コンテンツマーケティングの目的とは?
コンテンツマーケティングは、どのような目的で用いられるマーケティング手法なのでしょうか。
主な目的を3つ紹介します。
なお、コンテンツマーケティングについて詳しい内容はこちらの記事をご参考ください。
目的①:リードとのタッチポイントを作る
有効なコンテンツマーケティングを実行することで、リードとのタッチポイントを増やすことができます。
リードは、購買プロセスのフェーズによって関心度や求めている情報が違います。たとえば商品・サービスを認知したばかりのリードは、まだ関心度が低い状態なので、商品・サービスの魅力を伝える必要があります。一方、関心度が高くて購入間近のリードは、クーポンの配布やアフターサービスの案内など、購入を後押しする情報を提供するとよいでしょう。
このように各フェーズによって状況が異なるため、それぞれに合わせたコンテンツを充実させることが重要です。
コンテンツマーケティングで幅広いコンテンツを用意しておけば、それだけ多くのリードとのタッチポイントを増やすことにもつながるでしょう。また、コンテンツをSNSやメルマガなどで配信することで、さらにタッチポイントを増やせます。
目的②:顧客エンゲージメントを高めてファンへと醸成する
コンテンツマーケティングは、既存顧客に対しても効果的な手法です。
導入事例や活用ノウハウなど、既存顧客にとって有益なコンテンツを提供することで、顧客エンゲージメントが向上します。その結果、ファンへと醸成され、リピート購入や契約継続などにもつながり、売上にも影響するでしょう。
また、継続的なコンテンツ発信によって信頼度が高まり、顧客は「この企業が出している商品なら間違いない」という気持ちになるため、ブランディングにも寄与します。
このように、ファン獲得を目的としてコンテンツマーケティングを活用できます。
目的③:優秀な人材の採用・確保ができる
労働力不足の昨今、採用サイト・転職サイトなどに求人情報を掲載するだけでは、求めている人材の確保が難しい状況になっています。そこで、コンテンツマーケティングを採用活動に活用している事例も多く見受けられます。
採用サイトに社員インタビューや職場環境などのコンテンツを充実させると、求職者に自社の魅力をアピールできるのです。
また、ビジョンや経営方針などを明文化してコンテンツとして発信することで、上層部の考えを一般社員にも波及させることができます。結果として、社員のモチベーションやエンゲージメントが向上し、離職率低減にもつながるでしょう。
コンテンツマーケティングを目的どおりに成功させるポイントは?
さまざまな目的で活用できるコンテンツマーケティング。自社の課題に合わせて運用することで、課題解決につながります。 その一方、思うように成果が出ずに、途中で挫折する事例も少なくありません。
そこで、目的どおりにコンテンツマーケティングを成功させるポイントを4点紹介します。
ポイント①:実施する目的を明確化する
前提として、コンテンツマーケティングの目的を明確にしましょう。目的が明確になっていないと、どのようなターゲットに対して、どのようなコンテンツを届けるのか、軸が定まりません。
- 認知拡大
- リードの獲得・育成
- 顧客エンゲージメントの醸成
- 既存顧客のフォロー
- 採用活動
など、コンテンツマーケティングの目的を明確に設定しましょう。
ポイント②:ニーズを捉える
コンテンツマーケティングを成功に近づけるためには、ニーズにマッチしたコンテンツを制作する必要があります。
ターゲットとなるユーザーのニーズにマッチしていない内容だと、興味を惹きつけられません。また、一方的な情報発信になってしまい、宣伝色が強くなってしまう可能性もあります。
そのため、ユーザーの課題やニーズを捉えたうえで、最適な内容をコンテンツに落とし込みましょう。
ポイント③:長期的な視点で取り組む
コンテンツマーケティングで成果を出すためには、充分なコンテンツ量が必要です。コンテンツ量が多いほど、対策できているキーワード数も多いということなので、Webサイト全体の価値が高まります。
さらに、コンテンツ量が多いと内部リンクも貼りやすくなり、SEOの内部対策ができます。
また、ユーザーからの信頼を獲得するためには、ある程度の期間、Webサイトの運用を継続しなければなりません。サイトを始めたばかりだとユーザーからの信頼度も低いため、リード獲得などの目的を達成できないでしょう。
これらの理由から、コンテンツマーケティングで成功するためには、長期的な視点が必要なのです。
ポイント④:社内の体制を整える
継続して高品質なコンテンツを発信し続けるためには、社内の体制構築も欠かせません。
- 企画
- 制作・編集
- 効果測定
- 分析
- 改善(ブラッシュアップ)
というコンテンツ発信の流れに沿って、誰がどこを担当するか整理します。
社内に人的リソースがない場合、コンテンツ制作を外注することも可能です。外注企業によっては、コンテンツマーケティングの一連の流れを代行してくれる場合もあります。
コンテンツマーケティングを行うステップは?
目的を達成するためには、やみくもにコンテンツを制作するのではなく、戦略的にコンテンツマーケティングを実行していくことをおすすめします。
コンテンツマーケティングを行う際には、以下のステップを意識しましょう。
ステップ①:KGI・KPIの設定
まずは、コンテンツマーケティングで達成する目標値を設定します。
最終的なゴールとなるKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)と、KGIを達成するために追っていく目標値のKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)、それぞれの設定が必要です。
KGI・KPIともに測定しやすいよう、具体的な数値で設定しましょう。
ステップ②:ターゲットとなるペルソナの明確化
コンテンツを届けるターゲットとなるユーザー層を明確にします。より具体的に人物像を定めるため、自社の典型的な顧客像である「ペルソナ」を設計しましょう。
ペルソナを設計しておくことで、どのようなコンテンツを制作し、どのように配信するべきか、という点が明確になります。
なお、ペルソナについて詳しい内容はこちらの記事をご参考ください。
ステップ③:コンテンツ設計・制作
方針が明確になったら、コンテンツの内容や配信方法などの戦略を設計していきます。
初期の失敗でよくある事例が、多くの流入数を期待して検索ボリュームが大きいキーワード(ビッグキーワード)を狙ってしまうことです。
確かにビッグキーワードで、検索結果ページで上位を獲得できれば、多くのユーザーの目に留まり流入数も増えるでしょう。しかし、ビッグキーワードほど上位の競合記事が強いため、コンテンツマーケティングを始めたばかりのWebサイトでは太刀打ちできない可能性が高いです。
そのため、まずは検索ボリュームが小さいキーワードからコンテンツ制作を始め、コンテンツを増やしてWebサイトの価値を高めてから、ビッグキーワードへと移行しましょう。
また、SNSやメルマガ、他メディアなどの配信メディアや、配信スケジュールなども設計します。
ステップ④:効果測定
コンテンツマーケティングで戦略通りに実行できているか測定します。
GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールをはじめ、各種SEOツールやアクセス解析ツールなどを活用してデータを分析しましょう。
このとき、KPIとして設定した指標を基準に、効果を見ていきます。
効果測定の結果から、既存コンテンツの内容をブラッシュアップしたり、新しいコンテンツの内容を設計したりして、PDCAを回しましょう。
参考にしたいコンテンツマーケティングの成功事例3選
ここからは、コンテンツマーケティングの成功事例として、3社紹介します。
事例①:セールスフォース
SFA(営業支援システム)で世界的にトップクラスのシェアを誇るセールスフォース社。マーケティング・セールス・カスタマーサクセスのプロセス「THE MODEL」を提唱し、高い営業力を武器としています。
そんなセールスフォース社では「Salesforceブログ」にて、営業ノウハウや最新のビジネストレンドなどの情報を発信しています。業界について、専門的な独自の視点から解説しているので、どの記事コンテンツも読み物としても高いクオリティです。
また「Salesforce Hub」では、営業やマーケティング、経営などのお役立ち情報を発信しています。「○○とは」というテーマの記事コンテンツも多いため、基礎的な言葉や手法を学びたい際にもぴったりです。
業界でトップを走るセールスフォース社ならではの視点からのコンテンツは独自性が高く、ユーザーの興味を引くには申し分ありません。
Salesforceブログ:https://www.salesforce.com/jp/blog/
Salesforce Hub:https://www.salesforce.com/jp/hub/#!page=1
事例②:株式会社ホットリンク
株式会社ホットリンクは、SNS運用のコンサルティングや業務代行をしている会社です。
豊富なSNSマーケティングの実績を基に、企業のTwitterやInstagramの運用に活用できる情報を、記事コンテンツとして発信しています。
特に参考になるのが、事例付きのコンテンツや取材コンテンツ。具体的な事例や取材を通じて、企業がどのようにしてSNSマーケティングで成功したのか、知ることができます。
株式会社ホットリンクは、SNS運用のノウハウや支援実績など、自社にとっての強みをコンテンツとして落とし込み、成功した事例と言えるでしょう。
THE SOCIAL MEDIA: https://www.hottolink.co.jp/column/
事例③:ライオン株式会社
最後は、BtoCにおけるコンテンツマーケティング事例を紹介します。
洗剤や歯磨き粉などでお馴染みのライオン株式会社。オウンドメディア「Lidea」では、自社商品を活かしたライフハックを豊富に紹介しています。
マンガ記事、専門家監修記事、体験記事など、さまざまな切り口の記事コンテンツが充実しているので読み応えがあります。 記事コンテンツごとに「いいね」ボタンと、コメント投稿機能もあります。
ターゲット顧客である主婦層に刺さるテーマのコンテンツを充実させることで、どのコンテンツも「いいね」数・コメント数ともに高い水準です。
Lidea:https://lidea.today/
まとめ
コンテンツマーケティングは、主に以下の目的で用いられるマーケティング手法です。
リードとのタッチポイント ファン獲得 採用活動、従業員エンゲージメント向上 これらに課題を抱えている場合は、コンテンツマーケティングが有効と言えるでしょう。
当メディア「kyozon」では、コンテンツマーケティングに役立つツールを多数紹介しています。資料ダウンロードも可能なので、ぜひお役立てください。
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