Excelと相性のいいサービス
Excelは数値管理に適したツールなので、Excelシートや簡易的なツールで予算管理を行っている企業も多いでしょう。
システム移行する際はExcelとの互換性や操作性の似たものを選べば、導入後もスムーズに運用できます。
BizForecast BC(プライマル株式会社)
Excelのインターフェースを利用し操作がしやすいプラットフォームです。
「脱Excel」ならぬ「活Excel」を目指し、入力しやすいメリットとフォーマットに入力すると自動でデータ集計&分析できる利便性が人気です。
セキュリティ面はサーバー/クライアント間の通信をHTTPS(SSL)暗号化、ウイルス対策ソフト(ESET Server Security)を提供しています。
iFUSION(株式会社インプレス)
ExcelフォーマットのCSVデータを一括で登録でき、既存のデータをそのまま活用します。収集したデータはクラウド上で一元管理でき、作業の進捗状況も簡単に確認できるプラットフォームです。
他システムへ連携が必要なデータも、専門知識なく連結できます。暗号化通信(標準機能)IPアドレスによる通信制御を使用しているので、セキュリティ面も安心です。
Loglass 経営管理(株式会社ログラス)
Excelやスプレットシートのフォーマットを自動生成し、各担当者に自動送付できるので集計作業の削減が可能です。
アナログ運用の多い経営管理領域のデータを一元化し、ワンクリックで統合・反映させます。
会計ソフトのデータとの相性も良く、取り込んだデータは自動で科目別ごとに仕訳されるので、工数削減につながります。
Sactona(アウトルックコンサルティング株式会社)
Excelのフォーマットをそのまま利用できるので操作性に優れ、担当者の負担を軽減します。
各担当者がデータを入力すると一元管理されているデータベースに自動送信されるため、別部門で新たに集計する必要がありません。
連結・部門別・製品別・支店別・販売店別・プロジェクト別管理など、様々な領域に役立ちます。
一元管理に特化したサービス
部門ごとのデータを他部署や経営陣も共有で管理すれば、企業全体の数値を把握でき迅速で的確な経営判断が実現します。
また、各部署でデータを引き継ぐ手間が省けるので、業務の効率化にも効果的です。
DIGGLE(DIGGLE株式会社)
見込み値を予測しデータを取り込むだけで予算・実績データ・各種レポートを自動集計してくれるので、予実の差異が一目で把握できます。
各種レポートの集計工数をゼロに抑えるため工数の削減につながり、経営報告を素早く行います。
また、過去の実績から年度予算を作成しクラウド上で共有するので、資料作成の工数も削減されます。
Manageboard(株式会社ナレッジラボ)
既存会計ソフトとワンクリックでAPI連携し、素早くデータを集計します。
商談数、解約数、採用数などを入力すると、PL/BS/CFに自動連動し予算などのシミュレーションが素早く立てられる仕組みです。
直感的なUIで情報をスピーディーに取り出せるので、特定の担当者に負担をかけません。
board(ヴェルク株式会社)
見積書や請求書の作成や営業管理、支払管理、売上の見込みの把握、キャッシュフロー予測など、一元管理・効率化できるサービスです。
フリーランス、個人事業主、中小企業の業務効率化に適しています。
- 個人向けプラン:月額980円
- 法人向けプラン:月額1,980円~
- メールサポート時間(平日10時〜17時)
30日間のトライアル期間もあるので、まずスモールスタートで試してみるのも良いでしょう。
分析機能を重視したサービス
企業内で発生する膨大なデータをExcelやその他のツールを使って手動で分析することは、工数がかかりミスも起こりやすくなります。
分析機能の高いサービスを選べば、数値の収集と分析を自動化でき、精度の高い予実管理が可能です。
Oracle Cloud EPM Planning(日本オラクル株式会社)
会計管理・予算管理業務に特化し、実績や見通しを収集したデータから高い精度で分析します。
手間をかけず必要なデータを最適な切り口で抽出し、レポートの作成までを自動化しているので、業績の予測も即時に立てられ経営判断が早くなります。
マウス操作で分かりやすく1クリックでデータの集計や変更ができるので、属人化から脱却したい企業におすすめです。
CCH Tagetik(Tagetik Japan 株式会社)
企業全体を一元管理しリアルタイムで状況が分かるので、決算の早期化・さらなる先を見据えたプランニング・各種シミュレーションなど高度な分析が可能です。
財務と各事業部門に関する膨大な詳細データを一元化し、迅速に経営改善へと導きます。
クラウドサービス、オンプレミスの両方を提供しており、環境に合わせた機能の拡張に対応しています。Excelでの入力・参照も可能です。
Amoeba Pro(京セラコミュニケーションシステム株式会社)
多次元データベースで計画や実績を一元管理できるクラウドサービスです。
部門、事業、商品、プロジェクトなどさまざまな角度から経営状況を分析し、データの絞り込みや抽出条件の切り替えが簡単に行えます。
小規模ユーザー向けライセンス体系があり(初年度のみ年間契約)最低利用期間は12カ月です。
65,000円(税抜)月 / 5ユーザー
予算管理システム導入4つのメリット
今まで行っていた手計算やExcel管理を予算管理システムに移行すると、どのようなメリットがあるでしょうか。
ここからは予算管理システム導入の4つのメリットをご紹介します。
データを可視化し共有できる
予算管理システムは収集したデータをグラフやチャートを使って可視化ができるため、経営者や従業員に分かりやすく共有できます。
また、実際にかかった費用と予算を比較できるため、予算と実績の差異をすぐに把握し迅速な経営判断ができるのです。
属人化・人的ミスを防げる
自動化されたシステムは人的ミスを減らし、チェックや修正の手間を軽減させます。
操作性の良いシステムを導入すれば複数の担当者が共同で管理できるため、属人化を防止し使い続けられるシステムになるのです。
また、予算の作成や管理、実績の追跡、預託計算と実績の比較など手動では工数のかかる作業を自動収集・分析するので、現場の負担が減りモチベーションアップにもつながります。
経営の見通しが良くなる
システムを導入しデータの分析・後追いをすれば、問題点や改善点が明確になります。
財務状況を定期的に確認することで現在の状況や将来の予測などを把握し、経営戦略に活かせます。
予算作成の時間が短縮されコスト削減につながる
予算作成にかかる時間を短縮し、正確な予算を迅速に作成できます。
予算作成には各部署の数値を集約しなければならず、これだけでも工数がかかりますが、この作業が自動化されれば、かなりの時間短縮になるでしょう。
また、実績と予算を比較し予算の達成度を確認することでコストを把握しやすくなり、削減すべき箇所が明確になるため、適正なコスト削減ができるのです。
予算管理システムを選ぶポイント
システムを選ぶ際は次のようなポイントを重視して、企業のニーズに合ったものを選びましょう。
ここでは予算管理を選ぶ時のポイントについてご紹介します。
使いやすさ
新しいシステムを導入する時は「操作性」と「属人化」は、大きなポイントです。
特定の人しか使えないものや現場のニーズに合っていないシステムは、いずれ使われなくなり形骸化します。
「既存システムと操作性が似ているか」「業務規模や現場のニーズに合っているか」「自由にアクセスできるか」など、現場が使いやすいサービスを選びましょう。
運用コスト
システム導入は予算内におさまるかを考えなければなりません。
初期導入費用やランニングコストだけでなく、サポート料金も考慮して予算に合ったシステムを選びましょう。
そのほかメンテナンス、データ移行、アップグレード費用が、サポートの範囲に含まれているのかも確認が必要です。
クラウド型のシステムならパッケージ型よりも初期費用を抑えられます。
拡張性
将来的に企業が成長したり規模を縮小した時にも、カスタマイズできるシステムを選びましょう。
拡張性については選定時には分かりにくいですが、導入後も随時確認し必要に応じてアップグレードすることも重要です。
セキュリティ
予算管理システムのほとんどはクラウドで管理しているため、セキュリティ面は重要な課題です。
データの暗号化や制御認証など、どのようなセキュリティ対策がされているか確認しましょう。
定期的なバックアップが取れるようになっているかも重要です。
予算管理システム導入のよくある質問
最後に、予算管理システム導入についてよくある質問を3つご紹介します。
中小企業に予算管理システムは必要ですか?
中小企業が予算管理システムを利用することで、企業の決算状況を把握し、予算を守った運用が可能です。
必要に応じて調整することでコストの削減にもつながるので、中小企業こそ導入すべきサービスといえます。
無料で使える予算管理システムはありますか?
無料の予算管理システムはありますが、機能に制限があり精度の高い分析や他ツールとの連携の相性を考えると有料のサービスがおすすめです。
また有料サービスの料金は現状を確認してからでないと正確なコストが分からないため、明確な料金の表示はなく「要相談」としていることがほとんどです。
導入費用はどれくらいですか?
予算管理システムの費用は既存のシステムや企業規模によって異なるので、費用を明示しているサービスは少ないのですが、目安は月額1,980円から65,000円と幅広い料金設定です。
詳細はサポートセンターに問い合わせたり、資料を取り寄せたりして確認しましょう。
まとめ|予算管理システムは属人化・運用コスト・拡張性をチェック
予算管理システムを導入すれば膨大なデータを可視化でき、現状を正確に把握することで的確な経営戦略を打ち出せます。
また、各部署に分散されているデータを自動で分析し共有できるため、処理にかかる工数が削減し、コストや現場の負担も軽減されます。
数あるサービスの中から自社に最適なシステムを探すためには、コストだけでなく操作性や拡張性、セキュリティ面も考えなければなりません。
トライアル期間やデモ機を提供しているサービスもあるので、ぜひ活用しましょう。