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リスクマネジメントとは?実施する手順や管理する種類を解説します

投稿日:2023年7月7日 /

更新日:2023年7月7日

リスクマネジメントとは?実施する手順や管理する種類を解説します
● データ活用● 情報共有● 情報管理

ビジネスシーンでよく耳にする「リスクマネジメント」。
具体的に何を指す用語なのか、いまいち分かりにくいと疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。
そこで、今回はリスクマネジメントの概要について解説していきます。あわせて、リスクマネジメントを実施する際の手順や、管理する種類の詳細などにも触れていきますので、自社のリスク対策に不安がある方もぜひ参考にしてみてください。

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目次

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リスクマネジメントとは?

リスクマネジメントのイメージ

リスクマネジメントは、企業や個人が直面するあらゆるリスクを想定したうえで、どのような影響があるかを判断し、未然に防いだり被害を最小限にするための対策やプロセスのことです。

リスクマネジメントの目的は、リスクによる被害規模を最小限に抑えることや、リスクが発生した場合に事業やプロジェクトの継続性を確保するための手段を見つけることです。具体的な目標としては、リスクの予測と予防、リスクの管理と軽減、リスクに対する備えと対応策の策定、リスクの監視と制御などがあります。

リスクマネジメントで管理する種類

リスクマネジメントでは、管理するリスクの対象が「純粋リスク」と「投機的リスク」の大きく2つに分かれます。
それぞれの特徴や違いについて見ていきましょう。

純粋リスク

純粋リスクは、予期しない損失や被害の可能性があるリスクのことです。

一般的には、自然災害(地震、洪水)、事故(交通事故、火災)、犯罪行為(盗難、詐欺)、疾病や病気、財産の損失や破壊など、さまざまな要因によって引き起こされるものです。

ビジネスシーンにおいては、企業の損失となりうる事態を純粋リスクと呼びます。

純粋リスクは未然に回避することが難しい場合が多いため、適切なリスク管理対策が必要です。そのためにも、リスクの予防、回避、軽減、保険の利用などの対応が求められると言えます。

投機的リスク

投機的リスクは、投資やビジネス活動などの意図的な行為に関連して生じるリスクのことを指します。投機的リスクでは、損失や被害の可能性だけでなく、利益やリターンの可能性も存在するのが特徴です。

具体的には、投資市場や金融取引などでの取引活動などのシーンで考えられるリスクです。

実際、事業活動の中では、常に損失と利益の可能性が秘められているもの。投資やビジネス活動で何らかの事柄によって損失を被る可能性が考えられるものの、同時に利益やリターンを得る可能性も十分あると考えられるシーンは少なくありません。

「リスク」と聞くと、マイナスなイメージがありますが、投機的リスクにおいてはプラスに働くチャンスもあると言えます。

リスクマネジメントとのよく似た語句の違い

リスクマネジメントのイメージ

リスクマネジメントと似た語句として「リスクアセスメント」や「リスクヘッジ」、「クライシスマネジメント」や「危機管理」などがあります。

それぞれ、リスクマネジメントとどのような違いがあるのか、以下で詳しく触れていきます。

リスクアセスメントとの違い

リスクアセスメントは、特定のリスクを評価し、そのリスクの重要度や影響度を定量的または定性的に評価します。リスクの特定と評価の段階に焦点を当てているのが特徴で、リスクマネジメントの一部として行われることが一般的です。

リスクマネジメントは、リスクアセスメントを含む広範な工程でもあります。つまり、リスクアセスメントは、リスクマネジメントの一部であり、リスクを特定し評価するための重要なステップです。

リスクヘッジとの違い

リスクヘッジは、特定のリスクからの損失や被害を最小限に抑えるために、対策や保険などの手段を使用します。リスクヘッジは、予想されるリスクに対して備えることを目的とし、リスクの影響を軽減するために特定の手法や戦略を適用します。

具体的な例として、リスクヘッジの手法としては、金融市場でのポートフォリオの分散投資やヘッジファンドの活用があります。これにより、市場の変動やリスクによって生じる損失を軽減し、リターンを安定させることが可能です。

なお、リスクマネジメントはリスク全体の管理を包括的に行うアプローチであり、リスクの特定、評価、対策、監視と制御などを含みます。一方、リスクヘッジは、特定のリスクに対して保護や防御の手段を講じることで、リスクからの損失を最小限に抑えることを目的とします。

クライシスマネジメントとの違い

クライシスマネジメントは、予測できない、突発的で深刻な事態や災害、非常事態に対するリスク管理のアプローチです。クライシスマネジメントは、事態が発生してからのリアクティブな対応に重点を置きます。

クライシスマネジメントは、事態の発生や被害の最小化、事態の回復や企業の継続性の確保など、事態が発生した場合の対応策を含みます。クライシスマネジメントは、早期の警戒体制の確立、適切なリソースの配置、リーダーシップの確立、危機通信の準備などを含む緊急時の対応を行います。

危機管理との違い

危機管理は、突発的で深刻な事態や災害、非常事態に対する管理のアプローチです。危機管理は、事態の発生や被害の最小化、事態の回復や企業の継続性の確保など、事態が発生した場合の対応策を含みます。リスクの予測や予防だけでなく、事態が発生してからのリアクティブな対応にも重点を置きます。早期の警戒体制の確立、適切なリソースの配置、リーダーシップの確立、危機通信の準備などを含む緊急時の対応を行うものです。

リスクマネジメントは予測可能なリスクや日常的なリスクに対する長期的なアプローチであり、リスクの特定、評価、対策の計画と実行、監視と制御を重視します。

一方、危機管理は突発的な事態や非常事態に対するリアクティブなアプローチであり、事態が発生してからの対応と回復に重点を置きます。両方の管理手法は、リスクに対する企業の強化と継続性確保のために重要です。

リスクマネジメントの手順

リスクマネジメントのイメージ

ここからは、リスクマネジメントの手順を解説します。

以下でご紹介する手順は一例ではありますが、企業の特性や想定されるリスクなどをもとにカスタマイズ・変更して取り入れることが可能です。

自社のリスクマネジメントの方法を確立する際のヒントとして参考にしてみてください。

原則を設定する

リスクマネジメントにおける原則の設定とは、リスクマネジメントの実践において遵守すべき基本的な指針や原則を策定することを指します。リスクマネジメントの適切な実施と効果的な結果を確保するために重要です。

具体的には、価値を創造したり、意思決定に関する理解を深めたりすることなどが挙げられます。

原則が漠然としていると、そもそもリスクに向けて対策として何が正解なのかも不明確になってしまうので注意してください。

フレームワークを作成する

リスクマネジメントではフレームワークを作成する必要があります。リスクマネジメントのフレームワークは、企業やプロジェクトのリスクを効果的に管理するための基本的な枠組みやガイドラインを設定することです。

また、フレームワークは、作成して実践するだけではなく、モニタリングしたり、状況を見ながら適宜改善を行ったりすることも重要です。

リスクを特定する

リスクマネジメントにおいてリスクを特定することは、企業やプロジェクトにとって潜在的な脅威や損失の要因となる可能性のある出来事や状況を、明確に特定することにつながります。

まず、企業やプロジェクトに関連する潜在的なリスク要因を洗い出します。過去の経験、業界のベストプラクティス、専門家の意見、類似するプロジェクトの事例などを考慮します。

リスクを分析・評価する

リスクマネジメントでは、前項で特定したリスクをもとに分析・評価を行います。

特定されたリスク要因の重要度や影響の度合いを評価し、優先順位付けを行うのです。これにより、今後企業やプロジェクトがリソース・対策を最適化するうえで重要な部分が明確になります。

リスクへの対策を策定・実施する

「リスクへの対策を策定・実施する」ことは、特定されたリスクに対して適切なアクションや対策を計画し、それを実際に実行することです。リスクの影響を軽減したり、リスクの発生確率を低減することが期待できます。

また、誰がどのような手順で対策を行うのかも明確にする必要があります。常に、リスクに関する担当者が主導となるようなイメージで、リスクへの対策作成・実施を繰り返していくことが重要です。

PDCAサイクルを回す

リスクマネジメントで大切なこととして、忘れてはならないのが「PDCAサイクルを回すこと」です。

リスクマネジメントは、リスクへの対策の策定や実施だけで完結するものではありません。定期的に評価を行い、効果に沿って修正を加えて再度実施するといったアクションが求められます。

PDCAを常に回すことにより、リスクマネジメントの精度も高くなりやすく、より効果的なリスクマネジメントの実現を期待できます。

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リスクマネジメントとISMSの関係性

リスクマネジメントのイメージ

ISMSは情報セキュリティ管理システムを指し、企業が情報セキュリティを効果的に管理するための枠組みです。ISMSは、情報セキュリティポリシーや手順、ガイドラインを策定し、情報セキュリティリスクを評価し、適切な対策を実施するためのプロセスや機能を提供します。主に、情報資産の機密性や完全性、可用性を確保することが目的です。

ISMSはリスクマネジメントの一貫として行われることが多く、その関係性は密接であると考えられるでしょう。

そもそもISMSは、ISO/IEC 27001という国際規格で定義されており、企業が情報セキュリティリスクを適切に管理するための要件やプロセスが規定されています。ISO/IEC 27001に基づくISMSの実施は、リスクマネジメントの一環として行われることが一般的です。

そのため、リスクへ備えるための施策として、ISO/IEC 27001の取得を検討してみることもおすすめします。

まとめ

リスクマネジメントのイメージ

本ページでは、リスクマネジメントの意味や、似た語句との違い、管理する種類などについて解説しました。

リスクマネジメントは、企業が事業を継続したり、損害を未然に回避したりするうえで重要なことです。
企業にはさまざまなリスクが潜んでおり、どれだけ対策をしていてもリスクをゼロにすることは難しいのが現状。

だからこそ、さまざまなリスクを想定し、先回りして対策を行わなければなりません。
今一度、リスクマネジメントについて正しく理解を深め、企業として何ができるかを考えてみましょう。

 

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