ウェブ解析士とは
ウェブ解析士とはウェブ解析士協会が認定する「成果につながるウェブ解析ができる人材を育成するための認定資格」です。 単にアクセス解析の知識だけでなく、KPI設計など実務に役立つ考え方が求められる資格です。 詳細は公式サイトで確認いただく方がわかりやすいと思うので、こちらでご確認ください。 また、上位の資格として「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」もありますが、今回は入り口であるウェブ解析士の資格についてお話します。
ウェブ解析士のメリット
ウェブ解析士の資格は合格率70%と取得が特別難しいわけではありませんが、履歴書に書ければ、あなたの持つウェブのスキルを証明してくれるのでプラスになると言えます。 また、実際に取得のための勉強を通してウェブ解析に関する広い知識を身につけることができます。 ただし、上級資格とは違い入門編的な部分もあるので広く浅い知識となっています。 実際に業務に落とし込むには関わる部分についてもう少し深掘りする必要があるかもしれません。 この他にウェブ解析士協会を通じてコミュニティーに参加したり、新たな仕事の機会にもつながる可能性があります。 私が取得を決意した理由としてはやはり実務に活かせる部分が大きいです。
資格を取得するまでの流れ
資格取得の方法は大きく分けて「講座を受けてから受験」と「独学のあと受験」の2つがあります。 どちらも受験料は17,280円(税込み)が必要ですが、講座を受ける場合は別途費用10,800円(税込み)が必要になります。 ※再受験の場合は11,880円(税込み) 公式サイトによるとウェブ業界初心者や解析業務初心者の人は講座を受けてからの受験、業界での経験が5年以上の人は講座なしの受験を勧めています。 また、公式テキスト(税込み4,320円)はどちらの方法で受験しても必要です。 個人的にこのテキストは純粋に勉強になることが書いてあるので教科書として持っていてもよい内容だと思います。 ちなみにテキストは毎年更新されるので注意が必要です。 資格取得試験は年間を通して開催されており、オンラインでの受験もできるので自分の勉強の進捗に合わせて挑戦できます。
ウェブ解析士を取得のための勉強
筆者の経歴
具体的な勉強方法の前に私自身の経歴について少しだけ触れておきます。 というのも、学校の試験とは異なり社会人になってから受ける資格試験の勉強はベースとなる個人のスキルや経歴によって大きく異なるからです。 資格を取得した段階での私はウェブ業界経験は約4年です。 学生時代にインターンでウェブ広告代理店に入りSEO業務を担当した後、同社に広告運用担当として入社。 その後転職し、Webツール販売会社でEFOやABテストツールの運用・営業を担当しています。 SEOを2年、広告運用を2年、ツール運用を半年ぐらいです。 なんとなくウェブ解析に関する知識は広く浅く持っている状態だと自負していました。
取得のためのたった一つの勉強方法
結論から言ってしまえば、公式テキストを読み込むこと以上の勉強はありません。 私は仕事終わりに30分~1時間ほどテキストを読み込み2ヶ月かけて読了しました。 なんとなく知っている内容が多かったのですが、よく理解していない領域もあったのでその点だけは何度も読み込み、さらに章末毎にある練習問題を間違えた場合はかなり詳しく読み直しました。 私はテキストのみで勉強しましたが、ウェブ解析士協会サイト内の模擬テストや公式問題集でさらに補うこともできます。また、この記事を執筆する段階で気づいたのですが無料の勉強アプリもあるようです。 こちらは公式ではありませんが、複数のウェブマーケ関連資格の勉強に使えるとのことです。 ちなみに、私が取得を決意して勉強を始めたのが11月だったのですが、その年のうちに試験を受けなかったため新しいテキストを買って勉強し直す必要がありました。 しかも新しいテキストは前年よりも1.5倍の厚さに、、、 ※画像 みなさんはこんな失敗をしないよう年末から勉強を始めるときには年内に受験することをオススメします。
実際に資格試験を受けよう!
試験内容
2冊もの公式テキストを読み終え、自信のついた私はいよいよ試験に臨みます。 ウェブで受験できることに気づいていなかったので、都内の試験会場での受験です。 当日、会場へ足を運ぶと40人ぐらい入りそうなスペースがほぼ埋まっていました。 この日は試験だけでなく講座も開かれており、講座の後すぐに試験を受ける人が多かったようです。 学生に見える方から、スーツ姿の管理職風な方までいろんな人がいて、ウェブ解析士という資格が多様な人々に求められていることを感じました。 試験前に講師の先生から最後のアドバイス(これが意外と役立ちました)をいただき、いよいよ試験開始です!
試験は60分間で60問の問題を解き、その正答率から合否が決まります。 試験はPCで行い、問題は飛ばしたり後で戻ったり、わからない問題に印をつけることができます。 単純に考えても1問1分しかないので解き終わらない人も多いそうです。 また、電卓と公式テキストの持ち込みができるのでわからない問題は調べることもできますが、時間を使い過ぎてしまうので注意が必要です。
私の場合は前半の30分間で60問目までたどり着き、すぐに答えが分からなくて飛ばした10問を後半30分間をかけて解きました。 結局最後までわからない問題もあったものの、結果は正答率94%で合格! 合格ラインは公開されていないものの、悪くない数字だったと思います。
試験後のあれこれ
無事試験に合格しても終わりではありません。 試験合格者は1ヶ月以内にレポートを提出する必要があります。 私の時は共有されたGoogleAnalyticsの各指標から、エクセルシートへ数値や考察を記入するというものでした。 業務でGoogleAnalyticsを使用する人ならば時間はかかりませんが、始めて触る場合には操作に手こずるかもしれません。 レポートの提出は必須ですが、内容が悪いからと言って不合格になるわけではないようです。 レポートを提出すれば数週間で認定証が届き、正式に資格を取得したことが認められます。
不満を感じた点
一点だけ気になるのが試験問題と解答が共有されないので「試験で間違えてしまった問題」=「自分が理解できていない部分」がそのまま放置されてしまう点には不満が残ります。 問題の流出を防ぐためだとは思いますが、間違えた問題とその解答は教えてほしいのが正直なところです。
まとめ
以上「ウェブ解析士」を取得するまでのご紹介でした。 業界に詳しい人であれば少しの勉強で取得ができ、詳しくない人であれば試験勉強を通して実用的な知識を得られるので、非常にオススメできる資格と言えます。 私は次の上級資格の取得を検討しています。 取得できればそのフローも記事として残そうと思います。 みなさんもぜひ、気軽に挑戦してみてください。