TikTokとは何?
まずはTikTokとは何なのかという、基本情報から紐解いていきましょう。
TikTokとは中国生まれの「抖音」の国際版動画SNS
TikTokの前身は、中国の企業ByteDance(バイトダンス)が開発し、2016年9月に中国国内向けにリリースしたショートビデオ・プラットフォームである「抖音」です。その国際版ともいうべきTikTokは、世界中で利用できるようになっています。
ショートムービー(数十秒から数分、最新バージョンなら最大10分)をアプリで作成して投稿できる、人気の動画SNSとなりました。日本では2019年頃からTikTokブームが起こり、ユーザーを拡大しています。
TikTokのユーザー数は日本で1,690万人、世界で10億人以上(共に2021年時点)となっています。
TikTokにはAIによってユーザーの関心や好みを分析し、一人ひとりにパーソナライズされたコンテンツフィードを表示するレコメンド機能があり、企業がマーケティングにも活用するファクターとなっています。
なお、TikTokやYouTubeなどのメディアで発信者となる場合に、表現手段の基本となる「コンテンツ」というものの意味について、以下の特集記事『コンテンツの意味とは一体なに?分野別に具体例を挙げてわかりやすく解説』で掘り下げて解説しています。ぜひ、参考にご一読ください。
ダンスや音楽から多様化
TikTokで思い浮かぶのは、リップシンク(口パク動画)やダンス動画かもしれません。たしかに初期においては、そういうものが目立っていました。
しかし現在はさまざまなカテゴリーが林立しています。スポーツ、お笑い、クッキング、コスメ、レジャー、グルメほか、幅広い分野で旬の情報がキャッチできるSNSとなっています。
企業ブランドやプロダクトや店舗の検索にも活用
多くのユーザーがTikTokを活用して、利用するレストランや買う化粧品などを決めるという消費行動のパターンが生まれています。また、若年層が楽しむSNSだった時代はもう終わりました。
今ではユーザー平均年齢が35歳前後といわれ、幅広い世代の人たちが利用しています。
なお、TikTokをはじめとしたSNSは今、多くの企業がマーケティングに活用しています。集客や消費者行動の解析、トレンドからの将来予測などに有効だからです。そういった、いわゆるデジタルマーケティングは時代の趨勢です。
デジタルマーケティングについては、以下の特集記事『デジタルマーケティングとは?現代ビジネスに欠かせない方法論を徹底解説』で総合的に解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
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「TikTokの意味がわからない」とはどういうことか?
ネット上では「TikTokの意味がわからない」という発言が散見されます。これには2系統の趣旨があるようです。
ひとつは、TikTokという言葉そのものの意味がわからないという声です。英語で時計の秒針が動く音を表現するTick-Tack(チクタク)のようで、よく見ると少し違うことから「何なの?」と感じるユーザーも少なくありません。
Tick-TackはTick-Tockと表記される場合もあり、よく似ています。公式な説明はないのでTick-Tockをもじったものか、独自の擬音語なのか、あるいは何かほかの意味があるのかは現在のところわかりません。
もうひとつは、TikTiokに投稿されている動画を指して、「意味がわからない」という発言です。たしかに、個人の好みによって左右されるようなエキセントリックな動画も多いので、そういう声があっても不思議ではありません。
なお、TikTokと同様に多くのユーザーが活用する人気SNSのInstagram(インスタグラム)を活用したインスタマーケティングについて、以下の記事『インスタ(Instagram)マーケティングとは?使える全機能と活用のコツ!』で特集しています。ぜひ、そちらも参考にしてください。
Tiktokは「アカウントなし」でも視聴できるの?
Tiktokをこれから視聴してみたいけれど、SNSアカウントの乗っ取りなどが気になり、アカウント登録を躊躇している人もいるかもしれません。しかしTikTokを視聴するだけなら、アカウント登録をしなくても可能です。
Tiktokの動画投稿を含むすべてのサービスを利用するには、もちろんアカウント登録が必要です。しかし、視聴や他のいくつかのサービスは、アカウントなしでも利用できます。
Tiktokの動画コンテンツを視聴する方法は、ブラウザから(Web版)とアプリの2種類ありますが、いずれもログインなしで動画が視聴できます。
なお、SNSマーケティングの施策にも活用できる、行動経済学や心理学に基づいた法則について、以下の特集記事『マーケティングに活用できる法則一覧!行動経済学や心理学の理論と効果を徹底解説』にて解説しています。興味がある方はぜひ、参考にご覧ください。
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TikTokとYouTubeの違いとは?
TikTokとYouTubeの最大の相違点は、投稿できる動画の時間です。TikTokでは現在最長で10分ですが、YouTubeに投稿できる動画は実に12時間まで可能になっています。
実際に1時間以上のYouTube動画も珍しくありません。使える時間によって、どうしても動画の傾向が異なってきます。長時間に対応できるYouTubeは、ストーリー性があるドラマタッチのものやドキュメンタリー的なものなど、さまざまな表現が可能なメディアです。
TikTokはショートコント的なものや音楽に乗せて何かを紹介するものや、パフォーマンス的なものなど、インパクトがあって切れ味が良いショート動画に向いています。
ほかに違うところは、TikTokのほうが新規のフォロワーを獲得しやすい傾向があります。理由は、TikTokのほうが大きくバズりやすいので、拡散力が高いからです。
なお、TikTokやYouTubeが示すように、今日では「表現の場」が自宅のテレビや映画館からネット上へのシフトが進んでいます。
このようなコンテンツがデジタルシフトした時代のマーケティング戦術について、戦略との違いも含め以下の記事『デジタル時代のマーケティング戦術とは?戦略との違いもわかりやすく解説』で取り上げています。ぜひ、参考にしてください。
TikTokアカウントで収入を得る方法とは?
TikTokアカウントで収益化を図りたい個人や企業は、どういう方法をとればよいでしょうか?
主な方法として、以下の3つが挙げられます。
- TikTokライブでのギフティング=投げ銭(個人や芸能人)
- 企業案件をインフルエンサーとして受注(個人)
- ユーザーをECサイトなどに誘導する(個人や企業)
それぞれを見ていきましょう。
TikTokライブでのギフティング=投げ銭(個人や芸能人)
TikTokライブでは、配信者に視聴者が投げ銭を贈るギフティングというシステムがあります。TikTokライブを配信して、視聴者から得た投げ銭をTikTok内で現金化することで収益が得られます。
ただし、TikTokライブは誰でも配信できるわけではありません。要件を満たし、配信権限を付与されたユーザーに限られます。
なお、TikTokライブなどをマーケティング的に展開するなら、ユーザーのエンゲージメントを認識することがフォロワーの伸びを左右します。
ユーザーの心理を理解するために欠かせないエンゲージメントについて、以下の特集記事『マーケティング施策で高めるべき顧客エンゲージメントとは?事例付きで徹底解説』で詳しく解説しています。ぜひ、参考にご覧ください。
企業案件をインフルエンサーとして受注(個人)
インフルエンサーとして、企業案件を受注する方法があります。インフルエンサーの投稿には波及効果があるため、企業はビジネスとしてインフルエンサーに自社プロダクトを紹介してもらって、広告効果や集客効果を狙う場合があります。
企業案件を受ける際にはステマ炎上に注意
企業案件を受ける場合に注意すべきは、ステマ炎上です。案件なのに、その企業や商品の純粋なファンのそぶりで紹介するとリスクが生まれます。それが案件とわかった場合はもちろん、疑われただけでもステマとみなされて炎上するケースがあります。
それを回避するためには、企業から商品の提供を受けているという、インフルエンサーと企業の関係性をはっきりと示しておくことです。そうすれば、炎上のリスクは避けられます。
なお、インフルエンサーとしてTikTokの収益化を目指す場合は、マーケティングスキルを持つことで一層収益力がパワーアップするのは間違いありません。ビジネススキル中でも高度な部類に入るのが「マーケティング能力」です。
マーケティング能力はビジネスにおける自分の最強のリソース(資源)であることを、以下の特集記事『マーケティングスキルは身につけて損がないビジネス上の最強の自己資源』で総合的に詳しく解説しています。ぜひそちらも、参考にご覧ください。
ユーザーをECサイトなどに誘導する(個人や企業)
ユーザーを自分(自社)のECサイトなどに誘導することで、収益を得ることが可能です。具体的にはTikTokのプロフィールに誘導したいサイトへのリンクを設置して、遷移先でネット販売やアフィリエイトを行う方法です。
TIkTokをマーケティングに活用して収益につなげるためには、ユーザーのニーズの奥にある無自覚の欲求「インサイト」を突き止めることが戦略の鍵となります。
インサイトの概念を理解するためには、以下の特集記事『マーケティングの生命線はインサイト!実践に応用して新市場を創造しよう』を参考にしてください。
BtoC企業がTikTokをマーケティングに使う理由とは?
最近ではBtoCビジネスにおいて、SNSマーケティングの一環としてTikTokアカウントを活用するケースも増えています。主体者は小売業や飲食業、美容系などの接客業が多いです。
BtoCビジネスがTikTokアカウントをマーケティングに使う主な理由としては、以下の3つが挙げられます。
- ハッシュタグの活用で検索にかかりやすい
- レコメンド機能で潜在顧客にアプローチできる
- 動画編集アプリにより動画作成のハードルが低い
それぞれを見ていきましょう。
ハッシュタグの活用で検索にかかりやすい
キーワードの前につけるハッシュタグとは「#」マークのことです。TikTokユーザーは盛んにハッシュタグ検索を使います。
したがって、適切なキーワードにハッシュタグをつけて投稿すれば、そのキーワードに関心があるユーザーから検索されやすくなるでしょう。
レコメンド機能で潜在顧客にアプローチできる
前述のレコメンド機能によって、志向性が合うユーザーに教示されやすいので、フォロワー予備軍の目に触れる機会が増えます。そのため、新規フォロワーを獲得しやすくなるのがメリットです。
日常的に特定のジャンルを好んで視聴しているユーザーのおすすめ欄には、ほぼ確実に表示されるでしょう。未だ自社ブランドのことは知らない顧客予備軍に数多く認知してもらえます。
なお、企業アカウントが潜在顧客に振り向いてもらうためには、根底にブランド構築のこだわりが必要です。ブランド構築において、ひとつの基準となるのが「他社が模倣できない独自の強み」を表現した「USP」です。
このUSPについて、以下の特集記事『マーケティングにおけるUSPとは?独自の強みを活かした提案の作り方』で取り上げ、総合的に解説しています。ぜひ参考にしてください。
動画編集アプリにより動画作成のハードルが低い
TikTokhの傾向として、個々のコンテンツの再生回数が伸びれば、フォロワー数も比例するように伸びる傾向があります。コンテンツの再生回数を伸ばすのは、シンプルに人気が高いコンテンツをお手本として内容とBGMをできるだけ模倣することです。
しかもショート動画が中心であり、また精度が高い編集アプリがあるので作成工数が少なくて済みます。つまり、実践のハードルが低くて、まともに取り組めば成果を出しやすい集客ツールといえます。
なお、TikTokやTwitter、Instagramによるマーケティングとの併用が効果的なマーケティング手法が、オウンドメディアを主戦場とするコンテンツマーケティングです。
コンテンツマーケティングに関する詳細に関しては、以下の特集記事『コンテンツマーケティングとは?情報の資産効果で顧客拡大を図ろう!』で取り上げていますので、ぜひそちらも参考にご覧ください。
中国アプリTikTokに危険性があると言われる背景
TikTokやそれを含む中国アプリが危険だという噂が、よく囁かれています。それはトランプ政権時のアメリカの懸念と、それによる禁止措置騒動が発端となっています。
その騒動の流れは以下のとおりです。
【2019年12月】
アメリカ合衆国政府はTikTokによる国家安全保障上のリスクを危惧し、陸・海・空軍および海兵隊、沿岸警備隊に対して、政府支給端末でのTikTokの使用を禁止。
【2020年2月23日】
アメリカ合衆国政府は運輸保安庁(TSA)の職員にも同様に禁止。
【2020年8月14日】
トランプ大統領はTikTokの運営企業ByteDanceに対し、アメリカ国内におけるTikTokの事業の90日以内の売却を命じる大統領令を発動。
【2020年9月13日】
マイクロソフトがByteDanceに買収を提案するも、同社は却下され買収を断念。
【2020年9月18日】
アメリカ合衆国商務省は米国内でのTikTok、およびWeChatの新規ダウンロードを20日から禁止すると発表。
【2020年9月19日】
トランプ大統領はTikTokとオラクルとの提携案を承認すると表明し、禁止措置を20日から27日に延期。
【2020年11月12日】
アメリカ合衆国連邦地裁が商務省にTikTokの禁止措置の一時差し止めを命じ、それに従い商務省は禁止措置を見送り。
【2021年6月10日】
バイデン大統領は連邦最高裁において違憲判決が相次いでいることを鑑み、中国アプリの規制が困難であると判断してTikTokおよびWeChatを禁止するトランプ前大統領政権時の大統領令を撤回。
以上の一連の流れによって、中国アプリ危険説も現在は沈静化し、TIkTokのビジネス自体は世界レベルで伸びています。少なくとも、個人や企業がアカウントを作って発信する分には、危険性はないだろうというのが常識的な見方です。
なお、TikTokなどのSNSマーケティングやオウンドメディアのコンテンツマーケティングを包含するデジタルマーケティングにおいて、膨大な情報の収集と分析・解析に欠かせないのがマーケティングオートメーション(MA)です。
マーケティングオートメーション(MA)については、以下の特集記事『マーケティングオートメーションとは?ツールの選び方と運用の注意点』で包括的に詳しく解説しています。ぜひ、そちらも参考にご一読ください。
まとめ
TIkTokについてのさまざまな疑問を網羅し、疑問が解けるようわかりやすく解説しました。現在はBtoCビジネスによる、TIkTokアカウント活用が拡大期です。
BtoBビジネスに関しても活用例がないわけではありませんが、TikTokの属性的にBtoCと親和性が高いです。しかしTIkTok事業の広がりを見ていると、今後新たな切り口でBtoBビジネスにとっても、TikTokが推進力となる可能性はあります。
そうなった時に出遅れないよう、マーケティング担当者および決裁者のみなさんは、TIkTokの動向にもアンテナを張っておくのが賢明でしょう。
また、当メディア「kyozon」ではマーケティングに役立つ、さまざまなサービスの資料が無料でダウンロードできます。マーケティング担当者や責任職のみなさんは、ぜひご利用ください。
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※2023年以降のマーケティング戦略構築に参考になる、マーケティングトレンドについて、以下の特集記事『マーケティングトレンドを徹底解剖!2022年までの考察と2023年の展望』で総合的かつ詳細に解説しています。ぜひとも、参考にご一読ください。
※マーケティング戦略を学ぶためや、マーケティング業務の実践に役立つおすすめ本を厳選し、以下の特集記事『マーケティング戦略の実践に役立つ本おすすめ20選!初心者向け教科書から名著まで網羅』にてご紹介しています。ぜひ、参考にご覧ください。
※現代マーケティングの新領域といえる「カスタマーサクセス」が学べるおすすめ本を、以下の特集記事『カスタマーサクセス(CS)が学べるおすすめ本10選!【レビュー星4つ以上限定】』にてご紹介しています。ぜひ、参考にチェックしてください。