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DXとは?意味や推進事例、求められる背景をわかりやすく解説!

投稿日:2023年1月29日 /

更新日:2024年5月24日

DXとは?意味や推進事例、求められる背景をわかりやすく解説!
● DX推進● データ活用● 働き方改革● 業務効率化

DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略です。

ビジネスでは、データとデジタル技術を駆使して既存の業務を変革し、新たなビジネスモデルや付加価値の創造を目指すもの、として認識されています。

本記事では、DXに関する知識をあまり持っていない方に向けてわかりやすく解説します。
最後まで読めば、身近な業務をデジタル化する新たな業務改革の検討につながるでしょう。

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目次

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DXとは

DXとは

DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略です。

進化し続けているさまざまなデジタル技術を駆使して、業務プロセスや既存のビジネスモデルを変革し、新たなビジネスモデルの創出・付加価値の創造を目指すもの、として認識されています。

社会全体の変革を表わす意味もありますが、最近ではビジネス限定でよく使われます。

 

DXの定義

経済産業省が示したビジネスでのDXの定義は、以下の通りです。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

引用:「デジタル・トランスフォーメーション」DXとは何か? IT化とはどこが違うのか?|経済産業省|中小企業庁

企業は、昨今のビジネス環境の変化に対応するだけでなく、DXを活用しながら主体的に新たなビジネスモデルを創造し、いかに収益に結びつけていくかが課題となるでしょう。

 

DXの代表的な3つの技術

DXの代表的な3つの技術

DXの代表的な3つの技術は、次の通りです。

  1. IoT|モノのインターネット
  2. AI|人工知能
  3. クラウド|インターネットの利用形態

順にみていきましょう。

 

IoT|モノのインターネット

IoTとは「Internet of Things」の略称であり、「モノのインターネット」と呼ばれています。これまでは抽象的だったモノの使用状況や頻度を客観的に把握するのは困難でした。

IoT技術を活用すれば、アプリケーションでモノの状況を数値で把握できます。IoT技術の活用の一例は、日常生活で使うエアコンです。

自宅のエアコンの稼働状況は外出先でもスマートフォンやタブレットなどの端末のアプリで確認でき、さらには外出先から帰宅時間に合わせて、エアコンを稼働できます。

IoTの構成は「モノ」「センサー」「ネットワーク」「アプリケーション」の4つの要素です。センサーが感知した情報をデータ化し、ネットワークを介してアプリケーションへ送信され、アプリケーションは、数値でモノの状況を表示します。

 

AI|人工知能

AIは「Artificial Intelligence」の略称であり、「人工知能」を意味します。人間の指示なく自らの力で作業タスクをこなす「自律性(Autonomy)」と、自らの経験から学んでパフォーマンスを向上させる「適応性(Adaptivity)」が大きな特徴です。

AIは主に「認識系のAI」「予測系のAI」「実行系のAI」の3つに分けられ、さまざまな業界や用途ですでに実用化されています。

認識系のAIの例としては、顔認証システム、音声認識入力システムがあげられます。

 

クラウド|インターネットの利用形態

クラウドは「クラウド・コンピューティング」の略称で、インターネットなどのネットワークを通じて、サーバー、ストレージやソフトウェアなどを利用する技術です。

従来、ソフトウェアの利用は、手元のパソコンやサーバー内にインストールされたものしか利用できませんでした。しかし、クラウドは、インターネットに接続できる環境さえあれば、自由にソフトウェアを利用しデータを共有できます。

今では、あらゆるサービスがクラウドで提供されており、企業のシステムもクラウド上に構築されるケースが多くなっています。

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DX導入の推進事例2選

経済産業省と東京証券取引所は、東京証券取引所に上場している企業のうち、DXに対して先進的な取り組みをしている企業を「DX銘柄」として選定しています。

ここでは、DX銘柄に選出された、以下2社の推進例をみていきましょう。

  • 製薬業|AIを活用した革新的創薬の実現へ
  • 情報通信業|IoTによる新しいビジネスモデルの創出へ

 

製薬業|AIを活用した革新的創薬の実現へ

中外製薬株式会社は、AIの機械学習を利用した独自のDX技術を開発し、抗体医薬品を開発するプロセスで導入しています。抗体医薬品は、身体の抗体反応を利用した医薬品です。

抗体反応とは、体内に免疫反応を引き起こす異物(抗原)が入ってきたときに、攻撃したり体外に排除したりするため、抗体(タンパク質)を作り出す身体の防御反応を指します。

抗体と抗原が結びつき、異物を攻撃し、感染から身体を守ります。たとえば、がんの治療薬であれば、がん細胞の特有の細胞(抗原)だけに反応し、がん細胞を死滅させます。がん細胞だけを狙うので、高い治療効果と副作用の軽減につながるでしょう。

中外製薬株式会社では、がん治療薬の開発で、抗体医薬品の候補となる抗体を作るための最適な分子配列を見つけ出すのに、用いられています。

 

情報通信業|IoTで新しいビジネスモデルの創出へ

KDDI株式会社は主力事業である通信事業の強みを最大限活用し、DX技術(IoT・クラウド・アジャイル開発)を顧客に提供して、他社と事業開発を共同で進めています。

また、社内でDXに対応できる人材の育成を目的にDXに関する技能を習得する研修制度を設け、他の企業に先がけて高いスキルを持つ社員を登用できるジョブ型人事制度を導入しています。

 

DX推進の必要性をわかりやすく解説

DX推進の必要性をわかりやすく解説

DXは大企業を中心に推進されていますが、その背景には「競争で優位に立ち、自社が存続していくためにDXが必要不可欠だ」との認識の普及があります。

社会やビジネス環境は、変化がより早く、より激しくなり、未来を予測するのは困難な時代を迎えました。各企業は厳しいビジネス環境の中で、業務効率化や業績向上を目指しています。

さまざまなデジタル技術が開発、実用化されるようになり、ビジネスモデルが短いスパンで変化しています。既存のビジネスモデルでは、変化に対応できず、十分な収益を確保できなくなる可能性が早くなりました。

企業は、既存のビジネスモデルからの転換・脱却を目指し、企業として成長を続けていかなくてはなりません。そこで、既存のビジネスモデルの変革に活用されるのがDXです。

各企業は、DXをビジネスモデルの変革や収益確保のために避けては通れない経営上の課題と認識し、積極的に推進しています。

 

DX推進への3つの課題

DXを推進する上での課題は以下の3つです。

  1. 既存システムの老朽化
  2. DXへの投資意識が低い
  3. DXを担う人材不足

順に解説していきます。

 

既存システムの老朽化

1つ目は、既存システムの老朽化です。

多くの企業では、基幹システムの導入から20年以上経過しており、システム自体が老朽化しています。長年、業務に合わせて短期間にシステム改修を繰り返したため、システムが複雑化しました。

複雑化したシステムに対し、得られる効果は限定的なため、長期間でみると投資額が割高となり企業の費用負担が増しています。

さらに、度重なるシステム改修で複雑化したシステム自体の全体像が把握できず、ブラックボックスと化しているシステムもあるでしょう。

システムの入れ替えには、多額の投資が必要なため、システム投資を躊躇する企業が少なくありません。現にシステムが稼働し、日常業務に支障がなければ、現状維持の対応を優先する企業も少なくないようです。

また、システムの開発者や運用担当者が異動・退職してしまい、詳しい人材が社内からいなくなることも、システムに対して消極的な対応になってしまう原因だといわれています。

 

DXへの投資意識が低い

2つ目は、DXへの投資意識が低いことが指摘されています。

日本の大企業の経営陣にはDXに詳しい技術畑の経営者が少ないため、DXに関する知識不足・認識不足が見受けられます。

また、長らく続いた不景気により目先の利益を重視する経営となったため、大型の設備投資、システム投資を控えた企業が多かったのも要因として考えられます。

 

DXを担う人材不足

3つ目は、DXを担う人材不足が指摘されています。どの職種も質・量ともに不足しており、とくに重要な人材とされるのがビジネスデザイナーとプロデューサーです。

高いスキルを持つ人材の獲得、社内での育成を進める企業も増えてきています。

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4ステップで取り組む!DXの進め方

それでは最後に、DXの大まかな進め方に関して解説していきます。

DXの進め方は以下の4ステップです。

  1. 企業トップの意思決定
  2. DX経営戦略・ビジョンの策定
  3. 業務のデジタル化・効率化
  4. 新たなビジネスモデル・付加価値の創出

順にみていきましょう。

 

ステップ①企業トップの意思決定

DXを推進するには、経営陣が会社としてDXに取り組むという意思決定が前提となります。

企業がDXを推進するためには、組織変更、人材への投資やシステム投資など、長期間かつ多額の投資や労力が必要になるからです。

経営トップがDXを推進していく意思決定は、既存のビジネスモデルの変革を全社で共有していくための第一歩となります。

 

ステップ②DX経営戦略・ビジョンの策定

次に、DX経営戦略・ビジョン(全体構想)の策定に入ります。

DX推進チームなどの専門部署が中心となって、会社のあり方・考え方やDXで実現したい将来のビジネスモデルなどを取りまとめてください。

DX経営戦略やビジョンは、各事業部門や外部の専門家と協働して策定し、最終的に経営者の承認を得ましょう。

 

ステップ③業務のデジタル化・効率化

さらに、業務のデジタル化・効率化を進めます。

DX経営戦略・ビジョンに基づき、DX技術を導入し、各事業部門でのアナログな業務のデジタル化・効率化を図ります。アナログ業務とは、紙による伝票処理やFAXでの取引先との連絡などが最たる例です。

さまざまな業務の効率化を進め、業務負担の軽減・コスト削減につなげていくのが成功への鍵となるでしょう。

業務のデジタル化にともない、業務の見直しや社内データの蓄積・分析をし、システムを構築し、次のステップの新たなビジネスモデル・付加価値の創出へ備えます。

参考:DXが業務効率化につながるのはなぜ?事例と併せて解説!|はたLuck

ステップ④新たなビジネスモデル・付加価値の創出

最後に、新たなビジネスモデル・付加価値の創出です。

業務のデジタル化により、蓄積されたデジタルデータを元に、デジタル技術を活用して、新たなビジネスモデルや付加価値の創出に取り組みます。

顧客に新たな価値を提供するために、大胆な投資や意思決定を行い、ビジネスモデルを確立・拡大させていきます。

 

まとめ

DXとは、データとデジタル技術を駆使して、既存の業務を変革し、新たなビジネスモデルや付加価値の創造を目指していくことです。

DXの推進は、企業にとって避けては通れず、多くの企業では最重要の経営課題として認識され、本格的に取り組む企業が増えています。

しかしながら、DX推進には、既存システムの老朽化、DXへの認識不足、DX人材の不足が指摘され、なかなか進んでいないのが現状です。

DXの本質的な意味と具体的な進め方を念頭に置きながら、DX推進に向けた業務のデジタル化などの業務改革につなげましょう。

 

 

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