セッションとは?
セッションとは、ユーザーがWebサイトに訪問してから離脱するまでの一連の行動を指す言葉です。
Webサイトへアクセスして、1ページだけ閲覧して他サイトへ離脱(直帰)した場合でも、10ページ閲覧してから他サイトへ離脱した場合でも、セッション数は「1」とカウントされます。10ページ閲覧した場合でも、通信が途切れることなくつながっているため、一連の行動として認識されるためです。
セッションの仕組みはどうなっているのか
Webサイトのセッションの仕組みは、ユーザー側のブラウザとWebサイトのサーバーの間での通信によって成り立っています。
ユーザーがブラウザからWebサイトにアクセスした際、ブラウザからWebサイトのサーバーへ通信が開始されます。そして、ユーザーが他のWebサイト(別のWebサーバー)へ遷移するなど、サーバーとの通信が途切れるアクションが起きるとセッションが終了したと判断されます。
なお、平均的なセッション時間については、こちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひご参考ください。
セッションとPVの違い
GoogleアナリティクスなどでWebサイトのアクセス解析をしていると「セッション」の他にもさまざまな専門用語を目にします。
そのうちの一つが「PV(ページビュー)」です。
PVは、1ページ表示されるごとにカウントされていく仕組みになっています。ページが表示されるたびにカウントされるため、ページをリロードした場合もPV数が増えます。
たとえば「1カ月以内に5回アクセスし、合計30ページを閲覧した」という場合は、セッション数は5回でPV数は30回と計測されます。
セッションとユニークユーザーの違い
他にも「セッション」と混同されやすい言葉が「ユニークユーザー(UU)」です。
ユニークユーザーとはWebサイトにアクセスしたユーザーのことを指します。
たとえば、以下のようなユーザーがいると仮定します。
- Aさん:1カ月以内に5回アクセスし、合計30ページを閲覧した
- Bさん:1カ月以内に1回アクセスし、1ページの閲覧した
この場合、両者は一定期間内にセッション数やPV数は異なりますが、UU数はそうした数値は関係なく「1」とカウントされます。
ただし、UUはIPアドレスやホスト名、cookieなどの情報に紐づいてカウントしているため、的確な人数を計測しているわけではありません。そのため、同一人物でも別のブラウザでアクセスすると新たに「1」としてカウントされます。さらに、同一ブラウザで複数人がアクセスした場合は「1」のまま変わりません。
そのため、UUは目安として考えておくとよいでしょう。
セッションとトラフィックの違い
Webマーケティングでは「トラフィック」という言葉も使われます。
トラフィックとは、ユーザーのWebブラウザが、Webサイトのサーバーへリクエストした通信量を指します。Webマーケティングでは、ユーザーがWebサイトへアクセスした通信の数や量を言い、どこから訪問したのか(通信したのか)を指す場合もあります。
Webサイトへのトラフィックが発生する条件は多岐にわたります。
- ブックマークから再訪する Web広告から訪問する
- 検索エンジンから訪問する
- SNSやメルマガから訪問する
- 別メディアのリンクから訪問する
Googleアナリティクスでは、Webサイトへのトラフィックという項目があり、流入元を分析できます。
セッションが切れてしまう原因は?
セッションは「サイト訪問から離脱までの一連の流れ」と説明した通り、離脱するとセッションが切れるので、離脱後に再度訪問すると新たなセッションとしてカウントされます。
しかし「別のWebサイトへの離脱」という条件以外にもセッションが切れる条件があります。
原因1:持続時間が過ぎた
ユーザーがWebページを開いたまま何も操作せず一定時間が経過すると、セッションが切れる仕組みになっています。デフォルトでは30分でセッションが切れる設定です。
たとえば、ユーザーがWebサイトを訪問して数ページを閲覧した後、電話がかかってきてWebサイトを40分間放置したとします。電話を終えて戻ってきたユーザーが閲覧を再開すると、新たなセッションとしてカウントされます。
もしWebサイトを放置していた時間が29分であれば、セッションは切れていないので持続されます。
Googleアナリティクスで持続時間を変更する方法
Googleアナリティクスと使うと、セッションが切れる時間を変更できます。1分~4時間の間であれば、自由に設定が可能です。
方法は、以下の通りです。
「管理」>「プロパティ設定」>「トラキング情報」内の「セッション設定」>「タイムアウト処理」内の「セッションのタイムアウト」から変更>「適用」をクリック
長時間の動画を視聴できるWebページなど、ユーザーが30分以上操作をしないと考えられる場合は、持続時間を変更するとよいでしょう。
原因2:途中で日付をまたいだ
Webサイトを閲覧している途中に日付をまたいだ場合も、新たなセッションとしてカウントされます。
たとえば、23時59分に流入し、日付をまたいで0時1分に離脱した場合でも、セッション数は「2」となります。
原因3:参照元が変わった
同一ユーザーでも、参照元(Webサイトに流入した経路)が異なると新たなセッションとしてカウントされます。
たとえば、SNSからWebサイトに流入した後すぐにメルマガのリンクからWebサイトに流入すると、別のセッションとしてカウントされるため、同一ブラウザでも30分以内のアクセスでも「2」とカウントされます。
また、検索エンジンで「○○○」と検索してWebサイトに流入した後に、検索エンジンで「□□□」と検索して流入した場合も、新たなセッションとなります。検索したキーワードが変わると、同じWebサイトに流入しても参照元が異なると判断され、別のセッションとなるためです。
Googleアナリティクスでサイトのセッションを確認するには?
セッションとはさまざまな条件でカウントされ、自社サイトのパフォーマンスを判断するためには重要な指標です。
ここからは、Googleアナリティクスを活用して、自社のWebサイトのセッション数を計測する方法を紹介します。
Googleアナリティクスの分析軸となる「ユーザー」「集客」「行動」それぞれでセッションを確認できます。
なお、Googleアナリティクスの使い方については、こちらの記事でも紹介しています。ぜひご参考ください。
ユーザーメニューから確認する方法
右カラムの「ユーザー」>「概要」の順でクリックすると、ユーザーサマリーが表示されます。その中に、Webサイト全体のセッション数が表示されます。
期間を設定すると、その期間内のセッション数の変動がグラフ化されます。
集客メニューから確認する方法
「集客」のメニューからは、セッションが発生する参照元別のセッション数を確認できます。
「集客」>「すべてのトラフィック」>「チャネル」とクリックしていくと、参照元別のセッション数が表示されます。
SEO対策がうまくいっているか、Web広告の効果が出ているか、などを見極めることもできるでしょう。
行動メニューから確認する方法
Webページごとのセッション数を確認したい場合は「行動」メニューを活用します。
「行動」>「サイトコンテンツ」>「すべてのページ」とクリックしていくと、WebページのURLごとにデータが表示されます。その中の「ページ別訪問数」がセッション数に該当する項目です。
まとめ
セッション数は、正しいユーザー数を計測している指標ではありませんが、Webサイトのパフォーマンスを分析するためには重要な指標です。
特に、SEO対策やWeb広告、オウンドメディアでのコンテンツマーケティングなどに力を入れている企業では、定期的にチェックしたい指標と言えます。
もちろん、Webマーケティングではセッション数の他にも、PV数やUU数、検索順位など、重視すべき指標が複数あります。Googleアナリティクスなどを活用し、さまざまな指標から自社サイトを分析しましょう。
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