡大を続けるEC市場で生き残るためには?「リピーター戦略」の強化術

特集 EC対談
2023年9月27日
拡大を続けるEC市場で生き残るためには?「リピーター戦略」の強化術

中村 隆嗣 氏
株式会社ファブリカコミュニケーションズ 「アクションリンク」責任者


楽天/Yahoo!/Amazon/ぐるなびなど全店のマーケティング戦略責任者として各モールにおいて数々の賞を受賞。

2014年株式会社メディックスに入社し、年商2500億規模の大手製薬会社や外資系アパレルブランドなど、メーカー直販ECの事業コンサルティングを手がける。

2018年アクションリンクを立ち上げ、2023年ファブリカコミュニケーションズに事業譲渡し、同社でのプロダクト責任者となる。



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目次

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コロナ禍を契機に消費者のオンライン購買が増加の一途をたどり、EC化を進める企業も増加している。拡大を続けるEC市場では、生き残りをかけた戦略が危急の課題だ。今回は、EC業界で長年経験を積んできたファブリカコミュニケーションズの中村氏に、EC事業者が勝ち抜くためのリピーター戦略について話を伺った。

拡大を続けるEC市場で生き残るための生存戦略 - 株式会社ファブリカコミュニケーションズ 「アクションリンク」責任者 / 中村 隆嗣

https://www.youtube.com/watch?v=U5ClZIv2724&t=32s

EC市場の現状と将来性

<福谷氏>
今回はよろしくお願いいたします。早速ですが、簡単に自己紹介をお願いできますでしょうか。

<中村氏>

アクションリンクというCRMツールのプロダクト責任者をしている中村と申します。EC通販業界は20年ほど携わっており、ECサイトを運営する事業者側を10年ほど、事業コンサルティングやプロダクト責任者などを10年ほど経験しております。

<福谷氏>
ECのプロともいえますね。本日は私自身楽しみにしておりまして、EC業界についていろいろとお話をうかがえればと思っております。
早速なのですが、近年、オンラインでのショッピングが非常に増えつつあると感じています。コロナ禍を契機に、一層需要が高まっていますよね。消費者としてはオンラインショッピングの利便性の高さを感じていますが、実際に市場規模は拡大傾向にあるのでしょうか?

<中村氏>
ECの市場規模は経済産業省が毎年公表しているのですが、毎年拡大傾向にあります。今現在、約20兆円の非常に大きな市場となっています。毎年これだけの規模で拡大している市場は珍しく、成長市場として世界的にも注目されています。

<福谷氏>
コロナ禍でリモートワークが推奨されて外出も控えるようになったことに加えて、さまざまな業界・業種がECに参画していますよね。こうしたことからEC業界の市場規模も拡大していっているんですね。
今後のEC業界の将来性も教えていただけないでしょうか。

<中村氏>
当分、伸びていくと予測しています。
何より驚いたのが、コロナ禍で一気に市場規模の伸びが加速したことです。弊社のお客様でも、さまざまな業界で新規のEC売上が爆発的に伸びたという声を聞きました。
コロナ禍は一時的にブーストがかかった状態ではありましたが、EC業界の伸びは継続していくと思っています。将来的な伸びについては自分自身気になっていることなので、調査結果を見たり各社の見解をうかがったりしているのですが、いずれも「2030年くらいまでは引き続き伸びていく」と予見していますね。
とはいえ、どのような業界でも、成長期もあれば停滞期もあります。コロナの例もあったため確実な先行きを見通すことは難しい部分もありますが、2030年くらいまでは市場の拡大は継続していくのではないでしょうか。
また、市場規模だけでなくEC化率も注目すべきだと思っています。商取引のうちオンライン上、つまりEコマース上で行われている取引は、まだ日本では10%にも満たない状況です。しかし世界水準で見ると20%くらいなので、日本でもまだまだ伸びしろはあると思っています。

<福谷氏>
日本が世界水準に追い付いていない原因は、何かあるのでしょうか?

<中村氏>
文化的な違いが大きいですね。日本は実店舗が充実しているため、実店舗で購入する習慣が根付いていますよね。
ただし、業種によってはEC化が非常に加速しているものもあります。たとえば書籍や音楽など、オンラインで購入することが一般化している業種の場合はEC化率が20%を超える水準になっています。一方、食品や自転車などリアルで商品を見てから購入することが多い業種の場合はまだまだ低い水準となっています。しかし逆に言うと、そうした業種はまだまだ伸びる余地があるので、引き続き注目していきたいと思っています。

<福谷氏>
なるほど。ECに限った話ではないかもしれませんが、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなってきていると感じています。たとえば人材の雇用で言うと、正規雇用が減りフリーランス人材が増えていっていますよね。今回の取材もオンラインで行っていますが、遠方の方でも問題なく取材ができるという点も、ひとつの変革かと。
この話をEC業界に当てはめると、今は「リアルで購入するのが当たり前」となっていても、今後オンライン化していくだろうと思われる分野や商品などありますか?

<中村氏>
非常に幅広い分野で、オンライン化が進むかと思っています。
お客様の購入履歴や趣味嗜好などに応じてパーソナライズしたメッセージを送れるようになっていて、今後はより精度の高いパーソナライズが可能になるでしょう。お客様の購入方法もさらに簡便化するようになり、利便性が向上すると思っています。いずれは、実店舗での購入に近い購入体験ができるようにもなるでしょう。
たとえば、洋服は実店舗で見ないと素材やサイズ感がわかりにくいですが、オンライン上でフィッティングできたり、自分に合ったサイズがリコメンドされたりする機能が、すでに登場しています。
このように、ECサイトのさまざまな機能がアップデートされていくにつれて、今は実店舗で購入することが多い商品でもオンライン購入に移行していくと予測できます。

<福谷氏>
ARやVR、ChatGPTなどの最新技術も、さまざまなかたちでECサイトに取り入れるようになりそうですね。今後どのように移り変わっていくのか気になる分野なので、動向を注目していきたいと思います。

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激化するEC市場。生き残りのカギはリピーター戦略

<福谷氏>
EC業界は将来性がある市場ではあるということですが、成長している市場は競争も厳しくなってくるのではないでしょうか。

<中村氏>

市場規模が延びているということは、参入してくる企業も増加するということになります。市場規模ばかり注目されていますが、参入企業が増えているという点にも着目すべきで、やはり競争は激化していますよね。
EC事業をしている企業が増えているということは、新規の集客が難しくなっているともいえます。実際にEC事業をしている企業は感じていると思いますが、新規の獲得単価がどんどん上がっています。新規の獲得単価が高くても成り立つようなビジネスモデルでなければ生き残りが難しくなっていると思います。

<福谷氏>
新規の獲得が難しいと、売上の確保も大変ですよね。それでもEC事業者としては事業を成長させていかなければならないですが、その点について具体的な課題はどのようなものがあるのでしょうか。

<中村氏>
新規獲得が難しいため、「リピーターの獲得」に目を向けている企業が増えていると感じています。2000年代・2010年代前半は、とにかく集客をして「新規を増やして売上を拡大させる」という戦略が主流でしたが、その時代は終焉しています。2010年代後半から「新規獲得だけでは頭打ちになるのではないか」と気づく企業が増え始め、2020年代に入ってからは弊社へのリピーター獲得の問い合わせも急増しました。
何度も購入してもらって売上を拡大していくことが重視されるようになり、さまざまな企業が取り組み始めていますね。

<福谷氏>
そうした課題があるなかで、解決策についても教えていただけないでしょうか。

<中村氏>
「リピーター対策をしたい」と思っていても、具体的に何をすべきかわからないという企業も少なくありません。EC事業に関わる弊社としても、そうした課題に目を向けることは重要だと思っております。
弊社が独自に「一度購入したオンラインショップでリピート購入していない理由」について調査したところ、最も多いのは「忘れていた」「特に理由はない」といった回答で、なんと8割でした。リピーター対策の方法として「良い商品・サービスを展開する」といった点に注目しがちなのですが、その点に加えて「忘れてしまったお客様をいかに呼び戻すか」といった施策も重要なんです。
単純に「お客様とコミュニケーションを取れていない」「来店(訪問)してくれたのに対応していない」「買い物かごに商品を入れて帰ってしまったのに、店側は放置している」という、実店舗ではありえないことでもオンラインショップでは起こってしまうんですよね。
かといって、EC事業者側がしていることといえば「メルマガを一斉配信する」といったことだけの場合も珍しくありません。
しかし、実はオンラインショップでもコミュニケーション面でできることはさらにたくさんあるのです。たとえば一人ひとりに合わせた情報を適切なタイミングで発信するだけで、リピーターを格段に増やすことが可能になります。弊社では、そうしたEC事業者のリピート対策をサポートできるサービス「アクションリンク」を提供しています。

<福谷氏>
確かに、すべてのお客様が同じニーズをもっているわけではありませんよね。一人ひとり違ったニーズがあるなかで、画一的な内容の情報を発信しても成果にはつながりにくいと思います。
アクションリンクの詳細な特徴や機能が気になるので、教えていただけないでしょうか。

<中村氏>

主要な機能としては、お客様一人ひとりに適切な内容のメッセージを適切なタイミングで配信できるというものがあります。弊社では、お客様にこうした内容のメッセージをこのタイミングで送るとリピーターにつながりやすいという「鉄板シナリオ®︎」を提供しております。弊社で数千回とPDCAを回して、このタイミングでこのメッセージをこの手法で送るとリピーターにつながるというシナリオを型化することに成功しました。その鉄板シナリオ®︎を活用していただくと、ボタンひとつでお客様に適切なメッセージを配信できるようになります。
たとえば、サイトから離脱したお客様に商品をリマインドしたり関連商品を提案したりできます。カートに商品を入れたまま離脱してしまったお客様にも、リマインドのメッセージを送信することが可能です。また、アクセス解析もできるため、お客様の閲覧履歴や購入履歴などに合わせてメールやLINEなどでメッセージを配信できます。
お客様一人ひとりの行動や履歴などのデータに合わせて、自動的に適切なメッセージ配信ができます。

<福谷氏>
事業者側の利便性はさることながら、お客様にとっても便利ですよね。

<中村氏>
最近の「タイパ」といった概念も登場しているように、最近のお客様はさまざまなところからさまざまな情報を受け取っているため、自分にとって有益な情報のみに時間を割きたいという傾向が強いように感じます。そのため、自分のニーズにマッチしたメッセージであるほうが開封やクリックなどのコンバージョンにもつながりやすい傾向にあります。メルマガの解除率に悩んでいるという企業も多いと思いますが、実はお客様のニーズにマッチした情報のみを配信できていれば、解除率は非常に低い水準なんですよ。

<福谷氏>
なるほど、一人ひとりのニーズに合わせたコミュニケーションが重要なんですね。
企業側で何か設定したりする必要はあるのでしょうか。

<中村氏>
鉄板シナリオ®︎を活用すると自動でシナリオが発動しますが、自社で商品やトリガーを設定することも可能です。
私自身、今まで多様なCRMツールを利用したことがあるのですが、シナリオを考えたり設定したりするのが大変だったという経験があります。そのため、アクションリンクは設定のしやすさにこだわり、マーケティング初心者も、マーケティングに精通している人も使いやすいツールとなっています。

<福谷氏>
使いやすいツールなら、初めてCRMツールを導入する企業にとっても安心ですね。今までCRMツールを導入した経験がない企業は不安もあるかと思いますが、御社のサポート体制についてもお聞きできないでしょうか。

<中村氏>

サポート面は弊社でも特に重視しており、実際にお客様にも満足していただいている部分です。ツール導入後は「どう使えば良いのか」「こうしたことを実現したいのだけれど…」などの課題が出てくるので、弊社は伴走させていただいています。数値を分析して現状や原因を解析して課題を発見して改善策を提案し、施策の実行までサポートしています。さらに実行後の検証も行い、徹底的に伴走させていただきます。
実際「マニュアルだけ提供して終わり」「改善策は提案するけれど、施策の実行は導入企業側」というようなツールベンダーも見られますが、弊社としては導入していただくことが目的なのではなく、導入後に成果につなげていただくことが大事だと思っているため、サポートには重点を置いています。

<福谷氏>
安心して導入できますね。

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導入後すぐに効果を実感!今後も新機能追加予定

<福谷氏>
実際に導入している企業様からは、どのような声がありますか?

<中村氏>
「導入したらすぐに売上が増える」という声は多くの導入企業様からいただいていますし、弊社としても一番の強みだと思っています。「今まで行っていたメルマガ配信に比べて、鉄板シナリオ®︎やテンプレートを活用することで作業量が減り、なおかつ売上が増えた」という声が多く聞かれます。導入初月から売上が増えたという企業様も少なくありません。

<福谷氏>
初月から成果につながるとは驚きました。

<中村氏>
要因としては、弊社が徹底的にPDCAを回して発見した成功パターン「鉄板シナリオ®︎」を提供できていることが大きいかと思っています。
一般的には、CRMツールを導入してすぐの頃は「これからどういう施策をしていこうか」「まずはデータを溜めていこう」といったフェーズです。データを蓄積して分析し、施策を考えてツールに実装するとなると、ツール導入から何カ月も経過しなければ施策を実行できません。
しかしアクションリンクは、鉄板シナリオ®︎を活用するとすぐに施策を実行できます。さらに継続してサポートさせていただくため、施策をブラッシュアップしていくことが可能なので、成果につながりやすくなるという仕組みです。

<福谷氏>
今後のアップデート予定なども教えていただけないでしょうか。

<中村氏>
アップデートは頻繁に行っており、年間200以上の新しい機能を追加しています。
最近、力を入れているのはChatGPTの連携です。ChatGPTにメッセージの原案を作ってもらう機能を、2023年初めのあたりにリリースしました。自分でメールの文面をゼロから考える必要がないため、作業量の削減につながります。この機能をさらに強化していく予定で、今はテキストの原稿のみですが、今後は画像やデザインなどが入ったHTMLメールの原案を作れるようにしていきたいです。また、人間がツールの操作をしなくても、簡単な指示を出すだけで自動で操作できるようにしたいと思っています。

<福谷氏>
会社としての今後の展望はありますか?

<中村氏>

AIなどの最新技術を取り入れて、導入企業様の作業負担を少なくし、なおかつ成果を高められるようにしていきたいです。誰でも使いこなせるツールを提供していきたいです。
アクションリンク経由でメッセージを受け取るお客様側も、ニーズにマッチした情報を受け取れるため恩恵があると思っています。

<福谷氏>
最後に、中村様ご自身の今後の展望をお聞かせください。

<中村氏>
アクションリンクをEC通販業界のCRMとしてNo.1にしていくことはもちろんですが、私自身、この業界にずっと携わっているため、ノウハウを次世代につなげていくことがミッションだと思っています。会社の一員としてはアクションリンクの導入企業様を増やしていくこと、そして私個人としては次世代を育成することに注力していきたいと思っています。

<福谷氏>
今回は、いま急成長しているEC業界について、そしてアクションリンクについて、詳しく聞かせていただきました。本日はありがとうございました。

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