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営業の成約率向上を目指す!SFAの重要性と活用方法を紹介(その3:失敗しないポイント編)

2020年3月10日
● SFA

SFAは営業活動の効率化や成約率の向上の効果が高いツールである一方で、導入しただけで成果が得られるツールではありません。 本記事では、SFAの導入におけるよくある失敗事例を紹介したうえで、現場の社員にSFAを上手に活用してもらうためのポイントとSFA活用の成功事例を紹介します。

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SFAの導入でよくある失敗事例

営業支援ツール「SFA」を導入する場合、最も重要なのは「導入すること」ではなく「導入後の活用」です。 MAやCRM、SFAを導入したものの、その後の活用が上手く行かずに計画が頓挫してしまう企業も少なくありません。 SFAを導入する前に失敗事例を知ることで、万全な導入計画を立てることができます。

ここでは「SFAの導入でよくある失敗事例」について紹介します。 失敗例から共通して学べることは、ツールによる情報共有の前に、前提として関連部署での人と人との連携が重要だということです。

 

失敗事例①:現場がSFAを活用した改善の重要性を理解していない

SFA導入の失敗例として多いのが「現場がSFAを活用した改善の重要性を理解していない」ことです。

現場がSFAを活用する意味を理解していない大きな原因は、そもそもSFAの導入目的が現場に浸透していないことが挙げられます。

営業担当者には、これまで成功体験を積み重ねてきた従来の業務フローが染み付いています。 特に営業経験の長い社員は、SFAを活用した新しい業務フローに抵抗があり、フローを刷新することに対する不安感があります。

結果として、SFAを導入したとしても、従来の業務フローに則った業務を継続し、SFAには義務的な作業として数字を入力するという意味のない作業が発生してしまいます。SFAは上手く活用できれば便利なツールですが、導入しただけでは何の業務効率化にもなりません。 どのような目的で導入するのかを導入前に明確にし、かつ現場に重要性を浸透させておかないと、SFAの導入効果は見込めません。現場の営業担当者一人一人が効果を実感できないと、SFAの導入効果を得ることは難しいのです。

また、営業担当者が顧客とのコミュニケーションで得た情報は、他の人には共有したくない個人の"資産”と考える人も少なくありません。

SFAを導入すると、営業活動の履歴から失敗した商談の情報まですべてが可視化してしまうため、SFAの導入に積極的になれない営業担当者もいます。 このようなタイプの社員まで含めてSFAを活用する重要性を浸透しておかないと、活用による改善は見込めません。

 

失敗事例②:SFAの入力項目が多すぎる・使いずらい・操作が分からない

SFA導入の失敗事例の2つ目は「導入したSFAの入力項目が多すぎる・使いずらい・操作が分からない」ことです。

・入力項目が多すぎる

SFAは営業活動に関する必要十分な情報をすべて入力して初めて分析と評価が可能になる一方で、入力する情報の量が多ければ多いほど良いわけではありません。 入力作業を後回しにしたくなるほど入力事項が多い場合、情報が入力されるどころかツールの利用頻度が低下してしまいます。 入力する情報の量の多さも、営業担当者のSFA利用頻度を下げてしまう要因のひとつです。

・使いずらい

SFAのUI(ユーザーインターフェース)の分かりやすさも利用頻度を左右する大きな要因です。 例えば、画面が複雑・メニューが探しにくいなどUIに問題がある場合、時間のムダが生じるため積極的に利用したいとは思わないでしょう。

SFAに搭載された機能の間で情報が連動しないSFAを導入してしまうと、同じ情報を何度も入力することが負担になります。

・操作が分からない

盲点となるのが社員のITリテラシーの低さです。 現代は情報社会と言われていても、意外と社員のITリテラシーは低く、SFAのしくみや原理が分からないことで使いにくいツールだと判断されてしまうことがあります。 SFAの操作・使い方を説明したマニュアルや情報が不足している場合も、使いにくいと評価されてしまいます。

 

失敗事例③:情報不足でマネジメント層が必要とする情報が得られない

SFA導入の失敗事例の3つ目は「情報不足で管理者やマネジメント層が必要とする情報が得られない」ことです。

SFAは、必要十分な情報をすべて入力して、はじめて効果が生まれるツールです。 しかし、入力された営業データの蓄積が不足すれば、分析活動は満足に行えず、結果として管理者・マネジメント層が必要とする営業活動全体を俯瞰できるような知見が得られなくなってしまうことがあります。

費用を投じてSFAを導入したものの、現場の営業担当者にSFAが浸透しなかった場合、当然のことながら管理者・マネジメント層もSFAから何の恩恵も受けません。

 

SFAへの情報蓄積が十分にされない原因で多いのは、現場の賛同をえずにSFA導入を決めた場合です。 チーム全体を統括する上長や管理者から見れば、SFAはマネジメント業務を効率化する魔法のツールかのように思えてしまうため、現場の意見を聞かずにSFAを導入してしまいがちです。

SFAは営業活動全体を効率化しますが、それはSFAを上手く運用し、情報を十分に蓄積できていることが条件です。現場の営業担当に、SFAが入力の手間ばかりで何のメリットも得られないツールだと判断されてしまうと、現場のモチベーションを下げる原因になってしまったりSFAへの情報入力もおざなりになってしまいます。

 

現場にSFAを利用してもらうためのポイント

前述のとおり、SFAは導入したらそれで終わりではなく、現場の営業担当者に継続的に活用してもらうことが重要となります。

SFAを継続的に活用することで、SFAのシステム内に営業活動に関するデータが蓄積されていき、蓄積した情報を分析できれば新たな営業機会につながる気づきも見えてくるようになります。

例えば、サブスクリプション型の商材の場合、SFA上のデータから契約日や契約解除のタイミングを分析し、契約を継続してもらう施策を考えることもできます。 また、既存の顧客に対して、アップセル・クロスセルなどで新しい商品・サービスを提案するときの方針決定にもSFAに蓄積したデータが役立つでしょう。

現場にSFAを利用してもらうためには、次に紹介するポイントの他、担当者が入力した情報に対して上長がコメントを付けるなど、現場のモチベーションを高めることも大切です。

ポイント

失敗しないポイント①:現場の担当者に導入目的を明確に伝える

現場にSFAを利用してもらうには、まず「SFAの導入目的を明確に伝える」ことが肝心です。 SFAは営業活動全体を統括する管理職の立場から見たときに、特に利点の大きいツールです。 このため、現場の営業担当者の意見を聞かずに導入に走りがちですが、現場の社員にこそSFAを活用することのメリットを浸透させましょう。

SFA導入の前に導入に関する議論をする場を設け、あらかじめ自社における課題や使用目的を整理しておくことが大切です。その上で社員全員にSFAを活用するメリットを説明し、議論を重ねます。 現場の営業担当者と上長・管理職とが協働で導入計画を立て、新しい業務フローを作り上げることで、現場の社員もSFAを導入する目的やメリットをしっかりと理解することにつながります。

現場の社員が自分たちで作り上げた新しい業務フローであれば、高いモチベーションを維持でき、導入も速やかに進みます。 インセンティブを与えるという分かりやすいかたちでモチベーションを高める方法もあります。

 

失敗しないポイント②:現場の使いやすさを考慮

現場にSFAを利用してもらうポイントの2つ目は「現場の営業担当の使いやすさを考慮したSFAである」ことです。

一番長い時間SFAを利用するのは、各営業担当者であることは間違いありません。 営業担当者は、顧客との商談などで社外での移動時間が長いため、移動中に営業日報を入力したり、情報をチェックしたりできるツールであれば使いやすいと判断するでしょう。 主な利用者は営業担当者であるというSFAの特性上、スマートフォンなどのモバイル端末と親和性が高いツールである必要があります。

現場の営業担当が「操作が分からない」「使いにくい」と感じる原因のひとつが、社員のITリテラシーの低さであることは前章で説明したとおりです。 SFAというIT技術を活用したツールを導入する以上、IT部門と連携し、いつでも質問できる環境を整え、技術研修やトレーニングの機会を導入するなどして、現場の営業担当がSFAのしくみを深く理解する場を設けることも効果的です。

SFAの技術面を理解することで、SFA操作に対する不安が払拭されることもあります。

 

失敗しないポイント③:優先度が高い部署からのスモールスタート

現場にSFAを利用してもらうポイントの3つ目は「優先度が高い部署からスモールスタートする」ことです。

SFAは、営業活動全体を支援して効率化するツールであるため、最終的には営業チーム全体で活用することが目的です。 一方で導入においては、営業チーム全体で一斉に運用を開始してしまうと混乱をきたすことが多々あります。

上述の通り、導入前にSFAを活用した新しい業務フローを営業チーム全体で作成したとしても、実際に運用を開始すると、フローには盛り込んでいないタスクや、フローの問題点などが浮き彫りになります。

SFAの導入開始直後は、10人程度によるスモールスタートで、SFAの活用で業務が効率化した成功事例を作りながら、業務フローをブラッシュアップするのが良いでしょう。 全体に展開しても良いと判断できるまで業務フローの問題点が潰せたところで、営業チーム全体でSFAの運用を開始します。

 

失敗しないポイント④:定期的な運用状況の確認しPDCAサイクルを回す

現場にSFAを利用してもらうポイントの4つ目は「定期的にSFAの運用状況を確認しPDCAサイクルを回す」ことです。

とにかく重要視すべきなのが、SFAは導入して終わりではなく「その先の継続的な運用が鍵となる」ということです。 営業チーム全体で運用を開始した後も、現場の営業担当者に対して定期的にSFAの運用状況をヒアリングします。ヒアリングでは、SFAの導入により改善された点や解決した問題、または思うように改善されていない点を聞き取り、今後の検討材料としてまとめます。

次に、現場からのフィードバックに対する対策を考えて改善活動を行うという、PDCAサイクルをSFAの運用にも回します。 また、運用を改善したら、変更点を忘れずに業務フローや運用マニュアルにも落とし込みましょう。 業務フローや運用マニュアルなどの文書を常に最新の情報に保つことで、営業担当者が離職し新しい社員が入社したときにも、SFA運用に関する教育がスムーズに行えるでしょう。

 

SFA活用の成功事例

SFAを活用して業務改善を実現させた、SFA導入・活用の成功事例を3社紹介します。

いずれの企業においても、導入前に全員でSFAを活用する目的を共通したことと、企業規模や事業内容に合ったSFAを選択した点が成功のポイントになっています。

CX施策事例

成功事例①:世界に通用する営業力の形成【NTTコミュニケーションズ社のケース】

NTTコミュニケーションズ社は、SFAを活用し拠点間のシームレスな連携に成功させ、世界に通用する営業力の形成を実現させました。

NTTコミュニケーションズ社は、企業向けから個人向けまでICTサービスを提供しています。営業活動で課題となっていたのは海外拠点間の情報共有でした。 SFAを活用する前は、ネットワークや情報システムは拠点ごとに最適化していたため、拠点間の連携でシームレスな対応は難しかったと言います。

 

NTTコミュニケーションズ社がSFAを導入するにあたり選択基準としたのは次の4点。

・NTTコミュニケーションズのデータセンターを利用しているSFAであること

・現地法人を含め全世界6,000人規模で活用できること

・国を跨いだ引き継ぎなどグローバルでも連携が可能であること

・SFAに蓄積したビッグデータによる顧客分析で顧客ニーズを掘り出せるSFAであること

 

NTTコミュニケーションズ社では、6,000人規模の営業に展開する前提で、拡張性の高さを重視してSFA選びを行ったことが、SFA活用に成功したポイントです。 また、NTTコミュニケーションズのデータセンターを利用しているSFAを選択したことにより、自社とSFA開発企業が互いにパートナーの関係を築けていることも成功のポイントと言えます。

 

成功事例②:グループウェアとSFAの密連携で生産性アップ【エステー社のケース】

エステー社は、SFA活用によりグループウェアとSFAを密に連携させ生産性を向上を実現させました。

エステー社は、「空気をかえよう」をスローガンに消臭芳香剤や防虫剤を製造・販売しています。

営業活動においては自社開発の営業支援システムが機能的に限界を迎えていました。 自社開発の簡易的な営業支援システムは、全社用のグループウェアとは連携していなかったため、内勤者はグループウェア、営業は営業支援システムという「情報の二重管理」が生じていました。 さらに、古い営業支援システムが存在していたため、新しいSFA導入には否定的な営業メンバーもいました。

古いままだとこれからの課題に取り組むことができないため、SFAの導入は営業からの要望も取り入れながらじっくりと進めました。

 

エステー社がSFAを導入するにあたり選択基準としたのは次の5点。

・グループウェアも同時に開発している企業のSFAであること

・価格、特に毎年かかる保守料が手頃であること

・Googleとの連携機能が標準搭載されていること

・Webの進化に対応した最先端の機能を搭載していること

・ワークフロー機能が実装されていること

 

エステー社では、古い営業支援システムに慣れていた営業部門のメンバーからの反対がありながらも、重要顧客に絞って商談をするという営業本部方針を貫き導入を行ったことが、SFA活用に成功したポイントです。

 

成功事例③:営業情報の共有漏れが減り、売上向上【PR Table社のケース】

PR Table社は、SFA活用により営業情報の共有漏れを減らして売り上げ向上を実現させました。

PR Table社は企業や団体が持っているストーリーを共有できるサービス「PR Table」を運営しています。同社で営業活動で課題となっていたのが「営業情報の共有漏れ」でした。 SFAを活用する前は、Excelやスプレッドシートで営業情報を管理していましたが、すべての情報を共有するという点で無理が生じていたと言います。 Excelで管理していた時は、新しい案件が追加されるたびに、古い案件に関する情報が潜っていってしまうという不都合がありました。

SFAでは、古い案件も掘り起こされているので安心感があると、PR Tableの担当者は述べます。

 

PR Table社がSFAを導入するにあたり選択基準としたのは次の5点。

・管理者が管理しやすく営業担当者一人一人が使いやすいこと

・PR Table社の企業規模に合った金額のSFAであること

・Gmailなど既存のツールと連携し二重管理を避けること

・使いやすいUI/UXを搭載していること

・すべての作業がブラウザ上で完結すること

 

PR Table社では、入力しなくなってしまうことを一番の不備と考え、営業担当者の使いやすさとコンパクトさを重視してさまざまなSFAを比較検討し、自社にもっとも使い勝手のいいSFA選びを行ったことが、成功したポイントです。

 

まとめ

SFAはあくまでも営業活動を効率化して成約率を向上するためのツールであって、SFAを使うこと自体を目的にしてはいけないことを忘れてはいけません。SFA活用の成功事例で紹介した3社においても、関連部門の管理職から営業担当者まで、全員でSFAを活用する目的を共通認識として浸透してからSFAを導入しています。

また、成功企業はいずれも、導入後も関連部署との情報共有や連携を密に行いながら、導入したSFAをさらに活用する方法はないかを検討し、業務フローをブラッシュアップしたり、オプション機能を追加しているのが特徴です。SFA導入を成功させるポイントは、導入前にすべての関係者間でSFA活用の目的を浸透しておくことと、導入後も現場の営業担当者からのフィードバックを吸い上げ、改善を行っていくことと言えそうです。

 

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