ワークロードとは?
ワークロードとは、機械や人が一定の時間で行える作業量や仕事量を表す英単語です。
英単語で表すと「Workload」になります。
ワークロードは、さまざまな業界や分野で使用されており意味が異なります。
まずは、それぞれの意味を見ていきましょう。
- IT業界におけるワークロード
- 仮想環境におけるワークロード
- ワークロード管理とは?
ひとつずつ解説していきます。
IT業界におけるワークロード
IT業界におけるワークロードには、「CPU使用率/CPU効率」もしくは「メモリ・ネットワークの使用率」といった意味があります。
または、上記2つの総称がワークロードです。
実行中のソフトウェアがコンピュータが持つ最大容量に対して、どれくらい利用されている・発揮できているかの割合としても使用されます。
つまりIT業界でのワークロードは、正常にシステムを稼働させるための指標として重要な数値といえるでしょう。
ワークロードの数値を適切に知ることで、システムのパフォーマンスが芳しくない場合に下記の判断を下せます。
- 冗長する
- サーバー数を増やす
- 不要なプロセスを削除して処理をスピードを上げる
指標となる数値を把握して正しい判断を下すために、ワークロードが使用されています。
さらに、クラウド製品のなかにはワークロードを計測した結果を可視化できたり、サイバー攻撃を避けられるセキュリティ機能が備わったりした製品も登場しているので覚えおきましょう。
こちらの記事では、クラウドの概要や種類、メリット・デメリットを解説しているので、ぜひ参考にしてください。
仮想環境におけるワークロード
仮想環境でのワークロードの意味は、仮想マシン上で起動しているOSやアプリケーション、ミドルウェアの全般です。
もしくは仮想マシンの中にあるデータやソフトウェアを総称して、ワークロードと呼ぶ場合もあります。
ワークロード管理とは?
ワークロード管理とは、コンピューターやシステムのパフォーマンスを適正な状態に保つための行われる管理です。
適切な管理であるか判断する際の指標として、CPU利用率とロードアベレージが活用されています。
企業であればワークロード管理によって、最適化されたITリソースを保たなければいけません。
ワークロード管理によって行える対応は、下記の通りです。
- ハードウェアの冗長化
- 不要なプログラムの削除
さらに大規模なシステムの場合、要求への負荷を分散するために多層化やクラスタリング、分散トランザクション、キャッシュシステムによるワークロードを最適化します。
つまりワークロード管理は、正常にシステムを稼働させるための重要な管理であると理解しておきましょう。
また、使用しているマシンが高負荷状態に陥った際に、リソース配分やボトルネック分析を自動で行う管理ツールもあります。
企業が抱えているワークロード管理の課題
ここまで、ワークロードの概要やさまざまな分野・業界での使われ方をお伝えしました。
続いて、企業が抱えているワークロード管理の課題を解説します。
- 課題1:セキュリティ対策
- 課題2:社内把握の煩雑化
ひとつずつ解説していきます。
課題1:セキュリティ対策
ワークロード管理で企業が抱えている課題として、セキュリティ対策があげられます。
社内のデータやシステムをクラウド運用に移行するにあたって、事業のサービスをPaaSもしくはlaaSで提供するケースが増えるでしょう。
しかし、利用している全PaaS・laaS環境を自社のセキュリティ部門だけで管理するのは、相当な負担になるはずです。
さらに社内で把握しきれていないPaaS・laaS環境に関しては、対策が困難といえるでしょう。
実際に起こり得るリスクは、下記の通りです。
- ファイルの漏洩
- マルウェアによる攻撃
- 機密ファイルの不正アップロード
- 回線負荷の増大による通信速度の低下
セキュリティ対策を放置すると、上記の問題発生につながるでしょう。
課題2:社内把握の煩雑化
企業が抱えているワークロードの管理として、社内把握の煩雑化があります。
特に複数のPaaS・laaS環境で業務システムを構築している場合、各環境がどういったシステムで構成されているか社内で把握することは難しいです。
セキュリティ管理の難易度が高くなるだけでなく、社内の情報セキュリティ部門への負担も増えてしまうでしょう。
こちらの記事では、自社のIT業務の一部を外部の専門業者に委託できる「ITアウトソージング」のサービスの種類や、サービス提供している10社を比較して紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ワークロード管理にはクラウドサービスがおすすめな理由
ここまで、企業が抱えているワークロード管理の課題をお伝えしました。
続いて、ワークロード管理にはクラウドサービスがおすすめな理由を解説します。
- 理由1:一元管理できる
- 理由2:セキュリティ強化を図れる
- 理由3:コストを抑えられる
- 理由4:クラウド間でデータの移行が簡単
ひとつずつ解説していきます。
理由1:一元管理できる
ワークロード管理にクラウドサービスをおすすめする理由は、使用しているシステムを一元管理できるためです。
クラウドサービスにおけるワークロード管理は、クラウドを利用した業務を想定して構築されています。
そのためクラウド環境と利用システムを含んだワークロード管理を一元化できるでしょう。
特にPaaSとlaaSのそれぞれを複数のシステムで稼働させている場合、一元管理によって管理コストを軽減できます。
理由2:セキュリティ強化を図れる
クラウドサービスを活用してワークロード管理を行うことで、情報のセキュリティ強化を図れます。
情報のセキュリティを強化するメリットは、下記の通りです。
- 使用している複数のシステムを一元管理できる
- 情報セキュリティに関するシステムの設定や確認を一括で行える
また、ワークロード管理に備わっているセキュリティ対策機能の活用もできます。
そのためワークロード管理をクラウドサービスで行うことで、情報セキュリティの強化が図れます。
こちらの記事では、メールやパスワードが過去に漏洩してデータベースに含まれているか確認できるツール「漏洩チェッカー」について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
理由3:コストを抑えられる
ワークロード管理にクラウドサービスをおすすめする理由は、コストを抑えられるためです。
クラウド環境のなかでも、ハイブリッドクラウドを活用している企業にとって煩雑なワークロード管理は、部門担当者の負担が大きくなってしまうでしょう。
企業にとってクラウド環境が含まれたワークロード管理を利用するメリットは、下記の通りです。
- ワークロード管理で発生する人件費を抑えられる
- SaaS形態の場合、初期費用がかからない可能性が高い
利用サービスによっては、利用分だけの料金を支払えば良いため、コストを抑えた運用ができるでしょう。
さらに維持管理費も低減されるので、安全な環境でのワークロードを最適に管理できます。
理由4:クラウド間でデータの移行が簡単
ワークロード管理でクラウドサービスを活用することで、クラウド間におけるデータ移行が簡単になります。
データ移行以外には、さまざまなアプリケーションやデータベースの利用がクラウドサービスとの相互接続によって可能です。
まとめ
今回は、ワークロードの概要や企業が抱えている課題、クラウドサービスがおすすめな理由を解説しました。
ワークロードとは、機械や人が一定の時間で行える作業量や仕事量を表す英単語です。
IT業界や仮想環境などによって、使用される際の意味が異なります。
また、企業が抱えているワークロードの課題として、下記の2つがあります。
- セキュリティ対策
- 社内把握の煩雑化
本記事でお伝えした「一元管理できる」「セキュリティ強化を図れる」など、クラウドサービスがワークロード管理におすすめな理由を参考にして、適正なワークロード管理を行いましょう。
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