SEO対策の種類
SEO対策には多くの手法がありますが、大きく分類すると3つの手法に分かれます。
外部リンク対策
検索エンジン黎明期から存在する手法で、被リンクを集めるSEO対策方法です。
SEOにおいて被リンクは非常に重要な要素であり、多くの被リンクを集めることはSEOにおいて大きなメリットになります。
しかし、自作自演の作為的なリンクが増えすぎた為、googleはこのような被リンクを多く集めているサイトに対して、ペナルティを課すようになりました。
その為、デメリットの方が大きいSEO対策方法となっており、最近ではほとんど行われることはなくなっていますが、一部業者では現在でも行われている手法です。
内部SEO
内部SEOは、サイト内部の構造やページのタイトル等を調整し、検索エンジンやユーザーに対して、よりわかりやすいサイトに修正していくSEO対策方法です。
代表的な施策ポイントとしては下記のようなものがあります。
- titleタグの最適化
- meta descriptionの最適化
- URLの正規化
- ページ内リンクの修正
- サイト構造の最適化
- ページの読み込み速度の改善
内部SEOはどちらかというとSEO的にプラスの評価を得られるようにする施策ではなく、検索エンジンに対して、適切な評価を得られるようにマイナスとなっている要素を修正し、土台となるサイトをしっかりと固めていく施策という意味合いが大きくなります。
その為、内部施策だけで大幅な流入の増加や、即効性のある施策にはつながりにくい場合がありますが、SEOに取り組むうえでは必ず必要な施策でもあります。
しかし、サイト内部で大きな技術的な問題が起きており、修正するだけで大幅な改善につながるというケースもあります。
コンテンツSEO
コンテンツを作成し流入の受け皿となるページを増やすことで、集客につなげる手法です。
検索エンジンの進化に伴い、外部SEOのような小手先のテクニックだけで流入が増える単純なSEOは効果がなくなってきており、本当にユーザーの役に立つコンテンツを評価し上位表示されるようになってきたことから生まれたSEO方法で、現在最もスタンダードな手法といます。
ユーザーが持っている疑問や課題に対して、問題解決ができるコンテンツを提供することで、流入を得る方法ですので自社サイトやサービスへの関心度の高いユーザーを獲得しやすい方法でもあります。
また、コンテンツSEOに取り組むうえで内部SEOも重要になります。
いくら良質なコンテンツを作成しても、そのコンテンツが検索エンジンに認識されなければ検索結果に表示されることはありません。
適切な評価を得るためにもサイト内部の最適化は重要です。
反対に、いくら優れたサイトでもコンテンツがなければ流入を得ることが出来ません。
内部SEOとコンテンツSEOどちらも行うことが大切です。
SEOの基本的な料金体系
SEO対策の料金形態は大きく分けて3つに分かれます。
成果報酬型SEO
成果報酬型のSEOは特定のキーワードで上位表示された場合に初めて費用が発生する費用体形のサービスです。
多くの場合で、キーワード「〇〇」が〇位以内にランクインした日数×○○円のように費用が発生します。
成果報酬型は外部SEOをメインに行っている業者に多く、最近ではあまり見なくなっている料金体系です。
その為、成果報酬型のSEOを検討されている場合は、外部SEO業者でないかを確認する方がいいでしょう。
外部SEOでペナルティを受けてしまう危険性があるだけはなく、流入やコンバージョンに繋がらないほとんど意味がないようなキーワードで上位表示させて料金を請求する業者も稀にありますので注意が必要です。
月額固定費用型SEO
SEOにおいて最もスタンダードな料金体系です。
半年から1年等の契約で毎月固定額を支払い料金体制です。
コンサルティングだけ行う業者もあれば、毎月○○本のコンテンツ作成、内部修正、レポーティングといった作業部分まで包括的に行う業者等様々です。
月額固定なので、上位表示されるキーワードがいくら増えても追加の請求がない点や、流入状況に応じて臨機応変に施策内容を変更し、より効果の高い施策を行えるというメリットがあります。
反対に成果が出ていなくても費用が発生するデメリットも存在します。
SEOは広告とは異なり、即効性のある施策ではありません。効果が出始めるまでは費用対効果が悪くなりやすい面がありますが、中長期的に見て費用対効果が高くなることを踏まえて検討する必要があります。
一括支払い型SEO
サイト制作やリニューアルの際の調査や分析、企画といった初期設計部分での支援や、内部SEOの調査等がメインとなります。
社内でSEOに取り組んでいる企業や、修正、実装自体は社内エンジニアで対応できる為、調査と施策指示書のみが必要といった企業に向いている形態でもあります。
月額固定費用型SEOの見積内容
月額固定費用型SEOの見積もり内容は以下が一般的です。
初期費用
SEOを開始するにあたって、どのような施策が必要になるのかの調査や、コンテンツの追加に必要なCMS設定等の費用になります。
主な項目は下記のとおりです。
- アクセス解析
- キーワード調査
- 被リンク調査
- 競合調査
- CMS設定
現状の流入状況を調査し、どのような施策が必要になるかを策定します。
例えば、競合サイトやキーワードを調査することで、どのようなニーズがありどのようなコンテンツが必要になるのか洗い出します。
また、コンテンツSEOを行う場合は、そのコンテンツをどこに実装するか等、導線の設計や、コンテンツ追加ページのデザインやCMSの設定などを行います。
運用費用
実際の運用費用の内訳は必要になる施策で様々ですのでここでは基本的な例を紹介します。
- HTML最適化
- 内部リンク修正
- コンテンツ作成
- コンテンツ修正
- レポーティング
- ディレクション費
予算内で必要な施策に優先順位を付けて毎月対応していくことなります。
また、毎月の施策効果を見ながら次に必要なアクションも策定したり、SEO以外の施策状況に合わせても都度クライアントとすり合わせをしながら施策立案をしていきます。
コンテンツの作成に関しては、企画立案、構成案作成だけを行う場合や、企画からライティングまですべて行う場合、更にアップまで丸ごと対応する場合等によって見積もりが異なります。
ゆくゆくはインハウス化していきたいので、企画構成部分のみご依頼頂くケースもあります。
SEOお見積りの流れ
まずは、SEO対策を行いたいサイトのURLをご共有いただき、簡易調査を行います。
また、サイト調査と合わせてサイトでの目標や課題、商材やサービスに関するヒアリングを行わせていただきます。
これによってどのような対策が必要になるかを策定させていただいたうえでご提案とお見積りをさせていただきます。
見積りをとる前に知っておきたいこと
SEO業者へ見積もりを取る前に知っておくべきことを解説します。
SEOは長期的な取り組み
SEOはリスティング広告とは異なり、すぐに効果が出る施策ではありません。
即効性のある施策が必要な場合は、広告等ほかの施策を検討することも必要になります。
すぐに効果があるというセールスをしてくる業者には注意が必要です。
インハウスでも実施は可能
極端な言い方をするとSEO自体は誰にでも行うことが出来ます。
また、サービスや商品理解も当然外部の人間よりも自社の人間の方が理解度は高い為、理想は自社でSEOを行うことでしょう。
しかし、自分でSEOを行うためには、WEBに関する知識はもちろん、アクセス解析やマーケティングなど幅広い知識が必要になります。
また当然ですが、サイトの修正やコンテンツ作成など多くのリソースも必要になります。
SEO会社を選ぶポイント
どのようにしてSEO会社を選べばいいのかポイントをいくつか解説します。
商品やサービス理解をしっかりとしてくれるか
どのような目標をもってSEOに取り組むか、どのようなコンテンツが必要なのかを考えるうえで商品理解は重要です。
また、最近のSEOはサイトの専門性が非常に重要になっている為、サービス理解ができていなければ効果的なSEO施策を行うことは難しいでしょう。
また、仮に流入が増加してもコンバージョンに繋がらない等の結果につながりかねません。
その為、SEOは完全に外部に委託するのではなく、SEO会社と協力して取り組む必要があります。
施策内容を開示してくれるか
SEO会社の中には、毎月の流入レポートだけの報告で実際どのような施策を行っているのかを開示してくれない会社もあります。
必ずどのような意味があってどのような施策を行っているのかを開示してくれるSEO会社を選ぶようにしましょう。
スパムまがいの対策をしていないか
繰り返しなりますが、被リンク等の外部SEOだけを提供しているような、いわゆるブラックハットSEOを行っているSEO会社は避ける方が無難です。
また、被リンクだけでなく、アルゴリズアップデートの穴をつくような施策をメインに行うSEO会社も避けた方がいいでしょう。
アルゴリズアップデートの穴をつくような施策は一時的な効果は出たとしても、アップデートの度に大幅に流入が減ってしまうなど、いたちごっこな施策になってしまいがちです。
本質的なSEOは、検索エンジンとユーザーがわかりやすいサイト構造にすることと、ユーザーニーズに沿ったコンテンツの作成です。
この2つを中長期的に自社と協力して取り組んでくれるSEO会社を選ぶことをお勧めします。
まとめ
SEOに必要な施策領域はどんどんと増えてきており、SEO会社によってサービスや金額も様々です。
また、SEOの成果として見るべき指標も順位や流入数のような単純なものでなくはなってきていますので、SEOを検討する際にはどのような目標に向かってどのような施策を行うのかを見積もりの段階できっちりと説明しくれる会社を選ぶようにしてください。