Passage Indexingとは?
10月15日に行われたgoogleのオンラインイベント「Search on 2020」において、Passage Indexingという機能が発表されました。
一般的にgoogleはページ全体を評価し検索結果を返していますが、Passage Indexingの導入によりページ内の一部分だけを評価して検索結果を返すという動きもするようになります。
Passage Indexingの評価
例えば「棚 作り方」というクエリで検索した場合、必要な工具や、材料の選び方、基本的なDIYの方法など網羅的に書かれたページが検索結果に表示されます。
棚の作り方について知りたいユーザーが検索しているクエリのため、網羅的に書かれたページが表示されるのは便利なのですが、「ベッドの横に置く棚 作り方」と検索したユーザーではどうでしょうか。
このようなクエリで検索しているユーザーに対しては、棚の作り方について網羅的に書かれているページを表示させてもあまり役に立たない可能性があります。
もしかすると誰かのインテリアブログの中で自分でリメイクしたベッドサイドの棚について少し書いてあるページがあるかもしれません。
「ベッドの横に置く棚 作り方」のようなニッチなクエリのユーザーはDIYについて網羅的にかいてあるページよりも、部分的にでもマッチしているこのようなページを検索結果に表示させる方がニーズを満たせるかもしれません。
このようにページ全体で見た場合はインテリアに関するブログページのため現状では上位表示させないでしょうが、Passage Indexingではページ内の一部で評価するため、一部分でもクエリに対してベストな答えと判断すれば上位表示させることができるでしょう。
このようにページ全体を評価する方法ではニッチな情報を見逃してしまう観点からPassage Indexingが取り入れられることになります。
Passage Indexingはあくまでランキング要素
Indexという言葉が入っていることから、インデックス方法の変更と勘違いをしそうな名前ですが、Passage Indexingはあくまでランキング要素とのことです。
インデックス方法は今までとおりページ単位で行われ、部分的なインデックスが行われるわけではありません。
インデックスされたページの中から適切な部分があれば、ページ全体のテーマと異なっていても部分的に評価して表示させることができるようになるだけです。
Passage Indexing検索結果の7%に影響
Passage Indexingのグローバル導入によって、全検索結果の7%に影響が出ると予想されています。
結構大きな数値ですね。
サーチコンソールを見ていると、あまりページと関連の低い意外なクエリで上位表示されているページが見つかることもしばしばありますが、このあたりのクエリの流入が軒並みなくなってしまう可能性が考えられますね。
今のうちにこのように意図しないキーワードとページに関してはリストアップしておくといいかもしれません。
もちろん反対にPassage Indexingの導入によって今まで流入の無かったクエリでの流入が発生することも考えられます。
また、ニッチなクエリがよりベストなページに流入するようになるため、コンバージョンに繋がりやすいクエリでの流入が増えることも期待できるのではないでしょうか。
Passage Indexing の導入時期
現段階では詳しい日時については発表されていません。
米国英語検索において11月から導入予定となっております。
強調スニペットとの違い
部分的な要素での検索結果への影響と考えると強調スニペットと同じでは?と考える方もいると思います。
確かによく似ている機能だと思いますが、強調スニペットはあくまでページ全体の関連性を評価したうえで、最も適切と思われる部分を表示する機能です。
対してPassage Indexingは完全に部分的な関連性を評価するランキング要素になります。
Passage Indexingの懸念点
部分的な要素を評価するとなると、いわゆる長文SEOのように1記事で関連情報てんこ盛りのユーザーの利便性を無視した大ボリュームなコンテンツ作成を試みる方が出てくるのではないかと考えられますね。
もしかしたらこれによって1記事当たりのヒットキーワードは増えるかもしれませんが、サイト全体でのパフォーマンスが上がるかどうかは微妙なところです。
Passage Indexingが導入されてもやることは変わりません。
ユーザーが分かりやすいコンテンツ作成を心がけましょう。
2020年11月13日追記
John Mueller氏がオフィスアワーでPassage Indexingについてコメントされました。
強調スニペットとは異なるといわれておりましたが、最初は強調スニペットから導入するかもしれないとのことです。
また。現在indexという名前が含まれておりインデックス方法の変更と誤解されるかもしれない名称になっているので変更されるかもしれないとコメントされています。
11月からは導入開始されるとのことですのでもうすぐ変化がみられてくるかもしれませんね。