BtoBにメールマーケティングが有効な理由
インターネットが広く普及した現代では、TwitterやInstagram、Facebook、Line@などのSNSを活用して顧客とコミュニケーションをとることが増えてきました。
BtoCにおいては顧客と接するのにこのような手段を用いることも多くなってきましたが、BtoBにおいては未だメールマーケティングが有効なコミュニケーション手段です。
一般社団法人日本ビジネス協会が行った「ビジネスメール実態調査2021」では、仕事におけるコミュニケーション手段としてメールを使っている人は98.9%という結果が出ています。
調査結果から分かるように、ビジネスでのコミュニケーション手段はメールが主流ですので、メールは今でも有効なマーケティング手法と言えます。
メールマーケティングは、顧客の現状や課題、興味・関心度合いに応じて最適なメールを継続的に配信することで、リードナーチャリングできるのが魅力です。
メールだと顧客に合ったアプローチができない、と思われるかもしれませんが、MAツールを活用して顧客の行動やニーズに合った「1対1のコミュニケーション」をとることも可能となっています。
メールマーケティングの種類
メールマーケティングの種類はいくつかあるので、ご紹介します。
メールマガジン(メルマガ)
メルマガ会員や、自社がメールアドレスを獲得した顧客に対して、同じ内容のメールを定期的に配信する手法です。メルマガの主な目的はキャンペーンや新商品、イベントなどに関する情報を配信することで、認知度向上やブランディングに効果的です。
一方的なコミュニケーションになってしまうのがデメリットですが、コストを抑えながら見込み顧客と長期的にコミュニケーションをとることが可能です。
ステップメール
ステップメールとは、あるアクションを起こした見込み顧客に対して、段階的にメールを自動配信する手法。BtoBにおいて非常に効果的であると言われています。
ユーザーの状況に応じて段階的に情報を与えることでリードナーチャリングしやすくなり、自社に対しての興味・関心を徐々に高めることが可能となります。
例えば、資料請求をした顧客に対しては以下のようなステップメールの配信が考えられます。
1通目:資料請求のお礼
2通目:資料請求した商品やサービスの導入事例を紹介
3通目:資料請求した商品やサービスのキャンペーン情報など
ステップメールはユーザーのアクションを起点とするため、ユーザーの興味・関心が高いタイミングでメール配信できるのが魅力です。最初はシナリオ作成や配信タイミング設定について時間をかけて考える必要がありますが、その後は自動配信できるため、効率よく顧客育成することができます。
ターゲティングメール
ターゲティングメールとは、業種や職種、年代、性別などのセグメント別にメールを配信する手法です。一定の条件を満たしたユーザーに対してメールを配信できるため、開封率やアクション率が高まるのがメリットです。
人は「自分には関係ない内容だな」と感じたらメールを開封すらしないことが多いので、セグメントを設定してユーザーの興味・関心をひくコンテンツを配信できるターゲティングメールは非常に効果的と言えます。
リターゲティングメール
リターゲティングメールとは、サイトへのアクセスやメールの開封などの特定の行動を起点にしてメールを自動配信する手法です。
特定のアクションを起こした、見込み度の高いユーザーに対して最適なタイミングでメール配信するため、アクションを起こしてもらいやすくなります。
▼▼それぞれの目的に合ったおすすめサービスをご紹介!▼▼
BtoBメールマーケティングで成果を出すためのポイント
BtoB企業がメールマーケティングで成果を出すために押さえるべきポイントは以下の通りです。
メールの件名
メールマーケティングにおいて重要なのは、メールのタイトルです。タイトルがユーザーの興味関心をひくものになっていなければ、内容がどんなに良くても開封すらしてもらえない可能性が高くなります。
例えば、「導入後にサイト流入数が300%アップしたSEOツールのご紹介」など、ユーザーにとって有益な情報が含まれていることを伝えたり、数字を含んで具体性を示したりするのがポイントです。ユーザーの状況や課題などを考えて、開封したくなる魅力的なタイトルを設定しましょう。
メール配信のタイミング・頻度
メールの開封率を高めるには、企業担当者がメールを読む可能性が高い曜日・時間帯に配信することが大切です。一般的には、火~木曜日の朝や昼休憩後に配信すると開封されやすいと言われています。
しかし、担当者によってメールをチェックする時間は異なりますので、開封率の高い曜日や時間を分析してベストな配信タイミングを見極めましょう。
また、メール配信の頻度は高くても低くても良くありません。もちろん担当者の興味関心度合いによって配信頻度を調整する必要はありますが、最初のうちは1週間に1通を目安に配信すると良いでしょう。
CTAを目立たせる
せっかくメール本文を読んでもらっても、ボタンやリンクが分かりにくくてはクリック率が下がってしまいますので、CTAは目立たせることが大切です。
また、文章は「詳細はこちら」のような書き方ではなく、「詳細はこちらをクリック」のように具体的なアクションを記載することがクリック率向上のポイントとなります。
CTAまでの導線が長すぎると途中で離脱されやすくなりますので、ファーストビューにCTAを設置するのが基本です。
MAツールの活用
メールマーケティングの効果を高めるには、MA(マーケティングオートメーション)ツールの活用が必須と言えます。
MAツールとは、セグメント別のメール配信やキャンペーン管理、リード管理など、マーケティング活動における様々なプロセスを支援するものです。
ただメール配信するだけでは成果に繋がりませんので、メール配信後にはMAツールを活用して顧客行動を分析し、PDCAを回すことが重要です。
▼▼メール配信機能を搭載しているおすすめのMAツールもご紹介!▼▼
BtoBのメールコンテンツの一例
BtoBのメールコンテンツには、以下のようなものが挙げられます。
- FAQコンテンツ
- 商品・サービスの紹介
- 商品・サービスの導入事例
- 商品・サービスのキャンペーン情報
- イベント情報
- 業界の最新情報や動向
- コラム紹介
- 社員インタビュー
- 展示会やセミナーのレポート
など
BtoBのメールマーケティングでは、メールを送る業界や企業規模、企業担当者の現状や課題、興味関心などに応じてコンテンツを配信する必要があります。
しっかりとペルソナ設定をし、適切なタイミングでメールコンテンツを配信しましょう。
BtoBメールマーケティングの流れ
BtoB企業が行うべきメールマーケティングの流れは以下の通りです。
Step1.目的の設定
メールマーケティングを行うまえに、まずメールマーケティングを行う目的を確認します。
企業によって抱える課題は異なりますので、「新規顧客獲得のため」、「リピート客獲得のため」、「認知度向上のため」など、様々な目的があることでしょう。
目的がハッキリしていなければ効果的なメールマーケティングができませんので、何を目的にするのかは必ず決めておくようにしてください。
Step2.KPIの設定
目的を確認したら、次にKPIを設定します。
KPIとは、企業の最終的な目標(KGI)を達成するまでの過程において、目標の達成度合いを評価する指標です。メルマガの開封率など、計測可能なKPIを設定することで、最終目標までの進捗を知ることができます。
メールマーケティングにおけるKPIには、以下のようなものがあります。
- メールの開封率
- メール内のURLクリック率
- 自社が設定するCV(お問い合わせ、資料請求など)の達成率
など
例えば、「メールの開封率を20%以上にする」、「メール本文のURLクリック率を5%以上にする」などのKPIが設定されていれば、KPI達成のために、より具体的な施策を考えることができます。
Step3.ペルソナ設定
メールの配信内容を考える前に、企業担当者はどのような悩みや課題を抱えているのか、役職や意思決定権はあるのか等を考える必要があります。
企業担当者によって興味関心をひくコンテンツは大きく異なりますので、しっかりとペルソナ設定するようにしましょう。
Step4. 配信リストの作成
ペルソナに沿って、メールの配信リストを作成します。
名刺やアンケート、資料ダウンロードなどで得た顧客情報から、メールを配信するユーザーのリストを作成しましょう。
配信先が少ないとメールマーケティングの効果が分かりにくく、KGI達成が難しくなる場合があります。そのため、配信先情報が少ない場合には、配信先を増やすための顧客情報を獲得する必要があるでしょう。
Step5.配信内容の設定
ペルソナ設定をしたら、いよいよ配信内容の設定に着手します。ターゲットがどのような情報を求めているのかを考え、適切なコンテンツを配信するようにしましょう。
自社商品・サービスを押し売りするようなコンテンツではなく、顧客が知りたい情報を提供することを第一に考えるのがポイントです。
配信内容によって、メルマガやステップメールなど、どの手法が有効であるかも併せて考えましょう。
Step6.効果測定
メールを配信したら、MAツールを活用してメールマーケティングの効果測定をします。
前述した通り、MAツールはメールの開封率やURLのクリック率、CV率などを確認することができます。測定結果からKPIとどれほど差があるのかを確認し、問題点を洗い出して改善していきましょう。MAツールを活用してPDCAを回していけば、メールマーケティングの効果をより高めていくことができます。
まとめ
BtoBにおいて、メールマーケティングは非常に有効なマーケティング手法です。
メールマーケティングを実践すれば見込み顧客の育成や、成果に繋がります。さらに、メールマーケティングとコンテンツマーケティングを連動すれば、コンテンツマーケティングの効果もより高まるでしょう。
低コストで取り組むことができますので、まだメールマーケティングを行っていない方は、今回ご紹介した方法で挑戦してみてくださいね。
▼▼メールマーケティングに挑戦したい方におすすめ!▼▼