登壇者プロフィール
2012年4月 GMOインターネット株式会社入社(現GMOインターネットグループ株式会社)
2017年6月 GMO TECH株式会社入社
2017年6月 GMO TECH株式会社SEM事業部営業部インサイドセールスグループマネージャー
2018年1月 GMO TECH株式会社SEM事業部営業部部長
2018年11月 GMO TECH株式会社営業本部第1営業部部長
2019年4月 GMO TECH株式会社営業本部本部長
2020年1月 GMO TECH株式会社執行役員プロダクトマーケティング本部統括本部長
2022年3月 GMO TECH株式会社取締役プロダクトマーケティング本部統括本部長(現任)
1987年、福井県生まれ。2007年4月、19歳で独立を果たし、株式会社東栄テクノとして、機械設備等のメンテナンス会社を経営。
2016年2月、AllCreationJapan株式会社を起業。特殊製品の開発と他様々な製品を扱う商社として経営。同時にEDGE JAPANを起業。ドローンを用いた事業を経営し、その後2社事業譲渡に成功。
2018年6月、複数の会社の新規事業立上げのコンサルティングとして活躍。
2022年9月、執行役員としてコミクスの経営に参画。
ベンチャー企業の営業組織構築とカルチャー作り
色々な構築のあり方があるのかなという部分と、戦略を立てしっかりと行っていくべきなのかなみたいなさまざまな観点で考えられると思うのですが、組織作りの中で大切になってくるものはどのようなものがありますか?
僕がどの事業においても、1番重要であると考えていることは、「人」です。どのような人と一緒に取り組んでいくのかが、まずは起点になると思います。
僕らも採用には特に気を遣っており、営業部長・営業本部長や社長直下になるケースもあると思いますが、性格が一致していることや、人間性的に共感する部分があることに重きをおいています。
そうでないと、どうしても上手くワークしない部分が出てきてしまうと思います。営業ほどエモーショナルな職業はなく、メンタルで業績も変化すると思います。
苦手な方と仕事をしていると営業成績も悪くなる一方で、気の合うチームで仕事をしているととんでもない数字を残すこともあります。
だから、採用ではそれらを結構見ており、採用の段階からの性格診断を導入したり、どのようなパターンの人間なのかを見させていただき、組織の中でどのようにフィットしていくのかについて見ています。また、趣味や共通の話題も見ています。
営業は組織や風土を作る意味で言うと、仕事をしている現場よりも、仕事以外のコミュニケーションで成長していく職業だと思っています。反対に、採用であまり重要視していない部分はスキルセットですね。
さらに、教育の中でも大事にしているのですが、今はテクニックや手法論にフォーカスがされがちですが、組織の中で1番大事なのは根本的な部分が欠落していないことだと思っています。例えば、お互いに尊重しあう心や、お客様への感謝の心を持っているか、きちんと挨拶ができるか、礼儀は正しいかなどの基礎的な部分が崩れている組織は終わってしまいます。だから、この基礎的な教育に関しては徹底しています。
営業チームの連携と成果を支える環境づくり
結局、ロープレや壁打ちは構えて実施したり、モデルケースもあまりないと思います。しかし、出社していますと、実際にお客様と商談を終えた直後にブリーフィングが行えます。
このブリーフィングのお陰で定着がしやすくなるので、積極的に上司や上長が近くにいる空間を作っています。あとは、単純ですが、声の掛け合いも行っています。
戦略的な営業教育と組織マネジメント
業種業態により、決裁者や決裁権者のパーソナリティは異なります。僕らはMEOサービスを行っていますが、クリニックの先生や不動産の社長さんなどが多く、このような方々はかなりアグレッシブな傾向にあるため、商談の進め方も通常通りに始めると直ぐにドロップしてしまいます。逆に、大手クライアントさんは稟議決裁や会議での決議があるので、攻めすぎると却下されてしまうので、タイプ別に攻め方を変えています。
やはり受注の仕方次第で変化してくるので、きっちり教育をしています。
ここのパーセンテージはそれほど変わりません。そうなってくると、受注率が低い人たちはそもそもの活動量を増やしていかないと目標は絶対に達成しません。だからこそ、これがデイリーKPIになります。営業とすると嫌じゃないですか。だから、このKPIが達成していればOKなので、デイリーKPIが少なくなってくるので、結果的に生産性の高い営業になっていきます。これを考えなしに活動をしたり、クロージングを実施するとついていけなくなります。
教育面で本人ができていないことの見える化を行い、言語化・可視化することで未完成な部分をピンポイントに直しています。これまでに何人もマネジメントしてきましたが、数字は同じでも商談を始めると強い人もいれば、圧倒的な活動量で数字を持ってくる人もいます。この成功パターンのパラメーターがズレるとスランプに陥る人もいます。
僕が考えるに、1人がコミュニケーションを密にとって、マネジメントできる最大人数は4名だと思っています。10名もいるとわからなくなりますが、チーム長1人に対して4名体制を数多く作れば把握が可能です。また、アシスタントマネージャーとリーダーがコミュニケーションを深くとれるため、階層ごとに横の親密度や競争心が芽生えてきます。その結果、上長もより細かくケアすることが可能になります。
それを織り込んだうえで採用をしていくことが必要だと思います。だから、売上収益化するまでの読みをコンサバティブに考えて、前倒しで計画を立てながら、事業が成長に乗りそうだと感じたときに採用することが良いと思います。
営業ルールの策定とモチベーションの源泉
このようにルールを決めていかないと、カオス状態になってしまいます。例えば、アウトバウンドでいうと、どれくらいの期間を空けると再提案ができるかや、囲い込みをする営業マンが退職後、お客様を持っていくことを避けるための仕組み設計などを段階ごとに考えていく必要があると思います。だからこそ、営業ルールは都度アップデートしています。
営業は、パーソナリティとして自由が好きで、いかに自由に楽に数字とお金を稼げるかを考える人が多いと思います。だからこそ、馬力があると思います。
例えば、全体を俯瞰したときに伸ばしたいプロダクトがあるのにも関わらず、同じ数字を作るうえで新規開拓よりもクロスセルアップセルの方が容易なのをわかっているため、売りやすいプロダクトに流れてしまい、既存のお客様が目減りします。顧客単価が上昇しているために、短期的には数字が上がっているように見えますが、結果的に尻すぼみになってしまいます。
このような場合に新規開拓にインセンティブの支給係数をあげ、逆に既存のインセンティブ支給を下げています。だから、組織のやりたいことや、事業成長のために貢献してくれた人には適切な金額が支払われる設計にしています。同じルールを継続することもよくないので、時代の変化に合わせながらインセンティブ設計を変化させることが一番良いかもしれません。
成長戦略の鍵は「逆算」と「透明性」
本人の目標に対して、どのような数字メイクをしていくかを考えていかないと厳しいです。優秀な営業パーソンは、未来を見て仕事をしていると思います。彼らは月の目標をみながら、入念に仕込みをしています。反対に、新米の営業パーソンは当月から動き出しています。加えて、刹那的な人は数字が伸び悩んでいます。先々のことを見通している人ほど数字が安定しています。中間づくりの読み会などを細かく行っています。着地の見通し・キャッチアッププラン・プランが生まれたロジック・案件一覧の提示などについて話しています。
営業戦略から成果を引き出すためには?
例えば、商談を文字起こししてくれるものや、マーケティングのオートメーションなどの営業活動を楽に支援するツールを僕たちは活用しています。そして、営業ノウハウを属人化しないためにも、同じデータベースの中で情報を管理することで情報の透明性が担保されますよね。
チームを構成していく上で閉鎖的になってしまうので、ある程度はオープンにする仕組みづくりやルール作り、必ず商談履歴を細かく残すなどを行うことで、これまで見えてこなかったものが見えてくるようになります。先輩のトーク術・再検討への持って行き方が疑似体験できたり、タイムラインによる分析などもできますよね。
今後のビジョンと営業の魅力
まとめ
セールステックサミット with ミーテル リード獲得・カスタマーサポート支援 Day1 アーカイブ
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