リマインドとは
リマインドは、「思い出させる」「思い起こさせる」という意味を持つ言葉です。ビジネスにおいては、タスクの念押しや再確認というニュアンスで使われています。業務の進捗確認やスケジュールの確認、タスク管理などを目的としてリマインドは行われます。
リマインドとニュアンスが似ているもの
ここでは、リマインドとニュアンスが似ている「アラート」や「催促」について解説します。似ている言葉ですが意味が異なるため、ビジネスシーンにおける言葉の使い分けに気を付けましょう。
催促
催促とは、決めたことを早く実行してもらうために促すことです。催促はリマインドよりも強い意味合いを持ち、以下のようなシーンで使われます。
- 「期限が近いため急いでください!」
- 「締め切りを過ぎているため早く提出をしてください!」
リマインドが期日に余裕のあるシーンで使われやすいのに対し、催促は期日が迫っていたり、過ぎてしまっている場合に使われることが多いです。
アラート
アラートとは「警告」「注意喚起」などという意味を持ちます。緊急性がある状況で使われ、「すぐに、これをしなければいけない」と警告する意味で使われます。アラートは、相手側の状況や感情を考慮しない言葉のため、どうしても必要な場面でだけ使いましょう。
リマインドするシーン
リマインドをおこなう必要があるシーンは、以下の4つです。
- 商談や会議の日程確認
- イベントなどの出欠確認
- 提出物の期限確認
- 自分用のタスク管理
シチュエーションによって目的が異なるため、シーンに合わせて的確なリマインドをしましょう。
商談や会議の日程確認
商談や会議の日程を決めた後には、忘れないようにリマインドも設定しておきましょう。予定の数日前・前日までにリマインドをすれば、日程や内容を思い出すきっかけになり、会議の準備ができてないといった事態を避けられます。参加者が決まっていれば、一緒にリマインドしておくのもよいでしょう。
イベントなどの出欠確認
イベントなどの出欠確認の場面でも、リマインドは使えます。参加候補者に一斉にリマインドをすれば、出欠を個別に確認する手間が省けます。最近では、Googleカレンダー等で作られた予定には出欠を取れる機能があります。「イベントに参加する場合はカレンダーで出席と回答してください」とリマインドすることで、手間をかけずに参加者の確認ができます。
提出物の期限確認
タスクや提出物の期限確認をするために、リマインドを行うのも効果的です。いつまでに行ってほしいかを改めて知らせておくことで、納期に遅れるリスクを防げます。クライアントへの納品など、特に重要な提出物がある際は、期日に余裕をもって関係者にリマインドをおこないましょう。
自分用のタスク管理
自身の抱える重要な予定やタスクなどを、自分宛てにリマインドするのも効果的です。特に、複数のタスクを同時進行している時は、タスク漏れが増えてしまいがちです。GoogleカレンダーやSlackなどのツールでは、自分宛にリマインドする機能が用意されています。自身のリソースの余裕がないと感じたときには、積極的に活用しましょう。
リマインドの方法
リマインドをする代表的な方法は、以下の4つです。
- メール
- 電話
- チャット
- リマインダー
それぞれの手法の特徴を解説していきます。
メール
ビジネスにおいて、メールでリマインドをする機会は比較的多い傾向にあります。メールは事前予約機能で送信ができるため、リマインドしたいベストのタイミングで連絡できる利点があります。
加えて、リマインドした内容のログが明確に残るのもメリットです。電話とは違い内容をじっくりと考えてから伝えられるため、伝達ミスが少ないのも魅力といえます。
リマインドメール文の基本構成
リマインドメールは、以下の内容を入れた構成にしましょう。
| 内容 |
件名 | 「○○の会議について」などの要件を示す文章 |
挨拶文 | 「いつもお世話になっております」などの簡易的な挨拶 |
本文 | なぜリマインドをしたのかや、何に対するリマインドなのかを明示するわかりやすい本文を入れる |
日時や署名 | 予定の日時や自分の名前、所属会社や組織は必ず記載する |
電話
急ぎのリマインドの場合には、電話を活用するのもよいでしょう。電話で確認やお知らせをすることを「リマインドコール」と呼びます。イベントなどの出欠確認や商品の案内などをする際に、よく使われる手段です。
メールと違い即座にリマインドが可能ですが、タイミング次第では相手に不快感を与える恐れがあります。直接言葉を伝えるため、記録が残らないのもデメリットでしょう。リマインドコールをする際には、電話をした後にメールも送信しておくことがおすすめです。概要を相手に送信しておけば、認識の齟齬や情報の伝達ミスを防げます。
チャット
電話やメールではなく、チャットを使ったリマインドもよく行われます。タスク管理ができるSlackなどのツールを活用すれば、指定した時間に気軽にリマインドが可能です。しかし、相手も同じチャットツールを使っていなければ、連絡ができないという点には注意しましょう。メール同様、リマインドには名前や期日、時間、本文などの情報を記載しておくと親切です。
リマインダー
リマインド専用アプリなどを使い、指定時間にメールやアラームで通知することもおすすめです。主に自身のスケジュール管理に使えますが、他人とスケジュール共有ができるものもあります。
スマホとパソコンのどちらでもリマインドを確認できれば、重要な予定を忘れにくくなります。自分がよく使うデバイスにあったツールを上手く活用して、日常的にリマインドする癖をつけましょう。
リマインドメールの例文
ここでは、以下のシーンでよく使われるリマインドメールの例文を紹介します。
- 提出物の期限確認
- 商談や会議の日程確認
- 出欠確認
提出物の期限確認
締め切り等の期限確認をする際のリマインドメールの例文は、以下の通りです。
タイトル:〇月〇日締切の提出書類について
本文: お世話になっております。△△株式会社の□□です。
先日、ご依頼申し上げた提出書類の件ですが、提出期限が近づいて参りましたので改めてご連絡致します。
大変お手数ですが、下記Googleフォームにて202X年〇月〇日までにご回答頂けますと幸いです。
(本メールと行き違いでご対応いただいている場合は、なにとぞご容赦ください。)
本件についてご質問やご不明点がございましたら、お気軽にお申し付けください。 ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
△△株式会社□□
商談や会議の日程確認
商談や会議のお知らせをする際のリマインドメールの例文は、以下の通りです。
タイトル:【〇月〇日】商談のお知らせ
本文: お世話になっております。△△株式会社の□□です。
先日、ご予約いただきました〇月〇日の商談の件について、再度ご連絡させていただきます。
大変お手数ですが、下記の内容をご確認いただけますと幸いです。
日時:〇月〇日(火) 〇〇:〇〇 ~ 〇〇:✕✕
場所:△△株式会社 本社 会議室A
参加者:△△株式会社(□□、〇〇)、貴社(××、△△)
内容:弊社製品「〇〇」についてのご提案と契約交渉
当日は、弊社製品「〇〇」のカタログと見積書をお持ちいたします。
また、契約に関する書類もご用意いただけますとスムーズにお話が進められますので、よろしくお願いいたします。
本件について何かご質問やご不明点がございましたら、どうぞお気軽にお申し付けください。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
△△株式会社の□□
出欠確認
ミーティングなどの出欠確認をお知らせする、リマインドメールの例文は、以下の通りです。
タイトル:【ご確認】〇月〇日の社内◯◯ミーティングの出欠について
本文: お疲れ様です。◯◯部の□□です。
来週開催予定の社内◯◯ミーティングについて、出欠のご確認をお願いいたします。
ミーティングの詳細は以下の通りです。
日時:202X年〇月〇日(火) 〇〇:〇〇 ~ 〇〇:✕✕
場所:会議室A 議題:◯◯に関する報告と今後の方針
出欠のご連絡は、202X年〇月〇日(金)までに下記フォームにてお願いいたします。
(本メールと行き違いでご対応いただいている場合は、なにとぞご容赦ください。)
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
◯◯部 □□
リマインドが来た場合の対応方法
他者から自分宛てにリマインドが来た場合には、まず知らせてくれたことへの感謝を示しつつ、なるべく早めに回答してください。返信が遅れそうな場合には、謝罪の言葉を添えるのがマナーです。返信文は「承知しました」「了解です」などの簡潔なものではなく、ビジネスマナーに配慮したものにしてください。
リマインドするときの注意点
リマインドをする際に注意したいポイントは、以下の5つです。
- メールの場合は件名にリマインドを入れない
- 前日よりも前にリマインドをおこなう
- 内容は簡潔にする
- 角が立たない文面にする
- 誤字脱字に注意する
リマインドする際のマナーを理解しておくことで、トラブルを防げます。
メールの場合は件名にリマインドを入れない
メールでリマインドする場合は、件名に「リマインド」と付けるのは避けましょう。件名にリマインドを入れると催促する印象が強く出てしまい、相手が不快感を抱く恐れがあります。リマインドメールには、「〇〇についての確認」などといった、丁寧なニュアンスのタイトルを付けましょう。
前日よりも前にリマインドをおこなう
スケジュール当日にリマインドをするのはできれば避けましょう。直前にリマインドをしても、既に別の予定が入っていたり準備物が間に合わなかったりと、すでに手遅れの可能性があるからです。
少なくとも1週間~数日前までにリマインドを行うようにしてください。しかし、リマインドは早すぎてもスルーされる可能性があるため、およそ1週間前を目処にリマインドするのが良いでしょう。
内容は簡潔にする
リマインドの内容が複雑すぎると、リマインドされた側が要点を確認するのに時間がかかってしまいます。内容把握に時間がかからないように、短文で簡潔な内容にするのがリマインドのコツです。メール冒頭に内容を一文で記載し、その後の要件は箇条書きにするのがおすすめの書き方です。簡潔かつ内容がすぐ理解できるように、リマインドの文章を作成しましょう。
角が立たない文面にする
あからさまにリマインドだと分かる文章は、相手に不快感を与える可能性があります。失礼だと捉えられないような文面を心がけてリマインドを作成してください。あくまでも確認といったニュアンスで、相手の気持ちを考えて文面を作成すれば不快感を与えることは少ないでしょう。「念のため」や「お忙しい中恐れ入りますが」といった気遣いの文章を入れるのがおすすめです。
誤字脱字に注意する
当然のことながら、誤字脱字のあるリマインドは相手に悪い印象を与えます。メールやチャットの場合、誤字脱字がないか必ず送る前に確認しましょう。また、本来リマインドすべきでない人に誤ったリマインドを送ってしまうと、相手を焦らせ不快に感じさせてしまいます。予定をしっかり確認し、送付する相手とリマインド内容が正しいかどうか、送付前に改めてチェックしましょう。
【kyozon編集部おすすめ】対応漏れをなくすメール・コミュニケーション管理ツール
リマインドをするだけでは対応漏れが起きてしまう可能性があります。徹底したスケジュール管理をしたいなら、メール管理ツールやコミュニケーションツールを使うのがおすすめです。
- Mail Dealer(メールディーラー)
- SMS配信サービス「SMSLINK」
Mail Dealer(メールディーラー)
・チャットやメール、電話などの問い合わせ窓口を一括化したい
・誰が対応しても均一なリマインドができるようにしたい
・セキュリティ対策をしっかりしてメールの誤送信やウイルス感染を防ぎたい
Mail Dealer(メールディーラー)は、対応する必要のあるメールを一目でわかりやすくするツールです。対応状況をチーム全体で見える化できるので、対応漏れや重複対応を防止できます。
メールのテンプレートや社内Q&Aなどの機能も搭載されているため、対応が人により変わる危険性もありません。新入社員が対応してもメールの内容を一定に保てるため、クライアントに迷惑をかけるリスクも抑えられます。
SMS配信サービス「SMSLINK」
・初期費用や月額無料でSMSの管理がしたい
・操作が単純なSMS配信サービスを探している
・一斉送信や予約送信などの機能を活用したい
宛先リストのアップロード・メッセージの作成・送信日時の設定ができ、SMSが簡単に配信できるツールです。予約のリマインドや督促連絡のほか、請求などにも対応しています。一括送信や予約送信も簡単にできるため、連絡業務を効率化できるでしょう。
このツールは初期費用や月額は無料で、SMSを送信した数だけ請求がされるシステムです。ほとんどリマインド送信をしない月にはコストが抑えられるため、費用をなるべく削減したい企業におすすめのツールといえます。
まとめ
リマインドの必要なシーンを理解し、適切なタイミングで活用すればスケジュール管理が容易になり、自身のタスク忘れなども防げます。メールやチャット、電話等の方法で上手にリマインドを行い、会社内でのやり取りを円滑化しましょう。リマインド管理にはツールを活用するのもおすすめです。メールやチャットの予約送信、テンプレート機能などを搭載したツールを業務に取り入れて、予定管理をしてみましょう。