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デジタル時代のマーケティング戦術とは?戦略との違いもわかりやすく解説

投稿日:2022年9月27日 /

更新日:2022年10月23日

デジタル時代のマーケティング戦術とは?戦略との違いもわかりやすく解説

企業のマーケティング活動における戦術とは何でしょうか?戦略の違いがよくわからないという方も多いかもしれません。マーケティングに取り組む上で、マーケティング戦術の適切な理解が必要です。今回の記事ではマーケティング上の戦術について、戦略の違いを含め、わかりやすく解説し、現代の効果的な7つのマーケティング戦術をご紹介します。

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目次

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マーケティングにおける戦略と戦術の違い

デジタルイメージ

まずは基本的な項目として、マーケティング上の「戦略」と「戦術」の違いについて解説します。どちらも軍事用語に由来しますが、同じ趣旨でビジネスにおいて使われるのが定着している言葉です。ふたつの違いを確認しておきましょう。

戦略の意味は「目的」達成のための作戦

「戦略」とは端的にいえば、目的達成に向けての包括的な戦い方を意味します。さまざまな思考や切り口を組み合わせ、主体者が使用できるリソース(経営資源)を、勝利を目指して最大限に活用するための作戦ともいえるでしょう。

戦術の意味は「目標」達成のための手段

戦術とは戦略の目的を遂げるために掲げる、個々の「目標」を達成するための手段です。戦略によって戦いの方向性や大枠のストーリーを決めた後、全体をいくつかのプロセスに分割します。

分割されたプロセスに目標を設定し、そのための手段を具体的な実務に落とし込んだものが戦術です。

戦略と戦術の違いを具体例で確認

「理屈はわかるが、具体的にどう違うのか?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。そこで、スポーツショップを例に挙げて説明してみます。

<戦略>

  • 競合のスポーツショップと差別化するために、ニッチなスポーツ(仮称:Xing)を選んでXingグッズを店舗で潤沢に在庫を抱えて扱うことで特色を出し、Xingを趣味とする(現状では扱う店舗がほとんどなくネット通販に頼っている)ユーザーを、広範囲から店舗に集客する

※スポーツXingはニッチな市場でも、ある程度広いエリア(関東圏や関西圏などのレベル)からXing愛好者を集客してヘヴィユーザーに育てることで、ひとつの経済単位になりえるという裏付けがある

<戦術>

  • 商圏にいくつか存在するXing同好会の代表者(ネットで調べれば連絡する方法がある)を招待してXing関連のイベントを行う
  • Xingの実践者で競技や用具に詳しいスタッフを確保し、来店で様々な相談に乗れることをアピールする
  • 同好会代表者が声を掛けて来場したサークルメンバー全員にXingグッズをプレゼントして、Xingグッズを扱う店のとしての認知度を上げ、SNSのフォロワーからゆくゆくはヘヴィユーザーにもなってもらう
  • 来場者に共有拡散してもらえるデジタルギフトキャンペーンなどをSNSで実行する

例えば上記のような違いが、戦略と戦術の関係性です。包括的な作戦と個別の手段という理解をしてください。

 

なお、マーケティング自体の意味に関しては、以下の記事を参考にしてください。

時代の流れに伴うマーケティング戦術のトレンド

デジタルマーケティング

2022年現在において、マーケティング戦術という分野で盛り上がりを見せる、以下のような5つのトレンドがあります。

  • 戦術成果の可視化が進展
  • ブランド構築が重要課題化
  • デジタル戦術の加速度的な普及
  • ​​法改正に準じたデジタル戦術の模索
  • アナログとデジタルの戦術の連携統合

それぞれの傾向を見ていきましょう。

戦術成果の可視化が進展

マーケティング上のアクションの成果が、マーケティングダッシュボードやKPIツリーなどにより可視化できるようになってきました。

新規参入のデジタルマーケティングツールやサービスも続々と登場し、ユーザー企業は自社の予算やITリテラシーに合わせて、ツールを良い条件でチョイスできる環境が整ってきています。

ツールの機能もレベルアップし、管理・分析の精度も向上しました。以前では中小企業にとっては高いハードルに思えたデジタルマーケティングも、徐々に取り組みやすくなっており、デジタル活用の普及が加速しています。

ブランド構築(ブランディング)が重要課題化

今日では一般消費者あるいは企業が、商品やサービスの購入を検討する場合、まずWebで情報をチェックして同種の商材を比較検討するのが一般的です。この初期プロセスは「書類選考」のようなもので、相手が取引するに値するかどうかが、ある程度判断されます。

加えてパンデミックが発生して以降は、非対面・非接触需要が増えているので、より一層Web上でのファーストインプレッションが重要となっています。購入の可能性を大きく左右する要素といえるでしょう。

社会と経済の情報化がこれからも進んでいく限り、購入の検討対象として選んでもらうスタートラインに立つためには、企業や商材のブランド構築(ブランディング)が欠かせない時代となりました。

 

なお、ブランド構築の作業において、顧客心理を理解するために欠かせない「顧客エンゲージメント」の概念については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

デジタル戦術の加速度的な普及

パンデミックの影響によるオンライン営業の普及で、従来から存在していたデジタルマーケティングツールの使用が俄然活性化しています。

CRM(顧客管理システム)やMA(マーケティングオートメーション)、SFA(営業支援システム)の活用が広がるとともに、ツール間の連携や一元管理も盛んになりました。

あらゆるマーケティングや営業のアプローチ、およびその結果の情報が社内で共有され、商品データや顧客データの一元管理も進んでいます。

法改正に準じたデジタル戦術の模索

改正個人情報保護法が2022年の月に施行されました。さらに6月には、電気通信事業法の改正案が可決し、公布日の17日から数えて1年以内の施行が決定しています。これらが意味するものは、Cookie規制の強化と違反者に対する罰則強化です。

デジタルマーケティングに携わる企業に関連する変化としては、「サードパーティCookie」から発行されるCookieが規制されます。つまり、ユーザーが訪問しているサイト以外の、例えば広告バナーと紐づく広告配信サーバーなどのホストのCookieに関する規制です。

実際にAppleのSafariは、すでに全面ブロックし、Google Chromeも2022年度内の完成を目指して、サードパーティCookieに依存しないシステムを構築中と公表しています。

この規制により、Webマーケティングのリターゲティング効果が低減することは確実です。リターゲティング広告を多用していた多くの企業は、新たなデジタル戦術の模索を強いられています。

アナログとデジタルの戦術の連携統合

マーケティングプロセスの中でデジタルが関与する領域は、見込み客(リード)の獲得から育成までが一般的です。もちろん、その間のすべてをデジタルで対応することは、現状では不可能です。

そのため、マーケティングをデジタルベースで展開する企業においても、デジタル(バーチャル)とアナログ(リアル)の連携が試行錯誤され、実践されています。その結果、オムニチャネルマーケティングやインサイドセールスの重要度がアップしています。

 

ちなみに、マーケティングの実践に欠かせない思考ツールである「フレームワーク」について、以下の記事で特集しています。ぜひ、そちらも参考にしてください。

現代の効果的な7つのマーケティング戦術

デジタルイメージ

現代のマーケティング戦術において、効果的と思われるのは以下の7種類です。

  • フォロー&RTキャンペーン
  • Webアンケート
  • 資料ダウンロード
  • 動画マーケティング
  • バーチャル展示会(見本市)
  • ウェビナー
  • インサイドセールス

個別に見ていきましょう。

フォロー&RTキャンペーン

TwitterなどのSNSを使ったマーケティング戦術で、多くの企業アカウントが実施しています。当たれば急速、大量に顧客予備軍を増やすことが可能です。

フォローとRT(リツイート)というシンプルな条件を満たすだけで、デジタルギフトなどのインセンティブがすぐに受け取れる仕組みなどが多く見られます。テンポが良く時間も取られない、「お得感」の強い戦術といえるでしょう。

媒体がSNSなので、キャンペーンの企画がウケれば共有拡散が勢いづき、あっという間に多くのフォロワー、すなわち潜在顧客とのつながりを獲得できることも珍しくありません。フォロワーが増えれば、SNSによるマーケティング施策の効果がアップします。

Webアンケート

紙媒体のアンケート協力をきっかけにして、潜在顧客にアプローチしていく戦術は昔からありました。今日では、Web上のアンケートによってローコストで行えます。

回答に協力する側も、アナログのアンケートよりも手軽に参加できるのが特徴です。アナログの場合は氏名や住所などの記載が条件の場合も多いですが、デジタルアンケートでは多くの場合にそこまで求めません。

メールアドレスやSNSアカウントの共有で済むので、参加のハードルが下がります。デジタルギフトなどのインセンティブがあれば、共有拡散が期待できるのもデジタルアンケートならではの強みです。

この戦術は集客面での有効性はもちろんですが、潜在顧客の今考えていることを知るデータが集められます。それらの情報群は、先々の商品やサービスの改善や新商材の開発に反映できるでしょう。

資料ダウンロード

いわゆる資料請求は、昔から新聞や雑誌の紙媒体でよく使われてきた戦術のひとつです。インターネットが普及段階にある頃も、ネットで請求して郵便で受け取る時期が長くありました。

現在では、それをWeb上でダウンロードにて完結するのが、大きく違うところといえるでしょう。個人情報や企業情報の入力は必要ですが、数日間待つ必要なくデジタルデータとして資料を即時に獲得できるので、ハードルは下がります。

ただし、ここでも先の「ブランド構築が重要課題化」のところで触れた、ブランド構築の度合いがダウンロードの頻度を左右するでしょう。信頼性や認知に欠ける企業であれば、ユーザーが躊躇するのは間違いありません。

動画マーケティング

動画投稿サイトを使ったり、SNSでUGC(User Generated Contents:ユーザー生成コンテンツ )を投稿したりなどで、ブランドイメージ向上や店舗への集客、キャンペーンへの参加などを促す、現代的なマーケティング戦術です。

ひと昔前はそういう動画の制作自体にコストが掛かりましたが、今では動画作成ツールも発達しています。アマチュアでもセンスがあれば、洗練された動画の作成が可能です。

膨大な量の情報を短時間でユーザーに届けられるのも、動画マーケティングの強みとなります。商品やサービスに対する理解度を深められる上に、ブランディングの効果もあるでしょう。

また、動画の内容とリアル店舗やSNSでの活動を連動させるクロスマーケティングや、それをさらに進めたオムニチャネルマーケティングが活発になっています。

バーチャル展示会(見本市)

展示会や見本市もBtoB企業にとって新規顧客獲得の定石でしたが、パンデミックの影響で開催が困難になりました。しかしその障害が、非対面で行えるオンライン上のバーチャル展示会の発達を促します。

顧客側の人たちには、来場のための移動距離や時間に煩わされず、オフィスや自宅にいながらにして参加できるので好意的に受け取られました。展示会の主催企業や見本市への出展企業にしても、リアルで実施するのに比べ、コストや手間を大幅にカットできます。

もちろん感染症対策を徹底した上での、リアルな展示会や見本市がなくなることはないでしょう。それでも、リモートワークやオンライン営業が一定の割合で市民権を得ているように、バーチャル展示会や見本市においても、ひとつのスタンダードとして定着するのは確実です。

ウェビナー

従来セミナーを開催して集客や顧客リスト作成に役立てていた企業も、パンデミックの猛威により一時期は開催が困難となり、打つ手がありませんでした。しかし、バーチャル展示会同様に「ウェビナー」と呼ばれるオンラインセミナーの戦術が、急速に普及しています。

Web上で資料も共有できるので、リアルなセミナーと遜色ないと感じる人も多いようです。ウェビナーには大きく2種類の方法があります。リアルタイム参加型とオンデマンド型です。

リアルタイム参加型は、さらに2つに分かれます。

ひとつは、ZoomやGoogleミーティングなどのオンラインコミュニケーションツールで、配信時間を設定してリアルタイムで双方向のコミュニケーションが取れる形式です。参加者と主催者側の質疑応答も可能で、リアルなセミナーに肉迫する内容の充実度が得られます。

もうひとつは「ライブ配信」と呼ばれる、YouTubeやニコニコ生放送などの動画投稿サイトによる生配信です。映像や音声は一方通行ですが、コメント機能で参加者の反応を共有できます。ただし、いずれもリアルタイムなので、突発的な通信トラブルや設備・機器の不調に弱いのがデメリットです。

オンデマンド型なら、あらかじめ録画したセミナー動画を、参加者が自分の都合に合わせていつでも視聴できます。参加者との質疑応答はできませんが、リアルタイム参加が難しい事情がある人でも、視聴してもらえるのがメリットです。

両者を組み合わせて、まずリアルタイム型のウェビナーを行い、その内容を編集したものをオンデマンド配信することもあります。スキル習得などがテーマのウェビナーでは、ユーザーは繰り返し視聴したいニーズがあるため、リアルタイム参加型とオンデマンド型を組み合わせることが多いです。

インサイドセールス

「インサイドセールス」は直訳すると「内勤営業」という意味で、従来の外回り営業である「フィールドセールス」に対する表現です。

電話やメール、Webサイトなどを駆使して、潜在顧客と接触して関係性を構築し、見込み客に育てていく戦術です。成約の確度(購入の意欲)が固まった段階で、営業部門にバトンタッチとなるのが従来のインサイドセールスです。

ただし、最近では営業のオンライン化が急速に進んでいるので、育てた見込み客をフィールドセールスに手渡すのではなく、インサイドセールス担当者がそのまま商談まで担うケースもあります。

インサイドセールスが生まれたのはアメリカです。同じ国の中で、時差があるほど広大な国土であるため、昔から電話や郵便のダイレクトメールによる非対面営業が発達してきたという背景があります。1990年代にITが普及し始めると、企業のホームページやメールも営業ツールとしてそれに加わりました。

会って商談する前に充分に商品情報を伝え、購入の検討を促進できるようになったのです。そうやって、インサイドセールスの基礎が構築されました。

2020年に始まるパンデミックによって、非対面で購入プロセスを成約に近づけていけるインサイドセールス戦術が注目され、導入する企業や導入支援をする企業が増えてきました。

 

なお、マーケティングをこれから学ぼうという方や、より深く理解しようという方のために、初心者向け教科書から名著までを以下の記事で網羅してご紹介しています。

まとめ

デジタルマーケティング

マーケティング戦術とは大きなマーケティング戦略上の目的が明確にあり、それを成し遂げるための小さな目標を設定して、それを達成するための手段です。戦略の成否は戦術の巧拙によって左右されるので、緻密に戦術を組み立てる必要があります。

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