今回はインサイドセールスとフィールドセールスの違いや導入のメリットについて解説します。
インサイドセールスとは
インサイドセールス(inside sale)とは、見込み顧客に対して
- メール
- 電話
- Web会議ツール(ZoomやSkypeなど)
を活用し、対面せずに行う営業活動のことを言います。
以前までは対面式の営業が普通だったためインサイドセールスの役割は商談設定までと決まっている企業が多かったようです。しかし、現在はインサイドセールス担当者自ら商談を行うことも増えてきています。
フィールドセールスとは
一方でフィールドセールス(field sales)とは、顧客と直接商談をしニーズの顕在化やサービスの受注を獲得する営業活動のことを言います。
一般的に、
- マーケティング担当部が顧客を獲得
- インサイドセールス担当部がリードを育成
- フィールドセールスが成約へ導く
といった流れで売り上げが発生します。
フィールドセールスは全ての営業活動の締役といったポジションで売り上げに直結するため、スキルの高い人材が求められる仕事でもあります。
インサイドセールスとフィールドセールスの違い
先ほど解説したインサイドセールスとフィールドセールスの違いについてまとめておきます。
- インサイドセールス:メールやWeb会議ツールなど非対面で行う営業活動
- フィールドセールス:対面で行う営業活動
最近はインサイドセールスとフィールドセールスの担当者が同じという企業も多くなってきていますが、明確に違いがあります。
インサイドセールス導入のメリット
2020年ごろから新型コロナウイルスが蔓延し始め、フィールドセールスの動きが鈍くなったことを危惧しインサイドセールスを導入する企業が増えました。
こちらはHubSpotが公開している「【2022年版】インサイドセールスに関するデータ集」のインサイドセールス導入率推移を表したグラフです。
ここまで企業がインサイドセールスを導入し始めたのにはなんらかのメリットがあるからに他なりません。インサイドセールスを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
メリット①:営業効率が向上する
営業活動を細かく分けていくと以下の活動の合算であることがわかります。
- マーケティング部門
- インサイドセールス部門
- フィールドセールス部門
売り上げを継続的に立てることに成功している企業は3つの部門の連携を上手に取っており、各役割をしっかりと担っています。
このうちのインサイドセールス部門が抜けてしまうと、マーケティング部門が獲得してきた顧客が見込み顧客なのかどうなのかがわからないままフィールドセールス部門の担当者が成約へ導かなくてはなりません。全体的な営業活動の効率が低下してしまうため、インサイドセールスを導入し営業効率をUPさせる必要があります。
メリット②:リードの取りこぼしを防げる
今までフィールドセールス部門がインサイドセールスの役割も担っているという企業は多くありました。
しかし、企業の課題として「リードの取りこぼし」というものが常に挙げられていたのです。フィールドセールスだけではリードを取りこぼしてしまい、マーケティング部門が獲得してきた見込み顧客をみすみす逃してしまっている状態になっていました。
こちらは2020年11月にInnovation & Co.が行なった「テレワーク中の営業活動の課題調査」についてのデータになります。もっとも多い課題として「新規のリード獲得数が減少した」が挙げられています。
ここでインサイドセールスを導入し、見込み顧客への
- アプローチ
- 育成
に注力をすることで、リードの取りこぼしを最低限に抑えることができるようになると気づいた企業はこぞってインサイドセールスを導入し始めました。
メリット③:フィールドセールスが商談に集中できるようになる
インサイドセールスが見込み顧客へのアプローチや育成に注力をすれば、フィールドセールスは本来の活動目的である商談や提案に注力することができるようになります。
フィールドセールスがインサイドセールスの役割まで担当することは厳しく、営業活動が鈍化してしまっていた企業は多くありました。しかし、インサイドセールスを導入することでフィールドセールスの役割が明確化され、全体的な営業活動の効率が向上しています。
企業がインサイドセールスを成功させるポイント
さて、多くの企業がインサイドセールスを導入し始めています。
しかし、「どうやってインサイドセールスを活かせばいいのかわからない…」と悩んでいる企業は多いのではないでしょうか。
そこで、企業がインサイドセールスを導入して成功させるポイントをいくつかご紹介します。
ポイント①:役割や目標を決める
今現在でもインサイドセールスやフィールドセールス、マーケティングそれぞれの境界線が曖昧です。
扱うサービスや商材によってはインサイドセールスとフィールドセールスを同じ人が担当した方が営業効率が良くなるケースも存在します。そのため、「インサイドセールスはどんな役割を果たし、どの目標を達成するのか」を明確化する必要があります。
役割や目標を設定するには
- KPI
- KGI
を定める必要があります。KPIやKGIの設定方法については『KPIとKGIの設定方法は?設定手順、ポイント、KPI指標の事例まで紹介します!』をご覧ください。
ポイント②:顧客や業界について調べておく
皆さんの元にもかかってくる営業電話ですが、ほとんどの人が「厄介だな…」と感じていると思います。
こちらは不動産投資SQUAREさんが公開している「勧誘電話についてのアンケート」の調査結果です。こちらを見ていただければ分かる通り、半数以上の方が営業電話がかかってきたら「すぐに断る」と回答しています。
つまり、何も調査せずに架電をしてもすぐに切られてしまう可能性が高く営業効率が下がる一方になります。事前に顧客の同業他社はどのように架電をしているのかなどを調査しておき、話を聞いてもらうにはどうすればいいのかを企業をあげて考えるべきでしょう。
ポイント③:ロールプレイング方式で人材を育てる
インサイドセールスではその場その場で対応する柔軟性が大事です。
マニュアルを用意することも大切ですが、柔軟性を鍛えるためにロールプレイング方式でインサイドセールスで売り上げを立てることができる人材を育てることも大切になります。経験が浅い人や営業活動の苦手意識がある人はロールプレイング方式で鍛えるところから始めてみましょう。
今はYouTubeでも現役営業職の方がロールプレイング方式で営業をしている様子を見ることができます。
まとめ
今まではそこまで重要視されなかったインサイドセールス。
しかし、非対面での営業活動が一般化した昨今においてインサイドセールスはマーケティングにおいて欠かせないものとなりました。フィールドセールスとの境界線が難しいといった難点はまだまだ山積みではありますが、導入しない理由にはならないでしょう。
インサイドセールスを導入し企業の営業効率を向上させましょう!
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