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給料明細とは?天引きされる保険や企業が使うべき給料明細システムもご紹介!

投稿日:2023年5月6日 /

更新日:2024年6月8日

給料明細とは?天引きされる保険や企業が使うべき給料明細システムもご紹介!
● 人事労務● 会計・財務・経理● 給与ソフト● 給与計算● 給与計算システム● 総務

企業に勤めていると、会社から毎月給料が振り込まれます。しかし、支給額だけを確認してそれ以外の項目をしっかり確認できていない方も少なくないはず。そこで今回は、給料明細の概要や天引きされている保険について解説します。また、企業が使うべき給料明細システムについても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

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給料明細とは?

給料明細とは?

給料明細は給料の支払額や勤怠情報、税金・社会保険料の控除額が明記された通知書です。

給料の支払日までに従業員に交付され、毎月受け取る給料の詳細・内訳を確認できます。

支払日は企業によって、「末締め15日払い」や「末締め翌月末払い」などさまざまです。

また、給料明細の交付が義務付けられている理由は下記の3つです。

  • 電子メールで交付
  • 磁気媒体に記録して交付
  • Web上で閲覧できるようにする

ほかにも控除額の関係で、給料と実際に支給額は異なります。

そのため控除額の詳細・内訳を明記することで、企業と従業員の認識の違いを防ぐ効果があります。

出典:第3章 働くときのルール

給料明細の項目

給料明細には、主に下記の項目があります。

  • 差引支給額
  • 支給
  • 控除
  • 勤怠

それぞれ解説していきます。

差引支給額

差引支給額とは、実際に従業員が受け取る金額です。

「総支給金額-控除合計額=差引支給額」となり、一般的に手取りと呼ばれています。

企業と従業員が給料明細から差引支給額を把握するメリットは、下記の通りです。

  • 企業:給料を支払っている証明になる
  • 従業員:自分がどれくらいの給料をもらっているか把握できる

ちなみに求職者に求人公開する際には、差引支給額ではなく総支給額を紹介するので覚えおきましょう。

支給

支給とは、企業が支払う基本給や手当、割増賃金といった全ての給料の項目です。

支給される項目は、額面とも呼ばれています。

主な記載項目は、下記の3つです。

  • 基本給:年齢や勤続年数に応じた、給料計算の基礎となる固定の賃金
  • 残業手当:休日出勤や時間外労働などで支給される賃金
  • 手当:住宅手当や役職手当、家族手当、通勤手当、扶養手当、出張手当

ちなみに残業手当は、所定労働時間を超えた分の賃金が支払われます。

しかし、企業によって「みなし残業」を導入している場合もあるので、残業手当を決める際には注意が必要です。

控除

控除とは、給料から差し引かれる税金や保険料です。

給料明細に明記される内容として、下記があります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 健康保険料
  • 雇用保険料
  • 介護保険料
  • 厚生年金保険料

ちなみに控除内容は、企業側で計算された金額です。

また、「健康保険料は全国健康保険協会」「厚生年金保険料は日本年金機構」「雇用保険料は厚生労働省」でそれぞれの保険料率が確認できます。

出典:令和3年度の雇用保険料率について

勤怠

給料明細の勤怠の欄には、下記の項目が明記されています。

  • 労働時間
  • 残業時間
  • 深夜時間
  • 勤務日数
  • 有休消化日数
  • 有給取得日数
  • 休日労働時間
  • 遅刻早退時間

ちなみに、上記で明記されている時間・日数は締め日が基準です。

例えば有休消化日数が表示されている場合、勤怠の締め日までの残数になるので注意しましょう。

こちらの記事では、給料計算の方法や注意すべきポイント、ミスなく行う方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

給料明細から天引きされる保険

給料明細から天引きされる保険

ここまで、給料明細の概要や項目をお伝えしました。

続いて、給料明細から天引きされる保険について解説します。

  • 社会保険
  • 健康保険
  • 公的年金
  • 介護保険
  • 雇用保険

ひとつずつ解説していきます。

社会保険

社会保険とは、社会保険(健康保険・厚生年金保険・介護保険)と労働保険(労災保険・雇用保険)を合わせた総称です。

失業や疫病、死亡といったさまざまな困窮に陥った際に、公的機関が従業員の生活を保障するために給付します。

ちなみに労働者の老齢や障害、死亡した際に給付する保険は、厚生年金保険です。

厚生年金保険料の負担額は、「標準報酬月額×18.300%÷2」で算出できます。

従業員は厚生年金保険に加入して、厚生年金を支払わなければいけません。

出典:令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和4年度版)

健康保険

健康保険とは、従業員がケガや病気などで医療機関を利用した際に、薬や治療にかかった医療費を軽減する保険です。

社会保険料は企業と従業員が折半して納める義務があり、計算式「標準報酬月額×健康保険料率÷2」で算出します。

また、健康保険料率は居住地域や加入している健康保険組合によって異なり、下記の3つに分けられます。

  • 協会けんぽ
  • 組合健康保険
  • 国民健康保険

ほかには出産育児一時金や傷病手当金なども、健康保険に該当するので覚えておきましょう。

公的年金

公的年金とは、国が運営している年金受給制度です。

日本国内で居住する全ての人に加入義務があります。

公的年金の種類は、下記の3つです。

  • 国民年金
  • 厚生年金
  • 遺族年金

それぞれ解説していきます。

国民年金

国民年金とは、20歳から60歳未満の人が加入しなければならない公的年金のひとつです。

基礎年金とも呼ばれており、一定額の保険料を納めることで老齢や障害、死亡によって当事者やその家族の生活を保障してくれます。

また、国民年金は下記の3種類に分かれています。

  • 第1号被保険者:農業従事者や学生、フリーター、無職の人が該当する。納付方法は納付書または口座振替で行う。
  • 第2号被保険者:公務員や会社員などの厚生年金・共済年金加入者が該当する。国民年金保険料は厚生年金保険料に含まれている。
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている20歳から60歳未満の配偶者が該当する。保険料は配偶者が加入している年金制度が一括負担する。

それぞれの対象者によって、保険料や納め方が異なるので注意しましょう。

厚生年金

厚生年金とは、企業に勤めている人が加入する年金です。

企業に勤めている人であれば、年齢に関係なく自動的に加入します。

厚生年金への加入条件は企業側と従業員側で異なり、それぞれの違いは下記の通りです。

 加入条件
企業側
  • 法人の事業所
  • 常に5人以上の従業員を雇用している
  • 半数以上の従業員が厚生年金の適用事業所になることに同意しており、厚生労働大臣の認可を受けている
従業員側
  • 常に雇用されている正社員
  • 1週間の所定労働時間が正社員もしくはフルタイム従業員の4分の3以上がパート・アルバイト
  • 以下に該当する従業員
    a.特定適用条件で働いている
    b.1週間の所定労働時間が20時間以上
    c.雇用予定期間が2ヶ月以上
    d.月額賃金が88,000円以上
    e.学生ではない


厚生年金保険料を支払うことで、国民年金保険料も支払ったとみなされます。

そのため定年退職後は、基礎年金だけでなく厚生年金の受給も可能です。

こちらの記事では、所定労働時間の定義や計算方法、法定労働時間との違いを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

遺族年金

遺族年金とは、国民年金・厚生年金の被保険者が死亡した際に遺族が受け取れる年金です。

受給するには、下記の生計維持要件を満たす必要があります。

  • 同居もしくは別居していても仕送りなどを受けていること
  • 前年の収入が850万円以下である、または所得が655.5万円未満であること

また遺族年金は非課税所得に該当するため、確定申告や年末調整は不要です。

亡くなった被保険者が加入していた年金の種類によって、遺族基礎年金・遺族厚生年金のどちらかが支給されるので覚えておきましょう。

介護保険

介護保険とは被保険者が認知症や寝たきりになった際に、介護や介護サービスにかかる費用の一部を給付する制度です。

40歳以上の第2号被保険者に負担義務があり、65際になると第1号被保険者に切り替わります。

介護保険料の計算式は、「標準報酬月額×介護保険料率」で算出可能です。

負担額は企業と従業員で折半するため、給料明細には従業員の負担額だけで明記されています。

ちなみに介護や介護サービスを受ける場所が自宅・施設によって費用は異なりますが、負担費用は1割です。

雇用保険

雇用保険とは、従業員の安定した雇用と雇用の促進を目的とした社会保険制度です。

加入することで失業・収入減に陥った際に、条件を満たせば基本手当や高年齢雇用継続基本給付金、育児休業給付金、介護休業給付金などを受給できます。

雇用保険料の仕組みは、下記の通りです。

  • 毎月の給料から天引きされる
  • 雇用保険料率は毎年変動して、事業によって異なる
  • 労災保険は事業主の全額負担になるので給料額に影響しない

ちなみに雇用保険の雇用支援は企業に対しても行われ、従業員の雇用継続が難しくなった場合、特定求職者雇用開発助成金やキャリアアップ助成金を受給できます。

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企業が使うべきWeb給料明細システム5選

企業が使うべきWeb給料明細システム5選

ここまで、給料明細から天引きされる保険をお伝えしました。

続いて、企業が使うべきWeb給料明細システム5選を紹介します。

  • S-PAYCIAL
  • SmartHR
  • ポケット給与
  • オフィスステーション Web給与明細
  • DLIP

ひとつずつ紹介していきます。

S-PAYCIAL

S-PAYCIAL

S-PAYCIALは鈴与シンワート株式会社が運営する、Web給料明細システムです。

給料明細以外には、源泉徴収票や賞与明細書、支払い調書の作成もできます。

S-PAYCIALの特徴は、下記の通りです。

  • 画面構成がシンプルなので、マニュアル不要で操作できる
  • 電子申告から年末調整できるので、年末業務のコストを大幅に削減できる

料金や提供形態は、下記をご覧ください。

 詳細情報
料金月額30円/人
初期費用:50,000円
提供形態クラウド/SaaS/ASP
Web閲覧


また、パソコンやスマートフォン、タブレットから、好きなタイミングで閲覧できます。

SmartHR

SmartHR

SmartHRは株式会社SmartHRが運営する、クラウド型の人事労務システムです。

Web上で、給料明細と人事労務データを一括管理できます。

SmartHRの特徴は、下記の通りです。

  • 自社独自の給料明細項目を追加できる
  • 給料明細を配布する前に、内容を確認できる

料金や提供形態は、下記をご覧ください。

 詳細情報
料金要問い合わせ
提供形態クラウド/SaaS
Web閲覧


ほかには、給料計算ソフトやExcelのCSVデータを活用して、給料明細を配布できます。

ポケット給与

ポケット給与

ポケット給与は株式会社ICSソリューションズが運営する、12種類の明細受取方法に対応しているWeb給料明細システムです。

導入時・導入後も、データ作成や帳票修正といったサポートが受けられます。

ポケット給与の特徴は、下記の通りです。

  • 過去2年分の給料明細を従業員自ら確認できる
  • マイナンバー収集や年末調整、オリジナル帳票などを電子化できる

料金や提供形態は、下記をご覧ください。

 詳細情報
料金月額30円〜/人
初期費用:要問い合わせ
提供形態クラウド/SaaS/ASP
Web閲覧


安否確認やマイナンバーカード、アンケートも収集できるので、作業時間の短縮につながるでしょう。

オフィスステーション Web給与明細

オフィスステーション Web給与明細

オフィスステーション Web給与明細は株式会社エフアンドエムが運営する、クラウド型のWeb給料明細システムです。

一般的な月額課金SaaSによる解約率が3%と言われているなか、オフィスステーション Web給与明細はわずか0.3%を誇っています。

そんなオフィスステーション Web給与明細の特徴は、下記の通りです。

  • 他社の主要ソフトとCSV・API連携できる
  • WAFや二段界認証、脆弱性診断といった監視体制が整っている
  • 社員区分によって支払日が異なる場合でも、支払日に合わせて明細の自動配信ができる

料金や提供形態は、下記をご覧ください。

 詳細情報
料金要問い合わせ
提供形態

クラウド/SaaS/API/サービス

Web閲覧


「ISO/IEC27001」や「ISO27018」認証も取得しているので、バックアップの必要もありません。

  •  

DLIP

DLIP

DLIPは株式会社東計電算が運営する、従業員に通知する給料明細をインターネットを介して照会できるWeb給料明細システムです。

そのほかに、給料明細をPDFでダウンロードできます。

DLIPの特徴は、下記の通りです。

  • 紙媒体が必要な従業員に対して、圧着ハガキで給料明細を発送できる
  • マスタ登録が不要のため、取込データより自動生成でスムーズに稼働できる
 詳細情報
料金要問い合わせ
提供形態

クラウド/SaaS/API/サービス

Web閲覧


ほかには、給料明細以外の帳票もお知らせ機能を使うことで配信できます。

Web給料明細システムを選ぶときのポイント

Web給料明細システムを選ぶときのポイント

ここまで、企業が使うべきWeb給料明細システム5選をお伝えしました。

続いて、Web給料明細システムを選ぶときのポイントを解説します。

  • 自社に適しているか
  • 給料明細以外の機能が搭載されているか
  • データの保存期間は適切か

それぞれ解説していきます。

自社に適しているか

Web給料明細システムを選ぶ際のポイントとして、自社に適しているかがあります。

これからシステムを導入する場合は、今後の業務範囲がどれくらい拡大するのか見据えなければいけません。

そのため導入システムとして、下記が適しているでしょう。

  • 給与計算一体型
  • 労務管理一体型

もしくは、専用型であれば外部サービスと連携できるので、給与計算・労務管理機能の拡張が可能です。

またすでにシステムを導入している場合は、「利用システム・ソフトを活用できないか」「オプション機能を追加できない」といった点を確認しましょう。

対応できれば、新規コストをかける必要はありません。

給料明細以外の機能が搭載されているか

Web給料明細を選ぶ際は、給料明細以外の機能が搭載されているかどうかがポイントです。

搭載されている機能の例として、下記があります。

  • eラーニング:eラーニングとしてPDFやPowerPoint、動画などのコンテンツを配信できる
  • 災害時の安否確認機能:災害時に対策本部からメール配信・被害状況の確認などが行える
  • 雇用契約更新機能:パソコンやスマートフォンから契約内容を確認したり、更新承認が行える

機能によっては、配信の仕組みを活かして、従業員への連絡手段として利用できる場合もあるでしょう。

また、新しく配信機能を追加するのであれば、導入時に専用型システムを選ぶ必要があります。

データの保存期間は適切か

Web給料明細システムを選ぶ際は、データの保存期間が適切であるかもポイントです。

データを保存できる期間は、Web給料明細システムによって下記のように異なります。

  • 過去3年分のデータは保管できる
  • 利用期間中はデータとして保管できる
  • オプションによって保管期間を延長できる

どれくらい遡って閲覧する可能性があるのか、社内全体で検討する必要があるでしょう。

まとめ

まとめ

今回は、給料明細の概要や天引きされる保険料、企業が使うべき給料明細システムを紹介しました。

給料明細は給料の支払額や勤怠情報、税金・社会保険料の控除額が明記された通知書です。

また天引きされる保険料として、下記の5つがあるとお伝えしました。

  • 社会保険
  • 健康保険
  • 公的年金
  • 介護保険
  • 雇用保険

本記事でお伝えした企業で活用できるWeb給料明細システムや選ぶ際のポイントを参考にして、自社への導入を検討してください。

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