RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)とは?
RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)とは、リレーショナルデータベースを管理するための専用のソフトウェアです。
Relational DataBase Management Systemの略であり、SQLを利用した管理システムであり、関係データベース管理システムとも呼ばれています。
企業において中核的なソフトウェアとして広く普及しており、データの記録・管理を行うにあたって役立つだけでなく、不正なデータや権限者以外が行う読み出しや改善などからデータを持つ仕組みを持っています。
まずは、RDBMSの機能や種類について詳しく見ていきましょう。
データベースの基礎知識や導入メリットについて詳しく理解したい方は、以下の記事「データベースとは?基礎知識や導入メリット・デメリットを簡単解説!」で解説していますので、ぜひ併せて参考にしてください。
RDBMSの機能
RDBMSの機能には以下の4つがあります。
- データベース言語(SQL)の提供
- トランザクション処理
- 分散データベース
- 障害からの復旧
それぞれの機能について詳しく見ていきましょう。
データベース言語(SQL)の提供
RDBMSの機能として、データベース言語(データを利用するための言語)である「SQL」の提供が挙げられます。
データベース言語(SQL)の要素は以下の3つから成り立っており、データベースの操作や、テーブルの定義づけ、追加や削除だけでなく検索など、データ整理おいて役立つ機能といえるでしょう。
DML(データ操作言語) DDL(データ定義言語) DCL(データ制御言語)
データベースを操作する言語であるSQLについて詳しく知りたい方は、以下の記事「SQL初心者向け|データベース言語の基礎知識と機能を徹底解説」で詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。
トランザクション処理
トランザクションとは、大量のデータを複数処理する場合に1つの処理単位ごとにまとめて、矛盾なく処理することです。
データの整合性を保つための要素として役立つ機能であり、ACID特性の性質を守りながらトランザクションを管理しています。
ACID特性は、以下の4つの性質から構成されていますので、それぞれ見ていきましょう。
指令に対して処理が完全に実行する・しないのどちらかが必要となります。原子性
そこで、トランザクションの処理に失敗した場合にはその他の処理結果も反映させないことが必要となります。一貫性 トランザクション処理において、データに矛盾が生じないようにします。 独立性 トランザクション処理を同時に複数実行した場合にも、単独で処理を行った場合と同じ結果にならなくてはいけません。
そこで、それぞれのデータベースにロックをかけ、実行が完了するまで他のテーブルでの操作・更新を行えないようにします。永続性 システム障害が発生した際、すでに正常に完了しているトランザクションの結果は失われてはいけません。
分散データベース
RDBMSは、分散データベースのサポート機能も備わっています。
ネットワークで接続されている複数のデータベースをひとつのデータベースのように動かく技術のことを指します。
データベースを構築する際、分散データベース機能を活用することで、一度の問い合わせに対し別々のデータべースから同時にデータを取得することが可能です。
さらに、ひとつのデータベースに障害が発生した際にも、分散データベースを構築しておくことで、他のデータベースにアクセスすることができ、システム全体が利用不可となることを防ぎます。
処理性能の向上も期待できますので、RDBMSを利用するにあたって活用したい機能であると言えるでしょう。
障害からの復旧
データ管理を行うにあたって、ハードウェアの障害やユーザーの誤操作などでデータベース障害やデータの損失といったトラブルが発生する場合もあるでしょう。
そこで、RDBMSの機能としてこれらの障害が発生した際に、データの信頼性を保証するための復旧機能が備わっています。
障害の発生時には、取得している以下の情報を利用し、再度RDBMSに実行させることで障害発生前のデータを回復させることができます。
- バックアップファイル
- バックアップ取得後のログファイル
RDBMSの種類
RDBMSの種類として代表的となるものを紹介します。
以下のように、企業から提供されている「商用データベース管理システム」のほかにも、利用・改変が自由に行えるオープンソースのデータベース管理システムもありますので、ぜひ参考にしてください。
- Oracle:Oracle Datebase
- Microsoft:Microsoft SQL Server
- IBM:IBM DB2
RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の特徴
ここからは、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。
- 柔軟な検索ができる
- 整合性を保てる
特徴として上記が挙げられますので、それぞれ詳しく説明していきます。
柔軟な検索ができる
RDBMSは行と列によって構成されたデータの集合(表形式のテーブル)から、複数の関係したデータをまとめて検索できることが特徴として挙げられます。
前述したデータベース言語(SQL)を利用し、データの検索だけでなく、追加や変更・削除も実行することができます。
柔軟な検索ができることから、データ管理業務においての効率化にも役立てることができるでしょう。
整合性を保てる
前述のRDBMSの機能でも紹介した「トランザクション処理」の活用で、データの整合性を保てることも、RDBMSの特徴の一つであると言えるでしょう。
表形式のテーブル内の情報を変更する際、個別に変更するとそれぞれの処理に失敗する可能性があることから、データの矛盾が発生する可能性があります。
そこで、トランザクション処理を構築することで、個別の変更に関わる処理を一纏めにすることができ、すべての処理が完全に成功するまたはすべて失敗させることで、データの整合性を保てるだけでなく不整合な状態となることを防ぎます。
RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の活用事例
RDBMSについて理解することができても、実際に利用を検討する中でどのように活用していいのか悩む人も少なくないでしょう。
そこで、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の活用事例を3つ紹介していきます。
- フロントエンドのシステム軽量化が可能になった
- 構築コストを低く抑えることができた
- 複雑な設置なしで手軽に利用できた
活用事例を知っておくことで、自社に導入する際の検討もスムーズに行えるでしょう。
フロントエンドのシステム軽量化が可能になった
利用者に対する表示や操作の受付、他のシステムとの連携など外部と直接やり取りを行う要素であるフロントエンドは、システム開発において重要ともいえるでしょう。
そこで、RDBMSを活用することでデータ管理業務が効率化できるだけでなく、システム軽量化が可能となった事例があります。
RDBMSの提供を行っている企業ごとに特徴が異なりますので、導入したい目的においてそれぞれ比較・検討を行うことが重要です。
構築コストを低く抑えることができた
システム選びにおいて、構築コストは検討時に重要な要素であると言えます。
- ライセンス
- ハードウェア
- 構築時
- 運用開始後
- 人件費
- 教育コスト
上記のように、システムの構築においては様々なコストが発生します。
RDBMSを提供する企業ごとで掛かるコストも異なってきますので、導入前に比較・検討を細かく行っていくことが必要となるでしょう。
RDBMSを導入することで、構築コストを低く抑えることができただけでなく、運用に関わる人件費や担当者への教育コストも抑えることができた事例も挙げられています。
複雑な設定なしで手軽に利用できた
RDBMSは手軽に利用できることができるデータベース管理システムです。
手軽に利用できる理由の一つとして、複雑な設定を必要とせず導入できることが挙げられます。
中小規模のプロジェクトでも手軽に利用することができるデータベースであることから、手軽に利用できるソフトウェアであると言えるでしょう。
まとめ
この記事では、RDBMSは(リレーショナルデータベース管理システム)について、特徴や活用事例などを紹介しました。
データ管理業務において、RDBMSの導入はコンピュータ上のデータベースの整理やデータの更新・共有・検索の観点から、業務効率化の効果が期待できるでしょう。
今後ますますデジタル化も進んでいく中で、様々な業務においてRDBMSの活用が期待されますので、ぜひ導入を検討してみてください。
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