ミドルウェアとは?
「ミドルウェア」とは、パソコンやスマートフォンの基本的な制御をおこなう「OS」と、音楽アプリやブラウザなどの、具体的な業務処理をおこなう「アプリケーション」の間に入るソフトウェアのことを言います。
【ソフトウェアの主な流れ】
- 「アプリケーション」を動かす(WordやGoogle Chromeなど)
- 「ミドルウェア」で「アプリケーション」の情報を処理(Webサーバーなど)
- 「ミドルウェア」からOSに情報を伝えて「アプリケーション」が作動(Mac、Windowsなど)
- 「ソフトウェア全体」が上手く機能する
ソフトウェアが機能する流れは、以上の流れになります。
ソフトウェアの循環を繰り返しおこなうことで、Word、ExcelなどのアプリやGoogle ChromeなどのWebブラウザを使用することができます。
ミドルウェアはなぜ必要なのか?
「ミドルウェア」がなぜ必要かと言うと、「ミドルウェア」がなければ、「OS」と「アプリケーション」が上手く機能しないからです。
- 「OS」は、パソコンやスマートフォンが動くだけの基本操作だけしか出来ない
- 「アプリケーション」は、音楽、Webブラウザなどの個々のアプリを処理して動かすしか出来ない
上記のように「OS」と「アプリケーション」だけでは、「ソフトウェア全体」が上手く機能しません。
わかりにくいと思うので、「OS」、「ミドルウェア」、「アプリケーション」、「ソフトウェア全体」を人間に例えてみます。
- 「OS」→体
- 「ミドルウェア」→脳
- 「アプリケーション」→手足
- 「ソフトウェア全体」→人間の動作そのもの
以上のように、「ソフトウェア全体」の動きを、人間の動作そのものに例えると、ソフトウェアの全体像が理解しやすくなります。
ソフトウェア全体(人間の動作そのもの)を動かす場合、「OS」(体)だけがある状態で、「ミドルウェア」(脳)がないと、「アプリケーション」(手足)は、動かないことが想像できます。
「ミドルウェア」は、人間の体で例えると(脳)と同じ働きをするので、ソフトウェア全体(人間の動作そのもの)を動かすには、「ミドルウェア」が必ず必要になるということです。
ミドルウェアの仕組み
続いて、「ミドルウェア」の仕組みについて解説していきます。
冒頭でもお伝えしましたが、「ミドルウェア」は、「OS」と「アプリケーション」の間に入り、「ソフトウェア全体」を動かす役割があります。とはいえ、「ミドルウェア」の仕組みがまだわかりづらいと悩んでいる人も多いでしょう。
そこで、「ミドルウェア」を具体例に例えて、「ミドルウェア」について説明していきます。
ミドルウェアの具体例
「ミドルウェア」の具体例を出す前に、「ミドルウェア」の仕組みが理解できるよう、「ソフトウェア全体」についての特徴も理解しておきましょう。
【OSの特徴】
- パソコンやスマートフォンの基本操作しか動かせない仕組みになっている
- マウスやキーボードから入力があったら、入力情報から処理を動かす
- 写真や動画などを本体に保存して記憶できる
【ミドルウェアの特徴】
- 「OS」と「アプリケーション」の中継を助ける
- 手順や管理を種別単位にまとめ、一つの機能管理ソフトウェアとしてまとめたもの
- 「ミドルウェア」自体が処理をおこなったり、「アプリケーション」の制御をおこなう場合もある
【アプリケーションの特徴】
- 「ミドルウェア」からの中継があり、「アプリケーション」が動くようになる
- 音楽や動画などそれぞれのアプリ自体を動かすソフトウェア
「ソフトウェア全体」の主な役割は、以上のようになります。
まだ、わかりにくいと思うので、先ほどお伝えした、人間を想像して、「ソフトウェア全体」の動きを考えてみましょう。
- 「OS」=体
- 「ミドルウェア」=脳
- 「アプリケーション」=手足
今回は、パズルを組み立てる、「ソフトウェア全体」(人間の動きそのもの)で例えてみます。
例えば、「OS」(体)でパズルを組み立てたいけど、「OS」(体)だけでは、パズルを組み立てることはできません。
パズルを組み立てる場合には、実際に「ミドルウェア」(脳)で組み立て方を考え、「アプリケーション」(手足)を動かして、はじめてパズルは完成していきます。
以上のように人間の体に例えてみると、「ミドルウェア」についてイメージが湧きやすくなったのではないでしょうか。「ミドルウェア」にも人間の脳と同じように、各機能が「ミドルウェア」の中で分類されています。
ここからは、「ミドルウェア」の種類について解説していきます。
ミドルウェアの種類
「ミドルウェア」の種類は、主に3種類あります。
- Webサーバー
- アプリケーションサーバー
- データベース管理サーバー
基本的には、以上3つの「ミドルウェア」が助け合って、Google ChromeなどのWebサイトの閲覧もできるようになっています。
以上3つの「ミドルウェア」が助け合っている状態を「Web三層構造」と言います。
基本的には、以上3つが「ミドルウェア」として機能しますが、「Web三層構造」になっていない特別な「ミドルウェア」も存在します。「Web三層構造」になっていない特別な「ミドルウェア」を「運用ミドルウェア」と言います。
「運用ミドルウェア」は、「ミドルウェア」単体のみではなく、「運用ミドルウェア」自体が「アプリケーション」としても起動するようになっています。
ここからは、各「ミドルウェア」についても解説していきますね。
Webサーバー
Webサーバーは、ブラウザからのリクエストに応じて、Webページを送信する「ミドルウェア」になります。
リクエストされたコンテンツが静的なものであれば、Webサーバー内に保存されているものが、そのまま送信されます。
ブラウザが起動していない場合、Webサーバーが上手く起動できていない可能性があるので、起動しない場合は、Webサーバーの確認をして、修正、解決をしましょう。
【Webサーバーで有名なサービス】
- APACHEHTTPサーバー
- NGINX
アプリケーションサーバー
アプリケーションサーバーは、ECサイトのショッピングカートや掲示板など、見る人や時間によって、内容が変わる動的なコンテンツを生成します。
一般的に、Webサーバーから受け取った情報は、アプリケーションサーバーで処理。処理が上手くおこなわれると、アプリが動く仕組みになっています。
【アプリケーションサーバーで有名なサービス】
- JAKARTAEE
- MicrosoftIIS
データベース管理サーバー
データベースサーバーとは、動的コンテンツを作成するために使用されます。
データ自体は、ストレージに保存されているので、ストレージから必要な情報を取り出したり、書き込んだりするのが、データベースサーバーの役割になります。
よって必要なデータベースを管理するのが、データベースサーバーとなるわけです。
【データベースサーバで有名なサービス】
- MySQL
運用ミドルウェア
「運用ミドルウェア」は、「ミドルウェア」単体で動かず、「ミドルウェア」+「アプリケーション」の役割も備えている「ミドルウェア」のことを言います。
【運用ミドルウェアの機能】
- データベースのバックアップ
- データのログ取得
- サーバーの再起動
- システムの監視
「運用ミドルウェア」は、その他の「ミドルウェア」と異なり、「ミドルウェア」自体が、「アプリケーション」としても起動します。
ミドルウェアを使用するメリット
「ミドルウェア」を使用するメリットは、以下の3点になります。
- 高度な処理がパッケージ化され効率化できる
- 一から開発するコストが削減される
- 「OS」や「ハードウェア」の違いに対応できる
「ミドルウェア」を自社内で開発しようとすると、金銭的にも時間的にも大きなコストがかかります。
その点、既にある「ミドルウェア」ソフトのサービスを使用することで、ミドルウェアに関して効率よく動かすことができるでしょう。「ミドルウェア」自体、「OS」「ハードウェア」様々な種類にも対応しています。
予算、コストを検討し、開発したいサービスにあった開発ツール製品を比較検討してみるのがオススメです。
ミドルウェアを使用するデメリット
「ミドルウェア」を使用するデメリットは、以下3点になります。
- パッケージ化されたことにより不要な機能も入る
- 導入費用がかかる
- 維持費がかかる
「ミドルウェア」は、自社のサービスを作るときに様々なメリットがありますが、デメリットもあります。「ミドルウェア」は、基本的にパッケージ化された商品になるので、不要な機能等が入っている場合もあります。
その他にも、導入コストや、サービスを維持するための費用もかかります。「ミドルウェア」導入をする場合は、自社内のエンジニア等とも話し合いをおこない、適切な「ミドルウェア」を導入していきましょう。
【kyozon編集部ピックアップ】おすすめの工数管理サービスをご紹介
ここからは、おすすめの工数管理サービスをご紹介します。
brick
内容 | |
提供会社 | 株式会社アイ・アクセス |
価格・プラン |
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無料トライアル | あり |
主な特徴 |
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連携可能アプリ | LINE、Box、Dropbox、会計ソフト(弥生会計、マネ―フォワードクラウド会計、Freee) |
おもに建設業や工事関連の業務をスムーズにするツールです。社内の各部門との連携がスムーズで、業務フローを整理し、業務の見直しや改善を図ります。ツールを使うときの業務フローが無く、使いたい部署から使用できます。
取引先へアカウントを発行することで、受発注や電話・メール連絡、FAXなどの定型業務を一本化でき、業務を効率的に行えます。さまざまな業務アプリとも連携できるのもメリットのひとつです。
CANARY
内容 | |
提供会社 | 株式会社カナリー |
価格・プラン | 要問い合わせ |
無料トライアル | あり |
主な特徴 |
|
連携可能アプリ | LINE |
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まとめ
今回は、「ミドルウェア」とは?について解説してきました。「ミドルウェア」の役割は、「OS」と「アプリケーション」の中継として使用されるソフトウェアになります。
「ミドルウェア」を導入することで、自社サービスの費用対効果も大きくなるでしょう。
本記事で、「ミドルウェア」についての基礎を理解して、自社のサービス開発に、役立ていただけると幸いです。