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インシデントとは?業界別の意味やインシデント管理を徹底するコツを解説

投稿日:2023年7月6日 /

更新日:2023年7月9日

インシデントとは?業界別の意味やインシデント管理を徹底するコツを解説
● セキュリティ● セキュリティ強化● データ活用

企業のリスクを回避するためにも欠かせない「インシデント」。どのような意味を持つ言葉であるかご存じでしょうか。
インシデントには、類語として「アクシデント」「ヒヤリハット」などもあり、漠然としか理解ができないと悩む方も少なくありません。
そこで、今回はインシデントについて分かりやすく解説するほか、類語との違いや、業界ごとのインシデントの意味、インシデント管理のコツなどについて触れていきます。

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目次

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インシデントとは?

インシデントのイメージ

インシデントは、特定の出来事や事故、問題、異常な状況などを指す一般的な用語です。特に、情報セキュリティやITサービスマネジメントの業界としては、インシデントはセキュリティ侵害、システムの障害、サービスの停止など、予期しない出来事や問題を指すことが多いです。

インシデントは一般的に、組織や企業の日常業務に悪影響を及ぼすリスクがあると考えられています。具体的には、ウイルスに感染したコンピュータシステム、データ漏洩、サーバーのクラッシュ、ネットワークの断続、サービスの遅延などがインシデントの一例です。

インシデントが発生したら、企業は適切な対策を講じる必要があり、適宜、インシデントの検出や評価、通知、対応、復旧、根本原因の特定などを行わなければなりません。詳しくは記事後半でも触れますが、組織として行うべきことは、インシデント対応のための手順やポリシーを策定し、柔軟に対応できるようにすることです。

なお、インシデント管理の目的は、インシデントが最小限の影響で迅速に解決され、再発を防止すること。適切なインシデント管理プロセスを備えた組織は、リスクの軽減と事業継続性の向上に貢献することが期待されます。

アクシデントとの違い

インシデントは、上記の通り特定の出来事や問題、異常な状況を指すことがほとんどです。主に情報セキュリティやITサービスマネジメントのなどの場面で使用され、セキュリティ侵害、システムの障害、サービスの停止など、予期しない出来事や問題を意味します。

一方で、アクシデントは、一般的に予期しない不幸な出来事や事故を指します。アクシデントは、交通事故、労働場所での事故、けがや破損など、物理的な損害や人身事故に関連する出来事を意味します。

ヒヤリハットとの違い

ヒヤリハットは、事故や被害の直前に起こりうる危険な状況や違反についての報告を指します。つまり、事故が発生する前の「ヒヤリ」「ハッ」とするような状況を意味します。

企業は、ヒヤリハットについてのリスク等の情報を収集し、分析して改善策を講じることで、事故の予防と安全な環境の確保を図ることが可能です。

しかし、近年はヒヤリハットとインシデントをほぼ同じ意味で使われることも多く、大きな意味の違いはない単語として認識されつつあります。

 

【業界別】インシデントの意味

インシデントのイメージ

一口に「インシデント」と言っても、具体的に何を意味するのかは業界によって異なります。
ここからは、業界別にインシデントの意味を解説します。

ITサービスのインシデント

ITサービスにおけるインシデントは、特定の出来事や問題、異常な状況を指します。具体的には、ITシステムやネットワークにおける障害、エラー、セキュリティ侵害、サービスの中断、ユーザーへの影響などが含まれます。

ITサービスにおけるインシデントは、企業の日常業務に影響を与える可能性があります。ウェブサイトのダウン、データベースのエラー、メールサーバーの障害、アプリケーションのクラッシュなどはよくあるインシデントの一例です。

インシデントが発生したときに備えて、企業はあらかじめインシデントに対応するための手順やプロセスを持つことが重要です。典型的なインシデント対応プロセスには、インシデントの検出と報告、優先度の設定、対応チームの派遣、復旧作業の実施、根本原因の特定などが該当します。また、組織はユーザーに対してインシデントに関する情報や進捗状況を適切に伝えることも重要でしょう。

情報セキュリティのインシデント

情報セキュリティにおけるインシデントは、セキュリティ侵害やセキュリティに関連する問題、異常な状況などのことです。具体的には、不正アクセス、マルウェア感染、データ漏洩、サービス遮断攻撃、システムの侵害、悪意のある行為などが含まれます。

情報セキュリティインシデントは、組織や企業の情報資産に悪影響を及ぼすリスクがあり、最悪の場合、機密情報の漏洩やビジネスの中断、顧客の信頼喪失、法的な問題などが生じてしまうかもしれません。

インシデントが発生したら、情報セキュリティに携わる担当者や専門家が対応措置を講じる必要があります。

インシデントの検出と評価、被害の範囲の把握、攻撃の阻止、システムの修復、根本原因の特定などは最低限必要な対応となるでしょう。

なお、情報セキュリティインシデントの管理と対応は、情報セキュリティポリシーと手順に基づいて行われます。組織は予防策やセキュリティ対策の強化、セキュリティ運用の改善を行い、再発防止策を策定することでセキュリティの向上を図ります。また、インシデントの情報共有やセキュリティ意識向上の取り組みも重要です。

医療・介護のインシデント

医療や介護におけるインシデントは、医療行為や介護活動において発生する予期しない出来事や問題を指します。医療・介護におけるインシデントは、患者や利用者の安全や健康に影響を及ぼすことがあり、場合によっては致命的な事態に陥ることもあります。

誤った診断、処方ミス、手術ミス、薬剤誤投与のほか、病院や介護施設内での患者や利用者の転倒や転落事故などが挙げられるでしょう。

また、近年では、院内・施設内での感染症の発生や拡大がインシデントとなります。

医療や介護におけるインシデントは、患者や利用者の安全を最優先に考え、予防と対応策の実施が重要。医療や介護の業界では、患者・利用者の安全を確保するためにも、インシデント報告や分析、改善策の実施などを通じて安全性を向上させるための取り組みが必須であり、あわせて適切なトレーニングや教育、ガイドラインの策定と遵守も重要です。

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インシデントを解決する方法

インシデントのイメージ

インシデントを解決するためには、どのような方法で対応すれば良いのでしょうか。
ここからは、インシデントを解決するための具体的な策を解説します。

依頼を受け付ける場所を一元化する

「依頼を受け付ける場所を一元化する」は、インシデント解決において有効な方法の一つです。インシデントに関する報告や依頼を一つの場所にまとめることで、情報の一元管理や迅速な対応に繋がります

実際、インシデントの迅速な把握や対応の効率化や情報の集約により、関係者が全体の状況を把握しやすくなるなどメリットは大きいです。また、報告や依頼の進捗状況も追跡しやすくなります。

ただし、一元化する場所を選ぶ際には、企業・施設の規模や特性、業務フローに合わせた柔軟性や使いやすさも考慮する必要があります。

発生を検出・分類し解決策を考える

「発生を検出・分類し解決策を考える」という方法は、インシデント解決において非常に重要で有効な手法です。

まず、 インシデントを早期に検出することは、迅速な対応と被害の最小化に繋がります。監視システムやログ分析ツール、セキュリティ情報の収集などを活用して、インシデントの発生を検知することができるでしょう。また、 発生したインシデントを適切に分類することで、重要度や優先順位を判断できます。インシデントの分類には、セキュリティインシデントの重要性、影響度、被害範囲、リスクの程度などを考慮することが大切です。

インシデントが明確になったところで、対処するための解決策を考案します。主に、既存のセキュリティ対策やポリシーの改善、脆弱性の修正、セキュリティインシデントレスポンスプランの活用、追加のセキュリティ対策の導入などが挙げられます。

考案された解決策に基づき、システムの修復や再構築、セキュリティパッチの適用、不正アクセスの阻止、侵害データの回復などを行います。

インシデント管理を徹底する

インシデントの解決策に基づき、インシデントの解決に成功してもそれで終わりではありません。その後は、データベースに情報を記録し、今後同じインシデントが発生したときに備えて分析や解決のための方法を情報として蓄積していくことが重要です。

また、仮に同じインシデントではなくても、過去のインシデントの解決策をヒントとなり、柔軟かつスピーディーに対応できる可能性が高まります。

いずれにせよ、将来のリスクマネジメントやリスクヘッジに繋がるため必要なアクションであると言えます。

インシデント管理を徹底するコツ

インシデントのイメージ

インシデント管理を行うのであれば、効果的に実施するためのコツをきちんと確認しておく必要があるでしょう。
具体的にどのようなコツがあるのか、以下で解説します。

共有内容を明確にする

インシデント管理を徹底するコツとして、まず挙げられるのが共有内容を明確にすることです。

インシデント管理では、関係者やチーム間での円滑なコミュニケーションと情報共有が重要。共有する内容を明確にすることで、関係者がインシデントの状況や重要性を一貫して理解し、共通の認識を持つことができます。

また、関係者やチームの役割や責任、対応の手順や時間などが明確になることで、各々の役割が明確化され、スムーズな連携や協力が促進されます。

なお、インシデントの共有内容としては、以下のような項目をフォーマットとして作成しておくことをおすすめします。

  • インシデントが発生した日時
  • 担当者の情報
  • カテゴリや種類
  • インシデントの内容
  • インシデントの原因
  • インシデントにおける対処内容
  • インシデント対策に関する進捗情報
  • 再発防止の計画・策

上記は一例であり、企業や施設などによって相応しい項目は異なります。上記をヒントにしながら、各社がカスタマイズをするなどして、適したフォーマットを作成しましょう。

業務フローを改善する

業務フローを改善することは、インシデント管理を徹底するための重要なコツです。

インシデントが発生した際に、早期に検知し、関係者に適切な通知を行うことが大切です。業務フローの改善により、監視やアラートシステムの設計や運用が改善され、インシデントの検知と通知がスムーズになります。

また、 インシデントが発生した場合、適切な対応を迅速に行うことが求められます。業務フローの改善により、インシデントの分類や優先度付け、担当者の割り当て、対応手順の明確化などが進められ、対応が迅速かつ効率的に行いやすくなるでしょう。

インシデント管理では、発生したインシデントを分析し、再発防止策や予防策の導入を行うことが重要です。業務フローの改善により、インシデントの分析プロセスや改善策の評価・導入手順が見直され、より効果的なインシデント管理が期待できます。

情報を可視化する

情報の可視化は、インシデント管理を徹底するための重要なコツの一つです。

インシデント管理では、発生したインシデントや関連情報を的確に把握することが重要です。情報を可視化することで、インシデントの状況や重要なデータが一目で分かりやすくなり、把握・共有が容易になります。場合によっては、意思決定の場面をサポートしてくれる存在としても期待できます。

また、可視化された情報は、データ分析に活用することで、インシデントの傾向やパターンを把握するのに役立ちます。インシデントの原因や共通の問題点を特定し、将来のインシデント予防や改善策の立案に活用できるでしょう。

まとめ

インシデントのイメージ

本記事では、インシデントの言葉の意味を始め、類語である「アクシデント」「ヒヤリハット」などとの違い、インシデントの管理のコツなど、幅広く解説しました。

企業に限らず、さまざまな業界で「インシデント」は存在し、大きなリスクになりうる状況です。

インシデントの管理が不適切な状態では、大規模な損害や顧客からの信頼損失などに繋がるだけでなく、そもそも事業の継続が難しくなることも考えられます。

まずは、インシデントについて理解を深め、本記事でご紹介した方法やコツなど、自社にどのような取り入れ方ができるのかをぜひ考えてみてはいかがでしょうか。

 

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