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マーケティングの意味とは?辞書的な意味から経営学との違いまで徹底解説

2022年10月3日
マーケティングの意味とは?辞書的な意味から経営学との違いまで徹底解説

マーケティングとは広い概念を持つ言葉で、商品やサービスの企画、広告、販促、広報、営業などの部門に深く関わる領域です。とはいえ広すぎるゆえに、本質的な意味がわかりづらいという方も少なくないでしょう。今回の記事では、マーケティングの意味を紐解き、経営学との違いやマーケティングスキルを高める方法などもご紹介します。

目次

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マーケティングとは何か

マーケティングイメージ

まずはマーケティングとは何かについて、できるだけわかりやすく紐解いていきましょう。

マーケティングとは簡単に言えば?知恵袋等の疑問を解決

Yahoo!知恵袋やOKWAVEなどの疑問解決サイトには、「マーケティングとは何ですか?」「マーケティングを簡単にいうとどういうことですか?」などの質問が多く寄せられています。それくらい、ある種あいまいな言葉に思える人が多いということでしょう。

簡単にといっても、やはりなかなかシンプルには表現しにくい概念です。

コトラーの論文に見る「マーケティング」の定義

アメリカの経営学者で「近代マーケティングの父」と称されるフィリップ・コトラーが論文で展開する解釈から、簡単かどうかは微妙ですが「1行」で本質を表現できます。

『消費者のニーズを満たせる価値を創造し、市場に提供して利益を上げること』

コトラーは、セールスをマーケティングの対局と表現しています。これは極論的な言い方ですが、要するに「売り込まなくとも自然に売れるものを創って提供する」のが、マーケティングの理想ということです。

また、コトラーはマーケティングの主体者は企業だけでなく、政治や教育、環境問題などに関わるあらゆる組織にとって必要な概念であるとも説いています。

ドラッカーの論文に見る「マーケティング」の定義

実は現代マネジメントの権威である、同じくアメリカの経営学者ピーター・ドラッカーも数々の論文で、コトラーと同じ趣旨の発言をしています。

『セールス活動を不要にすることがマーケティングの目的だ』

もちろん、二人ともセールス不要論を説いているのではありません。実際にはセールス部門やセールスプロモーションが、企業活動には必ず必要です。その上で、セールスに頼らず売れるものを企画し、創って市場に出すことを最終目標とする活動がマーケティングであるということです。

「売れる仕組み」の創造こそマーケティング

平たくいえば「売れる仕組み」を作るのがマーケティングです。消費者のニーズを深く理解し、それを満たせる商品・サービスを開発して市場に出せば、自然に売れる……そのような状態を作ることが、究極のマーケティングとなります。

まとめると、市場のニーズに合った商材の企画開発・製造、その存在を知らせる広告・宣伝・販売促進活動、それを消費者に手渡す接点である実店舗に陳列、あるいはECサイトに出品するまでの、すべての活動がマーケティングであるということです。

便宜上、店頭でその商材を説明して販売する接客や、ECサイトで買い物カゴに入れてもらうための技術的、感覚的な工夫などが「セールス」として、マーケティング次のフェーズ、かつ最終フェーズとなります。しかし、現代の企業活動において、セールスだけを別の概念とするのは現実的ではありません。

販売の現場は、その前段階のさまざまなアプローチやプロモーションとも深くつながっています。よって、セールスも含めた商品の入り口から出口までを、包括的にマーケティング活動と捉えるのが妥当といえるでしょう。

なお、マーケティング活動において実際に成功した事例を、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にお読みください。

英語の辞書におけるマーケティング(marketing)の意味

英和辞典で「marketing」を引くと、以下のような説明が出てきます。

・商品化企画から宣伝活動まで含む企業の販売活動全般

・市場での売買

一方、英英辞典での説明は以下のとおりです。

a job that involves encouraging people to buy a product or service

(消費者による製品やサービスの購入を促進する業務)

the exchange of goods for an agreed sum of money

(品物と合意を得た金額との交換)

the commercial processes involved in promoting and selling and distributing a product or service

(製品またはサービスの販売促進、販売、および流通に関する商業的方法)

辞書によって微妙に解釈の違いはありますが、どちらかといえばコトラーやドラッカーが比較的重視していない「販売=セールス:営業」を意味しているケースが多いのも特徴的です。その分、市場調査や商品開発、広告宣伝についてはあまり強調されていません。

つまり、世間一般の解釈が「販売」寄りになっていることを知った上で、そうではなく売るまでのすべての努力も含めてマーケティングなのだということを、二人の巨人は伝えたかったのでしょう。

ちなみに営業(セールス:販売)とマーケティングの違いは、以下の記事で特集しています。

コトバンクに見る日本語の辞書でのマーケティングの意味

Web百科事典として利用者が多い「コトバンク」の「マーケティング」の解釈も見ておきましょう。コトバンクでは、アメリカ・マーケティング協会が定義した内容をベースに、おおむね以下のように説明しています。

『マーケティングは顧客に向けて価値を創り出して伝えそれを届けるため、そして組織とその利害関係者が利益を享受できる方法で、顧客との関係を管理するための組織的機能および一連のプロセス』

また、顧客セグメントやブランディング、市場調査の重要性に言及していることや、「組織」とは企業にかぎらず政府や自治体、NPOなど多岐に渡るとしていることから、コトラーのマーケティング概念と近い解説をしているといえます。

なお、マーケティングはインターネットの普及で大きく2つに分かれました。インターネットを活用しない従来のアナログ(オフライン)マーケティングと、インターネットを活用するデジタルマーケティングです。

テレビや新聞広告、折込チラシ、交通広告や看板、オフラインのセミナーや展示会などが前者で、Webマーケティングを始めとしてインターネットが関係するすべてが後者です。

現代的な手法の大半はデジタルマーケティングの範疇ともいえるでしょう。

デジタルマーケティングについては、以下の記事で特集しています。

マーケティングと経営学の意味の違いとは

会議イメージ

マーケティングと経営学は、「違いは?」という話題でよく引き合いに出されるコンビネーションです。結論から言えば、経営学とマーケティングは別物ではありません。

そもそも「経営」は「マーケティング」と並列ではなく、より高次元の概念です。マーケティングは経営を「幹」とした場合に、ひとつの「枝」といえるでしょう。

経営はほかにも「財務」「組織」「人事」「渉外」など多くの枝を持っています。そのため、マーケティングは経営学の一部を担っていると考えてよいでしょう。実際にMBA(経営学修士)取得の際に学ぶ範疇は、経営戦略のほかに組織論やマーケティング理論なども含まれます。

なお、マーケティングを真摯に勉強しようという方は、以下の記事で勉強方法をご紹介しています。

マーケティングに内包される各要素の意味づけ

分析イメージ

マーケティングには、さまざまな要素が含まれています。その中でもとりわけ重要な「市場調査」「分析」「戦略」「広告宣伝」「販促プロモーション」について、マーケティングにおける意味づけを見ていきましょう。

マーケティングにおける市場調査とは

マーケティングにおける市場調査は、モノづくりの「入り口」である顧客設定から商品企画、販売戦略の策定・実行のための情報収集です。

自社が展開してゆくビジネスのドメイン(事業領域)の潜在顧客の人口や属性、志向の傾向性、競合状態など、知っておくべきことは無数に存在します。

マーケティングにおける分析とは

マーケティングにおける分析とは、市場調査の結果の整理・解析はもちろん、アンケートやキャンペーン、資料請求受付や問い合わせ対応などの、マーケティング施策を展開する中で蓄積される情報を分析して、施策や商材開発、改善に反映するためのものです。

 

なお、マーケティングにおける分析によって設定すべき重要な項目USPについて、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

マーケティング戦略と戦術とは

マーケティング戦略とは、商材を販売していくにあたっての大局的な戦い方を意味します。市場調査とその分析を経て、「どんなターゲット」に「どのような商品・サービス」を提供するか決め、その次の段階の「どうやって販売」していくかが戦略です。

例えば、ある食品が含んでいる健康増進が期待できる成分にフォーカスして、中高年男女をターゲットにアンチエイジングのカテゴリーで売り出すような戦い方を指します。

戦術とは、その戦略を現場の施策に落とし込んだもので、同じ例でいうならフィットネスクラブやスポーツジムと提携して、施設内でモニター募集や体験セミナーを開催するなどです。

 

なお、マーケティング上の戦術と戦略について、以下の記事で詳しく解説しています。

マーケティングにおける広告宣伝・販促プロモーションとは

マーケティングにおける広告宣伝・販促プロモーションは、市場調査がモノづくりの「入り口」であるのに対し、そのモノ(あるいはサービス)を市場のユーザーに手渡す「出口」に向けて近づける役割があります。

広告宣伝と販促プロモーションは一見似ており、カブる部分もありますが、基本的には別物です。

広告宣伝はその商品・サービスの魅力を伝える作業となります。販促プロモーションは、購買意欲を持ち始めている顧客予備軍にキャンペーンやクーポン、ノベルティ、イベントなどを駆使して購入決定の背中を押すための作業です。

 

なお、マーケティングにおいて顧客心理を理解するために欠かせない「顧客エンゲージメント」の概念について、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

マーケティングの種類

戦略イメージ

マーケティングには、実にさまざまな種類があります。それぞれの事業に見合うマーケティング手法で、各企業はしのぎを削っています。世間では「マーケティングは意味ない」と考えている人もいるようです。果たしてそうでしょうか?

「マーケティングは意味ない」は間違い?

それぞれのマーケティング手法は、先人たちが試行錯誤を繰り返す中で方法論が築き上げられたものがほとんどです。そのため、適切な選択で行われるかぎりは、れっきとした意味があります。

つまり、選択を間違えば「意味のない使い方」になる可能性はあっても、マーケティング自体に意味がないというのは間違いです。

 

なお、現代マーケティングの重要な要素であるインサイトについて、以下の記事で特集しています。

代表的なマーケティングの種類

マーケティングの種類は非常にたくさんある上に、現在でも新たな手法が生まれてきています。また、マーケティング全体の中で、さまざまなプロセスにて存在するのです。細かいものまで含めると膨大な数になるので、現代的なマーケティングの代表格に絞ってご紹介します。

わかりやすくするために、「チャネル系」「情報系」「セールス系」とした上で、それぞれから3種類ずつ、合計9種類を挙げておきましょう。

【チャネル系マーケティング】

・マルチチャネルマーケティング

複数の顧客接点、販路を持つことです。小売店舗とECサイト、カタログ通販と訪問販売などです。

・クロスチャネルマーケティング

複数の顧客接点・販路を持ち、なおかつそれらが部分的に連携して活動する手法です。

・オムニチャネルマーケティング

複数の顧客接点・販路を持ち、それらが統合されて顧客はシームレスにサービスが受けられる手法です。

【情報系マーケティング】

コンテンツマーケティング

主にオウンドメディアを舞台に、客観的な立場で有益な情報を発信してファンを作り、顧客に育ててゆく手法です。

・データドリブンマーケティング

SNSアカウントやWebサイト、バーチャル展示会、ウェビナー、メルマガなどの多岐に渡るソースから収集される顧客もしくは顧客予備軍の情報を収集し、それを分析して施策内容やアプローチの時期などを判断する手法です

・インバウンドマーケティング

多様化した顧客接点(タッチポイント)を最大限に使って、こちらから営業をかけるのではなく、顧客予備軍の方から「中に入ってくる」行動を誘う手法です。

【セールス系マーケティング】

・デジタルセールスマーケティング

デジタル技術を駆使する手法です。ITの発達やSFA(営業支援システム)の登場、パンデミックによる非対面営業の広がりなどにより、セールスのデジタル化が進んでいます。

・コンサルティングセールスマーケティング

顧客の課題解決を軸にして、従来の販売方法ではなく、ソリューションの模索とその提案という、顧客に対するコンサルティングを含んだ手法です。売る側のスタンスを大転換した方法で、主としてBtoB企業で行われます。

・アカウントベースドマーケティング

ターゲットを大口取引が望める顧客(アカウント)に狙いをつけて、ピンポイントでアプローチを行う方法です。BtoB企業が無駄なアプローチを避け、大きな費用対効果を生む可能性があります。

 

マーケティングの種類について、以下の記事で詳しく取り上げているので、ぜひ参考にご覧ください。

マーケティングスキルを高める方法

スキルイメージ

マーケティングスキルを高めるためには、以下のような方法があります。

  • フレームワークを学ぶ
  • マーケティング解説本で学ぶ
  • マーケティングを日常に実践する

個別に見ていきましょう。

フレームワークを学ぶ

フレームワークとはビジネスフレームワークとも呼ばれる、分析や戦略立案において思考を整理し、作業を効率的にする思考ツールであり、論理モデルです。スタンダードな「PEST」「STP」「4P」「3C」など、マーケティング理論に基づいた実践的フレームワークが存在します。

ただし、単体で使用するよりは、ドメイン(事業領域)や企業の規模、スタンスなどの状況に応じて適切な複数のフレームワークを用いるのが一般的です。その方がより的確な分析につながり、戦略立案の精度も上がるので、戦略の効果が出やすくなります。

 

フレームワークの種類や使い方については、以下の記事で特集しているので、ぜひ参考にお読みください。

マーケティング解説本で学ぶ

マーケティングの理論やフレームワークの解説本が、たくさん出版されています。基礎や基本用語にフォーカスしたものや、事例を交えた実践的な解説を展開するもの、前出の「現代マーケティングの父」フィリップ・コトラーの歴史的名著などです。

書籍は自分自身のペースで読み進められ、難しいところは振り返り、繰り返し咀嚼しながら学べるのでおすすめです。

マーケティングの実践に取り組む際に役に立つ、おすすめの20冊を以下の記事で詳しくご紹介しています。気になる本があれば、ぜひ読んでみてください。

成功企業のマーケティングをトレースする思考実験を試みる

マーケティングのスキルを磨くために、成功企業のマーケティングをトレースするように、いくつかのフレームワークを使って自分で分析してみましょう。

有名企業のベストセラー、あるいは起死回生のヒット商品及びサービスが、どういうフレームワークを用いたかは、事例を紹介した書籍やネット情報にて、すべてではないですが調べられます。

そういう情報を参考に、自分がマーケティング担当者や経営陣になったつもりで、フレームワークを使った訓練として実践してみましょう。そうすれば、理論や成功事例を読んだだけでは理屈の上でしか納得できなかったことに対し、理解を深める効果があります。

そういう思考実験を繰り返し、できればあなた自身の取り組む仕事の裁量が及ぶ範囲で、フレームワークを使った改善策などを実践しましょう。小さい実践でも、結果が出るプロセスを体験するたびに、スキルが磨かれてゆきます。

なお、マーケティングトレースでよく使われる4Pについて、その概要および時代の変化から付加すべき要素について、以下の記事で特集しています。ぜひ、そちらも参考にしてください。

まとめ

マーケティングイメージ

世間的には「あいまい」な印象が強い「マーケティング」の意味をスッキリと理解できるように、さまざまな角度から解説を試みました。しかし、本当にその意味を理解するためには、実践が一番です。

まずは市場分析や戦略立案のベースとなるフレームワークを学び、理論や事例の解説本を熟読し、無理のない範囲で日常の仕事に取り入れて試してみましょう。そういう努力がマーケティングのスキル向上に、必ずつながります。

 

また、当メディア「kyozon」ではマーケティングに役立つ、さまざまなサービスの資料が無料でダウンロードできます。マーケティング担当者や責任職のみなさんは、ぜひご利用ください。

 

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投稿者プロフィール

北風 真樹夫
北風 真樹夫
経済学部卒。アパレルSPA企業にて営業職に始まり店舗マネジメント・商品企画・広告制作・販促プロモーション・マーケティング企画などを担当し、最終ポストは取締役営業本部長。
青年期より憧憬を抱き続けた「物書き」を副業で始め、ほどなく天職と覚る。その後、ライター専業となり現在に至る。

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