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スポーツによる地方創生!地域課題解決型クラブ 福山シティFCが続ける挑戦

投稿日:2023年8月23日 /

更新日:2023年9月27日

スポーツによる地方創生!地域課題解決型クラブ 福山シティFCが続ける挑戦
● 地方創生● 対談

地方創生サミット2022スポーツによる地方創生/地方自治体の取り組みDay4
セッション開催日時:2022年7月14日

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目次

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登壇者プロフィール

岡本 佳大(おかもと けいた) 氏
福山シティフットボールクラブ 代表

福山シティフットボールクラブ代表

 

吉村 公考(よしむら きみたか) 氏
ベイシス株式会社 代表取締役社長

1995年
岡山理科大学 工学部 卒業

同年
独立系エンジニアリング会社にエンジニアとして入社

1996年
個人事業主として独立、現在のモバイルエンジニアリングサービスを開始

2000年
有限会社サイバーコネクション(現ベイシス株式会社)を広島に設立。代表取締役就任

2006年
本社を広島から東京に移し、全国展開を本格的に開始

2020年
一般社団法人EO Setouchi(Entrepreneurs’ Organization)を設立し代表理事に就任

2021年
東証マザーズ(現グロース市場)に上場

2023年
一般社団法人広島イノベーションベースを設立し代表理事に就任

 

末松 弥奈子(すえまつ みなこ) 氏
学校法人神石高原学園 理事長

株式会社ジャパンタイムズ 代表取締役会長兼社長

広島県出身。1993年 学習院大学大学院修士課程修了後、インターネット関連ビジネスで起業。ウェブサイト制作やオンラインマーケティングに携わる。2001年ネットPRを提唱する株式会社ニューズ・ツー・ユーを設立。2017年6月に創刊120周年を越える「世界に開く日本の窓」として、日本の現状と世界の動向を報道してきたジャパンタイムズの代表取締役会長・発行人に就任。

福山シティFCの歴史や特徴

皆さんこんにちは。地域課題解決型クラブ福山シティFCの挑戦ということで、今日はお話を進めさせていただきたいと思います。進行を担当するジャパンタイムズの末松です。よろしくお願いします。

福山FC代表の岡本さん、それからベイシス株式会社の吉村さんというお二人からお話を伺っていこうと思います。最初に岡本さん、これまでの福山FCでの活動、歴史や特徴などをご紹介ください。

末松
末松
岡本
岡本
我々は、2015年に福山青年会議所が母体となってできたクラブで、スポーツを通じて地域を活性化させていくことを目的としています。広島県福山市のさまざまな地域課題を解決するために、世界的にメジャーなスポーツであるサッカーで、地域を盛り上げていこうというところです。人口約47万人都市にもかかわらず、プロスポーツチームがひとつもないこの福山市に、プロサッカークラブを誕生させて、地域課題を解決しながら福山市民の活力がある未来創生に寄与していくことを目的にできたクラブです。

2019年から私はこのクラブに合流し、2020年には天皇杯でベスト6まで進出することができました。新型コロナウイルスの影響によってクラブが一時経営難に陥ったタイミングでクラウドファンディングを実施し、福山市のみならず全国から支援者を募って多くの方々にサポートをいただくことができ、なんとかクラブを立て直して天皇杯でベスト6という成績を残すこともできました。

2030年にJ1で優勝争いをしていくというビジョンから逆算し、2024年にJリーグ参入を目指しています。また、サッカーだけで経営をする方針ではなく、スポーツ全体を通じてどのように地域貢献をしていくか、そこから地域経済界を巻き込みながら、どのように事業発展をしていくかというところが今後の大きな私たちのビジョンとなっています。

福山シティで立ち上げたクラウドファンディング

福山市は47万人都市でもあるのに、その当時プロスポーツチームがなかったのは、スポーツへの関心が低かったのかなと思います。その中で立ち上げていく、協力してもらうところで、苦労はありましたか。
末松
末松
岡本
岡本
過去に挑戦した方々も、実はいらっしゃらなかったと聞いています。地域課題のひとつとして、福山市はスポーツや運動の実施率が全国平均よりも10%ほど低いというデータが出ています。それがそのまま健康寿命に直結して、不健康な人が多いかもしれないというデータも出ています。我々がトップリーグを目指していくことと同時に、スポーツをすることが当たり前の日常になるよう普及活動にも力を入れていく必要があると思います。
コロナ禍でクラウドファンディングを立ち上げたという、存続の危機についてエピソードを聞かせていただけますか。
末松
末松
岡本
岡本
2019年から私がこのクラブに就任し、クラブのミッションやビジョンの選定、チーム名の変更、リブランディングを1年間かけて準備してきました。2020シーズン、ここからやっていこうというタイミングでコロナが到来し、当初予定していたユニフォームスポンサーが全て白紙となってしまいました。

しかしながら、チームは動いてますから、資金がショートして2ヶ月後にはクラブがなくなってしまうような状況の中で、苦肉の策で行ったのがクラウドファンディングです。私たちはこういうミッション・ビジョンを持って地域のために貢献していこうとしているものの、資金難に陥ってしまったのでご支援いただけませんでしょうかと実施した中でご支援いただいたのが、末松さんであり、吉村社長でした。ご支援いただくと同時に、多くの人たちにクラブを知ってもらったひとつのきっかけが、クラウドファンディングだったのかなと思っています。

お恥ずかしい話ですけど、私たちも名前も存じ上げなかったし、地元が何か盛り上がってるなっていうところでクラウドファンディングに気づいて応援しようという流れになったと思います。
末松
末松

ベイシス株式会社と福山シティFCの出会い

メインスポンサーも引き受けていらっしゃるベイシス株式会社の吉村さんにお話を伺います。吉村さんは、アントレプレーナーのEOせとうちのファウンダーでもあり、初代会長でもあります。地域貢献にすごく今力を入れてらっしゃると思うのですが、そういった活動と福山シティFCとの出会いについて教えてください。
末松
末松
吉村
吉村
私はEOという団体の、中四国9県のエリアの会長をさせてもらってます。EOは年商1億円以上の起業家が集まる世界的なコミュニティで、日本では20数年前に東京でスタートしました。私もEO東京のメンバーになって15年経ちますが、EOに入ったことで起業家として成長でき、結果として昨年上場を果たすことができました。全国で見てみると、中四国エリアには、EOの支部的なものがない一方、広島もそうですが、中四国の人口が減少して経済が衰退してきています。

そう考えたとき、私も広島出身で創業も広島ですので、広島や自分の地元の地域にもっとイケてる会社が増えればと感じました。そうすれば優秀な若い人は東京に出て行かなくて済む、地元で働ける、地元の活性化につながるのではないかという思いがあり、広島を中心とした中四国地区の地域貢献を目的としたEO中四国を1年半ほど前に立ち上げました。

地域活動をする中で、福山シティFCがコロナで困っている、サポートしてもらえないだろうかとお声がけいただきました。初めは断る前提だったのですが、EOの活動を通して何かしら地域に貢献したいという思いはあり、福山シティFCのスポーツを通じて地元の役に立ちたいという明確なミッションが伝わり、起業家を育てる地方創生だけでなく、スポーツを通じた地方創生にスポンサーとしてお役に立てればというところでサポートすることになりました。

吉村さんから見て、地域貢献もそうですし人柄もあるでしょうけれども、実際にスポンサーしてみてよかったことを具体的に教えていただきたいです。
末松
末松
吉村
吉村
正直、会社としてスポンサーをすることに対して、社内ではあまり応援しようという空気はありませんでした。ですが、コロナ禍で社員もリアルな交流ができない中で、実際にスポンサーとして弊社のロゴが入ったユニフォームを着た選手が活躍している姿を見て、社内で徐々に浸透し、福山シティFCを応援しようと、地方創生も含めたCSR的な社会貢献活動に興味関心を持つ社員が確実に増えた実感があります。

天皇杯でベスト6まで上り詰めることができた背景

天皇杯もそうですが、チームが強くなった理由や秘訣などを教えてください。
応援が増えると強くなるとか、テクニカルに強くなった理由とか。
末松
末松
岡本
岡本
そもそもサッカー界の構造は、J1、J2、J3をプロリーグと表現するのですが、JFL、地域リーグ、県リーグ、市町村リーグとその下にもピラミッドが続いています。私たちはJリーグランクでいうとJ5相当、地域リーグ、中国社会人リーグに所属しています。昨年、一昨年では、県リーグのチームが上位リーグを倒していきました。

これを起こしたひとつの要因は、どういうサッカーをするのか、クラブが明確に定めていることが強さの秘訣だと思います。日本と海外のサッカーを比較すると、日本のJリーグは監督が変われば、監督のやりたいサッカースタイルに変わり、選手をゼロから獲得しないといけません。費用もプラスでかかり、費用対効果が悪いと思います。

海外のサッカーをみると、かつて世界No.1プレイヤーのメッシが所属してたバルセロナは、誰が監督やってもどの選手が所属しても「バルセロナのサッカーは、バルセロナのサッカー」なのです。
そういったアイデンティティが、監督ではなくクラブに残るのです。それは、街に育てられたクラブだからだと感じます。

そこで私たちも、福山の歴史をたどりながら、チームを構築していったのがひとつの要因だと思います。それにともない、当時大学生だった小山を引っ張り、現在24歳で監督をしています。若くても非常に優秀な指導者は日本国内にもたくさんいるので、彼を抜擢し、ITやテクノロジーを駆使した戦術分析などに挑戦した結果、少しずつですがよい選手が来るようになりました。その選手たちも、クラブや監督の理想とアジャストしていくことも結果につながった要因かと思います。

チームのアイデンティティを、地域の歴史をベースに築くこと、年齢関係なく優秀な人材を引っ張る、ITなどを使ってチームをつくる点について、吉村さんもアドバイスされていますか。
末松
末松
吉村
吉村
僕は全然まだお役に立ててないんですけど、福山シティFCではGPSを使って選手の動きのデータを取ってデータ分析をしています。そこに、ドローンで上空から選手の動きを撮影することを絡めるといったことをリリースしました。胸のスポンサー、SHIFT社もITの会社なので、そこにも支援してもらっているのではないでしょうか。
岡本
岡本
年間予算がJリーグチームと比べて低く、人に対して予算をかけられないため、クラブにデジタルデバイスなどを導入してITの力を駆使してコスト削減しながらしっかりとしたデータ分析を行っています。その強みを生かしながら、SHIFT社やベイシス社の技術や経験をアドバイスしてもらい、チームに落とし込んでいるのが現状です。
その方法で手ごたえはありますか。
末松
末松
岡本
岡本
今までは監督やコーチの主観でおそらくこうだろうと思っていたところが、数字として裏付けされたデータとして出てくるので、ごまかしが効かない時代になったなと思います。「この選手は足が速いだろう」「この選手は体力あるだろう」というところが、選手のデータ順位がしっかり出てきますので、それを元に練習メニューを考えたり、チーム分析をしたり、戦術をどうしていこうという点について1ミリ単位で計算できるようになったところがひとつの強みだと思います。
やっぱり快進撃の背景には、そのようなテクノロジーの力も関係しているんですね。
末松
末松
岡本
岡本
もうそこを無くしては次のフェーズに上がっていけないのではないかと思うくらい、デジタルの力は必要不可欠だなと思っています。

地域やスポンサー企業とのかかわり

地域とのかかわりについて教えていただきたいのですが、チームのスポンサーのみなさんは、どんな形でサポートしてくださっているのでしょうか。
末松
末松
岡本
岡本
私たちをご支援いただいている企業様、お金をいただいている企業様が200社弱あります。物心両面でのサポートになるので、例えばサービス提供とか、サプライヤーという形で商品提供とかまであわせると、700社を超える企業様にサポートいただけるようになりました。私たちがJリーグを目指すことが目的ではなく、その先、Jリーグチームを広島県福山市に誕生させて、その先にどうやって福山の経済に貢献するか、地元の雇用を生むか、帰属意識をもってもらうか。

もっと言えば明日への活力を市民の方々にもっていただくためにはどうすればいいのか、先を見据えたクラブ経営をしているため、地元の企業様からのご支援が9割を超えています。そういった企業様との連携を通じて、市民の方につながり地域貢献をしていただくという流れが、私たち福山シティFCを通じて少しずつできてきているのかと思っています。

一方で、サッカー教室とか次世代の子どもたちへの支援みたいなものもやっていらっしゃいますよね。
末松
末松
岡本
岡本
トップチームの活動だけではなく、地域全体を考えたとき重要になるのが、子どもたちの環境づくりだと思います。体作り教室を選手が子どもたちに対して教える、福山市スポーツ協会と共催でサッカースクールを実施するなど、地域課題を自治体に任せるのではなく、官民連携でやっていく仕組みを作っています。

今後は、総合型のクラブを目指していきたいと思っておりますので、地元の子どもたちが競技種目を選べるような環境面を構築することが大事なのかなと思います。また今スポーツ庁が提言してる通り、中学校の部活動の問題もクローズアップされているので、人的要因も官民連携でしっかりと教育していきながら、部活動の問題にも積極的に着手していきたいと思っています。

自分を指導してくれている先生が出る試合だと、応援に行きたいですよね子供たち。
末松
末松
岡本
岡本
ピッチ上で戦っている選手たちが、ピッチを出ると非常に優しいお兄ちゃんとして接することができるのも、大事なのかなと思っています。AKB48の「会いに行けるアイドル」のように、会いに行けることを意識しながら子どもたちや市民の方々と接しています。

2024年のJリーグ参入を目指す

こういった活動を見ていて、これから吉村さんがどう応援したい、どこを頑張ってほしいなどがあれば教えてほしいです。
末松
末松
吉村
吉村
私や弊社が応援できるところで行くと、私自身は東京に住んでいますし、弊社の本社も東京なので、遠隔でご支援できるところは少ないですが、経済的なお金の部分もそうですが、今後はテクノロジー活動みたいなところでお役に立てたらと思います。

また、福山シティFCは経営陣もまだ若く、スタートアップのベンチャーみたいな形なので、そういった意味では私やSHIFT社とかであれば、創業社長として上場までしている経験値があるので、経営という側面でもアドバイスやご支援ができると思っています。

EOせとうちの起業家、地域にゆかりのある企業家の地方貢献の、新しいスタイルになっているかと思います。そこから広がりが出てくると素敵ですね。今年はまだシーズン最中ですが、抱負をお願いできますか。
末松
末松
岡本
岡本
J1から数えるとJ5相当に所属しているので、チームとしては1つ上のカテゴリーであるJFLに昇格し、2024年からJリーグに参入してJリーグの舞台で戦うことを目標に頑張っています。そのためには、チームとして結果を出すだけでなく、経営基盤を安定させて成長を強化していく必要があると思っています。そういったところを吉村社長をはじめ経営ノウハウなどをいただきながら、私自身も経営者として成長したいと思います。
吉村さんなど、ハードルの高い経営者に囲まれて、プレッシャーかもしれませんが、心強いでしょうね。今、地域を越えて認知が上がっているので、応援のし甲斐があると感じています。
末松
末松
吉村
吉村
出会って2年ちょっと経つのですが、2年間でチームの成長を横で見られて、僕自身が楽しませてもらってるなと思っています。今後も、岡本さんを中心とした福山シティFCの夢が僕の共通の夢になりつつありますので、可能な限りの応援をしていきます。まずはJ3に入って、福山スタジアムでたくさんサポーターを集めて試合ができることを楽しみにしています。そのときのJ3のホーム開幕戦、感動で泣いてしまうと思いますが、近い将来実現すると信じています。
今日は地域課題解決型クラブ福山シティFCの挑戦ということでお話を展開してきました。私がお二人のお話を伺って思ったのは、完成されてない、一緒に成長していくことの楽しみや喜びがシェアされていく、その熱がどんどん広がるのがまた魅力的なのかなと思います。

この福山シティFCの挑戦が日本の他の地域でのスポーツ振興や、地方創生のお役に立てば幸いです。本日はどうもありがとうございました。

末松
末松

まとめ

今後もSaaSについてのお役立ち情報とかを配信していきますので、チャンネル登録と高評価をよろしくお願いします。ご視聴いただきありがとうございました。
kyozon編集部
kyozon編集部

地方創生サミット2022スポーツによる地方創生/地方自治体の取り組みDay4アーカイブ

YouTube:https://youtu.be/NkuhiEMM4v8?t=1693

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