そもそもアフィリエイトとは?
アフィリエイトとは、Web広告の一種です。Web広告の代表例「リスティング広告」とは異なり、「成果型報酬」であることが大きな特徴です。
アフィリエイトの仕組み
まず、アフィリエイトを始めるときは基本的にASP(アフィリエイトサービスプロパイダー)と呼ばれる、企業とメディア(アフィリエイター)を仲介する媒体を利用します。
企業はこのAPSをとおして、自社商品・自社サービスのプロモーション施策のひとつとしてアフィリエイトを行います。一方でアフィリエイター(メディア)側は、Webサイトやブログで広告を紹介し、サイト訪問者が掲載された広告から商品を購入すれば、企業からASPを介して成果報酬が支払われます。
BtoB案件のアフィリエイト運用は難しい?
アフィリエイト案件に関してはBtoCの案件が多く、BtoB案件は少ないのが現状です。なぜそのような傾向となっているのかをまずは解説します。
アフィリエイターへの難易度
アフィリエイトのときにBtoB案件が少ないのは、アフィリエイターが紹介する内容に専門性を求められることで難易度が高くなっているからです。
まず、BtoC案件が選ばれやすいという理由としては、単価が低いという点、BtoC消費者の購買向け意欲のプロセスは比較的簡単であり、ときには単純という点です。体験した感想や口コミを載せるだけでアフィリエイトの広告へアクセスされることもあり、単純明快に商品紹介をするだけで成果を出すことも可能です。アフィリエイター自身が日常生活でも利用しているものを紹介することが多いため、高度な知識は必要ありません。
対してBtoB案件の場合、購買の決定権が企業側にあり、購買プロセスがBtoCよりも複雑になっています。BtoCとは違い、複数の担当者が商品やサービスを検討し、ときには組織やトップが決断して決定することがあります。
アフィリエイターは企業向けに記事を作成する必要があり、紹介する分野に対する専門性が必須となるため、難易度は高いといえるでしょう。
BtoBでアフィリエイトはやる価値はあるのか?
アフィリエイター側の難易度が高いというお話をしましたが、BtoCと比較すると成果報酬が高単価に設定されているため、専門的知識のあるアフィリエイターにとっては挑戦して高い利益を得られる方法です。
BtoB案件に特化したアフィリエイターは決して多くはありませんが最近では増えています。また、記事を読んだ企業は製品やサービスを気に入れば、費用が高くても購入します。
さらに、アフィリエイト広告が報酬単価制という点でROIは高くなる傾向があるため、BtoBマーケティングとして取り入れる価値はじゅうぶんにあります。
BtoB事業に適したASP5選
先述でBtoB向けのアフィリエイターは多くないというお話をしましたが、ASPも必ずしもBtoB向けのアフィリエイトができないというわけではありません。ここでは、BtoB向けにもサービスを展開しているアフィリエイトASPを5つご紹介します。
クラウドメンバーズ
BtoBアフィリエイトを専門にしていて、その専門性や信頼性は安定しています。
特徴はアフィリエイターの質です。一般的なアフィリエイターとは違い、プロ向けに特化した内容に対して人材を選び、さらに商材に関する教育まで徹底しています。
ハーミットアフィリエイト
月額0円の完全報酬型のアフィリエイトでBtoB事業にも適応しています。
初期費用無料のキャンペーンも実施していて、限られた予算を最大限に活かし、売り上げに貢献する成果報酬型マーケティングを強みとしています。
2019年9月に設立されたまだ新しいASPのため、実績はまだ未知数ですが、月額0円という点もありWeb広告の効果測定がしにくい商材を持っている企業やスタートアップ企業には向いているでしょう。
バリューコマース
得意なジャンルは旅行やショッピングモールなどのBtoCが中心ですが、BtoB向けの商材も取り扱っています。
スタートアップに良心的な「ライトプラン」があり、初期費用0円で導入できます。月3.5万円にくわえ、成果報酬と手数料は35%必要です。
バナーブリッジ
多様に対応できるサービスが特徴で、PC・スマートフォン、フィーチャーフォンの3デバイスに向けた配信が可能です。
さらに、海外の事業者の申し込みもできます。料金プランは一般と成人に分かれていて、他では扱いのない成人向けコンテンツも扱うなど、確立されたサービスを提供しています。
A8.net
バリューコマース同様BtoCが主な取り扱いで、アフィリエイト国内最大級のASPです。
一番の強みはなんといってもメディアの多さで、どんなジャンルも幅広く取り扱っているため安定感があります。費用は、初期費用5万、月3~4万にくわえて、成果報酬と手数料30%が加算されるという仕組みです。
広告主がアフィリエイト広告を最大化させるポイント
ここでは、アフィリエイト運用をする際に気を付けることや注意すべきポイントをご紹介します。
ランディングページ(LP)を用意する
まず、BtoBのアフィリエイトを行うのであれば、ランディングページを用意する必要があります。
それは、ランディングページの最大の特徴でもある「適切なストーリーで商品を紹介できる」からです。わかりやすい例がテレビショッピングです。テレビショッピングは一定のストーリーをもって話が進みます。
- ユーザー視点のお悩み提示
- 商品紹介
- 詳細
- 価格紹介
上記のような流れを作り、視聴者に適切な流れで商品を理解してもらえるのです。
しかし通常サイトでこれを実現するのは、リンク先の多さやユーザーのアクションパターンを加味して作成されているため困難といえるでしょう。だからこそ広告用に、商品やサービスの理解を促せるようなページの作成が有効なのです。
承認作業を毎日行う
アフィリエイトは成果報酬型の広告のため、発生した成果に対し報酬を支払うか否かを決める承認作業が広告主側に発生します。この承認作業によって「承認」された成果のみ、広告主は報酬を支払います。
ほとんどの広告主は月末に1回しか承認作業をおこないません。しかし、これを営業日である限り毎日行うことで、アフィリエイターのやる気が変わってきます。アフィリエイターの心理として、未確定報酬では安心できません。承認作業が早ければ報酬が早く決まりますので、アフィリエイターも毎日ASPの管理画面を見てやる気を出します。
とはいえ、実際にこれを実行している広告主は多くはありません。そのため、毎日承認作業を行えばアフィリエイターからは「この広告主はやる気がある」と差別化をはかれます。
Yahoo!ブラウザでの不正リスティングを確認する
どんなASPでも、残念ながらアフィリエイターの中には一定数の不正行為を働く人がいます。
よく見かけるのはYahoo!のリスティング広告による「貴社名でのリスティング広告」です。これが意外に広告主やASPには気づかれません。その理由として、Web担当者の約9割はGoogleブラウザを使用しているため、Yahoo!ブラウザで検索をおこなう習慣がありません。不正アフィリエイターはその点をついて、貴社から出稿させているかのような広告を出して成果を増やしていきます。
だからこそ、アフィリエイト広告を開始したら、できるかぎり毎日、不正アフィリエイターがいないかYahoo!で自社名を検索してみましょう。そしてもし見つけた場合は、即刻ASPに通報しましょう。
懇親会などでアフィリエイターとコンタクトを取るようする
ASP任せにせず、アフィリエイターと直接コミュニケーションをとるようにしましょう。
相手も人間ですので、広告主から直接声がかかると喜びます。また、彼らと交流をすれば、アフィリエイターの観点を学べたり、他の凄腕アフィリエイターがあなたの広告に参加してくれる可能性があります。
このような取り組みは大手ASPよりも、小中規模のASPが頻繁に行っていますので、セミナーや懇親会には積極的に参加できるよう心がけましょう。
まとめ
今回は、BtoB案件を扱うアフィリエイトのご紹介と、始める際に気を付けるポイントをご紹介しました。
効果が出るまでにある程度の期間を求められることや、その難しさからBtoB企業でアフィリエイト広告に力を入れている企業はまだ少ないですが、ROIは高い傾向があるため、大変オススメできるマーケティング手法です。
これを機にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。