購買管理システムとは？
購買システムとは、発注から支払いまでの一連の業務を一つにまとめ、業務の効率化を図るシステムです。
別部署で行われている業務を一元管理し、一つひとつ手作業で行っている面倒なプロセスも自動化できます。
企業規模によって必要な購買システムは異なるため、自社に必要なのはオフィス用品などの間接材のみなのか、直接材と間接材の両方をシステム化したいのか、現状分析が必要です。
購買管理システムのメリット
購買管理システムを導入すれば、作業効率の向上や人的ミスの防止などさまざまなメリットがあります。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
作業の効率化につながる
購買に関するプロセスは、見積比較、購入、請求、支払いと多岐に渡ります。
それぞれ別部門が担当している企業もあり、工数の多さや連携の手間は負担に感じているでしょう。
購買管理システムを導入すれば、購買に関するプロセスが簡易化されて業務効率が上がるため現場の負担は減ります。
また、全ての作業が自動で電子化されるのでペーパーレス化にも役立ち、紙の帳票を手作業でまとめる手間も省けます。
人的ミスを防止する
手入力の作業は、多くなればなるほどミスが増えやすくなります。
見積からそのまま購入商材を選び、発注から請求、支払いを自動で行うことで、記載ミスや計算間違いを防げます。
複数の部署が一つのシステムを共有しているので、複数チェックによりミスを発見しやすいメリットもあります。
発注履歴や納入状況も一目で把握できるので、発注漏れや二重発注を防ぐことも可能です。
業務が可視化される
購買管理システムはいつどんな取引があったのか、データを蓄積しています。
データを活用すれば前回の購入履歴を参考に発注したり、購入プロセスを共有し経営判断に役立てることも可能です。
また、購買担当が変わっても引継ぎや確認の手間が省け、工数削減にも役立ちます。
コスト削減につながる
購買管理システムの導入で削減されるコストは、工数削減による人件費、ペーパレス化による印刷や紙のコスト、適正価格の把握による仕入れコストなどさまざまです。
過去の購入価格を一目で確認できるので、仕入れ先との値段交渉にも役立ちます。
購買管理システムのデメリット
購買管理をシステムにすることで発生するデメリットは次の2点です。
導入してから「想定外だった」とならないように、事前に対策を打っておきましょう。
システム導入コストがかかる
購買管理システムは導入時にコストがかかり、機能やサービスの範囲によって金額は大きく異なります。初期費用だけでなく、月額の使用料金やサポートやメンテナンス費用も考えておかなければなりません。
必要以上のオーバースペックなシステムを選んでしまうと、費用がかかるだけでなく使いこなせず形骸化する可能性もあるので、事前に作業の洗い出しを行いましょう。
システムの不具合・障害時に対応が必要
これまで紙ベースで管理していたものをシステムに一元化するため、障害が起こってしまうと発注や支払いなどの作業が止まってしまい、対応を考えなければなりません。
システムのバックアップや定期的なメンテナンスなど、ある程度の知識を持った人材を確保しておきましょう。
購買管理システムのタイプ
購買管理システムにはいくつかタイプがあり、備わっている機能やサービスが異なります。
自動化したい作業や自社に必要な機能を洗い出し、適切なシステムを選びましょう。
総合型・特化型
購買管理システムには、購買管理に必要な機能を一つにまとめたオールラウンド型と、間接材購入に特化した間接材型があります。
オールラウンド型は、次のような機能を備え複数の作業を補うシステムです。
- 見積・発注・入荷・在庫管理
- 売上・在庫・受注管理
- お客様・仕入先・商品マスター管理
- 経費管理
- 決算管理
- グラフやレポート機能
間接材型は自社商材の製造には直接関係ない、オフィス用品や燃料、光熱費や人件費、広告宣伝費などを管理するシステムで、主に次のような機能があります。
- 仕入れ先の管理
- 仕入れ先との契約管理
- 購入見積・発注・入荷・在庫管理
- コスト分析
- 在庫管理
- グラフやレポート機能
クラウド型・オンプレミス型
提供されるサービスの形態は、主にクラウド型とオンプレミス型に分かれています。
クラウド型はインターネットを経由してサーバー上で管理する仕組みで、インターネット環境があればどこからでもアクセスできます。
導入時にハードウェアやソフトウェアのインストールは不要で、導入費用もオンプレミス型に比べ安価です。オンプレミス型は自社のサーバーやパソコンにインストールし運用します。
導入費用が比較的高くメンテナンスを自分で行う必要がありますが、データのセキュリティやプライバシーに対しては、クラウド型より安定しています。
クラウド型のメリットデメリット
結論から申し上げますと、クラウド型とオンプレミス型を検討しているなら、よほどの理由がないかぎりクラウド型をおすすめします。
費用は安価で済み、サーバーやインフラを構築する必要がないので管理の手間もありません。バージョンアップやメンテナンスもシステム提供側が行うため、安心です。
デメリットはネットワークを通じて管理するためセキュリティのリスクが生じることと、カスタマイズ性が低いことです。
システム提供側でも十分なセキュリティ対策を行っているので過度の心配は必要ありませんが、導入前にどのような対策をしているのかを確認しておきましょう。
オールラウンド×クラウド型の購買システム5選
購買管理システムは数多く提供されていますが、今回は総合的な購買をクラウドで管理できる5社をピックアップしました。
PROCURESUITE（プロキュアスイート）
都度購買、カタログ購買、請求書実績払いといった各種購買方法に対応した総合調達支援ソリューションです。
購買情報が一元化・可視化されているので本社、各事業部、各部署でシステムを利用でき、結果が自動的に共有されます。
調達業務の課題である事務工数を大幅に削減することで、コスト削減につながります。
少額の割に頻度が高く購買工数のかかる間接材を、適正価格で購入できるように提案してくれるシステムです。
楽楽販売
営業支援、見積発行管理、受注/売上管理、請求管理、発注/購買管理、支払管理業務のほか顧客管理システムとしても使えます。
多くのサービスを提供していますが、必要に合わせてカスタマイズも可能なので、オーバースペックになる心配がありません。
UIが使いやすく管理者から現場まで簡単に操作できると多くの口コミもあります。
販売管理にかかる時間がExcel管理に比べ1/10に減少したという調査結果（楽楽販売調べ）もあり、大幅な工数削減＆コスト削減が見込まれます。
- 無料トライアル期間あり
- 初期費用：150,000円
- 月額利用料金：60,000円〜
CBP注文決済サービス
各企業が持つシステム同士を連携させ、企業間データを共有することで生産性の向上を図るシステムです。購買管理と販売管理の双方に対応しており、受注企業/発注企業どちらの立場であっても利用できます。
また、お互いに同じ情報を共有することで、発注や請求のミスを防止する効果もあります。
注文から決済まで一気通貫でき、タイムロスや受発注に付随する連絡のやり取りもスムーズです。
- 基本料金＋利用料金（ともに年額）
- 料金は前年度のトランザクション量により変動
楽々ProcurementII
購入依頼から見積、発注、入荷、検収、在庫管理や会計連携までをカバーし、必要に応じて柔軟な組み合わせが可能です。社内だけでなく、取引先とのやり取りも電子データで情報交換できます。
会計システムの他ERPパッケージ、人事システム、生産管理システム、販売管理システムとも連携しているので、情報が強化され大幅な工数削減が可能です。
100社以上の利用実績があり、安心して利用できるシステムです。
Pro-Sign
購買管理システムと支払管理システムを連携させ、見積もりの取得から、発注納品、請求・支払いまでをクラウド上で管理できます。
適正価格での購買ができるよう、見積の取得から購入先の選定、発注、支払い管理まで一気通貫で行えるシステムです。
AIによる自動仕訳と会計システムへの連携がスムーズで、請求書の発行や振込業務も自動で行います。管理画面の共有で購買プロセスの全体像がひと目で分かり、コスト管理も簡単です。
まとめ｜購買管理システムはクラウド型でコストを抑えて導入
購買管理システムを導入すれば、資材の調達やオフィス用品の購入に関する一連の流れを自動化でき、工数やコストの削減につながります。
システムの導入には初期費用が気になりますが、クラウド型のシステムならソフトを端末にインストールするオンプレミス型よりも安くすみます。
インターネット環境があれば、社内のパソコンだけでなく外出先のスマートフォンやタブレットでも閲覧＆操作可能なので、場所を選ばず対応できるのです。
セキュリティ面を心配されるかと思いますが、システム提供側で堅牢な対策をしているので、確認の上導入しましょう。
気になるシステムがあればまずは資料請求し、無料トライアルやデモ画面があれば実際の使用感を確認してみましょう。
