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ピグマリオン効果とは?ビジネスにおける活用方法と注意点を解説!

投稿日:2023年1月31日 /

更新日:2023年4月10日

ピグマリオン効果とは?ビジネスにおける活用方法と注意点を解説!
● 定着率向上● 従業員満足度向上

教育心理学で用いられるピグマリオン効果は、従業員のモチベーション向上などにも良い効果をもたらすと言われています。ビジネスにおいてピグマリオン効果のどう活用するかや注意点について詳しく解説しています。ピグマリオン効果についてだけでなく、他の効果との違いも徹底解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

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ピグマリオン効果とは?

ピグマリオン効果とは?

ピグマリオン効果とは、教育心理学者のロバート・ローゼンタールフォードが行った実験から誕生した心理学効果です。仕事を行う上で、上司や同僚など他者からの期待を受けることで成績が向上する期待が高まると言われており、会社の業績向上にも大きな良い効果が期待されると言えるでしょう。

ここでは、ピグマリオン効果についての詳しい解説や活用方法だけでなく、下記の3つの心理学効果との違いについても説明していますので、ぜひ参考にご覧ください。

  • ゴーレム効果
  • ホーソン効果
  • ハロー効果

また、ピグマリオン効果を活用することで従業員のモチベーション向上の効果も高まることが期待されています。以下の記事『モチベーションとは?モチベーションが下がる理由と上げる方法を徹底解説します!』では、モチベーションに関して徹底解説していますので、合わせて参考にしてください。

ゴーレム効果との違いは?

ゴーレム効果は、この記事で解説しているピグマリオン効果の対義語であると言われています。アメリカの教育心理学者であるロバート・ローゼンタールにより提唱された心理学効果であり、教師と生徒を対象として実験が行われました。他者からの期待から成績が向上する期待が高まるというピグマリオン効果に対して、ゴーレム効果は他者からの期待度が低いほど成績が低下しているという心理学効果です。

  • 絶対的ゴーレム効果
  • 相対的ゴーレム効果

上記のようにゴーレム効果には、否定的な評価から成績が低下してしまう「絶対的ゴーレム効果」と優秀な成績の人が評価の低いチームに所属することで、自分の成績を下げてしまうという「相対的ゴーレム効果」の2種類があります。

会社の業績向上や全体のモチベーション維持などにおいても、このゴーレム効果は企業として避けたい課題であるでしょう。

ホーソン効果との違いは?

従業員のやる気を引き出す方法としても用いられる心理学効果が、ホーソン効果です。アメリカにあるホーソン工場で実施された、労働者の作業効率を向上させるための調査から発見された心理学効果です。

調査の目的は、工場に対してどのような改善を行えば、一番効果があるのかという内容であり、その結果は従業員に対し上司や同僚、部下など周囲の関心を高めることが物理的要因以上に効果があるということでした。

  • ピグマリオン効果:注目・関心
  • ホーソン効果:期待

従業員一人ひとりの成績が向上することが期待される「ピグマリオン効果」と「ホーソン効果」ですが、上記のように頑張ろうと思える原因が違います。結果的に良い影響を及ぼすことが共通していますが、環境や業務内容で2つの効果を使い分けることで、より大きな効果が期待されると言えるでしょう。

ハロー効果との違いは?

ハロー効果とは、社会心理学の用語であり、従業員に対し評価を行う時、その評価が持つ著しい特徴に引きずられて他の特徴について評価が歪められてしまう現象です。以下に例を2つ用意しました。

  • ある分野の専門家が専門外のことについても権威があると感じる
  • 外見のいい人や話が上手い人が信頼できると感じられる

ハロー効果は他にも「光背効果」「後光効果」とも言われおり、ビジネスだけでなくプライベートでも様々な影響をもたらすと言われるでしょう。ビジネスにおいての具体的な例としては、広告です。例えば、著名人・有名人を起用した広告では、見た人によってその人の持つ特徴や人柄が連想されます。起用した人物目立った特徴が連想され得ることで、会社のイメージアップにつながるでしょう。

また、人材採用の面接時にもこの効果は影響するとされ、清潔感や親しみやすさ、質問に対する意欲的な態度など、同じ内容の回答をした人によって「この人は信頼できる」と感じる度合いが違います。

相手が勝手に「信頼できる」と誤解するハロー効果に対し、ピグマリオン効果は「あなたは信頼できる」ということで「信頼される人になれるよう努力する」という心理学効果における違いがあります。

ピグマリオン効果をビジネスで活用するには?

ピグマリオン効果とは?

ここまで、それぞれの心理学効果とピグマリオン効果の違いについて解説しました。では、実際にピグマリオン効果をビジネスに活用するにはどのような方法があるのでしょうか。以下の4つの活用方法を徹底解説していますので、ぜひ参考にしてください。

  • 社員に裁量を与える
  • 期待していることを具体的に示す
  • 達成できる課題を与え成功体験を積ませる
  • 成功までのヒントを与える

職場の環境や現在の関係性、業務の内容で使い分けて活用することで、成績向上において一番高い効果が期待されるでしょう。活用方法をしっかり理解し、ぜひ役立ててください。

活用1:社員に裁量を与える

ピグマリオン効果からより強く効果を得る活用方法として「社員に裁量を与える」ことが効果的とされています。上司が部下に対して期待するだけでなく部下に裁量を与えることでより「頑張ろう」という気持ちを増幅させる効果が期待されるでしょう。

  • 制限時間を設ける
  • 金額など具体的な数字で伝える

上記のように裁量を与えながら「信頼して仕事を任せる」ということを、言葉だけでなく行動でも示すことが重要となります。ここで注意したい点は、部下が自己判断で判断できる範囲を示すことが大切であり、一人ひとりに向き合って裁量を与えるということを意識しましょう。

活用2:期待していることを具体的に示す

ピグマリオン効果は、上司や同僚など人からの期待によって成績の向上が期待される心理学効果ですが「効果が出やすい期待」「効果が出にくい期待」がそれぞれ存在することを理解しておきましょう。

  • 自主性の行動に対し、肯定的な関心をもつ
  • 答えが出るまで見守る
  • 相手に対しわかりやすい伝え方を意識する
  • 答えをだす過程の中でヒントを与える
  • うまくいかなかった時は適切なフィードバックを行う
  • 答えをだす過程の中で要所要所で褒める

上記の例が「ピグマリオン効果の効果が出やすい期待」であるとされており、部下に対し負の感情を露わにせず業務が完了するまで各フェーズでヒントを与えたり、結果に対して適切なフィードバックを行うことでよりピグマリオン効果が発揮されると言えるでしょう。

また、下記の例が「ピグマリオン効果が出にくい期待」とされていますので、こちらもしっかり理解しておくことが大切です。

  • 部下の進捗に対し細かい指示や要求、命令をする
  • 期待通りの結果にならなかった際に負の感情を露わにする
  • 部下に対し過度な期待をする
  • 自分の利益を優先する
  • 過度な褒め方をする

人材育成を行う中で、部下のやる気を引き起こすことはモチベーションの維持や向上に対して重要となります。「ピグマリオン効果が出にくい期待」とされる行いがきっかけでモチベーションの低下から離職などにもつながってしまう可能性がありますので、しっかり理解し、よりピグマリオン効果が発揮されるよう心掛けていきましょう。

活用3:達成できる課題を与え成功体験を積ませる

部下が達成できる課題を与えることで、成功体験を積み重ねることができるので、業務を行う中でより強いピグマリオン効果が期待されるでしょう。手順としては以下となります。

  1. 小さなハードルを与える
  2. 少し高めのハードルを与える

まず、小さなハードルを与えることで成功体験を積ませ、業務に対する自信を与えることができます。そのあと少し高めのハードルを与えることで、それまで積み上げてきた自身から挑戦意欲を引き出し、成績向上へとつながっていくでしょう。

先述した「期待していることを具体的に示す」方法と同時に活用することで、部下のモチベーション維持にもつながりより高い効果が期待されます。

活用4:成功までのヒントを与える

上司からの期待があるといっても、必ずしもスムーズに業務が進んだり目標達成となるとは限りません。部下の経験の少なさから思うように業務が進まなかったり、迷いや悩みから行動できなくなるなど業務を行う上で、弊害となる事象も発生するでしょう。

その際は、上司がヒントを与えたり寄り添うことで部下からの信頼関係が構築され、ピグマリオン効果の発揮へとつながります。

  • なぜこのような業務が必要か
  • 成功までにどのようなプランが必要となるか
  • 段階的な目標を設定する

上記のような内容からのヒントも与えることで、部下がやるべきことを明確に把握することができるため、ピグマリオン効果が期待されます。

ピグマリオン効果をビジネスで活用する時の注意点は?

ピグマリオン効果とは?

ピグマリオン効果の活用方法について徹底解説してきましたが、活用する時の注意点として以下の3つを理解し意識することが大切です。

先述した活用方法の中で「ピグマリオン効果の出にくい期待」について解説しましたが、正しくない活用方法から部下のモチベーションの低下や、失敗を恐れてしまいその後の業務に響いてしまうなど成績にも大きく影響していまいます。

  • 褒めすぎない
  • 過度に期待しない
  • 欲求や命令をしない

上記の3つの注意点は無意識に行っている可能性があるといえるでしょう。ピグマリオン効果をより高く発揮させるためにもしっかり理解し意識していくことが重要です。

注意点1:褒めすぎない

部下への人材育成に関してピグマリオン効果を発揮されるためには、相手にとってちょうどいい期待をかけることと、褒めることが大切です。褒めすぎてしまうことでピグマリオン効果が逆効果となってしまう可能性があるため、以下に対しても注意が必要です。

  • 相手が現状で満足してしまう
  • 自分に対して過大評価をしてしまい失敗へとつながる

目標達成など相手に与えた期待に対し結果が現れたら、次の課題や目標を設定するなど相手が現状に満足してしまわない様にコントロールしていくことが大切です。

また、褒めすぎてしまうことで部下が自分に対して過大評価をしてしまい、その影響から重大な失敗へとつながってしまう可能性もあります。

注意点2:過度に期待しない

前述の注意点である「褒めすぎない」と合わせて注意したいのが、過度に期待しないことです。過度に期待してしまうことで、部下にとってプレッシャーとなってしまいモチベーションが低下する原因となる可能性があります。またピグマリオン効果を高めるためにも、相手の能力やスキルに合わせた期待をかけることが大切です。

例えば、同じ営業職であっても2人の期待のかけかたは違います。

  • 口の上手さで契約を取る人
  • 誠実な対応から信頼度を高め契約を取る人

この2人ではお客様1人に対する契約を取るまでの時間が違うことが想像できるでしょう。「誠実な対応から信頼度を高め契約を取る人」に対し、契約をとってくる時間の速さの期待をかけてもそれは相手にとってプレッシャーとなってしまう可能性があります。

相手の能力やスキルを理解し、応えられる内容やレベルの期待をかけて、素質を最大限に引き出してあげましょう。

注意点3:要求や命令をしない

部下に対し一方的な過度の期待を押し付けてはいけないことを前述でも説明しましたが、部下のモチベーションを無理に引き出そうとしたり、期待するあまり必要以上の要求や命令をしないようにすることも注意すべき点です。

  • 達成することが困難なハードルの高い目標設定
  • 必要以上の細かい要求
  • 結果が出ないことに対する焦りから感情を露わにして命令する

上記のような対応を部下にしてしまうことで、「自分じゃ無理だ」と自信を無くしてしまい、モチベーションの低下にもつながってしまいます。部下に対して能力やスキルを見極めることだけでなく、プライベートや健康面など多面的に部下の状況をチェックしておくことが重要となります。

まとめ

ピグマリオン効果とは?

ピグマリオン効果が発揮されることで、従業員一人ひとりの成績が向上するだけでなく、会社全体としてのモチベーションや成績の向上など、さまざまな良い効果が期待されます。ピグマリオン効果と似た心理学効果についてもしっかり理解し、人材育成やマネジメントを行う上で役立ててください。

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