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マーケティングとセールスの関係性とは?連携のメリットと方法も紹介!

投稿日:2022年11月30日 /

更新日:2023年7月12日

マーケティングとセールスの関係性とは?連携のメリットと方法も紹介!

マーケティング部門とセールス部門は、同じ企業の中でも境界線が明確ではない場合が多いです。共通した目的もあるので、情報を共有し、連携してこそお互いの生産性も向上します。今回の記事では、そんなマーケティングとセールスの関係性および、連携のメリットと方法もご紹介します。

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マーケティングとセールスの違いとは?

ビジネスイメージ

「マーケティング」とは、端的にいえば「ニーズがある商品を市場に提供して利益を上げる活動」の総称です。「売れる仕組みづくり」と言い換えてもよいでしょう。

一方、「セールス」は「販売」「営業」とも呼ばれる「売る」ことに特化した活動です。市場に提供された商品を、消費者に売り渡す活動の総称を意味します。

セールスは商品をエンドユーザーに手渡す活動なので、包括的な性質があるマーケティングという活動の中の最終プロセスという解釈もできます。しかしながら、マーケティングとセールスを別物とする別の考え方も存在します。

ここでは広義のマーケティングの中の一つの役割を果たすものとして捉えつつ、狭義のマーケティング部門、セールス部門という現場レベルでの関係性にフォーカスして、以下の3つの切り口から違いをみていきましょう。

  • スタートラインの違い
  • ゴールの違い
  • 職種・実務の違い

なお、マーケティングの本質的な意味について、以下の記事で特集しているので、ぜひ参考にお読みください。

スタートラインの違い

マーケティングのスタートラインは「市場=マーケット」です。市場に向き合い、ニーズを探ることから活動は始まります。

一方、セールスのスタートラインは「見込み客(以下リード)」です。個人もしくは法人のエンドユーザー候補と向き合い、商談によって「顧客」化に向けて活動が始まります。

ゴールの違い

マーケティングのゴールは、商品を市場に提供することを通して「利益」を得ることです。一方、セールスのゴールは売上目標の達成です。利益は売上が基になりますが、そこから必要なコストなどを差し引いた結論部分と言えるでしょう。

実務の違い

マーケティングの実務は実に多岐にわたります。市場の調査や分析、ターゲット設定やポジショニング、それを基にした戦略立案、広告や販売促進の施策の立案と実施の手配、デジタルマーケティングの細々とした施策への対応等々。

セールスの実務は基本的には「商談」と「アフターフォロー」です。重視されるのは商談で、企業の売上の源泉となる従業な実務といえるでしょう。

また、電話営業やメール営業によるリード獲得から商談のアポイントもセールスが担当する場合があります。しかし傾向としてはその範囲は「インサイドセールス」として別部門が担当するケースが増えています。

その場合は、セールスは商談の成功に向けてリソースを集中することで、売上拡大をねらうスタンスです。

 

なお、現在BtoBビジネスの中で注目されているサブスク型ビジネスにおける効果的なマーケティングについて、以下の記事で特集していますので、ぜひ参考にしてください。

 

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マーケティング部門とセールス部門の連携

マーケティング部門とセールス部門は、なまじ共通点があるためにともすれば対立するケースもあります。ここではマーケティング部門とセールス部門の連携について見ていきましょう。

マーケティング部門とセールス部門の位置付け

マーケティングはニーズがある商材を市場に提供し、さまざまな施策でターゲットとする顧客層の購買意欲を高め、購入に近づける仕組みづくりです。そしてセールスは、いわばマーケティング部門が耕した畑で、収穫を刈り取る作業と言えるでしょう。

つまり、セールスが「現場」寄りの概念であるのに対し、マーケティングは「経営」寄りの概念です。ここからも、マーケティングがセールスの上位概念であることがわかります。

マーケティング部門とセールス部門の連携方法

マーケティング部門とセールス部門が連携する方法として、以下の3種類があります。

  • バイヤーズジャーニーの共有
  • リード情報の共有
  • KGIの共有

個別に見ていきましょう。

バイヤーズジャーニーの共有

バイヤーズジャーニーとはBtoBビジネスにおいて、リードが自社の商材を認知してから検討を経て購入に至るまでのプロセスを可視化したフローチャートです。BtoCビジネスではカスタマージャーニーと呼ばれます。

このバイヤーズジャーニーを共有することで、マーケティングとセールスの役割分担がわかりやすくなります。

リード情報の共有

マーケティング部門とセールス部門がそれぞれ持っているリードの情報を共有することは、双方にとって有効です。

お互いに異なった角度からの、同じリードの情報を保管することで、リードの理解が立体的になってくる効果があります。それによって、それぞれのアプローチの仕方の精度を上げていけるでしょう。

定例ミーティングを設定する

一般的に相手の事情がわからないときに、対立という構図になりがちです。マーケティングとセールスの対立を避けて良好な連携に持っていくには、お互いの活動状況を常に理解し合うことが有効です。

そのためには、定期的なミーティングを行うのが、確実な方法です。定例ミーティングを設定しておいて、常に活動情報を共有しましょう。そうすれば自ずと部門間の交流が円滑になり、連携にも成功します。

KGIの共有・確認

マーケティング部門もセールス部門もそれぞれのKPI(重要業績評価指標)をいくつも設定して仕事に取り組みます。お互い自部門のKPIにこだわるあまり、関係がギクシャクするようなケースも見られます。

そもそもKPIは部門を超えた企業としてのゴールであるKGI(重要目標達成指標)に準ずるものです。

自部門のKPIに固執するために生じている対立は、KPIの上位概念であるKGIを両部門で改めて共有・確認し、KGIの達成にはそれぞれの部門がどうすべきかという原点の戻って議論を交わすことが、お互いのKPIの見直しと最適化につながります。

KGIの共有が生むKPIの最適化は、両部門の無意味な対立を避けるのに一役買うでしょう。

 

なお、マーケティングと経営の関係性について、以下の記事でわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

マーケティング部門とセールス部門の連携のメリット

マーケティング部門とセールス部門が良好な連携状態を保つと、それぞれの持つ情報レベルが高まり、施策の精度が上がる相乗効果があります。その結果、企業としての生産性の向上に寄与することが最大のメリットと言えるでしょう。

対立構造になりがちなセールス部門とマーケティング部門の連携は、両部門の力が単なる足し算で増えるのではなく、相乗効果の掛け算で増大します。その結果、組織としてのパワーが底上げされ、生産性の向上につながるのです。

マーケティング部門とセールス部門の連携は、具体的に以下の3つのメリットをもたらします。

  • 機会ロスを減らす
  • 成約率を上げる
  • 業務効率を向上させる

それぞれのメリットを見ていきましょう。

機会ロスを減らす

マーケティングとセールスの連携ができていれば、リードにしかるべきアプローチを掛ける適切なタイミングが判断しやすくなります。

タイミングが悪い場合は、セールスがアプローチする時点で、購買意欲が低下してたり、すでに他社の競合商材への関心が勝っていたりなどで、販売機会のロスにつながりがちです。

そんな機会ロスを、マーケティングとセールスの連携で確実に減らせるので、売上に貢献できます。

成約率を上げる

マーケティング部門がリードリストをセールス部門に引き継ぐまでには、さまざまな施策の実施とそれぞれの施策に対する反応があります。成約確度の高いリードのそれまでのプロセスを分析して、セールス部門と共有しておけば成約率を上げる効果があります。

なぜなら、そこに至るプロセスの分析結果をセールスからの提案に反映できるからです。リードのリアルな状況や価値観に即した効果的な内容になり、成約率が高まります。

業務効率を向上させる

マーケティング部門とセールス部門が連携して、セールス活動の情報をマーケティン部門に共有することで、リードに関する情報全体が適切に整理されます。

それによって、成約確度の低いリードに繰り返しアプローチしたり、成約確度の高いリードに消極的なアプローチを掛けたりなどの、無駄なアクションを避けられます。

別々に動いていた各セールス担当者の業務フローも整理されるでしょう。情報を共有し合うことで、マーケティングの観点で情報が整理再構築され、マーケティングおよびセールスの双方の業務が効率よく進むようになります。

このように、セールスは無駄な動きを排除しつつ、最短距離で成約に至る流れが生まれます。そして、セールスが最前線で掴んだ生きた情報をマーケティングにフィードバックすれば、マーケティング施策の精度向上につながるでしょう。

なお、マーケティングの出発点となる市場分類=セグメント(セグメンテーション)について、以下の記事で成功事例も交えて特集していますので、ぜひご一読を!

 

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セールスプロモーション(販売促進)というマーケティング施策

セールスプロモーションは日本語で「販売促進」のことです。「販促」と省略形で呼ばれることもあります。セールスプロモーションは、マーケティングとセールスの両方の要素が落とし込んだマーケティング施策です。

新規顧客の獲得を促すのはもちろん、既存顧客のリピート率向上につなげられます。そんなセールスプロモーションは、広告宣伝プロモーションと混同されることも多いです。

ここでは、セールスプロモーションと広告宣伝プロモーションの違いを紐解いた上で、セールスプロモーションの特徴を解説します。

 

なお、マーケティング上の分析や戦略立案に欠かせないフレームワークについては、以下の記事で詳しく特集していますので、参考にしてください。

広告宣伝プロモーションとの違い

広告は企業が発売した製品やサービスの告知やブランディングにも使用され、リードの関心を惹き、購買意欲を湧かせ、店舗やECサイトなどの顧客接点に集客するのがミッションです。

一方、セールスプロモーションは広告やその他のマーケティング施策によって購買意欲が湧いたリードや集客されたリードに顧客接点に集客されたリードに対して購入への後押しをする活動です。

文字どおり販売を促進するねらいと、口コミやソーシャルメディアなどでプロモーション情報を共有拡散させ、認知度を高めるねらいを持った活動と言えるでしょう。

 

なお、広告というマーケティング活動において極めて重要な部分について、その種類や戦略、仕事内容を以下の記事で徹底解説しています。参考にご覧ください。

セールスプロモーションの手法

セールスプロモーションの主な手法は、以下の4つです。

  • 販促イベント
  • インストア
  • キャンペーン
  • O2O(One to One)マーケティング

それぞれの手法を見ていきましょう。

販促イベント

BtoBなら展示会や見本市などのイベント、BtoCなら音楽ライブやファッションショーなどのイベントを販売促進に利用するプロモーションです。

BtoB企業が参加する大規模な展示会では、出品者として展示ブースを設置します。展示会主催者が参加者の誘致を手掛けてくれるので、ローコストで高い集客効果が期待できるメリットがあります。

その場でリード獲得ができ、場合によっては商談のステップまで進むケースもあります。全国から大勢のリードの参加が予想できますが、競合の展示ブースも多数あります。

参加者一人が1日に訪問できるブースの数はかぎられるでしょう。そのため、主催者の広告とは別に、自社での独自にイベント参加のお知らせを、自社Webサイトやソーシャルメディアで広めておくと効果的です。

BtoC企業がスポンサーとして協賛する音楽ライブやファッションショー等の場合、ライブパフォーマーやファッションブランド、人気モデルの魅力を活用してイベントへの集客が期待できます。

参加者に自社商品を告知でき、ソーシャルメディアを通じた情報拡散を促進できるでしょう。

インストア

従来から定番的に行われている、小売店舗での店頭におけるプロモーション活動です。効果的なディスプレイPOP、陳列、コンセプトボード(商品コンセプトを説明したパネル)を通じて、来店客の購入の背中を押します。

商品が多様化して続々と新作が発売されている今日では、店舗を訪れる消費者は、特に何を購入するとかを決めずに、来店するのも珍しくありません。

したがって、インストアプロモーションでは、Web上で収集できる顧客情報を分析しておいて、演出に反映しましょう。また、メルマガやソーシャルメディアにてインストア限定割引クーポンの提供などにより、集客と購買行動を促せます。

キャンペーン

キャンペーン期間中の限定商品や期間限定割引特典などで「限定感」「プレミアム感」を訴求するプロモーションです。参加者に付加価値があるノイベルティ(贈呈品)を用意するなどで、ノベルティを付与して「付加価値」を追加することも可能です。

また、購入者にはさらに抽選などでコンサート招待や旅行招待などのユーザー体験を提供しつつ、ブランドイメージの向上を図れます。

また、SNSのフォローやユーザー登録にノベルティを付与することで、リードのリストを拡張することも可能です。しかし、中にはノベルティの獲得だけのために登録するユーザーもいます。

その後のアプローチ施策への反応で、獲得したリードに本当に見込みがあるかどうかを、早めに見極め、無駄な販促コストを抑えるようにしましょう。

O2O(One to One)マーケティング

市場分析に基づいた、リードとの双方向コミュニケーションによる販売促進です。Webアンケートを通じてターゲット層の情報を収集分析し、自社Webサイトやソーシャルメディア、実店舗でユーザー登録を促します。

CRM(顧客管理システム)などのMA(マーケティングオートメーション)を駆使してリードのWeb上の行動や反応を掌握して分析し、成約確度に応じたメルマガやDMを通じてバイヤーズジャーニーを進行させます。

ちなみにCRMを活用すると、PDCAサイクルを回しやすくなるほか、KPIの設定も容易になります。

 

なお、マーケティングの過去の代表的な成功事例について、以下の記事で特集していますのでぜひ参考にご一読ください。

また、マーケティング戦略の実践に役立つおすすめ本20冊を、以下の記でご紹介していますので、ぜひとも参考にしてください。

まとめ

マーケティングとセールスの違いと共通点、両部門の連携方法、それらを組み合わせて効果を生むセールスプロモーションについて解説しました。

みなさんの企業内でマーケティングとセールスの関係性が良好でない場合、ここでご紹介した情報を参考に、速やかに連携できる措置をとって、両部門のパワーを掛け算で強めましょう。

 

なお、当サイト読者のみなさんが携わっていると思われるサブスク型ビジネス、とりわけSaaSビジネスにとって、最重要課題ともいえるカスタマーサクセスについて、以下の記事で特集しています。ぜひご一読ください。

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