動的ページとは
動的ページとは、見る人やタイミングなどアクセスしたときの状況に応じて表示される内容が異なるWebページのことです。
身近な例でいうと、ユーザーが書き込むたびに内容が増えていく掲示板サイトやログインするユーザーによっておすすめ商品が変わるショッピングサイトなどが動的ページにあたります。
動的ページの仕組み
動的ページの仕組みを簡単に説明すると、以下のようになります。
- Webサーバーがブラウザからのリクエストを受診する
- リクエストされたコンテンツをデータベース上で検索し、取得する
- 取得したコンテンツをユーザーに合わせて編集する
- 編集したコンテンツをブラウザに送信する
こうした仕組みにより、見る人や見るタイミングによって表示内容を変えることができるのです。
動的ページの種類
動的ページにはいくつか種類があります。ここでは代表的な動的ページを2つご紹介します。
クライアントサイド・スクリプト
クライアントサイド・スクリプトは閲覧する側が動的ページを生成するプログラムを指します。クライアントサイド・スクリプトで使われる代表的な言語としては、JavaScriptがあります。
サーバーサイド・スクリプト
サーバーサイド・スクリプトは、サーバー側が動的ページを生成するプログラムを指します。サーバーサイド・スクリプトで使われる代表的な言語としては、PHP、Perl、Rublなどがあります。
動的ページのメリット・デメリット
動的ページには動的ページにしかないメリットがあります。しかし、デメリットも兼ねているため目的に沿っているかどうかを考える必要があります。
メリット
・最新の情報を表示することができる
動的ページは、ユーザーがページにアクセスしたときにリアルタイムでページを生成するので、常に最新の情報を表示することが可能です。特にECサイトの場合、「商品が売り切れた」「在庫がなくなった」という情報は常に最新でなくてはいけないので、動的ページを利用しています。
・ユーザーにあった情報を表示することができる
動的ページはユーザーの操作に応じてページ生成を行うので、ユーザー一人一人にあった情報を表示することができます。
デメリット
・ページの表示速度が遅くなる
動的ページを運用するためには、常にサーバー上でシステムを稼働させなければいけないので、ページの表示速度が遅くなる傾向にあります。あまりに表示速度が遅くなってしまうと、ユーザーが途中で離脱してしまう原因にもなりますので、注意が必要です。
・サーバーがダウンすることがある
動的ページのデメリットとして特に注意したいのが、サーバーダウンです。動的ページはアクセスごとにページを生成するので、そもそもサーバーへの負荷が大きいのですが、そこにアクセスの集中が起きると、同時に動く処理が増えてしまうので、サーバーが耐えきれずにダウンしてしまうのです。
動的ページと比較される静的ページとは
静的ページとは、いつ、どこで、だれがアクセスしても毎回同じものが表示されるWebページのことです。
HTMLのみで生成されており、サイトの運営者がページ内容を更新しない限り、表示内容が変わることはありません。静的ページの例としては、コーポレートサイトや求人サイトなどがあります。
静的ページのメリット・デメリット
静的ページも動的ページのようにメリット・デメリットが存在します。
メリット
・動的ページよりもセキュリティ対策が簡単
静的ページはサーバー上にデータベースを設置する必要がないため、動的ページに比べると、簡単にセキュリティ対策を行うことができます。
・ページの読み込みが速く、サーバーへの負荷が小さい
静的ページは、要求されたデータをWebサーバーがブラウザに送信するだけなので、処理量も少なく、早くページを読み込むことができます。また、サーバーで行う処理量が少ないということは、サーバーにかかる負荷も小さいので、サーバーダウンが起きにくくなります。
・サーバーにかかるコストが削減できる
先ほども説明しましたが、静的ページはサーバーで行う処理量が少ないため、サーバーにかかるコストを削減することができます。
デメリット
・情報の更新に手間がかかる
静的ページの内容を変更する場合、HTMLやCSSを更新し、更新したデータを再度サーバーにアップロードする必要があるので、更新に手間がかかります。他にも、動的ページのようにリアルタイムな情報を反映したいとなった場合、頻繁にページを更新しなければならず、人件費や更新作業の外部委託費用など必要以上にコストがかかってしまいます。
・ユーザーごとに情報の出し分けができない
静的ページは誰が見ても同じページを表示することしかできないので、ユーザーのニーズに応じて情報を出し分けることはできません。
動的ページと静的ページはどちらがSEO的に有利?
以前までは、動的ページはSEO上不利と言われていました。
その理由として、「?」や「=」「&」のようなパラメーターを含むURLはインデックスされにくいとされていたからです。確かに、静的ページのURLの方が、シンプルではありますが、検索エンジンの機能が向上した現在では、パラメーターを含むURLも適切にインデックスされています。
つまり、動的ページであっても静的ページであっても、SEO的に不利、有利ということはないと考えて良いでしょう。
ただし、URLパラメーターを用いておらず、URLが変わらないタイプの動的ページ(postメソッド)では、クローラーがURLを手掛かりにコンテンツを見つけることができないため、適切にインデックスされません。SEOを意識する場合は、URLパラメーターによってURLが変化するタイプの動的ページ(getメソッド)を使うようにしましょう。
動的・静的ページなどSEOで集客をしたい方はこちらを参照ください。
まとめ
Webページには動的ページと静的ページの2種類があります。
以前までは動的ページはSEO上不利と言われていましたが、検索エンジンの機能が向上した現在では、動的ページも問題なくインデックスされますので、静的ページと比較して不利になるということはないでしょう。
むしろ動的ページは、常に最新の情報を表示することができますし、ユーザーごとに情報を出し分けることもできますから、サイト評価やユーザーからの満足度は高いと言えます。ただし、動的ページは常にサーバー上でシステムを稼働させなければいけないので、ページの表示速度が遅くなる傾向にあります。極端に表示速度が遅いと、ユーザーからは「使いにくいサイト」だと認識され、再びアクセスしてもらえる可能性が低くなってしまいますので、その点は注意が必要です。
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