オンライン展示会とは
オンライン展示会とは、その名のとおり、Web上のオンラインにて実施する展示会を指します。Web上で設定されたバーチャル(仮想)空間で行うことから、「Web展示会」「バーチャル展示会」とも呼ばれています。
オンライン展示会ではなにができる?
では、オンライン展示会ではどのようなことができるのでしょうか。
一例をご紹介します。
- 映像や画像で製品、サービス紹介
リアル展示会での製品展示の代替となるのが、製品訴求を目的とした3DCGやVR、製品デモやプレゼンテーション用の映像です。さまざまな角度から見てもらえるCG画像や映像をリアルで見てもらうときと差が生まれないように用意します。 - カタログや営業資料の配布
デジタルカタログやPDFのダウンロードをできるようにすれば、製品やサービスに興味を持った参加者の方はそのまま資料請求ができます。 - Web上での講演会やセミナーの配信
集客のかなめとなる公演やセミナーも、Web上で配信できます。
また、ライブ配信だけではなく、期間限定でのアーカイブ配信を残すことで、見返したい方や見逃した方への機会を設けることも可能です。 - チャットでのオンライン商談
テキストチャットやビデオチャット機能を活用することで、質疑応答の時間を設けたり、リアルタイムでの商談も可能です。
ライブコマースとの違い
ライブコマースとは動画配信とECサービスを組み合わせた販売の形態で、視聴者は配信者に質問をしたり、配信画面から直接購入できます。
配信者には販売する商品の会社の社員や、SNSで有名なインフルエンサーやテレビタレントなどが起用されています。
オンライン展示会と似たような手法ですが、ライブコマースは商品のPRだけではなく、直接購買行動につなげられるため、ECサービスとしての側面が強いといえるでしょう。
オンライン展示会のメリット
ここからは、オンライン展示会のメリットをご紹介します。
幅広い集客ができる
オンライン展示会はオフライン展示会とは異なり、場所や時間の制限がなく、会社や自宅にインターネット接続環境とデバイスがあれば行えます。
そのため、天候や災害の影響を受けにくく、地方や海外からでも参加できることから、さまざまな属性の参加者を集めることが可能といえます。
コストが抑えられる
オンライン展示会はオフライン展示会と比較して、トータルの出展費用を抑えやすいのが特徴です。
出展料は同様に掛かりますが、ブース設営費、人件費、交通費や宿泊費、展示会で配布するチラシやパンフレットの印刷費も必要ないため、主催者側も同様にコストを節約が可能です。
質の高いデータを取得できる
従来の展示会では、人の手や目視でデータ取得を行ったり、アンケートをその場で記入してもらう傾向がありましたが、オンライン展示会では、さまざまなデータの取得ができます。例えば、参加した企業や商談の数、参加したユーザーの数や属性などです。
いずれも、プラットフォームの集計機能やアンケート機能、名刺機能などの活用で取得できるため、その後の営業やマーケティングに役立てるためにも事前に準備することが得策といえます。
オンライン展示会のデメリット
続いては、オンライン展示会ならではのデメリットについてです。
初めての出展では慣れるまでに時間がかかる
初めての場合、参加方法や商談の申し込み方法、プラットフォームの使い方など、慣れるまでに時間を要します。
また、呼び込みで必要となる資料や動画などの配信コンテンツも作り込む必要もあるため、準備から当日まで、初めての作業の連続です。
効率よくオンライン展示会を閲覧、参加するためにも操作がわかりやすいプラットフォーム選択をしておきましょう。
PUSH型の営業が難しい
オフラインの展示会では、ノベルティの配布やブースの前で立ち止まっている人に声を掛けたりといった積極的なアプローチを行えましたが、オンライン展示会ではできません。
オンライン展示会で集客による商談につなげるのであれば、事前の配信コンテンツの準備と、自社に興味を持ってもらえるような工夫が必要となります。
オンライン展示会出展の手順
では実際にオンライン展示会を開催する場合、どのように動けばいいのでしょうか。
流れとしては以下のとおりです。
- 展示会内容を企画する
- 集客・プロモーション
- 各種コンテンツ作成
- 事前テスト
- 本番
- アフターフォロー
それぞれ
1.展示会内容を企画する
まずは、どのようなテーマで展示会を行うのかを含め、大まかな内容を考えていきます。
全体のテーマ、テーマに沿って紹介する製品やサービス、Webページに何の機能を追加するのか、事前に何の媒体で集客を行うのかなど、ひとつひとつ作戦を立てていきましょう。
2.集客・プロモーション
企画が固まったら、次は集客とプロモーションです。
取引先へのDMやメルマガ、公式SNSアカウントによる発表、ランディングページの作成などで来場者を集めていきます。
3.各種コンテンツ作成
決まったテーマに沿ってWebページのデザインや動画の撮影、掲載する資料作成など、各コンテンツを作成していきます。
4.事前テスト
コンテンツがきちんと動くか、動画は問題なく再生されるか、Webページのレイアウトは崩れていないかなど、本番で不備がないように確認します。
5.本番
当日には、通信トラブルや突然のエラーなどに備えたメンテナンス要員、チャットツールを使用した商談のための待機要員、セミナーを行う場合は講師の方のサポートなどが重要になります。
6.アフターフォロー
Web会議終了後は、興味を持ってくれたお客様に対してアクションを起こしたり、展示会に参加してくれたお客様へお礼などを送りましょう。
まとめ
今回は、オンライン展示会についてご紹介しました。
オンライン展示会は、慣れないうちは準備や集客に苦戦しますが、従来の展示会よりもコストを節約しつつ幅広い集客とともにデータ取得も行えるといった多くのメリットがあります。
一時的な感染症対策としてだけではなく、ぜひ長期的な視点でオンライン展示会の開催を検討してみてはいかがでしょうか。
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