Atouchとは
Atouchとは、IRISデータラボ株式会社が2022年3月から提供しているLINE向けネットショップ作成サービスです。
簡単な手順でネットショップを開設でき、インスタントECサービスである「BASE」や「STORES」などに似た手軽さを誇っています。
Atouchの特徴は、下記の通りです。
- 類似商品を比較されづらい
- 直接販売をLINE上で行える
- 1対1のコミュニケーションが行える
- 大型ECモールより手数料・出店料が安い
- ECショップを公式LINEアカウント上で開設できる
- 密なコミュニケーションが図れるので、リピート率が向上する
ほかにも商品や顧客の管理、発送連絡など、運営に必要な業務を全てLINEで完結できます。
ただし現在(2023年6月時点)は個人での登録はできず、法人のみの利用なので注意しましょう。
下記では、Atouchの初期費用や月額費用、決済手数料などを他社と比較しました。
Atouch | Lineup | Lステップ | |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 9,800円 | 3,000円 (初回30日間は無料) | 2,980円〜 (初回30日間は無料) |
サービス利用料 | 3% | 1.5% | – |
決済手数料 | ・LINE Pay:3.6% ・クレジットカード:3.25% | ・PayPay:3.8% ・LINE Pay:3.5% ・クレジットカード:3.6% | – |
次に、Atouchの主な機能を見てみましょう。
Atouchの主な機能
Atouchの主な機能は、下記の7つです。
- 商品・在庫管理
- 顧客管理
- 注文管理
- 決済管理
- 配送管理
- オススメ商品表示
- 定期購入機能(サブスク)
ひとつずつ解説していきます。
商品・在庫管理
Atouchでは商品を追加・編集・削除できるだけでなく、おすすめの商品やカテゴリーなども設定できます。
また登録している商品がなくなった場合、販売が自動的に停止されるので、在庫以上に販売されるリスクを防ぎます。
顧客管理
LINEユーザーの購入内容や購入履歴を確認できます。
注文管理
すべての注文がどういったステータスなのか管理できます。
決済管理
LINE Payやクレジットカードを利用できます。
そのほかの決済方法は、随時対応予定です。
こちらの記事では、AmazonやGoogleが利用している決済サービス「Stripe」の特徴や導入するメリット・デメリット、始め方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
配送管理
自動で配送状況確認URLと配送メッセージがユーザーに配信されます。
オススメ商品表示
登録商品にチェックを入れることで、おすすめ商品として表示されます。
定期購入機能(サブスク)
定期便やデジタルコンテンツといったサブスク商品の決済が可能です。
こちらの記事では、サブスクリプションの概要やメリット・デメリット、成功させる方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
Atouchを導入するメリット
ここまで、Atouchの主な機能についてお伝えしました。
続いて、Atouchを導入するメリットを解説します。
- 導入しやすい
- ブランディング化が可能
- 開発する手間を抑えられる
それぞれ解説していきます。
導入しやすい
Atouchは、初期費用を0円で始められるため導入しやすい点がメリットです。
モール型ECサイトは集客力が強みではありますが、出店料や広告料、利用料に応じた手数料が発生してしまいます。
しかしAtouchは初期費用をかけず、手数料や運用コストを抑えた導入が可能です。
また特別なスキルや知識が不要のため、直感的に操作でき、誰でも簡単にECショップを開設できます。
ただし前述した通り、現在は法人のみ登録できるシステムなので覚えておきましょう。
ブランディング化が可能
AtouchをLINEを活用しているため、ブランディング化を図れます。
モール型ECサイトの販売ページは、商品が前面に押し出されているため、ショップ名や出店者は注目されづらい仕様です。
しかし、AtouchはLINE公式アカウントに登録したユーザーが対象となるので、下記のメリットがあります。
- 自社で顧客の接客履歴や購買情報を保持できる
- 独自のプロモーションが行えるので、自社をブランディング化できる
- 拡張ツールとの連携によって、取得したいデータをカスタマイズできる
- ユーザーに個別でアプローチできるので、一人ひとりに丁寧に対応できる
- モール型ECサイトのような同業他社がいないので、価格競争に巻き込まれない
さらに顧客情報から、購入者の好みに合わせておすすめの商品を紹介したり、クーポンを発行したりできます。
リピーターを獲得するには、販売戦略を立てながらマーケティング施策を打たなくてはいけません。
しかしブランディング化によりファンを獲得できた場合、LTVの最大化も期待できるでしょう。
開発する手間を抑えられる
Atouchは、申し込みから最短7日間で自社のショップを開設できます。
開発する手間を抑えてスピーディーに通販や、テイクアウトといった商品・サービスを提供できるでしょう。
Atouchの導入に向いている企業の特徴
ここまで、Atouchを導入するメリットをお伝えしました。
続いて、Atouchの導入に向いている企業の特徴を解説します。
- 導入に時間・コストをかけたくない
- 自社ECでブランディングを徹底したい
- リピーター向けに効果的なアプローチがしたい
それぞれ解説していきます。
導入に時間・コストをかけたくない
Atouchの導入は、時間・コストをかけたくないと感じている企業に向いています。
初期費用を0円で開設でき、申し込みから最短7日で始めることが可能です。
そのため日々の業務が忙しく、できるだけ手間をかけたくないと考えている企業に適しています。
自社ECでブランディングを徹底したい
Atouchは、自社ECでブランディングを徹底したいと感じている企業に向いています。
モール型ECサイトでは、自社の強みやショップの色を出しづらい場合があります。
競合店舗との価格競争に巻き込まれることもあるでしょう。
しかしAtouchは、自社の公式LINEアカウントに登録したユーザーが対象なので、独自のプロモーションが可能です。
また、顧客のライフスタイルに合わせた提案もできるので、徹底したブランディング化を図れるでしょう。
リピーター向けに効果的なアプローチがしたい
リピーターに効果的なアプローチをしたい企業には、Atouchが向いています。
Atouchでは、LINEチャットからユーザーに個別のアプローチが可能です。
クーポン発行やおすすめ商品の紹介などを行うことで、固定客を獲得できるでしょう。
EC開設ツールを選ぶときのポイント
ここまで、Atouchの導入に向いている企業の特徴をお伝えしました。
続いて、EC開設ツールを選ぶときのポイントを解説します。
- 外部サイトとの連携ができるか
- 決済ツールを自由に選択できるか
- 販促機能が充実しているか
- 在庫や出荷を管理できるか
ひとつずつ開設していきます。
外部サイトとの連携ができるか
商品・サービスをオンラインで販売できる場所は、自社のブランドサイトやECサイトだけではありません。
外部の販売サイトと連携できるかどうかも、重要なポイントです。
具体的な例として、下記が挙げられます。
- SNS(noteやInstagram)
- ショッピングモール(楽天市場やAmazon)
インターネット上でさまざまなタッチポイントを構築することで、売上アップが狙えるでしょう。
タッチポイントを増やす方法は、下記の通りです。
- BASEのInstagram販売機能を活用する
- shopifyの楽天市場との連携機能を活用する
もし自社のブランドサイトをWordPressで構築している場合は、WordPressとの連携機能があるツールを活用してEC機能を追加できます。
こちらの記事では、通販サイトを見つけるポイントや20個のおすすめ通販サイトを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
決済ツールを自由に選択できるか
決済ツールを自由に選択できるかどうかも、EC開設ツールを選択する際にポイントです。
仮に決済手段が少なかった場合、購買の機会損失につながるため、売上が下がってしまいます。
そのため決済ツールが対応している決済方法の種類と数は、事前に確認しておきましょう。
顧客ニーズを満たすための決済方法の種類は、下記の通りです。
- 後払い
- ID決済
- 銀行振込
- キャリア決済
- コンビニ支払い
- クレジットカード
ほかにもAmazonアカウントを保有している場合に、支払い情報や住所の入力が省略できるAmazon Payも人気が高いです。
ただし決済ツールによって手数料が異なるので、注意しましょう。
販促機能が充実しているか
EC開設ツールを選ぶ際は、販促機能が充実しているかも重要です。
代表的な販促機能として、下記が挙げられます。
- メルマガ発行機能
- クーポン発行機能
- 商品レビュー機能
- おすすめ商品表示機能
- SNSとの広告連携機能
さらに、セール期間限定で価格を設定できる機能や抽選で販売できる機能も搭載されていた場合、さらなる購買意欲を喚起できるでしょう。
在庫や出荷を管理できるか
在庫や出荷を管理できるかどうかは、EC開設ツールには欠かせません。
取引数が月に百件程度であれば、ツールを使用せずに在庫・出荷管理できます。
しかし百件以上の件数を扱う場合は、EC開設ツールを活用した管理の効率化が必要です。
そのため在庫管理システムを導入されている場合は、連携されているか確認しておきましょう。
【kyozon編集部おすすめ】あわせて活用したいECサービス
ここまで、EC開設ツールを選ぶときのポイントをお伝えしました。
続いて、kyozon編集部がおすすめするECサービスを3つ紹介します。
- リピストX(クロス)
- クラフトカート
- 楽楽リピート
ひとつずつ紹介していきます。
リピストX(クロス)
内容 | |
提供会社 | 株式会社リピスト |
料金プラン | 要問い合わせ |
提供形態 | クラウド/SaaS |
機能 |
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リピストX(クロス)は、累計導入者数が1,500社を超える定期販売型のECショッピングカートサービスです。
定期販売に単品販売を組み合わせる柔軟なECシステムを採用しているので、長期的に定期販売を行えます。
また、特権を持つ広告代理店を設定してチャットフォームやLPの作成、タグ設置も可能です。
特権を持っていない広告代理店に対しても、成果を確認するための画面を発行できます。
クラフトカート
内容 | |
提供会社 | 株式会社クロフトクラフト |
料金プラン(月額) |
|
提供形態 | クラウド |
機能 |
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クラフトカートとは、「高機能で操作が簡単」と定評のあるECサイト構築サービスです。
販促機能が備わっており、ショップからの要望を受けてバランス良く拡張されています。
ショップの利便性を向上するため日々更新されているので、常に最新の機能が利用可能です。
また、購入フローなど全てのページデザインが編集できるので、自社のブランディングを構築できます。
クラフトカートは、顧客情報の管理項目を増やすといった難しいカスタマイズもできる点がメリットです。
楽楽リピート
内容 | |
提供会社 | 株式会社ネットショップ支援室 |
料金プラン(月額) |
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初期費用 |
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機能 |
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楽楽リピートとは、定期購入と単品リピート通販に特化したASPカートシステムです。
製造者と消費者が小売店を介さず直接取引するD2C(Direct to Consumer)が搭載されているので、インターネットの技術がない企業も始められます。
また利用者に対して専属の担当者がついているので、事業に合ったサービス提案や希望するビジネスモデルに合致したアドバイスを得られるでしょう。
さらに楽楽リピートには、D2Cビジネスを始めるために必要な機能・サービスが揃っています。
従量課金や有料オプションによる追加機能もないため、提示された費用以外は発生しません。
資料請求をする
まとめ
今回は、Atouchの主な機能やメリット、導入するべき企業の特徴を解説しました。
Atouchとは、IRISデータラボ株式会社が2022年3月から提供しているLINE向けネットショップ作成サービスです。
主な機能として、下記の7つがあるとお伝えしました。
- 商品・在庫管理
- 顧客管理
- 注文管理
- 決済管理
- 配送管理
- オススメ商品表示
- 定期購入機能(サブスク)
また、導入しやすくブランディング化ができるなどのメリットもあります。
本記事でお伝えした導入が向いている企業の特徴を参考にして、Atouchの導入を検討しましょう。
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