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コロナ禍で進んだマーケットの二分化「2025年に起こるはずだったこと」が前倒しになったこれからの働き方

投稿日:2023年8月14日 /

更新日:2023年10月30日

コロナ禍で進んだマーケットの二分化「2025年に起こるはずだったこと」が前倒しになったこれからの働き方
● 対談

ものすごいベンチャー展1日目『CRM』『セールス強化』『マーケティング強化』
セッション開催日時:2021年7月12日

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登壇者プロフィール

西口 一希(にしぐち かずき) 氏
M-Force株式会社 共同創業者

1990年大阪大学経済学部卒業後、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)マーケティング本部に入社。ブランドマネージャー、マーケティングディレクターとして、「パンパース」「パンテーン」「プリングルズ」「ヴィダルサスーン」などのブランド担当。2006年ロート製薬に入社。執行役員マーケティング本部長として「肌ラボ」「Obagi」「デオウ」「ロート目薬」などの60以上のブランドを統括。2015年ロクシタンジャポン代表取締役、メルヴィータジャポンにて代表取締役社長。 アジア人初のグローバル エグゼクティブ コミッティメンバーを経て、ロクシタン外部取締役戦略顧問。スマートニュース執行役員マーケティング担当(日本・米国)を経て、M-Forceを創業。Strategy Partners代表取締役社長。グロースX 社外取締役

著書:『顧客起点マーケティング』(翔泳社)、『アフターコロナのマーケティング戦略 最重要ポイント40』(ダイヤモンド社)他

 

西井 敏恭(にしい としやす) 氏
株式会社コラーニング(現:株式会社グロースX) 代表取締役(現:取締役CMO)

1975年5月福井県生まれ。金沢大学大学院卒業。2001年から世界一周の旅に出る。帰国後、旅の本を出版し、ECの世界へ。2014年に二度目の世界一周の旅をしたのちシンクロを設立。
大手通販・スタートアップなど多くの企業のマーケ支援やデジタル事業の協業・推進を行う。

オイシックス・ラ・大地株式会社 専門役員CMT、株式会社シンクロ 代表取締役社長、鎌倉インターナショナルFC 取締役CDO、株式会社FABRIC TOKYO 社外取締役、株式会社NTTドコモ コンシューママーケティング部 シニアマーケティングディレクター

 

鈴木 章裕(すずき あきひろ) 氏
株式会社コミクス 代表取締役

1969年、大阪府生まれ。甲南大学法学部を卒業後、広告代理店の営業部長を経て、2000年にインターネット広告を手掛けるアイブリッジ株式会社へ入社。
2007年9月、アイブリッジ株式会社、アドデジタル株式会社、アカラ株式会社、ブランド総合研究所という4つの会社を束ねるグループ会社へと成長した同社の社長を辞し、株式会社コミクスを設立し、代表取締役社長に就任。

コロナ禍によって進んだ二分化

「コロナ禍でのマーケティングで変わったこと、変わらないこと」というテーマですが、西口さんから2〜3点くらいかいつまんでお願いします。

鈴木
鈴木
西口
西口

基本的にコロナがあったからといって、本質的には大きく変わったことはないです蔓延していた時期は社会的な動きやお客さんの動きは変わってしまったんですけど、世の中で求められるニーズや必要とされていることは変わってないです。

三密はすごく大切だということでみなさん郊外に家を買ったり引っ越したりしていますけど、やっぱりみなさん「三密に戻りたい」とおっしゃってます。

戻りたいし、数人で会った時の盛り上がり方は半端ないですよね。

鈴木
鈴木
西口
西口

そうですね。人間と生きている限りそれは非常に大切だということを認識しました。

コロナの前までに起こっていた変化が大きく加速したというふうに思っていて、その中でいうと、まず1つは高所得者層と低所得者層というようにマーケットが完全に二分化されたということですね

単純にコロナ前に株式に投資していた人は、20%や30%上がってますね。3月とかに勇気があった人は100%アップとかも普通になっていて、そもそも投資できないという状態になった人たちは、一番影響を受けて職を失ったりということがあるので、残念なこととしては二分化が一気に進んでしまったことです。

もう1つはデジタル化と非デジタル化で、デジタルについていけている層と完全に切り離されている層がコロナで一気に明確になったことですね

未だに「オンライン会議ができない」と言っているところもあるんですけれども、意思決定が永久にできなくなりつつあるので。僕の周りで見える内容でも、本来に果敢に入ってくれた方も入れば、そこで無理だと諦めている方もいるようで、そうなるとどんなレガシー系の会社でもデジタルを受け入れられる、使いこなせる方とそうでない方のスピード感が変わってしまったので、コロナ前に進んではいたことではあるのですが、それが大きな2つかなと思っています。

ありがとうございます。能力を発揮しやすい世の中にはなっていますよね。移動しなくてもどんどん商談ができたり、同時並行でいろいろなことができるわけですからね。

鈴木
鈴木

企業についていたファンが個人に流れていく時代へ

お二人はコロナ前からマルチタスクでされていたと思うのですが、西井さんはどうでしょうか。

鈴木
鈴木
西井
西井

5年くらい先に進んだだけみたいな感じなんですよね。2025年にくるべきことが2020年くらいにきたと思っていて。

たとえばオンラインのミーティングとかウェビナーとかも、もしかしたら5年後とかには二極化しているデジタルを使いこなせている人は、多分5年後とかに本当は使っていたものが2020年に使いこなせるようになったというのと、多分2025年になってもデジタル対応できていない会社は、デジタル対応しないみたいな会社になっているかなと思っていて、それは組織もユーザー側もそうだと思います。

ユーザーも二分化されているなと思っていて、デジタルをすごい使いこなせて全てやっている人は、それがインフラもみんな急いで整えないといけない状態になっているから頑張って整えるし、それを使っている人も二極化しているという感じですね。

単純にアメリカとか中国とかを見ていると「今まで日本はデジタル遅れて来たよね」みたいな話が出てきた中で、Uber Eatsとかアメリカで起こっていることが単純に先取りしてきたかなというのがすごく感じるところかなと思っていますね。

お二人とも中国やアメリカのことについて詳しいので、個人的にお聞きしたいことが1点あるんですけど、中国ライブコマースの中でライブコマース長者みたいなのが出てきていると思うのですが、一回の投稿で1時間で何十億とかの人達。あれはどういう変化なんですか?

鈴木
鈴木
西井
西井

僕の見解でいうとライブコマースがどうこうというよりは、今まで会社についてきたブランドとかファンみたいなところが、ソーシャルメディアが進むことでどんどん人についてきているというのは、日本でも実際起きている事だと思っています。

そこがやっぱり、化粧品作ったりファッションを作ったりとかっていうことが出てくる。そこに対して一番わかりやすく簡単に到達できるコミュニケーションが動画だったのかなと思っているんですよね。なのでライブコマースというよりかはファンコマースなのかなと思うんですが、そこがやりやすくてできるのがライブコマースです。

ずっとライブコマースも「日本に来ないね」って話をしてたと思うんですが、去年くらいからファンをたくさん抱えている方が自分で商品を作り始めていてできています。これが長続きするかどうかは懐疑的なところがあるんですが、瞬発的なところに関しては実際裏側としてはファンとのエンゲージメントで、今まで企業でしかなかったものが、個人と個人に繋がっていった話なのかなと思っています。

日本の投げ銭みたいなものではないんですね。普通にものを買うような感じですね。

鈴木
鈴木
西井
西井

そうですね。中国の場合、個人でもものが作りやすい状況でもあるのでそこにものが紐づいているのかなと思いますね。

日本だと製造業とかは自分達で工場を持って一部のところがOEMやっているけど、というところが個人でも簡単にオーダーできてしまっているという話なのかなとも思いますね。

電子決済化も早かったですからね。日本はなかなかオンプレミスで開発したシステムでやっているから、国際競争力的にまずいなと思っているんですが、早くスマホの中で全部終わるみたいなものも、コロナでやっとみんな気づいているのかなと感じています。

鈴木
鈴木

2025年に起こるはずだったことが前倒しになった感覚

西口
西口

基本的に中国の人のライブコマースが流行っているのは、1つの異なる環境条件が揃った中で起こったことだと思っています。WeChatを含むその仕組みですよね。オーダーから決済からデリバリーまでの仕組みがデジタル化されていて、それが誰でも使えるようなサービスですよね。

環境の違いから先に入ってしまうと、2016年頃に日本がデジタル化してeコマースの強化をやっていたんですけど、半年間であっという間に中国に抜かされました。その時にもう中国には勝てないという確信があったんですね。なんでかというとWeChatが提供するサービスの仕組みがすごくて、顧客管理もできるし、1IDの統合も店舗データの統合もできるんです。その上で店舗スタッフが何を売ったかという会社の在庫情報や、お客さんの購買履歴も全部紐付けできるんですね。お客さんもWeChatベースで全て見れるし、店舗に入ってきてお客さんの名前を見た瞬間全部把握できるという仕組みがあります。

日本でもちょうどLINEさんにその相談をしていたことありましたが、あまりにも規制と法律の壁が多すぎてやっちゃいけない状況だったんです。なのであっという間にeコマースの売り上げは中国が世界一になりました。中国が上手くいったのは、どちらかというとインフラ面が整っていることがあって、日本でうまくいっていないかというとそういうことではなくて、ユーチューバーでも同じようなことが起こっています。

一番大きな全世界で共通していることは中抜きが起こっていることです。その間に滞在しなければならないメディアや販売プラットフォームがいらなくなってきているんです。とはいえ、全体のうちの2割3割なので、経済は物理的な部分に支配されているんです。このオンライン化で5年分くらい前倒しになったなと思います。

仰る通りです。インフラが早く進んで環境が必然的にそっちにいったので、そうせざるを得なくなって、本来2025年くらいに起こるような事が5年くらい早くなったという形ですよね。

鈴木
鈴木

デジタル人材の多さによっても影響する

西井
西井

あともう1つインフラの話で追加するなら、インフラだけではなくてデジタルの人材という意味でも中国の若い方の理解がすごいなと思っています。SaaS的なインフラがある中で、個人の芸能人あるいはその周辺にいる人たちが皆使いこなせるというのが、今の日本も若い方が結構使いこなせているから盛り上がっていると思うのですが、自分で使いこなせるというのがすぐ実行できるところなのかなと思います。

それこそ4、5年前にYouTubeの10歳くらいの子がものすごい稼ぐなんてイメージできなかったのが、コロナ禍で加速してプレイヤーの裾野が広がっているじゃないですが、それと同じようなことが、色々な業界で起こっているということで合っていますか?

鈴木
鈴木
西井
西井

そういうことだと思います。
たとえば今まではテレビの映像を作ろうと思ったら人数、工数が大きくかかって、すごい台本を作ってやらないといけないことが当たり前だったと思うのですが、日本も気づいていると思うんですがこれだけYouTuberの方が稼げるという状況になって情報もたくさん出していて。

先日もホリエモンが「テレビに出るよりYoutubeに出ていた方が絶対にいいのにね」という記事が出ていたんですけど、結局カメラが1つあってちょっと編集できれば誰でもできる、という環境が整っているにも関わらず、そこに対して入っていかなかった人がたくさんいて、そういうものを使いこなせる状態というのはすごくできているし、でもそれに対してやろうとする人がなかなかいなかったというのが結構あったのかなと思います。

3年くらい前から、YouTubeに芸能人が入っていくようになったじゃないですか。それも潮目的にはYouTubeのプラットフォームとして日本でも強くなった一因じゃないかと思っているんですが、素人も使ってプラットフォームに有名な人も入って活性化してみたいな。

鈴木
鈴木
西口
西口

結果としてそうなったという話ですよね。

YouTubeがプラットフォームとして広がった背景

西口
西口

なんでそうなったかというと、YouTubeという使いやすいプラットフォームが出てきたというのもあるんですけど、テレビ業界の規制がどんどん厳しくなったんですよね。この言い方をすると、世の中の基準値が変わったんです。

たとえば暴力や性的な表現、タバコやお酒の広告など、70年代、80年代では当たり前であったことがどんどん世の中的にダメになってきているんですね。逆にいうと、そのエリアに結構面白いものがあったんです。70年代、80年代テレビの全盛期っていうのが、今で思うと公序良俗に反するあたりに面白さがあった、と。それがどんどん規制されてしまってネットにいって、それが主になっていたのが2ちゃんねるだったんですど、それが映像表現になった時にYouTubeのプラットフォームがバシッと入ったのでそこが広がったんです。

Youtubeが広がった最初のきっかけって、芸能人ではないですよね。道徳的に問題のあるところから入っているわけです。そこに芸能人の方々が入っていくことによって、昔のテレビ的なものがYouTubeに広がって。

日本では一方でAbemaTVみたいなものですね、これって映画とかはまた違うんですよ。

インターネットとプラットフォームがあることは重要なんですけど、本家本元だったテレビ自身が自主規制と世の中の変化に応じて表現できなくなったというのが一番大きいんじゃないかなと思います

2年くらい前だったらゲーム実況とかが上位にあったと思うんですが、今はジャンルとか広がってますからね。結局テレビの規制が変わらなかったからクリエイティビティのある人が自由に発信できる方にたくさん行って、それが面白いということで人もどんどんそっちに行ってということですね。

鈴木
鈴木
西口
西口

アメリカと日本の話は違っているなと思っていて、アメリカでテレビがダメになった理由ってインターネットじゃなくて一番最初はケーブルテレビじゃないですか。いわゆるテレビ放送の規制緩和が起こって、色々な個人がテレビを立ち上げることができるようになってここに一気に移ったんですよね。それでいわゆるブロードキャストがどんどん弱くなってきて、そこにインターネットが出てきたんですよ。なので日本とはそこの経緯が違うんですよ。

結論としては同じところに行きつつあるんですけど、違うなという感じはします。

日本は放送法があるので、簡単にケーブルテレビも立ち上げにくいですからね。

鈴木
鈴木
西口
西口

だからある意味、テレビ業界が既得権益化していたがゆえに、その中で規制が強まってしまって、テレビ局も動けないし、一方で大きなエンタメニーズの穴が空いて、それが全部Youtubeに入っちゃったという感じですね。

これも少し違う話なんですけど、良くも悪くもテレビで見ちゃいけないようになったものであってもネットで観たいという人はすごく多いし、そういうニーズって結構あるんですよね。世の中色々と変化があると思うんですけど、本質的に人間の求めているものって実はあまり変わらないなって、30年くらいビジネスをやっていてすごく感じます。それの出どころが変わってくるという話ですね。

うちの子供もほとんどテレビ見ていなくて、YoutubeとかTwitterばかりなんですよね。それを見ていたらこっちにいっているなと思います。

鈴木
鈴木
西口
西口

ただ、数字でいうとテレビを見ている中高生の視聴者数というのは50%くらいは見ているんです。その多くは地方ですけど。

ただ、見方は変わっています。ながら見ですね。一方で「テレビがオワコン」というのも極端な話で、現実は見てないし、テレビ反対かというと全然思わないですよね。

テレビを見ている人に対する広告のあり方もすごく間違っているなと思っていて、作り手はちゃんと見てくれている前提で作品みたいなものをいまだに作っているんですよね。広告を作品として作っても誰も見ないだろうと思うんですけど、80年代の作りでいまだにやっている広告は多いなと思います。ここは危ないなと考えていて、現実に気づいていないクライアントが大きなお金を出して作品なるテレビCMを作って、それによって収益が成り立ってテレビはまだ温存されているという状況で、経営者が変わってマーケティングをする人間がそれに気づいてしまうとパフォーマンス型にテレビCMを変更すると思うんです。

こうなってしまうと今みたいな出稿はしないと思うんです。多分それはあと数年でくると思っていて、第2のショック第3のショックとして起こるんじゃないかなと思います。

まとめ

今後もSaaSについてのお役立ち情報とかを配信していきますので、チャンネル登録と高評価をよろしくお願いします。ご視聴いただきありがとうございました。
kyozon編集部
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