登壇者プロフィール
1993年:株式会社ベクトル設立、代表取締役
2011年:維酷公共関係諮問(上海)有限公司董事長
2012年:Vector Group International Limited Director(現任)
2014年:Vector Group Ltd.代表
2014年:VECTOR GROUP COMPANY LIMITED代表(現任)
2020年:株式会社ベクトル取締役会長
2021年:㈱ロングブレスオンラインスタジオ代表取締役(現任)
2022年:株式会社ベクトル代表取締役会長兼社長(現任)
明治大学在学中に株式会社エアトリの前身の会社を起業し、2007年に株式会社エアトリを共同創業し、取締役会長に就任。2016年に東証マザーズ上場、 2017年に東証一部に鞍替え上場。2018年に株式会社DeNAトラベルを子会社化。その後、子会社の株式会社まぐまぐが東証JASDAQに、グループ会社の株式会社ハイブリッドテクノロジーズが東証マザーズに上場。
日本光電工業で営業として3年間従事したのち、アクシブドットコム(現 CARTA HOLDINGS)に5人目のメンバーとして懸賞サイトの広告事業、コンテンツ提供事業の立ち上げを経験。その後、インピリック電通(現 電通ダイレクトソリューションズ)にて、マーケティングコンサルを経験し、アクシブドットコムに復帰。営業統括や関西支社の立ち上げ等に従事する。2008年、サムライインキュベートを創業。現職。
伸びるベンチャーの特徴とは?
1つ目ですが、伸びるベンチャーになるために、伸びるベンチャーにはどういう特徴がありますか?
伸びるベンチャーっていっぱいあると思うんですけど、多分一番重要なのはビジネスモデルです。今っぽいかどうか、どれくらいあるか、社長が優秀とか。いろいろあるじゃないですか。
でも一番重要なものが何かっていうと、ビジネスモデルが一番なのと、あとは旬というか、今っぽいか。今マーケットが伸びそうなやつ、例えばちょっと前ならメタバースとかNFTとかそういうもの。そこが結構リンクしていればというイメージですかね。そこに対していろいろ付いていくっていうのが僕の考え方です。
その会社が例えばIPOなのか、はたまたもうできたばかりの会社でどこを目指しているか、というところで全然変わってはくることが前提なんですが。西江さんとかぶらないところでお話しさせていただくと、やっぱり数字の強いベンチャー。
僕も被らないようにお話をすると、弊社の投資先で上場されている会社様で言うと、100人ぐらいのチームまではいわゆる社長であってもマイクロマネジメントができるというのは1つですね。先ほど大石さんがおっしゃった「数字に強い」ってそこだと思います。
もう1つはもしこれから起業するのであれば、今は未上場でも時価総額ランキングはあると思うので、そこのランキングの経営者の方だったりとかチームがどうなってるかというのをしっかり調べていただくっていうのが大きいポイントかなと思います。経営チームがすべてかなと思います。
伸びないベンチャーの特徴とは?
2番目の質問として「伸びないベンチャーの特徴ってどういうのがあるの?」という点が聞きたいです。
西江さん、伸びないベンチャーの特徴は何ですか?
社長はすごい重要。結局さっき言ったビジネスモデルや経営チームを作るの社長なので。分かりやすく言うと、社長がやっぱりその問題というのは大きい。ビジネスモデルをセレクトするのも同じなので。
あとは、さっき言ったように、数字が弱かったら、というのがあると思います。
直接的な答えにはなってないんですが、やっぱりビジネスは結果が出るまで時間がかかると思うんですね。中にはパッと結果を出す人もいますし、すごく時間がかかる人もいると思うんですよ。これ、前者後者問わず、やっぱりすぐ諦めちゃうようなベンチャー企業や経営者はなかなか厳しいなと。
マーケットによってすぐ結果出るところ、時間かかるところとあると思うので、やっぱり諦めない経営者は大事かなと思いますね。
そうですね、ほんとに西江さんも大石さんもそうだと思いますが、やはりコロナが来て、逃げる経営者と逃げない経営者ってかなり明確になったかなと思っていて。どんな時も矢面に立っている、そこができる経営者ってやっぱり伸びてるかなっていうところで。伸びないって決めてしまうのも経営者ですし、伸びるって決めるのも経営者なので。
伸びるベンチャーになるために経営幹部が気をつけるべきことは?
西江さんいかがでしょう。
当然まだ駆け出しの頃ですと、組織図はすぐできてしまうと思うんですけど、1年後こういう組織図、2年後こういう組織図、3年後こういう組織図という、事業計画と並行して組織図も引っ張っていただけるような経営者、幹部社員だと非常に伸びる可能性が高いんじゃないかなと思います。
これも先程の通り、他社の組織図を読み解いてみてですね、逆にそうなるには今からどうすればいいかというところを逆算してやればいいと思うので。伸びている会社の組織図や、過去の経歴を理解するっていうのは結構ポイントかなと思います。
「投資したい」と思う企業の基準は?
あとは経営者ですよね。アドバイスしたら結構成功している会社が多いので、そのアドバイスを聞いてくれる経営者がいる会社に投資したほうが、パフォーマンスが全然違うので。そういう合う経営者とやろうかなというのは最近考えています。
日本からグローバルで成功するようなユニコーンですね。日本でなくて、海外で成功する、海外の売上が半分ぐらいある、かつ、日本初のユニコーンみたいな形で、もちろん侍魂を持っていればアフリカ、イスラエルでも結構ですけど、そういう形で世界を本当に変えるような気概と意志を持っている方に投資したいと思っています。
なので、なかなか時価総額ランキング、世界で日本は平成元年だと30位ですよね。7割方日本企業だったと思うけど、今は1社しか入っていなくて、そこに入ろうとするぐらいの気概を持った方に投資をしていきたいなぁと思っています。
財団だったりとか海外の機関投資家さん、投資家さんからもベンチャーキャピタル自身がお金を集めなくちゃいけない段階となっています。逆にそういった方たちに対する期待もあると思うので、ちょっと僕らもレベルアップしなきゃいけないなっていうフェーズに入っていると思います。
「投資したくない」企業の基準とは?
あとはしつこさ。どんなことがあってもしつこく成功させるということでピボットしてもいい、やり遂げたいことは明確にあって、意地でもやり遂げるっていうところ。
あともうちょっとこれVCの視点ですけど、投資して「何倍のリターンを出せばいいですか」とか、「何倍の利益出します」というのをきちんと言ってくれる方は結構成功する確率高いかなと思っていて。数字にコミットするというのもそうですけど、ベンチャーキャピタルのリターンを出すことによって、また新しい起業家さんに投資してもらえるので。「それが僕らのやることの1つです」と言ってくれる方、次につなぐ意思がある方は成功する可能性は高いし、投資したいなと思います。
「素直な経営者」とは?
どうですか西江さん、だいたいみんな素直ですか。
僕は過去の経験を見ると、言ったことをぱっとやる人は大体成功しているんですよ。そういう意味合いのことを言ってる感じですかね。
それなので、素直じゃなきゃ絶対に出資しないとか、もしくは素直な割合が高いとか低いとかは、あんまり気にしないです。
「経営幹部・管理者がすぐに実践できるTips」とは?
西江さんいかがでしょう。
例えばあと100個クライアント取ったら終わりだったら「社員が30人いる、全員で回れば終わるじゃん」という話なんだけど、営業マンがいなかったりとか、ちょっと上場するために話が複雑なんですよ。営業マンでも自分がいくら取るとか頭に入ってない人って仕事取れないじゃないですか。
社長がね、全部を3分くらいで喋れるようじゃないと無理なんですよ。それが僕の中でもよくやるやり方ですし。世の中は複雑になりすぎているので、シンプルにいくっていう。シンプルにいけば行動も全部リンクするっていう考え方です。
僕は例えば、100億円にするため何するか全部ぱっとしゃべれる。それって頭に入っているということですから。多いのはベンチャーの人で、ほんと100ページくらい一生懸命書類作っても、数字ばかり打って分析した感じがするので、なんか分析が仕事になってたりとかしますよね。
そして、N-3とかN-2とかに入っていて、IPOをもう明確に目指してるんだぞという会社に関していえば離職率。ここを改めて意識して、やってもらいたいですね。
さっきマイクロマネジメントって言いましたけども、社長さんは多分、部下がたぶん5人とか10人までいかないと思うので。その先に100人がいると思うんですけど、その目の前にいるメンバーの部下で例えば経営者の方も、経営幹部の方の部下、そこをしっかりマイクロマネジメントをできるくらいしっかりやれると、事業と業績と、あとは会社で一体感が出ると思うので、そういうところをしっかり話しあえる経営合宿をする。
マイクロマネジメントって言い方をするとネガティブに聞こえるかもしれないけど、しっかりお互いマネジメントしあえる関係性であれば、非常に伸びるかなと思うので。まずはその辺、泥臭く本音を話し合ってKPIを誰が管理しあうみたいなのをされると大きく伸びるんじゃないかなと思います。
まとめ
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