メール配信システムを導入する目的
メールによる顧客へのアプローチは、マーケティング活動として有効である他、セールスの促進やイベント案内、Webサイトへの流入増加などの目的としても用いられます。
メール配信システムを導入する目的は企業により異なりますが、主な目的として以下の4つが考えられます。
メール到達率をアップさせるため
1つ目は、メールの到達率をアップさせるためです。到達率とは、配信したメールが顧客に届いた割合を指します。
一斉に配信されたメールは、送信先によってはスパムメールと判定される可能性が高くなります。迷惑メールボックスに入ってしまうならまだ良いですが、サーバーにブロックされてそもそも受信されないこともあるのです。
メール配信システムには、このような規制を回避する機能や、エラーとなる原因・迷惑メールとして判定される原因を探る機能が備わっています。上手く活用することで、到達率アップに繋げられるのです。
大量のメールを短時間で送るため
メール配信システムは一斉配信に特化しているため、数万〜数十万件以上の送信先に一斉にメールを配信できます。そのため、緊急性の高い告知やタイムセール情報など、急を要するメールも時間差なくユーザーに届けられます。
配信速度はシステムにより異なりますが、手作業で送信するより大幅に時間を短縮できることは容易に想像できるでしょう。
ユーザーに効率良くメールを届けることで、CV(コンバージョン)率のアップや成果にも繋がりやすくなっていきます。
メール配信の効果測定を行うため
メール配信は、闇雲に行っても効果は上がりません。送って終わりではなく、その後の効果を測定することが大切です。
メール配信システムを使えば、到達率や開封率・クリック率・CV率などの分析ができます。また、過去に配信したメールを蓄積できるため、同じ内容のメールを送らないような対策もできるでしょう。
測定できる指標やレポート形式はシステムにより異なりますので、導入を検討する際は事前に確認してみてください。
デザイン性の高いメールを配信するため
メルマガのように情報提供をメールで行う場合は、視覚に訴えかけることが重要です。テキストばかりのメールでは、有益な情報が記載されていたとしても読まれにくくなってしまいます。
メール配信システムには、簡単にテキストを装飾できたり画像を挿入したりできる機能が備わっています。そのため、時間をかけることなく目に留まりやすいメールを作成できるのです。
HTMLメールのテンプレートや定型文が用意されているシステムもあるため、知識の少ない担当者でも簡単に視認性の高いメールを作成できます。
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メール配信システムの選び方
メール配信システムは、それぞれに異なる強みを持ちます。自社に適したものを選ぶためには、まずは導入の目的や予算を明確にしておくことが大切です。
ここでは、具体的に5つの選び方を紹介します。
到達率・配信数で選ぶ
まずは、到達率や配信数で選ぶ方法です。
到達率が低いままでは、費用対効果が低くなりかねません。到達率を上げる対策ができる機能や、低い原因を探る機能が搭載されているものであれば、調整を行いながら配信できるでしょう。具体的には、複数のIPアドレスから送信できる方法などで到達率を上げられるシステムがあります。
また、一定時間内にどれくらいのメールを配信できるかも選ぶポイントの一つです。プランによって配信数の上限が決められているシステムもあるため、注意して選びましょう。
搭載された機能で選ぶ
自社の目的を果たすために、必要な機能が搭載されているか否かで選ぶのも一つのポイントです。
基本的な機能としては、メールの一斉配信機能、セグメント配信機能、効果測定機能などが挙げられます。これらが搭載されていれば、基本的なマーケティング活動は可能です。
とはいえ、配信数に上限が設けられていたり、多言語に対応していなかったりと、システムによって機能に違いがあります。自社の目的を果たせる機能があるかどうか、事前に確認しておく必要があるでしょう。
料金で選ぶ
メール配信システムは、提供企業によって料金体系が異なります。主に登録アドレス数・月間配信数によって料金が変動します。
費用対効果を高めるには、自社の登録アドレス数や月間配信数を事前に把握しておくことが重要です。
配信数が少ないのであれば、安価なプランで契約できるケースもあります。反対に、自社に必要のない機能が搭載されている分、基本料金が高く設定されているケースもあります。
費用の無駄を省くためにも、料金体系と欲しい機能を照らし合わせてシステムを選ぶのが良いでしょう。
サポート体制で選ぶ
サポート体制の有無でシステムを選ぶのも一つの方法です。
システムによっては操作が分かりづらかったり、使ううちに疑問が出てきたりすることもあるでしょう。いくら導入実績のあるシステムでも、自社で使いこなせなければ導入する意味がありません。
特に初めてメール配信システムを導入するのであれば、導入後も設定や操作方法のレクチャーを受けられるシステムを選びたいところです。
また、海外製のシステムは、安価である反面、日本語でのサポートを受けられない場合もあります。そもそもサポート自体がない場合も珍しくないため、必ず事前に確認しましょう。
配信速度で選ぶ
大量のアドレスに一斉配信したいのであれば、配信速度もチェックしておきましょう。業界的には、1時間に100万通以上が標準とされています。
なかには、1時間に1,000万通以上配信できる、超高速配信システムもあるほどです。とにかく大量のメールを短時間で送りたいのであれば、配信速度は欠かせないチェック項目の一つになります。
しかし、システムによってはホームページに配信速度の記載がない場合もあります。そういったシステムは、配信速度ではない部分を売りにしているのだと考えて良いでしょう。
到達率・配信量に強みを持つメール配信システム
それではここから、メール配信システムが持つ強みごとに比較紹介していきます。
まずは到達率・配信量に強みを持つメール配信システムを4つピックアップしました。
WEBCAS e-mail
株式会社WOW WORLDが提供するWEBCAS e-mailは、20年以上の販売実績をもち、大手企業や官公庁にも採用されているメール配信システムです。
サービス提供前には審査があり、基準を満たさない企業へはサービスを提供していません。悪質な企業が1社でもいると、同一環境で運用する他企業のメールも問題があると認識され、遅延や迷惑メールフォルダ行きになる可能性が高いためです。
システム上で精度の高いエラー処理を行い高速配信環境を維持することで、大量のアドレスへの確実な配信を実現しています。
コンビーズメールプラス
株式会社コンビーズが提供するコンビーズメールプラスは、高速かつ大量のメール配信システムとして、20,000社以上の導入実績を持つメール配信システムです。
送信先アドレスの件数に応じたプランを選べるため、無駄なコストをかけずに済みます。
多数の配信サーバーを保有しており、サーバーごとの過去の配信結果をもとに最適なサーバーへと自動で振り分けを行います。この最適な配信経路を探索する「経路探索型アルゴリズム」によって、大量のメールを高速かつ確実に届けられる環境が整っているのです。
Customers Mail Cloud
HENNGE株式会社が提供するCustomers Mail Cloudは、宛先のドメインごとに送信数を最適化する独自の配信エンジンを開発しているメール配信システムです。
届けたいメールを確実に届けるべく、送信ドメイン認証からDNS逆引き、送信レート制御、エラークリーニングなど、経験をもとにセットアップしたメールサーバーを提供しています。簡単に導入でき、かつ高い到達率で配信できると評判です。
ベアメール
株式会社リンクが提供するベアメールは、独自の配信技術でメールブロックを回避しながら、高速でメールを届けられるメール配信システムです。
1時間あたり500万通の高速配信ができ、大量のメルマガ配信などに向いています。また、配信後にエラーメールを素早く把握できるため、顧客からの問い合わせやトラブルにも迅速に対応できる他、到達率の改善効果も期待できます。
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搭載機能に強みを持つメール配信システム
次に、搭載機能に強みを持つメール配信システムを4つピックアップします。
導入する際は、自社の目的に必要な機能が搭載されているかを比較しながら適したシステムを選びましょう。
AutoBiz
株式会社 ビズクリエイトが提供するAutoBizは、かゆいところに手が届く多機能で支持されているメール配信システムです。
具体的には、あらかじめ準備した複数のメールを順に自動で配信してくれる「ステップメール配信機能」や、整ったフォームを簡単に作れる「デザインテンプレート機能」などが搭載されています。
その他にも、フォーム作成機能やダブルオプトイン機能、完了ページ作成機能など、欲しい機能が満載のシステムです。
blastmail
株式会社ラクスライトクラウドが提供するblastmailは、11年連続顧客導入数シェアNo. 1の実績があるメール配信システムです。
HTMLメール作成機能はもちろん、デコメール作成機能やターゲット配信機能、会員登録に利用できる空メール登録機能など、さまざまな機能を搭載しています。
宛先データの管理や迷惑メール対策ができる機能もあり、メールマーケティングに必要な機能が過不足なく揃っていると言っていいでしょう。
全国の大企業や官公庁など、業種や規模を問わず幅広い導入実績があります。
SendGrid
アメリカのTwilio Inc.が開発し、株式会社構造計画研究所が提供しているSendGridは、世界中で8万を超えるアカウントの導入実績があるメール配信システムです。
クラウドベースのシステムで、アカウントを取得するだけですぐに利用できます。
複数種類のメールでテストを行えたり、種類ごとの詳細なレポートを確認できたりと、マーケター向けの機能を多数搭載している点が高ポイントです。
CMSや独自の開発コードといったさまざまなアプリケーションと連携してメールを送れるなど、マーケターだけではなく開発者向けの機能も充実しています。
Mail Publisher
エンバーポイント株式会社が提供するMail Publisherは、1時間に4,100万通という圧倒的な高速配信が強みのメール配信システムです。
高速配信だけではなく、CDPやECシステムなどさまざまな外部ツールとの連携ができるのも特徴です。ツール連携により、一般的なメール配信システムだけでは難しいリアルタイム性の高い高度なマーケティングを実現できます。
常に最先端の機能を搭載しあらゆる企業のメールマーケティングをサポートしている、信頼性の高いシステムの一つです。
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低価格で導入できるメール配信システム
続いて、低価格で導入できるメール配信システムを4つピックアップします。
導入の際は、自社の予算と照らし合わせて複数のシステムを比較することが大切です。
Zoho Campaigns
ゾーホージャパン株式会社が提供するZoho Campaignsは、無料で利用できるプランも用意されている、コストパフォーマンスに優れたメール配信システムです。
初期費用は無料、搭載機能によって料金プランが選べます。定期的な利用が決まっていない場合は、従量制プランを選ぶことも可能です。
有償プランを14日間無料で試せるため、操作性を確認した上で導入できるのも嬉しいポイントです。
WiLL Mail
株式会社サパナが提供するWiLL Mailは、初期費用不要・最短1ヵ月から利用できるメール配信システムです。
配信数に応じて毎月料金プランを選べます。大量にメールを配信したい時期にのみプランをグレードアップできるため、無駄のないメール配信を行えるのがポイントです。
最低契約期間も1ヵ月のため、メール配信にかける運用コストを最小限に抑えられます。
分析機能やメルマガ作成機能も充実し、高機能かつ安価で使えるシステムとして人気です。
Benchmark Email
アメリカのBenchmark社が提供するBenchmark Emailは、世界50万社に選ばれるほどの評価を持つメール配信システムです。
初期費用無料、月額は最もライトなプランで1,800円(年額プランで1,530円)から用意されています。
デザイン性の高いメールテンプレートが充実しており、初心者でも簡単な操作でおしゃれなHTMLメールを作成できる点が魅力です。
海外社のシステムですが、管理画面や公式サイトは日本語化されており、日本語でのサポート対応ができます。
オレンジメール
株式会社オレンジスピリッツが提供するオレンジメールは、誰でも簡単にすぐに使える機能が揃ったメール配信システムです。
無料で6ヵ月まで使用できるため、メール配信システムがどのようなものなのかを試してみたい企業におすすめできます。有償プランも月額2,480円(登録アドレス2,000件まで)からと、コストパフォーマンスに優れています。
導入からわずか10分程度で配信でき、すぐにスタートできる点も魅力です。
サポート体制に強みを持つメール配信システム
ここでは、サポート体制に強みを持つメール配信システムを4つピックアップします。
メール配信システムを初めて導入する場合は、サポート体制にも特に注目して選ぶのがおすすめです。
める配くん
株式会社ディライトフルが提供するめる配くんは、安心・安定・安全な運用をモットーに、日々エンジニアがシステムの改善を行っています。
シンプルな操作性ではあるものの、パソコンが苦手な人でも安心して使えるようマニュアルや動画が充実しています。それに加え、メールや電話でのサポート体制も完備しているという徹底ぶりです。
操作方法やメールの作成方法を教えてくれるオンラインセミナーも開催しており、不明点をすぐに解決できる環境が整っているのが魅力です。
メール商人
株式会社イー・エム・ズィーが提供するメール商人は、メールマーケティングに必要な機能がオールインワンで揃うメール配信システムです。
ユーザーがシステムを使いこなせるようになるまで徹底的にサポートしてくれる点が魅力です。マンツーマンサポートをベースに、定期的な操作説明・個別相談会、時間や回数制限のない電話・メール・対面サポートなどで支援します。
初めてメール配信システムを導入する企業でも安心して利用できるでしょう。
Synergy!LEAD
シナジーマーケティング株式会社が提供するSynergy!LEADは、Salesforceと連携するマーケティングツールです。
主な機能は、メール配信、フォーム作成、Webトラッキングの3つです。企業の業務上の課題解決のために、テクニカルサポートやセミナー、トレーニングを提供しています。
Salesforceと連携し利用するツールのため、導入にはSalesforceのアカウントが必要です。もともとSalesforceを利用している企業は導入もしやすいでしょう。
i-Macss
株式会社クロノスが提供するi-Macssは、複数の電話番号宛てにSMS(ショートメール)を配信できる、SMSに特化した配信プラットフォームです。
国内主要4キャリアとネットワークを構成し、セキュリティを実現しています。SMSの到達率はメールに比べて高く、通知設定をオンにしている人も多いため、既読率も高い傾向にあります。
導入前には担当スタッフが詳しいサービス説明をしてくれて、要望や困りごとなどもヒアリングをしてくれるのが魅力です。
配信速度に強みを持つメール配信システム
最後に、配信速度に強みを持つメール配信システムを4つピックアップします。
大量にメール配信を行う場合は、配信速度も重要です。比較しながら見てみてください。
Cuenote FC
ユミルリンク株式会社が提供するCuenote FCは、ハイスピードな大量配信を得意としたメール配信システムです。
独自技術によって1時間に1,000万通を配信できる能力を有し、大量配信もスムーズに行えます。
スマートフォンや携帯メールにも確実に届けられるよう、配信エンジンのパラメーター情報を最新の状態に維持し、最適化しています。
効果測定やCSVインポートなども可能で、メール配信に必要な機能が揃っている点も魅力です。
blastengine
株式会社ラクスライトクラウドが提供するblastengineは、エンジニア向けに特化したメール配信システムです。
メール配信を効率良く確実に行うには、専門的な技術とノウハウが必要です。すべてを自社で行おうとすると、実装や運用・メンテナンスに多大な時間的コストがかかります。
blastengineは、自社システムと連携するだけで、高速かつ大量にメールを配信できます。
メール配信や不達などの調査をすべて任せてしまえば、エンジニアは他の業務に注力できるでしょう。
SENDMAGIC
センドマジック株式会社が提供するSENDMAGICは、さまざまな社会情勢やニーズに柔軟に対応してきた実績から、大手企業や官公庁・公的団体からも採用されているメール配信システムです。
高速メール配信に特化した技術を搭載しており、送信先サーバーの負荷状態を監視し、最適な速度でメール配信を行います。
メールの遅延や不達、IPブラックリストに入れられてしまっても、専任のサポートチームが調査し、打開案を提案してくれる点もポイントです。
お名前.com メールマーケティング
GMOインターネットグループ株式会社が提供するお名前.com メールマーケティングは、低価格かつ高機能なメール配信システムです。
実績豊富な高性能の配信エンジンを使用しているため、安全かつ確実に大量のメールを短時間で配信できます。
初期費用無料・月額869円から利用可能で、すべてのプランにおいて配信数無制限のため、コストパフォーマンスにも優れている点も特徴です。
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まとめ
メール配信システムの導入目的や選び方、おすすめのメール配信システム20選を紹介しました。
メール配信システムを活用すれば、効率的なメールマーケティングを実現するだけではなく、運用しながら効果を測定し、改善していくことも可能です。
今回紹介したシステムの他にも多くのメール配信システムがあります。導入をお考えの方は、ぜひ比較検討してみてください。
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