CRMとは?
CRM とは「customer relationship management」の略称で、意味は「顧客関係管理」。CRMを導入することで、顧客情報を詳細に管理・分析し、顧客関係の向上や業務の効率化に役立ちます。
CRMの一般的な機能には以下のようなものがあります。
- 顧客管理
- 顧客分析
- 名刺管理
- メール配信
- フォーム作成
最近ではアプリケショーンツールやサービスなどの製品もCRMと呼ばれるようになりました。本記事でもCRMツールを「CRM」と呼んで説明します。
BtoBにおすすめ!CRMツール8選を紹介
本項では、高機能で世界No.1シェアの「Salesforce Sales Cloud」や国産CRM /SFAの「eセールスマネジャー」など、BtoBにおすすめのCRM8選をご紹介します。
Salesforce Sales Cloud(セールスフォース セールス クラウド)
CRMといえば真っ先に名前が挙げられる、CRM世界No.1シェアのCRM/SFAプラットフォーム「Salesforce Sales Cloud」。
特にSFAの色が強く、CRMで得た顧客情報をもとに連携して効率的な営業支援を行えるのが強み。また、世界で最も賢いCRMシステムと名高い独自AI「Salesforce Einstein」による高精度のスコアリングで、より効果的な営業活動が可能です。
機能数が非常に多く、使いこなせば圧倒的な効率化が図れる一方、操作に慣れるまでは運用がやや難しいという声も。
機能
- 顧客管理
- 案件管理
- 見込み客管理
- レポートとダッシュボード
- モバイル
- 売上予測
- メールの連携
- ワークフローと承認
- ファイルの同期と共有、など
料金プラン(月額/1ユーザーあたり、税抜)
- Essentials:3,000円(〜10ユーザーまで)
- Professional:9,000円
- Enterprise:18,000円
- Unlimited:36,000円
全プラン14日間の無料トライアルが利用可能。Essentials以外は年間契約が必要です。
世界15万社以上が利用する世界No.1の営業ソリューション
Salesforce Sales Cloudの資料請求はこちらZoho(ゾーホー)CRM
全世界4,000万人以上が利用する米国発のクラウド型CRM/SFA。
初期費用がかからない、月額費用が安い上、ツールの使い方が学べるハウツー動画や利用トレーニングもあるので、中小企業が導入しやすいツールと言えます。
最大の特徴はAI営業アシスタント「ZIA(ジア)」。ジアがZoho CRMに登録されたデータを抽出・分析し、より良い顧客関係の改善を提案します。
海外発のため、氏名を入力すると順番が反対になってしまうなど、やや注意するべき部分もありますが、気になる場合は15日間の無料デモにトライしてから検討すると良いでしょう。
機能
- SFA
- カスタマイズ
- 自動化・プロセス管理
- AI営業アシスタント「ZIA(ジア)」
- 分析レポート
- アナリティクス
- ソーシャルメディア
- マーケティングオートメーション
- WEBフォーム
- チームコラボレーション
- インベントリ管理
- ユーザーポータル
- ドキュメント管理
- ファイルストレージ
- データ管理
- セキュリティ管理
- 開発者向けツール
- モバイルアプリ、など
料金プラン(月額/1ユーザーあたり、税抜)
以下は月間契約の料金。年間契約は月間契約の34%OFFで利用できます。
- スタンダード:2,400円
- プロフェッショナル:4,200円
- エンタープライズ:6,000円
- アルティメット:7,800円
無料で全ての機能を利用できますが、有料プランを選べばデータストレージが増量され、FA帳票管理機能なども利用可能になります。
HubSpot(ハブスポット)CRM
「HubSpot CRM」は統合型のCRMプラットフォーム。
- Marketing Hub
- CMS Hub
- Sales Hub
- Service Hub
- Operations Hub
以上5種類のHubが含まれ、CRMとしての機能はSales Hubが該当します。
無料でも驚くほど高機能で、まずは無料で色々使えるものを探している企業にピッタリなHubSpot。反面有料となると途端にコストのハードルが上がるので、費用が自社の導入目的に適切かどうかしっかり検討してから取り入れるようにしましょう。
機能
- コンタクト管理
- 企業インサイト
- チケット管理
- 広告管理
- レポートダッシュボード
- Eメールテンプレート
- Eメール追跡&通知
- ミーティング設定
- カスタムプロパティー
料金プラン
基本料金は無料。オプションとして5つのHubが用意されており、各社の用途に合わせて契約できます。
- HubSpot Marketing Hub:96,000円(Professional)、432,000円(Enterprise)
- HubSpot Sales Hub:54,000円(Professional)、144,000円(Enterprise)
- HubSpot Service Hub:54,000円(Professional)、144,000円(Enterprise)
- HubSpot CMS Hub:43,200円(Professional)、144,000円(Enterprise)
- HubSpot Operation Hub:86,400円(Professional)、240,000円(Enterprise)
GENIEE SFA/CRM(旧ちきゅう)
定着率99%の国産SFA/CRMツール。厳選された項目と機能で、企業にとって最適なプランが選べる仕様です。
シンプルでわかりやすいUIが特徴で、商談管理は、各概要をカード型にしてフェーズごとに表示。停滞している案件、進めるべき課題が一目で把握可能に。
商談状況や活動履歴は自動でグラフ化。データはドラッグ&ドロップでサクッと移行できます。
機能
- 顧客管理
- 商談プロセス管理
- グラフ作成
- 活動報告
- タスク管理
- カスタムオブジェクト
- レポート機能
- 名刺管理機能
- プロセスビルダー
- 帳票連携
- 定期的な脆弱性診断、など
料金プラン
- スタンダード:29,800円
- プロ:49,800円
- エンタープライズ:98,000円
無料トライアルあり。
kintone(キントーン)
導入担当者の93%が非IT部門というほど、扱いやすさに定評がある「kintone」。
ドラッグ&ドロップであらゆる情報を簡単に変更でき、複雑で敬遠されがちなエクセルも、読み込むだけで自動で最適化してくれます。
スマホやタブレットなどマルチデバイスに対応し、脆弱性も対策されているため、時間と場所を選ばずシステムへのアクセスが可能。
日英簡繁の4言語対応で、海外拠点メンバーにも共通の拠点を提供します。
30日間無料お試し可能かつ、お試し後は自動で課金されないので気軽にサービス利用を始められるのも魅力の1つです。
機能
- 日報
- 案件管理
- 問い合わせ管理
- 採用面接管理
- タスク管理
- 交通費管理、など
料金プラン(5ユーザーから契約可能)
初期費用無料、1ヶ月ごとに契約更新できる手軽な料金システムが特徴のkintone。
- スタンダードコース:1,500円
- ライトコース:780円
5ユーザーから契約可能なので、スタンダードコースなら1,500×5=7,500円、ライトコースなら780×5=3,900円からと、コストを抑えた価格で導入できます。
Sansan
名刺管理に特化したクラウド型サービス「Sansan」。
さまざまな最新情報が検索できる企業データベースが標準搭載。99.9%の精度でデータ化した名刺情報や受注履歴とあわせて活用することで、アプローチするべき企業、すでに接点のある企業などに素早く気づきアクションを起こすことが可能です。
オフィス以外の場所では、スマホからアクセスが可能。アプリはiOS、Android両方に対応しています。
機能
- 企業情報
- 役職者情報
- 企業データダウンロード
- 名刺管理
- メール署名取り込み
- スマートフォーム
- コンタクト
- オンライン名刺
- スマート名刺メーカー
- Sansan Data Hub
- 商談管理オプション
- リスクチェック
- 人事異動情報
- ニュース配信
- 名刺分析
- メール配信、など
料金プラン(月額・要見積もり)
初期費用・運用支援費用に加え、企業規模に合わせたライセンス費用、用途に合わせたオプション費用が必要。
eセールスマネジャー
導入から定着まで徹底したサポートにより、継続度95%、サービス満足度No. 1を記録する国産CRM/SFAツール「eセールスマネジャー」。
最大の特徴は1回活動報告を入力すると、あらゆる帳票に情報が反映される「シングルインプット・マルチアウトプット」というコンセプト設計。
顧客接点のある社員の入力負担を軽減し、資料作成も不要。外出時のスキマ時間にもささっと入力でき、即座に反映されるので、社内にいる管理職・経営者でもリアルタイムで情報を確認できます。
機能
- 名刺OCR・デジタル化
- アナリティクス
- グラフ分析
- 予実管理
- 案件管理
- 商談管理
- 人脈管理
- 日報管理
- スマホアプリ
- ターゲティング
- リードナーチャリング
- エクセル連携、など
料金プラン(月額/1ユーザーあたり)
- スタンダード:11,000円
- ナレッジシェア(閲覧のみ):6,000円
- スケジュールシェア(グループウェアのみ):3,000円
スケジュールシェアは顧客管理・タイムライン・エクセル連携・スケジュールTODO管理機能のみ利用できるプラン。
ナレッジシェアはスケジュールシェアで使える機能のほか、日報週報・月間行動予実といった機能が利用可能です。
スタンダードは、顧客・営業管理に必要な機能をすべて包括したプラン。案件管理や商談登録といったMAツールのような機能も利用可能です。
月額の基本料金のほか、分析機能や名刺のデジタル化、マップライセンスといったオプション機能も、月額支払いで追加することができます。
Synergy!(シナジー)
使いやすさとフォーム作成が気になるなら、クラウド型の国産CRMシステム「Synergy!」がおすすめです。
キャンペーン業務に力を入れたい企業は要チェック。Synergy!で作成できるキャンペーンは「オープンキャンペーン」「マストバイキャンペーン」「シリアルキャンペーン」「画像投稿キャンペーン」「レシート応募キャンペーン」と豊富な種類で、幅広いマーケティング活動に役立ちます。
ISMSの国際規格「ISO/IEC27001」の認定を取得した堅牢なセキュリティ性能が特徴で、強制ログオフ・二重ログイン・操作ログ・細かな権限設定などのセキュリティ機能を持ちます。
機能
- データベース
- フォーム
- アンケート
- メール配信
- LINEへの配信
- 広告連携
- webパーツ
料金プラン(税抜)
- 初期費用:118,000円
- データベース/フォーム(基本機能):15,000円〜
Synergy!の利用は、初期費用とデータベース/フォームの料金を支払えば可能です。
オプションにはメール配信、アンケート、LINEへの配信、Webパーツなどがありますが、それぞれ月額+初期費用30,000円が必要になるので留意しましょう。
自社に合ったCRMを選ぶ3つのポイント
CRMは豊富に種類があるものの、実際どのツールを自社に導入すべきか悩まれる方も多いと思います。
CRMを導入する上で重要なのは「自社の現状を把握し、課題に合ったものを選ぶ」こと。
以上を理解した上で、CRMを選ぶときに大切な3つのポイントを紹介します。
ポイント①|必要な機能はついているか
真っ先に確認するべきポイントは、自社の課題に合った機能が備わっているかどうか。
- 名刺スキャン機能
- 分析機能
- フォーム作成機能
- CMS機能、など
何が必要かわからない…という場合は、なるべく機能数に優れたCRMの中から選ぶことで乗り換えリスクが軽減されます。
ポイント②|コストパフォーマンスは適切か
CRMの導入や運用には各社予算に差があるため、自社に適切なコストパフォーマンスのものを選ぶ必要があります。
予算がない場合におすすめなのは、初期費用0円や月額料金がかからない無料プランのあるCRM。
無料プランは有料プランに比べると機能が制限されますが、そのCRMが自社に合っているかどうか気軽にお試しできるので、自社に最適なCRMを検討しやすくなるという大きなメリットがあります。
ポイント③|サポート体制の充実度
せっかくツールを導入しても、機能自体の使い方や具体的な運用方法がわからないと効率がどんどん下がってしまいます。
カスタマーサポートが手厚いCRMを導入すれば、疑問点をすぐに質問できることから、大幅な運用効率アップへとつながります。
初めてのCRM導入で不慣れな企業や、立ち上げ期でリソースを無駄にできないベンチャー企業などは、導入予定のCRMのサポート体制が充実しているかどうか、率先してチェックするとよいでしょう。
まとめ
本記事ではBtoB向けCRMをご紹介しました。
- 簡単で扱いやすいツールがいいと思ったが、いざ導入してみると機能が足りず乗り換えた
- 高機能を重視したものの、なかなか使いこなせず苦労した
といった失敗をすることがないよう、本記事のCRMを参考に、自社の課題や目的に合ったCRMを導入しましょう。