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エビデンスとは?業界別の正しい意味や使い方を徹底解説!

投稿日:2023年1月24日 /

更新日:2024年6月2日

エビデンスとは?業界別の正しい意味や使い方を徹底解説!
● コミュニケーション● その他

ビジネスシーンでは、よく「エビデンス」の言葉を見聞きしますが、実のところ業界によってエビデンスの意味や使い方は異なります。

しかしながら、エビデンスの意味を正しく理解し、仕事上で使い分けられていないケースがほとんどです。

そこで、本記事では「エビデンス」についての正しい意味や使い方を徹底解説していきます。

この記事を読めば、実際のビジネスシーンの中で、自信をもってエビデンスを使い分けられることでしょう。

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エビデンスとは「根拠」

エビデンスとは「根拠」

エビデンスとは「根拠」を意味し、weblio辞書では下記のとおり定義されています。

「エビデンス」とは、医学使われる場合効果に関する科学的な根拠検証結果などを意味しビジネスシーンでは主張の裏付け議事録としての証拠などのことを意味する表現。

引用元:weblio辞書「エビデンス」

また、根拠以外にも「証拠」や「裏付け」の意味を持ち、何かを証明するためにビジネスのシーンでよく使われています。ただし、ここで注意しなければならないのは、ビジネスシーンで使用する時です。

実は、ビジネスシーンで使用する時は、業界別に異なる意味を持ち合わせています。そのため、内容を正しく理解し、用途に合わせた使い方をするのが重要です。

エビデンスを示すと相手に与える影響力も大きくなり、新しく事業を始める際のリスクヘッジを考える点において、欠かせない鍵となるでしょう。

 

【要注意】業界で異なるエビデンスの意味一覧

エビデンスを使用する時に注意しなければならないのが、業界別で意味が異なる点です。

元の意味は「根拠」や「証拠」など、何かを裏付ける意味に変わりはありませんが、業界別では、何を元にエビデンスの言葉を使用できるのか、その対象となるものを理解しておく必要があります。

例として、以下3つの業種のエビデンスにはどのような意味があるのかを解説していきます。

  • IT業界
  • 行政分野
  • 医療業界

エビデンスの捉え方が分かると、会話の中で何を指しているのかを理解でき、相手に正しく説明できます。

 

正常か異常かのデータ|IT業界

IT業界で使うエビデンスの意味は「システム稼働が正常か異常かを示すデータ」です。主に、システム開発にはテストの工程があります。その工程には必ず、以下の確認作業が必要になります。

  • バグが生じていないか
  • 機械が正常に動作しているか

こうしたシステム稼働による正常か異常かのデータをエビデンスと言います。

具体的なエビデンスの内容は、スクリーンショットやデータファイルなどで、テスト報告書とあわせて提出される機会が多くあります。


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合理的根拠|行政分野

行政分野で使うエビデンスの意味は「合理的根拠」です。具体的には、何かの政策を立て、その取り決めが決定される際に必要となる証拠を指します。

例えば、事業を始めるには計画が必要ですが、計画案で終わってしまっては意味がありません。そこで必要になるのが、計画実行に向けた合理的根拠です。

ここで示す「合理的根拠」とは、目的を分かりやすく立て、筋道がある計画です。この根拠を提示し、理に適った事業計画が進められます。

また、そうした合理的根拠を「EBPM(証拠に基づく政策立案)」と呼び、内閣府からは以下のように定義されています。

EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策立案)とは、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすることです。

引用元:内閣府「内閣府におけるEBPMへの取組」

行政分野で計画を実行する時には、目的を分かりやすく提示した筋道の通った計画が必要で、それがEBPMです。


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科学的根拠|医療業界

医療業界で使うエビデンスの意味は「科学的根拠」です。具体的には、治療に対する医療方針や、薬を処方する際に使用されます。つまり、最善の治療法にはエビデンスがあると言い換えられます。

また、医療従事者間のみの別の言い方では、「EBM(Evidence-Based Medicine)」と呼び、このEBMを日本理学療法士学会からは、以下のとおり定義されています。

EBMとは、「個々の患者のケアに関わる意思を決定するために、最新かつ最良の根拠(エビデンス)を、一貫性を持って、明示的な態度で、思慮深く用いること」、「入手可能で最良の科学的根拠を把握した上で、個々の患者に特有の臨床状況と価値観に配慮した医療を行うための一連の行動指針」、「個々の患者の臨床問題に対して、(1)患者の意向、(2)医師の専門技能、(3)臨床研究による実証報告を統合して判断を下し、最善の医療を提供する行動様式」などと定義されています

引用元:日本理学療法士学会「EBMとは」

EBMは、過去の医療データと分析から最良の治療法を患者に導き、意思決定の元に実行されます。そうした治療には、目の前の一人一人の患者に寄り添い、エビデンスがあって治療が有効になります。目の前の患者の病気に対する治療には、EBM(科学的根拠)が必要です。

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【例文付】業界別エビデンスの使い方を徹底解説!

それでは、実際に業界別の「エビデンス」の使い方を、簡単な例文付きで解説します。実際の会議や会話の中でエビデンスを提示する際に、何を対象としているのかが分かり、的確に相手に返答できます。

それでは、具体的な以下3つの使用場面での使い方を解説していきます。

  • IT業界での「バグ発生」
  • 行政分野での「政策立案」
  • 医療業界での「治療法決定」

順に見ていきましょう。

 

バグ発生|IT業界

【システム開発途中でバグが発生した時】

システム開発のテスト工程をとった結果、バグが発生しました。エビデンスをとってください。

この例文でのエビデンスとは、「システムに異常が生じた証拠」です。それは、システム異常なデータや、その画面のキャプションを指します。

システムを作り上げる途中で不具合が生じた場合の証拠には、こうしたエビデンスの提示が必要です。

 

政策立案|行政分野

【行政における政策が立案された時】

A自治体の農業政策を立案するにあたり、確かなエビデンスを提示してください。

この例文でいう確かなエビデンスとは、「確かな目的と、系統立てて考えられた計画」です。要するに、農業政策を立案するにはどのような目的で、どのような筋道を立てて計画したか、その根拠となる資料の提示を指します。

行政分野で新しく事業を始める際のエビデンスの提示は、地域住民の信頼を得られる大きな判断材料になるでしょう。

 

治療法決定|医療業界

【治療方針を決定されるのにエビデンスが必要な時】

A患者に最適な治療法に必要なエビデンスを準備してください。

ここでいう最適な治療法に必要なエビデンスとは、「最適な治療を行うにあたり必要なデータ」です。つまり、患者にとって必要なデータとは、過去の手術や治療の経過観察や、セカンドオピニオン情報を示すデータを指します。

医療分野でエビデンスを提示した最適な治療の選択は、安心できる正しい治療には欠かせないでしょう。

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エビデンスに似た3つの言葉

エビデンスに似た3つの言葉

次に、エビデンスに似た3つの言葉をご紹介します。

  • ファクト(事実)
  • ソース(出どころ)
  • プルーフ(証明)

エビデンスには「根拠となる裏付け」の意味がありますが、実は似た言葉もいくつか存在します。しかし、用途別に使い分ける点は大きく違いますので、使用する際には注意が必要です。

 

ファクト(事実)

ファクトとは「事実」を意味しますが、実際には「現実で実際に現れた正しい体験」とも言い換えられます。weblioでは、ファクトの意味を次のように定義しています。

実際にあったこと。事実

引用元:weblio辞書「ファクト【fact】」

エビデンスは物事を実行する前の根拠や証拠を提示するのに対し、ファクトは「事実の体験」をベースとしている点に、大きな違いがあります。このように、エビデンスと比較して使用する際には「体験が含まれているか否か」に注目すると分かりやすいでしょう。

 

ソース(出どころ)

ソースとは「出どころ」を意味しますが、ビジネスシーンでは「情報源」と言われるのが一般的です。会議などで、よく「ソースの出どころは」と耳にする機会があるのではないでしょうか。

一般的な解釈として、ソースとは以下のように定義されています。

出どころみなもと。「ニュース―」

引用元:weblio辞書「ソース(sourse)」

火の無いところに煙は立たぬと言われるように、情報がないところに既存の情報はありません。つまり、ソースとは既存の情報があって出てきたものです。

エビデンスとの大きな違いは「既存の証拠となる情報があるかどうか」です。

 

プルーフ(証明)

プルーフとは「証明」を意味し、weblioではプルーフを以下のように定義しています。

別表記:証拠、プルーフ

引用元:weblio辞書「proof」

実は、エビデンスとプルーフの意味には、大きな違いはありません。

ただし、エビデンスは「未来の計画に対して根拠となる証明」を必要とするのに対し、プルーフは「既存の証明」であり、それは過去と未来どちらにも使用できます。

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【重要性】エビデンスがもたらす2つの力

エビデンスがもたらす2つの力

最後に、エビデンスが相手に影響を与える2つの力を以下で紹介します。

  1. 責任の所在が明らかになる
  2. 相手を動かす程の影響力になす

それでは順に解説していきます。

 

責任の所在を明らかにする力

エビデンスがもたらす1つ目の力は「責任の所在を明らかにする」です。

例えば、会議などではエビデンスを示し、事業の目的や内容を相手に伝えることで、相手に説得力を与えます。しかし、エビデンスを示したからといって事業が成功するとは限りません。

なぜなら、エビデンスはあくまでも仮説に過ぎず、失敗しない事業作りができるかどうかは、実際にやってみないと分からないからです。

仮に、エビデンスを提示し失敗したとしても、なぜ失敗したのか原因の追求ができます。また、成功するにもエビデンスを示すことで、どうしてうまくいったのかが明確になります。

そうしたエビデンスの良さは、成功しても失敗しても「責任の所在」はどこにあるのかを分析でき、次回に活かすことができるでしょう。

 

相手を動かす力

次に、エビデンスがもたらす力の2つ目には「相手を動かす力」があります。例えば、会議で根拠を示した話をするのと、経験則に基づいた話をするとしましょう。

そのような会話の中でエビデンスである根拠の提示をするとしないとでは、実は相手を動かす力に大きな影響があります。なぜなら、人は「論より証拠」を好むからです。

エビデンスは物事の根拠ですが、人は根拠のないものには慎重になり、なかなか行動に移せません。ビジネスシーンでのエビデンスの活用は、人を動かす力に変わり、物事を証明するための手段となるでしょう。

また、主観的な発言ではなく、根拠のある発言となるので、周りからの信頼も大きくなります。エビデンスの意味を正しく理解し、シーンごとに正しく活用できるのであれば、きっと相手に感銘を与えられるでしょう。


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【kyozon編集部ピックアップ】おすすめのコミュニケーションサービスをご紹介

エビデンスを元にした情報のやり取りは、ビジネスシーンにおけるコミュニケーションでも重要視される事柄です。

ここからはミーティング、会議、商談などで、コミュニケーションが円滑化するサービスをご紹介します。

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提供会社ハイマネージャー株式会社
価格・プラン
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まとめ

本記事では、「エビデンス」の正しい意味や使い方をご紹介しました。

  • エビデンスとは「根拠」を意味する
  • 業界によって使い方が違う
  • エビデンスに似た3つの言葉には注意が必要
  • エビデンスがもたらす力は2つある

ビジネスシーンにおいて、エビデンスの正しい使い方や意味は異なります。しかしながら、エビデンスの意味を正しく理解し、仕事上で使い分けられていないケースが大半です。

本記事を参考に、エビデンスを正しく理解し使用できれば、会話がスムーズに進むのは勿論ですが、根拠を得た資料提示などが相手の信頼を得て、今後の事業展開にも大きな影響力をもたらします。

また、相手を説得できるようになるだけでなく、新しい事業にチャレンジする際には、リスクヘッジを考えられていると一目置かれる存在になれるでしょう。

この記事をきっかけに、自信をもって「エビデンス」を使い分けていただけたら幸いです。

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