そもそもマーケティングリサーチとは
まずは、そもそもマーケティングリサーチとは何かという、基本情報から見ていきましょう。
マーケティングリサーチと市場調査は同じか別物か
「マーケティングリサーチ」と「市場調査」を、同じものと考えている人も多いことでしょう。現実に同じような使い方をされる上に、はっきりと「同じである」と明言する情報も散見されるので、誤解を助長している面があります。
しかしながら、この2つは同一ではありませんので、マーケティングの仕事に携わるのであれば違いを認識しておくほうが賢明です。
市場調査は “Market Research” を訳したビジネス用語です。一方、マーケティングリサーチは “Markething Research” に由来します。つまり、元となる言葉自体が別物です。
意味で比較しましょう。市場調査は「市場」の状態、すなわち「消費者」「ニーズ」「競合」「業界動向」などの「現状」を知るために行います。
一方、マーケティングリサーチはより上位・広義の概念です。マーケティング活動のための調査全般を指します。市場調査はマーケティングリサーチの中のひとつということです。
さらに詳しく見ていきましょう。
市場調査は「現在」の市場・業界動向の調査
市場調査は「これまでどうだったか」「今どういう状態か」という、過去と現在にフォーカスした「事実」の調査です。しかしマーケティング活動においては、それらがベースにはなるものの、それだけでは不充分です。
「これからどうなるか」という将来を予測・推測するための、一歩踏み込んだ深い調査も必要です。
マーケティングリサーチは「現在」+「未来」の市場・業界動向の調査
あるセグメントの消費者たちが、現在気に入って購入したり興味を持ったりしているものを知るためには、市場調査を行えばある程度把握できます。
しかし、「今は存在しないもので、あると多くの消費者に受け入れられるものとは何か?」という、顕在化していない需要を探ることが、マーケティング戦略には重要です。そこまで含めた包括的な調査が、マーケティングリサーチです。
この2つの言葉を意図的に使い分けている情報に出会った場合は、市場調査は見えている現状の調査、マーケットリサーチは見えない隠れた需要、将来の需要の調査を示していると考えましょう。
マーケティングリサーチの目的
マーケティングリサーチの目的は、端的に言えばマーケティング活動における意思決定のための材料を提供することです。
製品・サービスの開発や自社ブランドの認知度向上、キャンペーン手法の最適化、顧客満足度の測定などの多岐にわたる目的を持って調査・分析を行い、その結果をマーケティング戦略の立案や施策の考案に活かすものです。
マーケティングリサーチの2つのミッション
マーケティングリサーチは、前述のように無数とも言える目的を伴って行われますが、より高次元のミッション(使命)としては、以下の2点が挙げられます。
- インサイトを探る
- 経営リスクを減らす
前者はマーケティングの根幹、後者は経営の根幹に関わる重要事です。それぞれを見ていきましょう。
インサイトを探る
英語の “Insight” は看破(力)や洞察(力)の意味を持つ言葉です。そしてマーケティング用語のインサイト(消費者インサイト)は、消費者の無自覚の欲求を指しています。
マーケティング用語のニーズ(需要)は顕在ニーズと潜在ニーズに大別されますが、インサイトは一見潜在ニーズと同一視されるかもしれません。しかし潜在ニーズは自覚していなくとも、すでに存在しているもの(製品・サービス)です。
インサイトは、未だ存在していないものを指しています。「こんなものがあったらいいのにな……」と意識下で求めているようなものであり、それが形となったものを目にして初めて、消費者は「そうそう、これが欲しかったんだ!」と気がつきます。
身近な例では「iPod」「ファブリーズ」「ダイソン」など、それまで存在しなかったけれど、登場するやいなや多くの人がこぞって飛びつくような製品です。これらは、まさに綿密なマーケティングリサーチとその分析により、インサイトを看破した結果の成功です。
マーケティングは幅広い概念であり、それを開くと「商品企画」「顧客設定」「広告」「販売促進」などのカテゴリーに分かれます。そのなかでも入り口となる、商品企画の最大の難問である「インサイト」を探るために役立ちます。
そんなインサイトの概念を理解するために、以下の記事で詳しく特集していますので、そちらもぜひ参考にしてください。
経営リスクを減らす
マーケティングリサーチは、経営上のリスクを減らすことに役立ちます。商品のコンセプトやターゲット層を決めるとき、あるいは自社商材のポジショニングを設定する際には、マーケティングリサーチの精度が高いほど、適切な設定に近づきます。
それはやがて商材の認知度を効率的に広め、販売促進を効果的にします。マーケティングリサーチによって有効な選択肢に導くことで、リソースの使い方を最適化し、失敗を回避する確率を高めることが可能です。結果的に経営リスクを減らすことにつながります。
なお、マーケティングと経営の関係性について、以下の記事でわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
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マーケティングリサーチの調査項目と分析手法を整理
マーケティングリサーチの調査内容に言及する前に、調査項目と分析手法を整理しておきましょう。
マーケティングリサーチは大きく分けると「定点調査」と「アドホック調査」の2系統があります。定点調査が主として生活者の「行動」を調べます。それに対し、アドホック調査はその行動の奥にある「意識」や「行動原理」を調べるための調査です。
アドホック調査はマーケティング上の課題に応じて、調査対象(協力)者や調査内容をカスタマイズして行う調査で、カスタム調査とも呼ばれます。アドホック調査はさらに、調査内容によって「定量調査」と「定性調査」に分かれます。
そこで、本稿では比較しやすいように、マーケティングリサーチを以下の3系統に整理します。
- 定点調査
- 定量調査
- 定性調査
それぞれの概要に触れておきましょう。
定点調査
定点調査は、同じ調査対象(協力)者から継続的に同じ項目の情報を収集する調査です。
調査対象の要件を満たす個人や世帯、法人などのグループである「母集団」から抽出したサンプルをパネル=「枠」に入れるように固定し、継続的に調査する手法です。そこから、パネル調査や継続調査とも呼ばれます。
定量調査
定量調査は数量や人数、金額や割合などの「数値」で表現されるデータを収集・分析する調査方法です。市場の顕在ニーズの把握や仮説の検証を目的として行われます。
たとえば、想定顧客層の実態や自社商材のコンセプトの絞り込み、価格設定の妥当性、パッケージの評価などのさまざまな項目で実施される調査です。一般的には消費者アンケートや顧客(会員)アンケートなどによって収集され、広いエリアから多くのデータを獲得できます。
定性調査
定量調査のようには数値化できないデータを収集・分析する調査方法です。調査対象(協力)者が「どう感じたのか」「なぜそういう行動をとるのか」など、定量調査だけでは知り得ない心の動きを探るために実施します。
マーケティング担当者が想定していなかった新たな傾向の発見や、対象者ですら無自覚であった潜在ニーズ、さらにはその奥にあるインサイトを突き止めることもあります。
ほかにも、予測できない市場の動きに対する仮説と検証、商品・サービスの特定情報の深掘りなどに使用されることが多いです。具体的には「定量調査前」の仮説立案、定量調査後の深掘りなどによく使用されます。
なお、現代のマーケティング組織の類型と作り方や、営業部門との関係性に関して以下の記事で特集していますので、参考にご覧ください。
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マーケティング上の定点調査の種類
代表的な定点調査の種類として、以下の2つが挙げられます。いずれも定番的な調査方法です。
- 消費者パネル調査
- 小売店パネル調査
それぞれの調査内容を見ていきましょう。
消費者パネル調査
調査対象(協力)者である消費者にバーコードスキャナーを貸与し、実際に商品を購入する際に商品のバーコードを読み取ってもらい、継続的に記録する調査です。
「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「いくらで」「いくつ」購入したかといったデータを収集・分析することで、詳細に消費者の購買行動をトレースします。顕在ニーズの分析およびセグメンテーション(市場分類)やターゲティング(顧客設定)などに活用できます。
また、調査対象(協力)者からテレビやSNSなどのメディアとの接触記録を収集することで、メディア接触と購買行動の関係性の調査が可能です。
小売店パネル調査
調査対象店舗(協力店舗)からPOSデータを継続的に収集する調査です。
「どの業態で」「いつ」「どこで」「何が」「いくらで」販売されたのかというデータを収集・分析することで、販売現場の実態を捉え、シェア動向や市場規模の把握、販売促進プロモーションの施策考案などに活用します。
なお、マーケティングの出発点となる市場分類=セグメント(セグメンテーション)について、以下の記事で成功事例も交えて特集していますので、ぜひご一読を!
マーケティング上の定量調査の種類
定量調査はアンケートの内容を、数値として集計する必要があります。また、アンケートの実施に際しては、一定数以上の回答件数(標本数)が必要です。
定量調査の種類として挙げられるのは、主に以下の5つです。これらには、それぞれメリットとデメリットがあります。
- ネットリサーチ
- 会場調査(セントラルロケーションテスト:CLT)
- 郵送調査
- 訪問調査
- ホームユーステスト(HUT)
それぞれの内容とともに、メリットとデメリットも見ていきましょう。
ネットリサーチ
インターネットを介して、モニター(協力者)に対して行うアンケート調査のことです。Webアンケート、オンラインアンケート、オンラインサーベイなどと呼ばれることもあります。
アンケート結果を数値化して分析し、傾向をつかんだり仮説を検証したりするための定量調査です。ネットやスマホの普及とともに、よく使われるようになっています。
ネットリサーチのメリット
- スピーディに実施・集計できる
- 大量のアンケート回答が回収できる
- 実施コストが他の方法より低い
ネットリサーチのデメリット
- 機密性の高い情報が含まれる場合には不向きである(流出リスクがある)
- 回答者の本心とは異なる回答もある
- 自由回答を深堀りできない
- 製品・サービスの試用体験はできない
会場調査(セントラルロケーションテスト:CLT)
あらかじめ会場を用意した上で、調査対象(協力)者を集めて行うアンケート調査です。自社製品・サービスを試用したうえでの評価や、実際の売り場を模した陳列でのパッケージ評価などを収集できます。
会場調査のメリット
- 対象者のリアルな反応が観察できる
- 調査環境をコントロールできるので、サンプル品の外部への持ち出しを防げる
- すべての対象者が同じ条件のもとで試用や試食・試飲するため、偏りを排除できる
- あいまいな回答に対して深堀りできる
会場調査のデメリット
- 普段のようなリラックスした状況で試せない
- サンプル品を大量に準備しなければならない
- 調査員のレベルと経験に左右される面がある
- 対象者が会場の近隣エリアに偏る
郵送調査
アンケート調査票をアンケート対象(協力)者に郵送し、回答を返送してもらう手法です。地方自治体の住民アンケートにもよく使われます。企業の場合は顧客アンケートや会員アンケートなどで、住所情報を保有している対象者に向けて実施できます。
郵送調査のメリット
- 氏名と住所の情報さえあれば実施できる
- 高齢者でも回答を得やすい
- 直接ターゲットに実施できるので、スクリーニング(選別・絞り込み)の必要がない
郵送調査のデメリット
- 回収期間を必要とする
- 若年層の回収率が低くなりがちである
訪問調査
調査員が調査対象(協力)者の自宅を訪問して行うアンケート調査です。調査員がその場で質問して回答を聞く「面接法」と、調査票を渡して一定期間後に再訪問して回収する「留置き法」があります。
訪問調査のメリット
- 回収率が高い
- 回答の不備も持ち帰る前にチェックできる
- 「理由」の深堀りができる
訪問調査のデメリット
- 規模が大きいアンケートの場合は、コストと期間が相当必要となる
- パンデミックの影響により、従来ほどスムーズには対面できない
ホームユーステスト(HUT)
“Home Use Test” の略称で、製品あるいは改良品を調査対象(協力)者の自宅に送付して、一定期間試用してもらい、感想や評価を収集する体験型調査方法です。同じ体験型の会場調査では望めない「日常の視点」における評価を得るのに役立ちます。
実生活に即したニーズを把握しやすい面があり、上市前から上市後に至るまでのさまざまな段階で活用されています。
ホームユーステスト(HUT)のメリット
- 普段の生活環境における、ナチュラルな評価を取得できる
- 商品を試してもらいながら、並行してインタビューもできる
- サンプルの試用状況を、画像や動画で取得することもできる
- 一定期間の中での、使用時の心理変化なども把握できる
ホームユーステスト(HUT)のデメリット
- 試用・試食・試飲の方法を、厳密に統一する必要がある製品には不向きである
- 試用・試食・試飲時の環境条件が限定される製品には不向きである
- 機密性の高い未発表の新製品などには不向きである
- オペレーションの工程が多く、コストと期間がかかる
- 食品や化粧品などの場合、アレルギー問題などのトラブルのリスクが避けられない
なお、多様化する現代のマーケティング手法に関して、以下の記事で体系別に網羅・整理して解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
マーケティング上の定性調査の種類
定性調査は、数値化できない言葉や行動、心理や状況などの情報を収集する調査方法です。定性調査の種類として挙げられるのは、以下の4つです。これらもメリットとデメリットを併せ持つ傾向があります。
- デプスインタビュー(DI)
- フォーカスグループインタビュー(FGI)
- オンラインインタビュー
- エスノグラフィ(行動観察調査)
それぞれの調査内容とメリット、デメリットを見ていきましょう。
デプスインタビュー(DI)
1対1のインタビューで会話を通して必要な情報を収集する調査方法です。製品・サービスの利用現場の実態、購入を決めた理由、行動の背景にある事情などを把握できます。
ターゲットの行動を把握する方法はほかにもありますが、その心理をリアルに理解しようとするならばこの調査方法が有効です。
デプスインタビューのメリット
- 行動と心理に関する詳細情報を、本人から聴取できる
- 企業側が気づかなかった、顧客視点の事実を認識できる
- 潜在ニーズやインサイトまで深堀りできる
- 定量調査では把握しにくい、顕在的なニーズまで深堀りできる
- 1対1ゆえに、多少センシティブな内容にも触れられる
デプスインタビューのデメリット
- 1名ずつこなすので時間がかかる
- インタビュアーのレベルによって、聴取できる情報量に差が出る
フォーカスグループインタビュー(FGI)
集団面接法とも呼ばれる調査方法で、複数の調査参加者(5〜8人程度)に座談会形式で行うインタビューです。調査対象(協力)者の生の声である定性データを直接収集できます。
フォーカスグループインタビュー(FGI)のメリット
- 定量調査ではつかめない、消費者の深層心理を覗くことができる
- 各人が相互に刺激し合って、活発な展開が期待できる(グループダイナミクス)
フォーカスグループインタビュー(FGI)のデメリット
- 感染症対策を万全に施さなければならない
- 司会者が盛り上げないと不振に終わる場合もある
オンラインインタビュー
Zoomなどのオンラインコミュニケーションツールを利用して、リモートで行うインタビューです。ネット環境があれば実施できるので、場所と時間の自由度が高い調査方法と言えるでしょう。
オンラインインタビューのメリット
- 自宅で参加できるため、調査対象(協力)者の参加へのハードルが低い
- 遠方の対象者にもインタビューができる
- 会場費や移動コストが不要なため、ローコストで実施できる
- 屋外や移動先であっても、ネット環境があれば実施できる
- 自宅でのリラックスしたインタビューになるため、率直な情報の聴取が期待できる
オンラインインタビューのデメリット
- ネット環境によっては接続状況が不安定な場合もある
エスノグラフィ(行動観察調査)
調査対象(協力)者の職場や自宅などを訪問し、実際に製品・サービスを使っている現場を観察することで情報を得る調査方法です。対象者1人につき、数時間から丸1日、場合によっては複数の日にわたって行われます。
事後インタビューもセットで実施することも多いです。その際には、対象者自身の自覚がなかった無意識の行動について、調査員が一緒にその意味を振り返ることもあります。
いわば訪問調査の発展型として、体験版訪問調査とも言える方法です。訪問調査は定量調査の粋を出ませんが、こちらは定性調査が可能です。
エスノグラフィ(行動観察調査)のメリット
- 行動に至る背景にある要因が理解できる
- 飾られていないリアルな情報を収集できる
- 潜在ニーズが見つかる場合もあり、仮説を立てるのに役立つ
エスノグラフィ(行動観察調査)のデメリット
- 調査員のレベルに左右される面が多い
- 時間がかかるので多くのサンプルを集めるには期間もしくは人員を要する
なお、マーケティングにおけるターゲット設定の戦略的意義を、コトラーやドラッカーの理論を交えつつ以下の記事で解説しています。ぜひ参考にご覧ください。
マーケティング上の定量・定性にまたがる調査の種類
定量調査と定性調査の、両方の要素がある調査方法として、以下の2つが挙げられます。
- 覆面リサーチ
- SNSリサーチ
覆面リサーチ
覆面調査員(ミステリーショッパー)が実際に調査対象店舗を利用し、顧客が経験するであろうプロセスを体験して細かく評価する調査方法です。対象店舗の接客サービスのレベルや清潔度、提供される商品のクオリティなどをチェックしてフィードバックします。
調査設計の仕方次第で、定量調査と定性調査のどちらにもなる方法です。
SNSリサーチ
ソーシャルメディアを利用した調査方法です。「Twitter」や「Instagram」「Facebook」などに投稿された内容から、自社ブランドと競合、業界全体についてどういう認識がされているかを調べます。
特定のキーワードが含まれる投稿を検索して、時系列の分析や具体的な発言内容の分析などを行い、傾向を知ることが可能です。また、リツイートやいいねの数が多い注目されている投稿がどのようなものかを調べることで、消費者の興味の対象を理解できます。
この方法も、目的によって定量調査と定性調査のどちらにもなりえます。マンパワーによる調査だけでなく、SNS専用の解析ツールを使って効率的に調べることも可能です。
なお、マーケティングにおいて顧客心理を理解するために欠かせない「顧客エンゲージメント」の概念について、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
マーケティングの仕事内容を切り分け調査会社に委託できる
ここまでご紹介した調査方法は、たいへん多岐にわたり、専門性が必要なものが多いのは否めません。ただし、あくまでも自社が取り組んでいる事業に関して必要で有効なものにフォーカスすればよいので、あれもこれもと考える必要はないでしょう。
とはいえ、必要なマーケティングリサーチをすべて内製で実施するためには、それなりの人材確保が必要です。
もし、現状で人的リソースが不十分であれば、アウトソーシングを活用する選択肢もあります。マーケティングリサーチを専門で受託する企業も多く、実際に外部委託を活用してマーケティング活動に役立てている企業も少なくありません。
すべてを丸投げで委託するのはおすすめできませんが、リサーチの根幹となる考え方を確立した上で、部分的に外部のリソースも活用することで、よりスピーディで効率的にマーケティングを進めていくという考え方も、検討の価値があるでしょう。
なお、マーケティングの過去の代表的な成功事例については、以下の記事で特集していますので、是非参考にご一読ください。
まとめ
マーケティングリサーチについて、全体から細部まである程度踏み込んで解説しました。調査方法の種類は多いですが、必要かつ有効な調査方法を見極めてリサーチを計画することが重要です。
ここでご紹介したような調査方法があることと、それぞれの趣旨や特徴、メリットとデメリット、そして自社の手持ちのリソースを考え合わせて、ぜひ価値あるマーケティングリサーチに取り組んでください。
なお、「マーケティングスキル」は身につけて損がないビジネス上の最強の自己資源であることを、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にご覧ください。
【コンテンツマーケティング担当者必見:おすすめ記事】
【デジタルマーケティング担当者必見:おすすめ記事】
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