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人事考課シートに記載すべき項目は?人事評価のステップや評価手法を解説

投稿日:2023年8月30日 /

更新日:2023年11月24日

人事考課シートに記載すべき項目は?人事評価のステップや評価手法を解説
● 人事● 人事評価

成果主義のもと1990年代に注目を集めた考え方として、組織全体のモラル向上に役立てる制度「人事考課」があります。企業の活力を左右する重要な業務とされていますが、人事考課を行う際に、どこが考課対象となるのかポイントの絞り込みに悩む担当者も少なくないはず。そこで今回は、人事考課シートに記載すべき項目や人事評価のステップ、評価手法を解説します。

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目次

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人事考課シートに記載すべき項目は?

人事考課シートに記載すべき項目は?

人事考課シートに記載すべき項目は、下記の3つです。

  • 成績考課
  • 能力考課
  • 上意考課

ひとつずつ解説していきます。

成績考課

成績考課とは、「社員が数字目標をどこまで達成できたか」を表す考課基準です。

業績考課や成果考課と呼ばれる場合もあります。

そんな成績考課の特徴は、下記の通りです。

  • 数値化できる
  • 公平性と客観性を担保できる
  • 自社の評判を高めるに至ったプロセスを評価できる

成績考課では、一定期間の活動や目標達成度を客観的に評価します。

またプロセスを評価する際は、上司や同僚、取引先などの意見も参考にしながら公平に評価します。

能力考課

能力考課とは、「社員がどれくらいの職務能力を身につけているか」を表す考課基準です。

具体的な特徴として、数値では計れない能力を評価できる点が挙げられます。

また、近年では成績優秀者のコンピテンシーを評価基準とする企業が増えています。

それによって、「緊急時の対応結果」「難易度の高い仕事の達成度」を評価するケースが増えているので覚えておきましょう。

情意考課

情意考課とは、「社員の勤務態度」を表す考課基準です。

仕事に対する意欲を評価するため、態度考課や行動考課と呼ばれる場合もあります。

成績考課・能力考課だけで把握できない社員の潜在能力や適性の評価に適しているでしょう。

こちらの記事では、業績評価の概要や能力・情意評価との違い、実施する流れなどを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

人事考課のステップは?

人事考課のステップは?

ここまで、人事考課シートに記載すべき項目をお伝えしました。

続いて、人事考課のステップを解説します。

  • 業務目標の決定
  • 節目での個別面談
  • 評価シートへの記入
  • 評価面談の実施
  • 評価会議の実施
  • フィードバック

それぞれ解説していきます。

業務目標の決定

人事考課のステップとして、まずは業務目標を決定していきます。

業務目標を決定する手順は、下記の通りです。

  1. 本人が目標を考えて設定する
  2. 上司と面談を通してすり合わせを行う

業務目標を設定する際のポイントは、客観的に結果を判断できるかどうかです。

理想は数値目標の設定ですが、現実的でない場合には、客観的に確認できる状態を目指しましょう。

また、面談時には前回の結果を振り返って、情意考課や能力考課で意識すべき項目を共有します。

節目での個別面談

人事考課では、四半期や半期といった期間の節目で個別面談を行いましょう。

理由は目標の進捗を確認したり、業務に関する相談を受けたりするためです。

個別面談のあとは、目標を期間内に達成するために、必要であればフォローを行います。

進捗の遅延や停滞を防ぐためにも、定期的に部署内の日報や週報、ミーティングを開催して進捗を確認しましょう。

評価シートへの記入

考課期間が終了したら、自己評価により評価シートを記入して、上司に提出しましょう。

評価シートを受け取った上司は、評価面談の準備を行います。

仮に本人と相違がある場合は、明確に根拠を説明するために準備しましょう。

評価面談の実施

上司と評価を受ける側で、評価面談を実施します。

まずは評価を受ける側が、自身で記入した評価シートを基に評価となる根拠を説明します。

説明のあと、上司は根拠を基に評価を調整しましょう。

最終的には上司の評価が優先されますが、評価を受ける側の納得も得ることが大切です。

評価会議の実施

評価面談を決定した評価は、経営層・各部署の管理職と共有してから、最終調整を行います。

部署ごとで評価の厳しさが大きく異なる場合は、調整が必要です。

ほかには関連部署の意見を基に、評価調整するケースもあるでしょう。

フィードバック

評価会議で決まった最終評価を、評価を受けた本人にフィードバックします。

フィードバックの際に伝えるべき内容は、下記の通りです。

  • 評価の変化
  • 評価会議で言及された内容
  • 次回に向けた改善点・期待する点

また等級制度や報酬制度に反映される場合には、正確に説明しましょう。

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人事考課の評価手法は?

人事考課の評価手法は?

ここまで、人事考課のステップをお伝えしました。

続いて、人事考課の評価手法を紹介します。

  • 360度評価
  • MBO評価
  • コンピテンシー評価
  • OKR評価

それぞれ紹介していきます。

360度評価

360度評価とは、上司や同僚、部下といった複数の評価者によって、多面的に評価を実施する制度です。

公平な評価制度が確立されるため、公平性と客観性を保ったうえで評価を行えます。

360度評価の特徴は、下記の通りです。

  • 社内の行動指針を浸透・見直せる
  • 行動規範を適切に評価・改善できる
  • 部下から客観的に意見を受けられるため、上司のマネジメント力を見直せる

個人の強みや課題を発見できるので、人材育成の促進に効果を発揮するでしょう。

こちらの記事では、360度評価のよくある失敗事例や導入が失敗する理由、対策を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

MBO評価

MBO評価とは、社員に目標を設定させて上司が管理することで、生産性向上を図る評価制度です。

目標管理制度とも呼ばれており、「現代経営学の父」と称されるピーター・ドラッガーによって提唱されました。

MBO評価を運用する流れは、下記の通りです。

  1. 全体目標の設定・周知
  2. 従業員が個人目標を設定
  3. 上司による進捗管理・確認
  4. 上司による評価・社員へのフィードバック

また運用を成功させるには、定期的に進捗確認を行い、評価後も丁寧にフォローを行いましょう。

コンピテンシー評価

コンピテンシー評価とは、業績や能力の高い社員を模範として、各個人を評価する制度です。

そもそもコンピテンシーには、「受動行動・通常行動・能動行動・創造行動・パラダイム転換行動」に分かれており、どのレベルの社員が何人必要なのか考える必要があります。

コンピテンシー評価のメリットは、下記の通りです。

  • 評価基準を明確にできる
  • 人材配置の最適化が図れる
  • 行動特性を評価できるので、公平性を高められる

また市場環境や競合、外部環境などによって求めるコンピテンシーが変化するため、定期的な見直しを行いましょう。

OKR評価

OKR評価とは、企業と社員の共通目標を設定して、目標達成までのプロセスを測る評価制度です。

実際にOKR評価を活用するメリットとして、下記が挙げられます。

  • 企業の一体感を高められる
  • 各自のタスクが明確になるので、生産性や意欲が向上する
  • 目標とするベクトルが同じなので、コミュニケーションが活性化する

また、目標設定から評価までの期間が短いので、目標変更や方向転換も容易です。

そのため企業は柔軟かつ迅速に活動できるでしょう。

まとめ

まとめ

今回は、人事考課シートに記載すべき項目や人事評価のステップ、評価手法を解説しました。

人事考課シートに記載すべき項目には、「成績考課・能力考課・上意考課」があります。

また人事考課のステップは、下記の通りです。

  • 業務目標の決定
  • 節目での個別面談
  • 評価シートへの記入
  • 評価面談の実施
  • 評価会議の実施
  • フィードバック

本記事でお伝えした人事考課の評価手法も参考にして、自社の人事評価に活かしてください。

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