Laravel(ララベル)とは?
Laravel(ララベル)とは、PHPフレームワークの一つです。
PHPフレームワークにはさまざまなものがあり、それぞれ特徴や使い勝手などが異なるのが事実。用途や使用シーンに合わせてフレームワークを選びます。
後述しますが、Laravelは、数あるPHPフレームワークの中でも、国内外で高いシェアを誇り、使用者が多い傾向にあります。経験が浅い方でも使用しやすいことから、多くの現場で導入されているのが特徴です。
Laravelが誕生したのは、2011年のこと。アメリカで開発されました。
PHPとは
そもそもPHPとは何なのでしょうか。
PHPは、サーバーサイドのスクリプト言語(プログラミング言語の一つ)と呼ばれるものです。webページをサーバー側で動作させるために必要な言語で、主にweb開発の現場で採用されています。HTMLに埋め込んだり、データベースと連携して動的なWebサイトを手軽に作成することができ、使い勝手の良いスクリプト言語として知られています。
ちなみに、PHPは1995年にRasmus Lerdorfによって開発され、現在は多数の開発者によってメンテナンスされています。
Laravel(ララベル)の特徴
Laravelのほかにも、PHPフレームワークは存在しますが、他のフレームワークとはどのような違いがあるのでしょうか。
ここからはLaravelの具体的な特徴について、詳しくご紹介していきます。
特徴1:世界で高い人気を誇っている
Laravelの特徴として、まず挙げられるのが世界で高い人気を誇っている点です。
数あるPHPフレームワークの中でも、特に人気の高いフレームワークであるのがLaravelの特徴です。
実際、2019年にはシェア率が世界で1位となり、多くの国内外を問わず国内外のweb開発現場で採用されていることがわかります。
ちなみに、Laravelがシェア率1位を獲得する以前は、CakePHPが業界を率いている状況でした。現在のシェア率はLaravelの次ではあるものの、それでもまだまだCakePHPの人気は根強いことがわかります。
特徴2:MVCモデルを採用している
MVCモデルを採用している点は、Laravelの特徴の一つです。
このMVCモデルは、開発方法のことであり、データ処理・画面表示・全体制御のそれぞれの機能ごとに開発することを指します。
MVCモデルを採用するメリットは、処理の内容を記入する場所がわかりやすい点です。開発関連の経験が浅い方でも、扱いやすく現場では重宝されます。
同時進行でスピーディーに作業を進められることから、作業効率の向上や時短にもつながるでしょう。
また、MVCモデルは、基本機能はすでに揃っているため、使用を始める際に基本的な機能からインストールする必要がありません。
簡単な開発であれば、初期にインストールされている基本機能だけで進めることも可能です。
特徴3:プラグインの開発が盛んに行われている
プラグインの開発が盛んに行われている点は、Laravelならではの特徴です。
Laravelは人気が高く、ユーザーが多いこともあり、新機能の追加や、便利なプラグインなどの開発が積極的に行われています。
それに伴い、より現場で対応できる範囲や開発過程でできることが増え、より実装しやすいフレームワークになりつつあります。
webサイトやwebアプリケーション、webサービスに至るまで使用できるLaravelは、招待性が高いと判断されており、プラグインの開発だけではなくアップデートも定期的に実施されています。最新の開発環境や時代の変化に伴うニーズの変化などに合わせて、常にベストな環境が提供されている状況です。
Laravel(ララベル)が抱えている問題点
人気が高く、使い勝手の良いLaravelですが、一方で注意したい問題点があります。
Laravelどのような問題点を抱えているのか、詳しく見ていきましょう。
問題点1:コードが複雑化する傾向にある
Laravelが抱えている問題点として、まず挙げられるのが「コード」についてです。
Laravelは自由度が高いので、自由にコードを記述しやすいのが魅力。しかし、最初の設計方針次第では、コードを記述していくうちに記述の意味と場所がわかりにくくなりやすく、「自分以外に開発の内容が理解できない」「コードがわかりにくく他の人が作業に加われない」などの事態に陥る場合があります。そのため、コードの複雑化には十分注意し、適切な設計計画を立てることが大切です。
問題点2:不具合が生じる可能性がある
Laravelは、不具合が生じることがあります。
使い勝手が良い一方で、処理速度はあまり期待できないのがLaravelの難点。処理速度の問題上、たくさんの機能を活用すると、処理が遅くなってしまったり、バグが発生するリスクを高めたりすることがあります。
ユーザーの需要を満たすためには、Laravelでいろいろな機能を活用することがベストではありますが、動作速度を妥協できない場合には、Laravelの使用は注意が必要です。
Laravel(ララベル)を導入する手順
Laravelを導入するにあたり、どのような手順で導入すればいいのでしょうか。
導入するにあたり、必要なステップはわずか3つ。各工程を詳しく見ていきましょう。
手順1:PHPをインストールする
Laravelを導入する際には、まずPHPのインストールを行います。
インストールの具体的な方法は複数ありますが、一般的にはザンプ(XAMPP)を利用して取り込む方法が多い傾向にあります。ザンプとは、Laravelに限らず、webのアプリケーションを実行するにあたり、必要なソフトウェアをパッケージ化したものです。
インストール方法は、以下を参考にしてください。
- ザンプのトップページへアクセス
- インストールページを開く
- ダウンロード欄から端末のOSに合うザンプを選択
- ダウンロードを実行
Windowsの場合は、ダウンロード後に配置場所を設定したり、コンポーネントを選択したりしてから、インストールを実行します。
Macの場合は、ダウンロード実行後に、ドラッグ&ドロップだけでアプリケーションへ追加可能。
使用している端末によって、ダウンロード後の操作が異なるので注意してください。
手順2:Composerをインストールする
Laravelの2ステップ目が、Composerのインストールです。
Composerは、Laravelをインストールするために必要なシステムのこと。主にパッケージ管理を行っています。
インストール方法は、WindowsとMacとで異なるので、以下を確認してください。
【Windowsの場合】
- Composerのページへアクセスしてダウンロード
- Composerのページでダウンロードしたファイルを実行
- オプション画面の選択を行う
- プロキシ設定を行う
- 表示画面に沿ってインストール
【Macの場合】
- ターミナルコマンドでダウンロードを実行
- インストール後に動作確認コマンドを行う
- バージョン表示の内容を確認
Macの場合、ダウンロードするにあたり、パッケージマネージャーのHomebrewやOpenSSLなどがないときには、インストールするためのコマンドの実行を先に行いましょう。
手順3:Laravelをインストールする
1~2のステップが完了したら、Laravelをインストールします。
インストールは、WindowsもMacもターミナルでコマンドを実行するだけです。インストールするための環境が整備されていれば、スムーズにLaravelの導入が完結します。
まとめ
本ページでは、Laravelの特徴や問題点、導入方法についてご紹介しました。
国内外で高い人気を誇るLaravelには、さまざまな魅力があります。人気が高いフレームワークである分、信頼性が高いだけではなく、日々さまざまなプラグインも開発されている状況。経験が浅い方でも理解しやすいため、多くの現場で重宝されています。
しかし、一方で注意点もあるのが事実です。コードが複雑化しやすい点や処理速度の問題は、あらかじめきちんと理解しておかなければなりません。
現在、Laravelについて気になっている方は、本記事の内容を参考にしたうえで、導入を検討してみてはいかがでしょうか。