SaaS・ITサービスの比較サイト

会議を効率化するテクニック10選|便利なツールとテンプレートも紹介

投稿日:2025年10月31日 /

更新日:2025年11月1日

会議を効率化するテクニック10選|便利なツールとテンプレートも紹介
● 業務効率化

「会議が長引いて本来の業務が圧迫される」「結局、何が決まったのか分からない」「またこの会議か…と参加者の士気が低い」。もし、あなたの会社でこのような会議が常態化しているなら、チーム全体の生産性を大きく低下させているかもしれません。この記事では、そんな非効率な会議を劇的に改善し、短時間で成果を出すための具体的な方法を網羅的に解説します。
本記事では、会議の「事前準備」「会議中」「会議後」の3つのフェーズで実践できる合計10個のテクニックを徹底解説。さらに、効率化を加速させる便利なツールから、コピーしてすぐに使えるアジェンダ・議事録のテンプレートまで、生産性の高い会議を実現するために必要な情報をすべてご紹介します。

業務自動化関連のサービスを無料で資料請求!

業務自動化関連のサービスを無料で資料請求!まとめて資料請求する無料

LINE登録で、後からでも簡単に資料請求が可能!

LINE登録はこちら

目次

閉じる

なぜあなたの会社の会議は終わらないのか

「また会議か…」「今日の会議も長引くだろうな」。多くのビジネスパーソンが、日々の業務の中でこのように感じた経験があるのではないでしょうか。本来、会議は情報共有や意思決定を迅速に進め、ビジネスを加速させるための重要な手段です。

しかし、現実には多くの企業で会議が生産性を低下させる原因となってしまっています。まずは、なぜあなたの会社の会議が非効率で、いつまでも終わらないのか、その根本的な原因を掘り下げていきましょう。

会議の「目的」が曖昧なまま始まっている

あなたの会社の会議は、開始前に「この会議で何を決めるのか(ゴール)」が明確に定義されているでしょうか。最も陥りがちなのが、会議を開くこと自体が目的化してしまうケースです。「毎週月曜の定例だから」「とりあえず関係者で集まって話そう」といった理由だけで会議が設定され、明確なゴールがないまま始まってしまうのです。

目的が曖昧な会議では、参加者は何を話すべきか分からず、議論は発散しがちです。単なる進捗報告や意見交換に終始し、結局「で、何が決まったんだっけ?」という状態で終わってしまいます。これでは、貴重な時間を浪費するだけです。すべての会議には、「情報共有」「アイデア出し」「意思決定」といった明確な目的と、会議終了時に達成すべき具体的なゴール設定が不可欠です。

「参加者」が多すぎる、または不適切

「念のため」「関係者だから」という理由で、必要以上に参加者を増やしていないでしょうか。参加者が増えれば増えるほど、一人ひとりの当事者意識は薄れ、「自分は発言しなくても誰かが決めてくれるだろう」という空気が生まれやすくなります。結果として、発言するのはいつも同じメンバーで、他の人はただ聞いているだけ、という状態に陥ります。意思決定に関与しない、あるいは情報共有だけで十分なメンバーまで会議に拘束することは、組織全体の生産性を著しく低下させます。

また、意思決定者が不在の会議も問題です。議論が白熱しても、最終的な判断を下せる人がいなければ、「一旦持ち帰って確認します」となり、また同じ議論を繰り返すことになります。会議の目的に合わせて、本当に必要なメンバーだけを厳選することが、効率化の第一歩です。

「アジェンダ」がなく、議論が迷走する

航海図のない船が目的地にたどり着けないように、アジェンダ(議題リスト)のない会議はゴールにたどり着けません。アジェンダがないと、議論の道筋が立たず、話が脱線しやすくなります。参加者も事前に何を準備すれば良いか分からず、その場で考え始めるため、議論の質も深まりません。

さらに、各議題に対する時間配分が決められていないため、重要度の低い議題に時間を使いすぎてしまい、肝心な意思決定のための時間が足りなくなるという本末転倒な事態も起こりがちです。事前にアジェンダを共有し、参加者全員が会議の全体像とタイムスケジュールを把握しておくことは、議論の迷走を防ぐために必須のプロセスです。

「進行役」不在で誰も舵を取らない

会議には、議論を円滑に進め、ゴールへと導く「ファシリテーター(進行役)」の存在が欠かせません。進行役がいない、もしくはその役割が不明確な会議では、以下のような問題が発生します。

  • 声の大きい人の意見に議論が支配される
  • 意見が対立した際に、議論を収束させられない
  • 発言者が偏り、多様な意見が出ない
  • 時間管理が疎かになり、だらだらと会議が延長される

ファシリテーターは、単に司会進行をするだけではありません。参加者全員から意見を引き出し、論点を整理し、時間内に結論が出るように議論を交通整理する重要な役割を担っています。この舵取り役が不在では、会議という船は迷走し、時間という港にたどり着くことはできません。

「結論」を出さずに終わってしまう

会議で最も避けなければならないのが、「議論はしたけれど、何も決まらなかった」という結末です。活発な意見交換が行われたとしても、最終的に「何が決まったのか(決定事項)」と「次に誰がいつまでに何をするのか(ネクストアクション)」が明確にされなければ、その会議は無駄だったと言っても過言ではありません。

「検討します」「確認します」といった曖昧な言葉で会議を締めくくってしまうと、物事は一向に前に進みません。会議の最後には、必ず決定事項と担当者、期限を含めた具体的なネクストアクションを全員で確認し、合意形成するプロセスが必要です。これを怠ると、次の会議でまた同じ議題が繰り返されるという非効率のループに陥ります。

会議のコスト意識が欠如している

見過ごされがちですが、会議には多大な「コスト」がかかっています。その主たるものが「人件費」です。例えば、平均時給3,000円の社員が8人集まって1時間の会議を行った場合、それだけで24,000円のコストが発生していることになります。このコストに見合うだけの成果(意思決定や新たなアイデアなど)を生み出せているでしょうか。

多くの企業では、この「見えないコスト」に対する意識が低く、安易に会議が設定されがちです。会議のコストを意識するだけでも、「この会議は本当に必要か?」「もっと短い時間で済ませられないか?」「参加者を減らせないか?」といった健全な問いが生まれるはずです。

会議時間と参加人数で見る人件費コストの目安(平均時給3,000円の場合)
参加人数30分1時間2時間
3人4,500円9,000円18,000円
5人7,500円15,000円30,000円
8人12,000円24,000円48,000円
10人15,000円30,000円60,000円

これらの原因に一つでも心当たりがあるなら、あなたの会社の会議には大きな改善の余地があります。次の章からは、これらの問題を解決し、会議を劇的に効率化するための具体的なテクニックを「事前」「会議中」「事後」の3つのフェーズに分けて詳しく解説していきます。

【事前テクニック4選】会議効率化は準備で8割決まる

「あの会議、一体何だったんだろう…」と感じた経験はありませんか?実は、会議の成否は始まる前の「準備」で8割が決まると言っても過言ではありません。会議が始まってから慌てるのではなく、事前にしっかりと段取りを組むことで、議論はスムーズに進み、質の高い意思決定が可能になります。ここでは、誰でも今日から実践できる4つの事前テクニックをご紹介します。

目的とゴールを明確にする

会議を始める前に、まず「何のためにこの会議を開くのか(目的)」と「会議が終わったときにどうなっていれば成功なのか(ゴール)」を明確に定義することが最も重要です。これが曖昧なままでは、議論が発散し、結論が出ないまま時間だけが過ぎてしまいます。

目的とゴールの違いを理解し、具体的に設定しましょう。

  • 目的(Purpose):会議の存在意義。なぜこの会議を行うのかという根本的な理由。(例:新サービスのターゲット層を定めるため)
  • ゴール(Goal):会議で達成すべき具体的な到達点。終了時に得たい成果物や状態。(例:ターゲット層のペルソナが3パターン作成され、優先順位が決定している)

「〜について話し合う」といった曖昧なゴール設定は避け、「〜を決定する」「〜を3つに絞る」のように、具体的で測定可能な動詞で設定するのがポイントです。

会議の種類に応じたゴール設定の例

会議には様々な種類があります。それぞれの種類に応じて、適切なゴールを設定することで、参加者の意識も統一されます。

会議の種類ゴール設定の具体例
意思決定会議・A案、B案、C案の中から、採用する案を1つ決定する。
・次期プロジェクトのリーダーを決定する。
情報共有会議・各担当者がプロジェクトの進捗状況を報告し、全員が最新の状況を理解している状態になる。
・共有された課題に対する懸念点をすべて洗い出す。
ブレインストーミング・新商品のアイデアを最低20個出す(質より量を重視)。
・業務効率化のための改善案を部署メンバー全員が1つ以上提案する。

アジェンダを作成し事前に共有する

目的とゴールが決まったら、次はそのゴールにたどり着くための「地図」となるアジェンダを作成します。アジェンダは、会議の進行をスムーズにし、参加者が事前に思考を整理するための重要なドキュメントです。

優れたアジェンダには、以下の項目が含まれています。

項目内容
基本情報会議名、開催日時、場所(オンラインの場合はURL)、参加者リスト
目的とゴール前項で設定した、この会議で達成したい目的とゴールを明記する
タイムスケジュール各議題(テーマ)と、それぞれに割り当てる時間を記載する(例:議題1:現状報告 10分、議題2:課題の洗い出し 15分)
事前準備・資料参加者に事前に読んでおいてほしい資料や、考えてきてほしいことを具体的に記載する

作成したアジェンダは、遅くとも会議の前日までには参加者全員に共有しましょう。これにより、参加者は会議の全体像を把握し、自分の役割を理解した上で臨むことができます。特に、「この資料のP5〜P10を読んだ上で、改善案を1つ考えてきてください」のように、具体的なアクションを促すことで、会議が始まった瞬間から質の高い議論をスタートできます。

参加者を必要最低限に絞る

「念のため」で関係者を全員呼んでしまうと、会議の効率は著しく低下します。参加者が増えれば増えるほど、一人ひとりの当事者意識が薄れ、「自分は発言しなくても誰かが決めてくれるだろう」という傍観者が生まれやすくなります。また、人件費という観点からも、不要な参加者がいる会議は大きなコストとなります。

参加者を選定する際は、「その人がいなければ、会議のゴールが達成できないか?」という基準で考えましょう。意思決定に必要なメンバーに絞り込むことが、議論のスピードと質を高める鍵です。

誰を呼ぶべきか?参加者の役割で判断する

参加者の選定に迷った際は、その会議における役割で判断するのが有効です。一般的に、会議の参加者は以下の4つの役割に分類できます。

  • 意思決定者(Approver):最終的な判断を下す責任者。必ず参加が必要です。
  • 貢献者(Contributor):議論に必要な情報や専門知識を提供する人。議題に直接関わる担当者などが該当します。
  • 推進者(Driver):会議の主催者やファシリテーター。
  • 情報共有を受ける人(Informed):会議での決定事項を知っておくべき人。この役割の人は、必ずしも会議に参加する必要はなく、議事録の共有で十分な場合が多くあります。

特に「情報共有を受ける人」を会議に招集していないか、一度見直してみましょう。参加を必須ではなく任意としたり、議事録で情報共有する体制を整えたりすることで、会議の生産性は大きく向上します。

会議時間と場所を適切に設定する

最後に、会議の時間と場所も効率化に影響する重要な要素です。なんとなく「1時間」で設定するのではなく、目的達成に必要な時間を意識的に設定しましょう。

時間設定のコツ

「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というパーキンソンの法則があります。これは会議にも当てはまり、60分の枠があれば、無意識に60分を使い切ろうとしてしまいます。あえて30分や45分といった短い時間を設定することで、参加者の集中力を高め、時間内に結論を出そうという意識が働きます。また、終了時間を15:00ちょうどではなく「14:55」のように設定するのも、時間厳守の意識付けに効果的です。

目的に合わせた場所選び

会議の目的に応じて、最適な場所を選びましょう。

  • オンライン会議(Zoom, Google Meet, Microsoft Teamsなど)
    遠隔地のメンバーとの会議や、移動時間を削減したい場合に最適です。画面共有や録画機能を使えば、情報共有もスムーズに行えます。ただし、通信環境の事前チェックは必須です。
  • 対面会議
    ホワイトボードを使ってアイデアを出し合ったり、複雑なテーマについて表情を見ながら議論を深めたりする場合に有効です。信頼関係の構築が重要なキックオフミーティングなどにも向いています。
  • スタンディングミーティング
    毎朝の進捗確認など、短時間で報告・連絡を済ませたい場合に効果的です。立ったまま行うことで、自然と会議が長引くのを防ぎ、要点を簡潔に話す習慣がつきます。

どのような形式であれ、プロジェクターの接続やホワイトボードのマーカーなど、当日の進行を妨げる機材トラブルが起きないよう、事前の環境整備も忘れずに行いましょう。

【会議中テクニック4選】無駄をなくす進行が鍵

入念な事前準備をしても、会議当日の進行がうまくいかなければ意味がありません。会議が脱線したり、結論が出ずに時間だけが過ぎていく事態は避けたいものです。ここでは、会議中の無駄をなくし、生産性を最大化するための具体的な進行テクニックを4つご紹介します。

冒頭で本日のゴールを再確認する

会議を始める際、「何のために集まり、何を決めるのか」というゴールを参加者全員で再確認することは、効率的な進行の第一歩です。事前共有したアジェンダを冒頭で改めて読み上げ、参加者の目線を合わせましょう。これにより、全員が同じ目的意識を持って議論に参加でき、話が脇道に逸れるのを防ぐ効果があります。

具体的には、ファシリテーターが以下のように宣言します。

  • 「本日の会議は、〇〇のプロモーション施策について、A案とB案のどちらを採用するかを決定することがゴールです。」
  • 「この60分間で、新システムの導入に関する懸念点を洗い出し、担当部署を割り振るところまでを目指します。」
  • 「本日は決定が目的ではなく、次期プロジェクトの企画について、自由なアイデアを10個以上出すことが目標です。」

このように、会議の着地点を具体的に示すことで、参加者は議論の方向性を見失うことなく、集中して意見を出すことができます。特に、会議の目的が「意思決定」「情報共有」「アイデア出し」のどれに当たるのかを明確にすることが重要です。アジェンダと時間配分をプロジェクターや画面共有で映し出しながら進めるのも効果的です。

ファシリテーターが議論を交通整理する

会議の成否はファシリテーターの腕にかかっていると言っても過言ではありません。ファシリテーターの役割は、単なる司会進行役ではなく、議論を活性化させ、参加者全員から意見を引き出し、時間内に結論へと導く「交通整理役」です。

優れたファシリテーターは、常に中立的な立場を保ち、以下のような役割を担います。

  • 発言の促進:発言が少ない参加者に話を振ったり、質問を投げかけたりして、全員が議論に参加できる雰囲気を作ります。
  • 意見の整理:出された意見を要約したり、ホワイトボードに書き出して可視化したりすることで、論点を明確にします。
  • 議論の軌道修正:話が脱線した際に、「そのお話も重要ですが、まずは〇〇の件を確定させましょう」と本題に引き戻します。
  • 対立の解消:意見が対立した際には、それぞれの意見の背景にある意図や目的を確認し、共通のゴールを見出す手助けをします。

状況に応じたファシリテーターの具体的な発言例を以下に示します。

状況ファシリテーションの発言例
議論が停滞している時「少し視点を変えてみましょうか。もし予算の制約がなければ、どのような選択肢が考えられますか?」
「〇〇さん、このテーマについて何か懸念されている点はありますか?」
特定の人物ばかりが発言している時「〇〇さん、貴重なご意見ありがとうございます。他の方のご意見も伺ってみたいと思います。△△さん、いかがでしょうか?」
意見が対立している時「Aさんは品質を重視し、Bさんは納期を重視されているのですね。両方の観点を満たすための第三の案は考えられないでしょうか?」
話が脱線し始めた時「大変興味深い論点ですが、その件は『パーキングロット』に記載し、もし最後に時間があれば議論しませんか。まずはアジェンダの〇〇に戻りましょう。」

時間管理を徹底し脱線を防ぐ

「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というパーキンソンの法則があるように、時間を意識しなければ会議は際限なく長引いてしまいます。効率的な会議とは、決められた時間内に最大の成果を出す会議です。そのためには、徹底した時間管理が不可欠です。

時間管理を徹底するための具体的な方法をいくつか紹介します。

    • タイムキーパーを任命する:ファシリテーターとは別に、時間管理を専門に行うタイムキーパーを決めます。各アジェンダの終了5分前などに声がけをしてもらうことで、ファシリテーターは議論の整理に集中できます。
    • タイマーで時間を可視化する:会議室のプロジェクターやオンライン会議の画面共有機能を使い、タイマーを表示させます。残り時間が全員に見えることで、自然と時間への意識が高まり、議論のペースも上がります。
    • タイムボックス法を活用する:アジェンダの各項目に厳密な時間制限(タイムボックス)を設ける手法です。時間内に結論が出なくても、一旦議論を打ち切り、次の議題に進みます。結論が出なかった議題は、持ち帰り検討とするか、別途会議を設定するかをその場で決めます。

パーキングロットを活用する:

    議論が脱線しそうになったり、アジェンダにない重要な論点が出てきたりした場合は、それをホワイトボードの隅などに設けた「パーキングロット(駐車場)」スペースに書き出しておきます。これにより、本筋の議論を止めずに、重要な論点を忘れることも防げます。

決定事項とネクストアクションを明確にする

会議の最も重要な目的は、次の行動に繋げることです。会議の最後に「で、結局何が決まって、次に誰が何をするんだっけ?」という状態に陥るのを防ぐため、必ず「決定事項」と「ネクストアクション」を参加者全員で確認する時間を設けましょう。

会議の終了5〜10分前になったら、ファシリテーターは議論をまとめ、以下の項目を全員で確認します。

  1. 決定事項の読み上げ:その日の会議で決まったことを簡潔にリストアップし、参加者全員に「この内容で間違いありませんか?」と問いかけ、認識のズレがないかを確認します。
  2. ネクストアクションの明確化:決定事項を受けて発生する具体的なタスクを、「誰が(Who)」「何を(What)」「いつまでに(When)」の3点をセットで明確にします。「検討します」「頑張ります」といった曖昧な言葉で終わらせず、具体的な行動計画に落とし込むことが重要です。

ネクストアクションは、以下のような表形式でまとめると、議事録作成時にも役立ちます。

No.タスク(What)担当者(Who)期限(When)
1A案とB案の費用対効果を比較した資料の作成佐藤〇月△日 17:00
2クライアントへのヒアリング日程の調整鈴木〇月□日 AM
3新システム導入に関するリスクの洗い出し高橋、田中〇月×日 中

この最後の確認作業を行うことで、会議の成果が具体的な行動へと繋がり、次のステップへとスムーズに進むことができるのです。

【事後テクニック2選】会議を次に繋げる

会議の価値は、会議中に行われた議論そのものではなく、その結果として生まれた決定事項が実行されることで初めて生まれます。会議を単なる「話し合いの場」で終わらせず、具体的な成果へと繋げるためには、会議後のフォローアップが極めて重要です。

ここでは、会議の成果を最大化し、次のアクションへ確実に繋げるための2つの事後テクニックを解説します。

議事録は24時間以内に共有する

会議が終わったら、参加者の記憶が新しく、議論の熱量が残っている24時間以内に議事録を共有することを徹底しましょう。時間が経過するほど、決定事項や担当業務に対する認識にズレが生じやすくなり、アクションへの移行スピードも鈍化してしまいます。スピーディーな情報共有が、プロジェクト全体の推進力を高める鍵となります。

質の高い議事録は、単なる会話の記録ではありません。誰が読んでも会議の結論と次に何をすべきかが明確に理解できる、実用的なドキュメントであるべきです。以下の必須項目を網羅し、簡潔かつ分かりやすくまとめることを心がけましょう。

項目記載内容のポイント
基本情報会議名、開催日時、場所(またはオンライン会議URL)、参加者、欠席者を明記します。
会議の目的・ゴール会議の冒頭で確認した「この会議で何を決めるのか」という目的とゴールを改めて記載し、達成できたかどうかを明確にします。
決定事項議論の結果、何が決まったのかを箇条書きで具体的に記載します。背景や経緯は簡潔に触れる程度にし、結論を分かりやすく示すことが重要です。
ToDo(ネクストアクション)「誰が(担当者)」「何を(具体的なタスク)」「いつまでに(期限)」やるのかを一覧形式で明確にします。これが議事録の最も重要な部分です。
懸念事項・保留事項今回決定には至らなかったものの、今後検討が必要な課題や論点を記録しておきます。これにより、次回の会議での議論の抜け漏れを防ぎます。
次回開催予定次回会議の日程が決まっている場合は記載します。

議事録の共有は、メールだけでなくSlackやMicrosoft Teamsといったビジネスチャットツールを活用すると、参加者がすぐに内容を確認でき、質問やフィードバックも活発になります。また、Google ドキュメントやNotionなどのドキュメント共有ツールで作成すれば、関係者全員がいつでも最新版にアクセスでき、共同編集も可能です。

アクションプランの進捗を確認する

議事録を共有するだけで満足してはいけません。会議で決定したアクションプラン(ToDo)が着実に実行されているか、その進捗を定期的に確認する仕組みを構築することが不可欠です。タスクを「やりっぱなし」「言っただけ」にせず、完了まで見届ける文化を醸成しましょう。

進捗確認を形骸化させないためには、以下のような具体的な方法を取り入れるのが効果的です。

タスク管理ツールで可視化する

TrelloやAsana、Backlogといったタスク管理ツールを活用し、会議で出たToDoをすべて登録します。カンバン方式などで「未着手」「作業中」「完了」といったステータスを可視化することで、チーム全体の進捗状況が一目で分かります。誰のタスクが遅れているのか、どこでボトルネックが発生しているのかを早期に発見でき、迅速なサポートに繋がります。

定例会議で進捗報告をアジェンダに組み込む

次回の定例会議の冒頭に「前回のToDo進捗確認」の時間を必ず設けましょう。アジェンダの最初の項目とすることで、参加者は「進捗報告をしなければならない」という意識を持つようになります。報告の際は、単に「やりました/やっていません」だけでなく、成果や発生した課題もあわせて共有することで、チーム全体で問題解決に取り組むことができます。

チャットツールで定期的にリマインドする

タスクの期限が近づいてきたら、ビジネスチャットツールで担当者にメンションを付けてリマインドを送るのも有効です。特に複数のプロジェクトを抱えているメンバーは、タスクを失念してしまうこともあります。自動でリマインド通知を送れるツールと連携するのも良いでしょう。重要なのは、担当者を責めるのではなく、あくまでサポートとしてリマインドを行うという姿勢です。これにより、チーム内の心理的安全性が保たれ、前向きな進捗管理が実現します。

会議の効率化をさらに加速させるおすすめツール

会議の効率化テクニックを実践する上で、テクノロジーの活用は欠かせません。便利なツールを導入することで、これまで手間がかかっていた準備や議事録作成といった作業を自動化・効率化し、本来議論に集中すべき時間を確保できます。

ここでは、会議のフェーズごとに役立つおすすめのツールを厳選してご紹介します。自社の課題や目的に合ったツールを選び、会議の生産性を飛躍的に向上させましょう。

オンライン会議ツール

リモートワークの普及に伴い、オンライン会議ツールはビジネスに必須のインフラとなりました。場所を選ばずに会議が開催できるため、移動時間や交通費といったコストを大幅に削減できます。また、画面共有機能を使えば資料の共有がスムーズに行え、録画機能を使えば欠席者への情報共有や議事録作成の補助としても役立ちます。

ツール名主な特徴おすすめの利用シーン
Zoom高い接続安定性と豊富な機能が魅力。ブレイクアウトルームや投票機能など、参加型の会議を活性化させる機能が充実しています。社内外の大人数が参加するウェビナーや、ワークショップ形式の会議。
Google MeetGoogle Workspaceとの連携がスムーズ。Googleカレンダーから簡単に会議を設定でき、ブラウザから手軽に参加できる点が強みです。Google Workspaceをメインで利用している企業内の定例会議や打ち合わせ。
Microsoft Teamsチャット、ビデオ会議、ファイル共有など、コミュニケーション機能が統合されたプラットフォーム。Microsoft 365との親和性が非常に高いです。Microsoft 365を導入しており、プロジェクト単位で頻繁に情報共有を行うチーム。

ビジネスチャットツール

「この会議、本当に必要だろうか?」と感じることはありませんか。ビジネスチャットツールを活用すれば、会議を開くまでもない簡単な情報共有や意見交換をテキストベースで迅速に行えます。これにより、不要な会議そのものを削減できます。また、会議のアジェンダ事前共有や、会議後のネクストアクションの確認など、会議前後のコミュニケーションを円滑にし、会議全体の効率を高める効果も期待できます。

ツール名主な特徴おすすめの利用シーン
Slack高いカスタマイズ性と豊富な外部アプリ連携が特徴。チャンネルごとに話題を整理しやすく、オープンなコミュニケーションを促進します。エンジニアチームや、複数の外部ツールを連携させて業務効率化を図りたい組織。
Chatworkシンプルで直感的な操作性が魅力。タスク管理機能が標準で搭載されており、チャットでの会話からシームレスにタスクを作成・管理できます。ITツールに不慣れなメンバーが多いチームや、国内の中小企業。
Microsoft Teams前述の通り、チャット機能も強力。Officeドキュメントをチャット上で共同編集できるなど、Microsoft製品との連携を重視する場合に最適です。全社的にMicrosoft 365を導入しており、情報共有基盤を一つにまとめたい企業。

議事録・ドキュメント共有ツール

会議で決まったことを次に繋げるためには、議事録の作成と共有が不可欠です。しかし、議事録作成は時間がかかる面倒な作業でもあります。ドキュメント共有ツールやAIを活用した議事録自動作成ツールを使えば、この負担を大幅に軽減できます。

ドキュメント共有・共同編集ツール

リアルタイムで複数人が同時に編集できるツールを使えば、会議中に書記担当者が議事録を作成し、他の参加者がその場で追記・修正するといった効率的な運用が可能です。会議終了と同時に議事録がほぼ完成している状態を目指せます。

ツール名主な特徴おすすめの利用シーン
Google ドキュメント無料で利用でき、シンプルな操作性が魅力。複数人での同時編集やコメント機能が充実しており、議事録作成のスタンダードツールの一つです。手軽に共同編集を始めたいチームや、コストを抑えたい場合。
Notionドキュメント作成、タスク管理、データベースなどを一元管理できる多機能ツール。議事録と関連タスクを紐づけて管理するのに非常に便利です。会議の決定事項から発生するタスクまで、一貫して管理したいプロジェクトチーム。
Confluenceナレッジマネジメントに特化したツール。豊富なテンプレートが用意されており、議事録だけでなく仕様書や企画書など、様々なドキュメントを体系的に蓄積できます。過去の議事録を資産として活用し、ナレッジの属人化を防ぎたい組織。

AI議事録自動作成ツール

近年、最も注目されているのがAIによる議事録自動作成ツールです。会議中の音声をAIがリアルタイムで認識し、自動でテキスト化してくれます。これにより、「聞きながら書く」というマルチタスクから解放され、議論そのものに集中できます。文字起こしの手間がほぼゼロになるため、議事録作成にかかる時間を劇的に短縮できるでしょう。

ツール名主な特徴おすすめの利用シーン
Rimo voice日本語に特化した自然言語処理技術により、非常に高い文字起こし精度を誇ります。話者分離機能も優秀で、誰が何を話したかが分かりやすいです。専門用語が飛び交う会議や、正確な発言録を残す必要がある重要な商談。
Nottaリアルタイム文字起こしに加え、音声ファイルや動画ファイルからの文字起こしも可能。多言語に対応している点も特徴です。オンライン会議だけでなく、対面でのインタビューやセミナーの議事録作成。
CLOVA NoteLINEが開発したAI技術を活用。スマートフォンアプリで手軽に利用でき、無料で使える時間が比較的長い点が魅力です。まずは無料でAI議事録作成を試してみたい個人や小規模チーム。

今すぐ使える会議効率化テンプレート

会議の効率化には、事前準備と事後のフォローアップが不可欠です。ここでは、コピー&ペーストしてすぐに使える「アジェンダ」と「議事録」のテンプレートをご紹介します。これらのテンプレートを活用することで、誰でも簡単に質の高い会議運営が可能になり、準備や記録にかかる時間を大幅に削減できます。ぜひ、あなたのチームでもご活用ください。

アジェンダ用テンプレート

会議の羅針盤となるのがアジェンダです。会議の目的、ゴール、議題、時間配分を事前に共有することで、参加者全員が同じ方向を向き、建設的な議論に集中できます。アジェンダの質が会議の質を決めると言っても過言ではありません。

アジェンダ作成のポイント

質の高いアジェンダを作成するために、以下の3つのポイントを意識しましょう。

  • 目的とゴールを最初に明記する: この会議で何を目指すのかを明確に示し、参加者の意識を統一します。
  • 各議題に時間配分を記載する: 時間を意識することで、議論の脱線を防ぎ、テンポの良い進行を促します。
  • 資料は事前に共有する: 会議中に資料を読み込む時間をなくし、すぐに議論に入れる状態を作ります。

汎用アジェンダテンプレート

どのような会議にも応用できる基本的なテンプレートです。

アジェンダテンプレート
項目内容
会議名(例:2023年10月度 新規プロジェクト定例会議)
日時2023年10月26日(木) 10:00~11:00
場所 / URL第3会議室 / オンラインの場合はURLを記載
参加者〇〇部長、△△課長、□□(ファシリテーター)、〇〇(書記)
会議の目的新規プロジェクトの進捗を確認し、課題に対する解決策を決定する
会議のゴール
(終了条件)
各担当のネクストアクションが明確になっている状態
議題
  1. 前回の宿題事項の確認(担当:〇〇 / 5分)
  2. Aチームの進捗報告と課題共有(担当:△△ / 15分)
  3. Bチームの進捗報告と課題共有(担当:□□ / 15分)
  4. 課題解決のためのディスカッション(20分)
  5. 決定事項とネクストアクションの確認(5分)
事前準備・共有資料・各チームの進捗報告資料(会議前日までに共有フォルダに格納)
・前回の議事録
備考Aチームの課題について、事前に資料に目を通し、ご意見をご準備ください。

議事録用テンプレート

会議の内容を正確に記録し、決定事項やネクストアクションを関係者全員で共有するために議事録は不可欠です。特に重要なのは、「誰が」「いつまでに」「何をするのか」というTODOリストを明確にすることです。これにより、会議後の行動がスムーズになり、会議の成果を最大化できます。

議事録作成のポイント

効率的で分かりやすい議事録を作成するために、以下の3つのポイントを意識しましょう。

  • 決定事項と未決定事項を明確に分ける: 会議で決まったこと、次に持ち越すことを整理して記載します。
  • ネクストアクションは5W1Hを意識する: 「Who(誰が)」「When(いつまでに)」「What(何を)」を必ず明記します。
  • 会議終了後、速やかに共有する: 遅くとも24時間以内に共有し、参加者の記憶が新しいうちに内容を確認してもらいます。

汎用議事録テンプレート

会議の結果を次に繋げるための、アクション重視のテンプレートです。

議事録テンプレート
項目内容
会議名(例:2023年10月度 新規プロジェクト定例会議)
日時2023年10月26日(木) 10:00~11:00
場所 / URL第3会議室
参加者〇〇部長、△△課長、□□、〇〇(敬称略)
決定事項
  • Aチームの課題であったXXの件は、Bチームの技術を活用して解決する方針で進める。
  • 次回の会議までに、両チーム合同で具体的な実装方法の素案を作成する。
議論の要点
  • Aチームの課題: 開発リソース不足により、XX機能の実装に遅れが発生。
  • Bチームからの提案: 既存のYYモジュールを応用すれば、開発工数を大幅に削減できる可能性がある。
  • 懸念点: YYモジュールの互換性について詳細な検証が必要。
ネクストアクション(TODO)
No.内容担当者期限
1XX機能とYYモジュールの互換性調査△△さん11/2(木)
2上記調査結果を基にした実装方法の素案作成△△さん、□□さん11/9(木)
3本議事録の共有〇〇さん本日中
その他共有事項次回の定例会議は11月10日(金) 10:00からに変更します。

まとめ

本記事では、非効率な会議をなくし、生産性を高めるための具体的なテクニックを「事前」「会議中」「事後」の3つのフェーズに分けて解説しました。目的が曖昧で結論が出ない会議は、参加者の貴重な時間を奪うだけでなく、組織全体の成長を妨げる大きな要因となります。

会議の成功は、目的とゴールを明確にし、アジェンダを作成する「事前準備」で8割が決まります。そして、会議中はファシリテーターが議論を交通整理し、時間内に決定事項とネクストアクションを明確にすることが不可欠です。さらに、議事録の迅速な共有とアクションプランの進捗確認という「事後のフォロー」を徹底することで、会議を「やりっぱなし」にせず、着実な成果へと繋げることができます。

今回ご紹介したテクニックやツール、テンプレートを参考に、まずは一つでも実践できることから始めてみてください。一つひとつの会議の質を高めることが、組織全体の生産性向上、そして企業の競争力強化における重要な第一歩となるでしょう。

業務自動化関連のサービスを無料で資料請求!

業務自動化関連のサービスを無料で資料請求!まとめて資料請求する無料

業務自動化に関連するサービス

クラプロ(Crowd Production)

Crowd Members(クラウド・メンバーズ)

人材不足や経営課題を解決する新しい組織づくり
詳細を見る

ASTERIA Warp

ASTERIA Warp

全体評価
4.3
レビュー
4件
ノーコード技術で業務の自動化を支援します

サービスの特長

  • 日々の定型業務を自動化!作業コストや人為的ミス減少に貢献します。
  • 非エンジニアでも大丈夫!ノーコードでデータ統合が可能!
  • 豊富なテンプレートですぐ始められる!接続先が豊富だから連携も安心!
業務自動化関連のサービスをまとめて資料請求!
無料で資料請求する
1 件の資料を選択中
すべての資料をリセット 無料で資料をダウンロード
1 資料請求へ 全件削除