登壇者プロフィール
出身地:鹿児島県
出身校:志學館高等部/グリフィス大学(AUS)
生年月日:1989年7月7日
経歴:2017年 株式会社鹿児島レブナイズ 取締役
2021年 株式会社鹿児島レブナイズ 取締役COO(現職)
1969年、大阪府生まれ。甲南大学法学部を卒業後、広告代理店の営業部長を経て、2000年にインターネット広告を手掛けるアイブリッジ株式会社へ入社。
2007年9月、アイブリッジ株式会社、アドデジタル株式会社、アカラ株式会社、ブランド総合研究所という4つの会社を束ねるグループ会社へと成長した同社の社長を辞し、株式会社コミクスを設立し、代表取締役社長に就任。
鹿児島レブナイズで取り組んでいるマネジメント
昨年4月に親会社が株式会社Wiz(ワイズ)になり、これまで積み上げてきたものをさらに飛躍させる年として昨季取り組んできました。成績はリーグ4位です。前シーズン11チーム中9位で、11勝しかできなかったチームが大きく飛躍できたことは、皆さんのご支援のおかげだと思います。
鹿児島のメディアで取り上げていただく数も増え、B2昇格が命題で、チームの強化、クラブ運営といった基盤作りからさらに飛躍する年ということで、目標設定して頑張っているところです。鹿児島レブナイズはBリーグでやらせていただいている以上、B1リーグの日本一を目指すクラブでありたいと目標を再設定しました。鹿児島レブナイズが日本一を目指すにあたって、テーマは「鹿児島レブナイズが日本一ではなく、鹿児島をレブナイズが日本ナンバーワンにする」という目標を掲げています。
「鹿児島創生」をテーマに事業をスケールしていく
ただやはり、売上高が12億円、1試合で4,000人の入場を確保するなど、基準のハードルが高くなっています。この12億円と4,000人を2026年までにどう達成するかを考えたとき「鹿児島レブナイズのライバルが誰になるか」を考えました。そうするとやはり、B1にある首都圏のクラブだったり、人気選手を抱えている競合チームだったりと切磋琢磨していく必要があると思います。
しかし、そういったクラブと同じやり方をしても、おそらく12億円4,000人は厳しいです。そこで、改めて地元鹿児島のクラブとして鹿児島創世、地域創生をテーマに事業をスケールしていこうと方針を考えています。鹿児島にはプロサッカーチームの鹿児島ユナイテッドFCさんと、鹿児島レブナイズがあるのですが、もともとはスポーツを有料で見る文化が全くない県でした。
この5年ぐらいでやっと、県民の皆さんがお金を払ってプロスポーツを払って見に来ていただく基盤ができたのかなと思っています。鹿児島出身の有名なスポーツ選手は、プロ野球にもサッカーにもいますが、外に出ていってしまって鹿児島のチームにはいません。そうなってくると、「県民の皆さんに何を応援していただくか」を課題として捉えながら取り組んできました。
鹿児島レブナイズ経済圏の創造
鹿児島の中でレブナイズが軸となって、経済を作っていこうといった方針で取り組んでいます。レブナイズがどうやって経済圏を作っていくかというと、軸はやはり、いろんなクラブさんが課題となっているスポンサー様の獲得、パートナー企業をどうやって増やすかです。Bリーグの統計を見ると、去年のシーズンの平均がB1で9億円、B2が売上3億円ほどのうち、約60%がスポンサー収入です。プロクラブを経営する上では、スポンサー様にいかに応援していただくかが重要です。
鹿児島レブナイズトークンの有効活用
ブロックチェーンを活用して、仮想通貨だったり株だったりを鹿児島レブナイズが独自に発行し、レブナイズが経済的に成長していく過程をトークンホルダーの皆様と見守っていこうというものです。そこに興味に関心を持っていただいている方に新たにトークンホルダーになっていただき、レブナイズを成長させるパートナーになっていただきたいと思い実施しました。
来季、アンソニー・ゲインズ・ジュニア選手と契約を継続し、彼にもトークンホルダーになっていただく契約をしました。卓球界だと、琉球アスティーダ社の張本選手がやられていますが、日本のプロバスケットボール界では第1号の取り組みとなっています。選手にもレブナイズの経営・運営に参画してもらい、チームをより良くしていこうという取り組みです。
ファンクラブの会員の方も、より経営目線というか、どう良くしていくか熱いメッセージを毎日いただいています。それに比例するように、レブナイズの組織の中でも経営に対する目線、視線を個人、また企業の皆さんとどう作っていくかという視座が非常に高くなっていることを実感しています。
本当にありがたいのですが、それだけではレブナイズがスケールしていくことはできないですし、レブナイズがスポンサー様へメリットをお返しすることがなかなか難しいという中で、レブナイズのメインスポンサーの皆様と何か1つでも事業を作っていこうと考えました。例えばそれが商品企画なのか、地域貢献のイベント企画なのか、いろいろな方法があると思いますが、スポンサー様と手を握りあって、鹿児島もしくは日本に向けて事業を作っていこうという取り組みを開始しています。
無料のスポンサーを集めて間接的な収益の創出
僕らはそれを「誰が買うのか」に着目しています。レブナイズとしては、売り手だけじゃなく買い手も作る必要がある中で、今新しい取り組みとして無料のスポンサー様を集めています。同時に、無料のファンクラブ会員をtoB、toCそれぞれ作っているのですが、考え方としては、例えば飲食店さんとか「応援したいけど今売上が低くて協賛できるお金がない」といったところに無料のスポンサー様になっていただきます。
その方々にレブナイズのステッカーやのぼりをお配りして、スポンサー認識をもってもらう。そして、パートナー様と取り組んでいる事業の案内をダイレクトにお届けし、無料スポンサー様にとってメリットがあれば購入していただき、間接的にレブナイズの利益につながると。スポンサー企業様にとっても、直接的なメリットをお返しできるという取り組みを行っています。始めて1~2ヶ月で100社以上ご登録いただき、個人の方も1,500名のご登録をいただきました。
企業版ふるさと納税やクラウドファンディング
今年度は県外の企業の皆さんにご協賛いただいて、鹿児島市民、県民を試合に招待しようという取り組みを鹿児島市とやらせていただいています。直接的なスポンサー収入ではないですが、鹿児島の皆さんがレブナイズに触れる機会の創出になればと思っています。
あとは「鹿児島創生」といった経済圏のお話ですが、いかに企業様にメリットをお返しするか、いかに市民・県民の皆様にレブナイズを通じてメリットを享受いただくかっていうお話です。レブナイズがもっと根本的に地域貢献に取り組まなきゃいけないと思っています。例えば今話題のゼロカーボンもそうですし、県民の雇用創出や収入増加などにレブナイズも取り組む必要があると思います。レブナイズに何ができるかというと、そういったことの旗振り役だと思っています。
さらに、レブナイズが旗を振るとき、スポンサー企業の皆様と連携をすることによって、単体ではできない地域貢献の形を作っていけると思っています。実際に、そういった取り組みを自治体、県、各市の皆さんと協議をさせていただいているので、地域貢献もこれまで以上に幅をもって取り組めると考えています。
雇用創出を実現するために
たくさんの方に参画いただき、たくさんの方にメリットを取っていただくクラブになりたいと思いますので、ご興味のある方はぜひ参画いただきたいです。またぜひ、B1昇格する日まで見守っていただければと思います。今後もぜひ、よろしくお願いいたします。
まとめ
地方創生サミット2022 スポーツによる地方創生/地方自治体の取り組み Day4 アーカイブ
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