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GMO TECH取締役が語るベンチャー企業の営業組織構築とカルチャー作り「成果につながる成長戦略」とは

投稿日:2023年9月8日 /

更新日:2023年10月30日

GMO TECH取締役が語るベンチャー企業の営業組織構築とカルチャー作り「成果につながる成長戦略」とは
● 人材育成● 営業● 営業力強化● 対談

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目次

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登壇者プロフィール

大澤 健人(おおさわ けんと) 氏
GMO TECH株式会社 取締役 プロダクトマーケティング本部 統括本部長

2012年4月 GMOインターネット株式会社入社(現GMOインターネットグループ株式会社)
2017年6月 GMO TECH株式会社入社
2017年6月 GMO TECH株式会社SEM事業部営業部インサイドセールスグループマネージャー
2018年1月 GMO TECH株式会社SEM事業部営業部部長
2018年11月 GMO TECH株式会社営業本部第1営業部部長
2019年4月 GMO TECH株式会社営業本部本部長
2020年1月 GMO TECH株式会社執行役員プロダクトマーケティング本部統括本部長
2022年3月 GMO TECH株式会社取締役プロダクトマーケティング本部統括本部長(現任)

 

福谷学(ふくたに まなぶ) 氏
株式会社コミクス 取締役

1987年、福井県生まれ。2007年4月、19歳で独立を果たし、株式会社東栄テクノとして、機械設備等のメンテナンス会社を経営。
2016年2月、AllCreationJapan株式会社を起業。特殊製品の開発と他様々な製品を扱う商社として経営。同時にEDGE JAPANを起業。ドローンを用いた事業を経営し、その後2社事業譲渡に成功。
2018年6月、複数の会社の新規事業立上げのコンサルティングとして活躍。
2022年9月、執行役員としてコミクスの経営に参画。

ベンチャー企業の営業組織構築とカルチャー作り

ベンチャー企業やスタートアップ企業の方に向けて、営業組織の構築の仕方や、カルチャー作りについてお聞きしていきたいです。
色々な構築のあり方があるのかなという部分と、戦略を立てしっかりと行っていくべきなのかなみたいなさまざまな観点で考えられると思うのですが、組織作りの中で大切になってくるものはどのようなものがありますか?
福谷
福谷
大澤
大澤
ベンチャー企業やこれから伸びていく会社は、社長自身がトップ営業マンであるケースも非常に多く、戦闘力も高いと思います。それ故に、「これから業績を伸ばしていこう」や「経営を進めていこう」といった場面でなかなか足がついてこないで、組織が崩壊する会社が多いと思います。

僕がどの事業においても、1番重要であると考えていることは、「人」です。どのような人と一緒に取り組んでいくのかが、まずは起点になると思います。
僕らも採用には特に気を遣っており、営業部長・営業本部長や社長直下になるケースもあると思いますが、性格が一致していることや、人間性的に共感する部分があることに重きをおいています。
そうでないと、どうしても上手くワークしない部分が出てきてしまうと思います。営業ほどエモーショナルな職業はなく、メンタルで業績も変化すると思います。

苦手な方と仕事をしていると営業成績も悪くなる一方で、気の合うチームで仕事をしているととんでもない数字を残すこともあります。
だから、採用ではそれらを結構見ており、採用の段階からの性格診断を導入したり、どのようなパターンの人間なのかを見させていただき、組織の中でどのようにフィットしていくのかについて見ています。また、趣味や共通の話題も見ています。

営業は組織や風土を作る意味で言うと、仕事をしている現場よりも、仕事以外のコミュニケーションで成長していく職業だと思っています。反対に、採用であまり重要視していない部分はスキルセットですね。

そうなんですね。
福谷
福谷
大澤
大澤
会社によって手法やプロダクトが変わるだけで、全然違ってくるケースがあると思います。例えばですが、前職や有形無形色々ある中で、販売するプロダクトや市場によって変化してくると思うので、経歴は尊重しつつももっと下地の素質の部分を見ています。

さらに、教育の中でも大事にしているのですが、今はテクニックや手法論にフォーカスがされがちですが、組織の中で1番大事なのは根本的な部分が欠落していないことだと思っています。例えば、お互いに尊重しあう心や、お客様への感謝の心を持っているか、きちんと挨拶ができるか、礼儀は正しいかなどの基礎的な部分が崩れている組織は終わってしまいます。だから、この基礎的な教育に関しては徹底しています。

営業チームの連携と成果を支える環境づくり

壁打ちみたいなものは定期的にされているのですか?
福谷
福谷
大澤
大澤
高頻度で行っています。僕たちの組織で言うと、アウトバウンドもインバウンドも両方あるのですが、コロナの影響でZOOM商談が増えましたよね。逆に、今はGMOグループとしては、出社を推奨しています。だから、ZOOMでも隣に人がいるため、隣の人がどのような商談をしているのかが直ぐにわかり、即壁打ちができます。加えて、ロープレも直ぐに行えます。

結局、ロープレや壁打ちは構えて実施したり、モデルケースもあまりないと思います。しかし、出社していますと、実際にお客様と商談を終えた直後にブリーフィングが行えます。
このブリーフィングのお陰で定着がしやすくなるので、積極的に上司や上長が近くにいる空間を作っています。あとは、単純ですが、声の掛け合いも行っています。

リモートですと、見えない部分が結構あると思っています。あと、レスポンスの部分ですね。先ほどお話した通りリモートであると、チャットを送りその返答を待つと3~5分がかかり、これが1日に10回20回あると、かなりの時間がかかると思います。なので、すぐに声を掛け合える環境は大事ですよね。
福谷
福谷
大澤
大澤
そうですね。コミュニケーションの量が業績に比例すると思っているので、チーム感が凄く大事です。個人プレイだと疲れますし、プラスの積み上げが予測できるのですが、チームですと、どのようになるかが未知数です。

戦略的な営業教育と組織マネジメント

壁打ちだけではなく、他にどのような教育をされているのですか?
福谷
福谷
大澤
大澤
皆様実施されていると思いますが、自社の商品に対してスクリプトや、どのような提案をすることがよいのかがベースにありつつも、僕らが意識しているのは「商談の中のフェーズごとに、どのような質問をするべきか」や、「お客様の属性に合わせた攻略方法」といったマニアックな教育を実施しています。

業種業態により、決裁者や決裁権者のパーソナリティは異なります。僕らはMEOサービスを行っていますが、クリニックの先生や不動産の社長さんなどが多く、このような方々はかなりアグレッシブな傾向にあるため、商談の進め方も通常通りに始めると直ぐにドロップしてしまいます。逆に、大手クライアントさんは稟議決裁や会議での決議があるので、攻めすぎると却下されてしまうので、タイプ別に攻め方を変えています。

コミュニケーションをしっかりととっていく部分ですかね?
福谷
福谷
大澤
大澤
そうですね。商談で認識相違がなく、進められるような教育を行っています。ヒアリングが抜け落ちていると継続につながらないことが多いです。
やはり受注の仕方次第で変化してくるので、きっちり教育をしています。
提案をした後に、受注が決まったとします。そこで、契約率を保つ方法があると思いますが、その要因はやはりお客様とのコミュニケーションを取ることが大事になりますか?
福谷
福谷
大澤
大澤
そうですね。あとはどういった接点から入るかはきちんと設計しないといけないと思います。僕らは逆算思考で動くので、目標があって今の受注単価と件数があり、受注率のパラメーターもあり、どういった施策を持って受注率を引き上げるのかや、商談セッティングの回数、商談前の初期活動も大事だと思っています。この活動量に重きを置いていない会社が多いです。

ここのパーセンテージはそれほど変わりません。そうなってくると、受注率が低い人たちはそもそもの活動量を増やしていかないと目標は絶対に達成しません。だからこそ、これがデイリーKPIになります。営業とすると嫌じゃないですか。だから、このKPIが達成していればOKなので、デイリーKPIが少なくなってくるので、結果的に生産性の高い営業になっていきます。これを考えなしに活動をしたり、クロージングを実施するとついていけなくなります。

教育面で本人ができていないことの見える化を行い、言語化・可視化することで未完成な部分をピンポイントに直しています。これまでに何人もマネジメントしてきましたが、数字は同じでも商談を始めると強い人もいれば、圧倒的な活動量で数字を持ってくる人もいます。この成功パターンのパラメーターがズレるとスランプに陥る人もいます。

それぞれの能力やスキル・ロジックの作り方も異なると思いますが、このような点もしっかりと見ていくということですか?
福谷
福谷
大澤
大澤
そうですね。その辺はマイクロマネジメントでやっていきますね。先程お話した組織構築ですと、細かいチームをたくさん作っています。リーダーがいて、リーダーの下に4人くらいいて、これが4チーム束ねてあり、その上にアシスタントマネージャーがいるようなピラミッドを形成しています。

僕が考えるに、1人がコミュニケーションを密にとって、マネジメントできる最大人数は4名だと思っています。10名もいるとわからなくなりますが、チーム長1人に対して4名体制を数多く作れば把握が可能です。また、アシスタントマネージャーとリーダーがコミュニケーションを深くとれるため、階層ごとに横の親密度や競争心が芽生えてきます。その結果、上長もより細かくケアすることが可能になります。

現在、営業組織はどれくらいの人数がいらっしゃるのですか?
福谷
福谷
大澤
大澤
拠点が東京と福岡にあり、約40名です。
その中で、4人の1パーティーが10パーティーいる感じですか?
福谷
福谷
大澤
大澤
まさにそうですね。
そうすると、グループ責任者が10人くらいいるということですね。事業成長をしていくために採用が大事になると思いますが、どのタイミングで、どのような人たちを採用するべきかを考えていますか?
福谷
福谷
大澤
大澤
教育体制ありきだと思いますので、最初は徐々に増やしていく必要性があると思います。各社ごとに事業計画や目標があると思いますので、戦力化するまでの期間を読まないと赤字になってしまいますよね。

それを織り込んだうえで採用をしていくことが必要だと思います。だから、売上収益化するまでの読みをコンサバティブに考えて、前倒しで計画を立てながら、事業が成長に乗りそうだと感じたときに採用することが良いと思います。

営業ルールの策定とモチベーションの源泉

ルールメイクの中で、見直しのタイミングも採用の一部に含まれるのでしょうか?
福谷
福谷
大澤
大澤
営業ルールや、ハード面って結構大事だと思っています。好き勝手に営業することを認めると、好き勝手にされてしまうので、承継エリアや企業のターゲット属性などのルールメイクをきちんと考えたうえで、チームごとにエリアや業種業態を決めています。

このようにルールを決めていかないと、カオス状態になってしまいます。例えば、アウトバウンドでいうと、どれくらいの期間を空けると再提案ができるかや、囲い込みをする営業マンが退職後、お客様を持っていくことを避けるための仕組み設計などを段階ごとに考えていく必要があると思います。だからこそ、営業ルールは都度アップデートしています。

ルールを作る以上、これをやってはいけないものってあったりしますか?
福谷
福谷
大澤
大澤
現場の意見を聞きすぎないことです。ある程度は聞きますが、事業と営業現場両方の視点で考えたときに全然違うアウトプットになってしまうため、きちんと設計していくべきだと思います。
営業は、パーソナリティとして自由が好きで、いかに自由に楽に数字とお金を稼げるかを考える人が多いと思います。だからこそ、馬力があると思います。
営業人材のモチベーションは、自由とインセンティブなのでしょうか?
福谷
福谷
大澤
大澤
インセンティブは大きいと思います。
インセンティブもしっかりとあげられているのでしょうか?
福谷
福谷
大澤
大澤
弊社では、インセンティブ制度をしっかりと整えています。インセンティブのルールも状況に合わせて大きく変更されます。

例えば、全体を俯瞰したときに伸ばしたいプロダクトがあるのにも関わらず、同じ数字を作るうえで新規開拓よりもクロスセルアップセルの方が容易なのをわかっているため、売りやすいプロダクトに流れてしまい、既存のお客様が目減りします。顧客単価が上昇しているために、短期的には数字が上がっているように見えますが、結果的に尻すぼみになってしまいます。

このような場合に新規開拓にインセンティブの支給係数をあげ、逆に既存のインセンティブ支給を下げています。だから、組織のやりたいことや、事業成長のために貢献してくれた人には適切な金額が支払われる設計にしています。同じルールを継続することもよくないので、時代の変化に合わせながらインセンティブ設計を変化させることが一番良いかもしれません。

成長戦略の鍵は「逆算」と「透明性」

戦略の立て方的な部分もお聞きしたいのですが、成長戦略などの計画はどのように作られているのでしょうか?
福谷
福谷
大澤
大澤
まず、目標を決めます。そこから、逆算をしたときに足りない部分が、今取り組まなければいけないことです。営業の人員や受注件数に対しての運用人数が足りていないこと、平均単価が間に合わないことなどを考えながら計画を立てています。無謀な計画であった際は、計画値を見直すしかないですよね。営業もこのように逆算ですね。

本人の目標に対して、どのような数字メイクをしていくかを考えていかないと厳しいです。優秀な営業パーソンは、未来を見て仕事をしていると思います。彼らは月の目標をみながら、入念に仕込みをしています。反対に、新米の営業パーソンは当月から動き出しています。加えて、刹那的な人は数字が伸び悩んでいます。先々のことを見通している人ほど数字が安定しています。中間づくりの読み会などを細かく行っています。着地の見通し・キャッチアッププラン・プランが生まれたロジック・案件一覧の提示などについて話しています。

どれくらいのペースでやられているのですか?
福谷
福谷
大澤
大澤
小さなチーム単位でみると、ほとんど毎日みていると思います。
高頻度でみているのですね。
福谷
福谷
大澤
大澤
はい。会社単位でいうと、最低週1回です。GMOインターネットグループ全体が最低で5日おきになります。
気合で戦略構成を作ることはよくないということですよね?
福谷
福谷
大澤
大澤
事業を展開するときに営業の対象も重要だと思います。はじめてみて、あまりターゲットがいませんでしたみたいになってしまうのは困るので、設定の仕方は大事にしています。

営業戦略から成果を引き出すためには?

最後に営業戦略から成果を出すための施策はありますか?
福谷
福谷
大澤
大澤
これまで話してきたことは、人やカルチャー設計のベースで、やはりこれらは重要です。とはいいつつも、現在便利なツールが数多くできていると思います。

例えば、商談を文字起こししてくれるものや、マーケティングのオートメーションなどの営業活動を楽に支援するツールを僕たちは活用しています。そして、営業ノウハウを属人化しないためにも、同じデータベースの中で情報を管理することで情報の透明性が担保されますよね。

チームを構成していく上で閉鎖的になってしまうので、ある程度はオープンにする仕組みづくりやルール作り、必ず商談履歴を細かく残すなどを行うことで、これまで見えてこなかったものが見えてくるようになります。先輩のトーク術・再検討への持って行き方が疑似体験できたり、タイムラインによる分析などもできますよね。

全て見えるようになりますよね。
福谷
福谷
大澤
大澤
数字が安定している人は、抱えている余材や、仕掛り案件が多いことが見えてきますよね。
大切であるのは「人」でありながらも、ツールやデータも活用しつつ、成長戦略や営業戦略を描くことも重要ですよということですかね?
福谷
福谷
大澤
大澤
そうですね。営業は都合の良いことを天才的に話してくるので、ファクトベースのデータが1番の意思決定の正しい材料だと思いますので、活用するべきです。だからこそ、良い時代だと思います。良いサービスやプロダクトが市場に出ていますので、Excelも紙で管理していた以前の営業の人たちは凄いと思います。
確かにそうですよね。以前は、自力でやってやるというパッション重視の営業になっていたと思いますが、現在はデータを活用できるようになったからこそ、予測がしっかりと出せるようになった時代だと思います。
福谷
福谷

今後のビジョンと営業の魅力

大澤さんの来年の抱負はありますでしょうか?
福谷
福谷
大澤
大澤
現在、抱えている事業を確実に伸ばし、市場のシェアもどんどん取っていきたいと思っています。今年仕込んだことを来年に花を咲かせたいです。
大澤さんからすると、営業は何になりますか?
福谷
福谷
大澤
大澤
1番クリエイティブでお洒落でセクシーな仕事だと思います。

まとめ

今後もSaaSについてのお役立ち情報とかを配信していきますので、チャンネル登録と高評価をよろしくお願いします。ご視聴いただきありがとうございました。
kyozon編集部
kyozon編集部

セールステックサミット with ミーテル リード獲得・カスタマーサポート支援 Day1 アーカイブ

YouTube:https://youtu.be/LlG_bf7uhU4?t=6065

 

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