Quip(Salesforce Anywhere)とは?
Quipは、ドキュメントツールの一つであり、ビジネスシーンにおいて便利な機能が豊富なツールです。文書やスプレッドシートのほか、スライドなどを参加メンバーにリアルタイムで共有できるのが特徴。ファイルの共有だけではなく、チャット機能もあるため、修正や情報共有などのシーンで重宝します。
しかし、ドキュメントツールといえば、WordやGoogleドキュメントなどの利用をイメージする方が多いのが事実。Quipというツールを耳にしたことがあるものの、使ったことがない、他のツールとの違いがいまいちわからない、といった声は少なくありません。
まずは、Quipが必要されている理由や始め方、料金プランなどを見ていきましょう。
Quipが必要とされている理由
Quipが今必要とされている理由は、オンライン環境での作業効率が求められているためです。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、多くの企業がリモートワークを導入しました。しかし、リモートワークでは、社員間でのコミュニケーション不足による生産性の低下や、非効率な事態に陥ってしまうなど、さまざまな問題が生じることとなったのです。
そのような中で生まれたのが、Quipです。オンライン上でもスムーズかつ効率的に作業を進めることができるツールとして開発されました。
離れていてもチームワークを損なうことなく業務を進められるうえに、リモートワークでありながらも密なコミュニケーションが図れるツールです。
Quipの始め方
Quipの利用方法は以下の通りです。
- Quipの公式サイト(サインイン画面)を開く
- メールアドレスを入力して
- 「サインアップまたはサインイン」を選択
- 必要項目を入力
- 「次へ」を選択
- 社名やサブドメイン、プライバシーなど必要項目の入力、チェックを行う
- 招待するメンバーのメールアドレスを入力
- 「次へ」をクリック
必要事項を記入するだけでQuipを始めることが可能です。しかし、メールアドレスが必要となるため、社用のメールアドレスがない社員がいる場合は、各自取得しておく必要があります。
Quipの料金プラン
Quipの料金プランは「Starter」「Enterprice」「Quip for Salesfprce」の3つです。
それぞれ特徴と料金が異なるので、使用シーンと照らし合わせたうえで、適切なプランを選んでください。
プラン名 | 料金 | 特徴 |
Starter | 1,200円 | 中小企業もしくはチームでの使用に特化したコラボレーションソリューション |
Enterprice | 3,000円 | 大規模なチーム向け、もしくはチーム編成が複雑なケース向けのプラットフォーム |
Quip for Salesfprce | 見積もりの内容による | Salesfprceとの連携が可能。営業やサービス、マーケティングなどのフローの改革に期待できる |
なお、上記のプランはそれぞれ単体での利用となるため、複数プランを組み合わせて使用することはできません。また、ユーザー単位の場合は、年間契約となるので、支払いスケジュールには注意してください。
ちなみに、Quipは、トライアルとして一定期間中は無料で利用できます。「購入する前に使い勝手を確認したい」「自社のスタイルに合っているかを先に知りたい」といったときには、トライアルを活用してみましょう。
Quip(Salesforce Anywhere)でできること
Quipでは具体的にどのようなことができるのでしょうか。
基本的な機能について詳しく解説していきます。
ドキュメントの作成・共有・管理
Quipの基本でもあるのが、ドキュメントの作成・共有・管理の機能です。
WordやExcel、PowerPointなどのような感覚で使えるので、普段officeツールを使っている方であれば直感的に操作ができます。初めてでもすぐに使いこなすことが可能な点は嬉しいポイントでしょう。
ドキュメントの作成はオンライン上でできるので、簡単に他のユーザーに共有できますし、管理もしやすいのが魅力。メンバーがどこにいても、対面で集まって作業しているかのように、一つのドキュメントを編集できます。
なお、Quipの共有範囲は、「会社」「チーム」「個人」「部署」など、特定の関係者に絞ることも可能です。
チャットコミュニケーション
Quipの特徴であるのが「チャットコミュニケーション」です。ドキュメントツールでありながら、メンバー間のコミュニケーションをチャットで交わすことが可能。ドキュメント上でチャットコミュニケーションが図れるので、修正指示や内容の指摘、変更などフィードバックをしたいときに便利です。
さらに、通知機能もあるため、ドキュメントに対するフォードバックを見逃してしまう心配もありません。マルチタスクで業務を行っている方でも安心です。
Quip(Salesforce Anywhere)のメリット
Quipはドキュメントツールでありながらも、チャットでコミュニケーションができるツールであることに触れました。もしQuipを導入したら、社内やチーム内にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、Quipのメリットをご紹介していきます。
Salesforceの情報連携ができる
Quipのメリットとして、まず挙げられるのが「Salesforce」の情報連携が可能になる点です。Salesforceが連携できることで、「Salesforce Anywhere」からSalesforceデータを作成したり、更新や確認したりすることができます。さらに、リアルタイムでなおかつ画面遷移なしといったメリットもあり、より作業効率が高くなることは間違いありません。
情報連携が可能なのは、レポート情報やリストビュー、レコード情報など多岐にわたります。
文書作成が効率的になる
Quipはテンプレートが活用できるため、文書作成が効率的になるのがメリットです。
そのうえ、テンプレートの数には上限がありません。シーンに応じて使うテンプレートを作成し、いつでも使用できるように登録しておくことで、文書作成の時間短縮につながります。
そのうえ、ワンクリックで必要な文書を呼び出すことができ、一部をカスタマイズしてシーンに合わせた内容に調整することができます。
商談用資料や議事録、解析資料など、おおよその内容が統一された文書を作成することが多い場合には、積極的にテンプレートを活用していきましょう。
情報共有がスピーディーになる
リアルタイムでチャットの通知が届くQuipは、情報共有がスピーディーになります。
ドキュメント上で修正指示やコメントがあれば、その都度通知があるのですぐに確認が可能です。
従来のドキュメントツールの場合、コメントを残した後に別のチャットツールで連絡を入れたり、電話で確認するよう促したりするなど、工数がかかっていたのが難点です。
しかし、ドキュメントに直接書き込むことができ、なおかつリアルタイムで相手に通知が届くので、早急な対応が求められる現場や、すぐに相手に知らせたい内容がある場合などでも便利。電話の手間も省けるので、お互いの時間も大切にしながら、情報共有ができます。
まとめ
Quipはリモートワークの普及が進んだ企業はもちろんのこと、クライアントとのコミュニケーション手段がメールやチャット、電話などが多い場合に重宝するツールです。
また、使い勝手も良く、直感で操作しやすいことからオンラインツールの操作に慣れていない方にもおすすめできます。
また、プランも3つあることから、企業の予算や使用シーンなどに応じて選べるのが魅力。コスト面などの無駄を省いたうえで取り入れることができます。
ぜひ、リモート環境での効率化に悩んでいる方や、生産性の低さに問題意識を感じている方は、Quipの導入を検討してみてはいかがでしょうか。