SEOとは
SEOは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では検索エンジン最適化と呼ばれています。
検索結果からの流入を最大化させることが目的であり、広くは検索結果の順位を上げるための施策を指して呼ばれています。
ただし、検索順位の上昇に特化したSEOの考え方は古くなっており、あくまで検索順位を上げることは流入数を上げるための手段の一つに過ぎないことを理解する必要があります。
SEOのメリット
SEO最大のメリットはサイトの価値を高めることが出来ることです。
流入数を増やす施策に広告がありますが、広告は施策の効果としては速攻性がありますが、広告の出稿を止めてしまうと当然流入はなくなります。
しかしSEOは即効性こそありませんが、コンテンツを追加したり、ユーザーが使いやすいようにUIを修正したりいくことで、サイトが資産となり、半永久的に流入を獲得することが出来ます。
SEOのデメリット
SEOのデメリットは、即効性がないことがあげられます。
行った施策の効果がどのくらいで出るのかがわからない為、PDCAを回しにくい面があります。
また、検索順位を決めるアルゴリズムは非公開となっているため、行った施策が必ず効果がでるかわからないというデメリットもあります。
無料でできるSEO施策は?
結論から言うとSEOは無料で行うことが可能です。
正し、検索順位のアルゴリズムは非公開になっているため、SEOに取り組むとなると専門的な知識が必要になります。
Webに関する基本的な知識はもちろん、検索結果の動向やユーザーのニーズ等のマーケティング的な知識等、幅広い知識を必要とします。
また、大規模サイトになると施策の量も膨大になります。
このようにSEO施策自体は無料で行うことが出来ますが、その為に学ばなければいけない知識や作業量が膨大になる為、ツールやSEO業者を使用するか判断することになります。
ここからは、無料で使えるSEOツールを紹介しますので、ご自身でSEO対策する際に役立ててみて下さいね。
無料内部対策ツール
では無料内部対策ツールをご紹介します。
Google Search Console
https://search.google.com/search-console/about
Search Console はSEO対策を始めるのであれば必須といえる、googleが提供しているツールです。
自社サイトにどのようなキーワードでどのページに流入しているのかを見ることが可能です。
また、自社サイトに起きているエラーの確認や、外部リンクの確認、クローリング頻度等様々な情報を見ることが可能です。
Googleアナリティクス
https://analytics.google.com/analytics/
アナリティクスもSearch Consoleと同様にgoogleが提供しているアクセス解析ツールです。
Search Consoleが自社サイトに流入するまでのデータを確認できるツールであることに対してアナリティクスは自社サイトに流入した後のデータを見ることが出来るツールです。
自社サイトにどのくらいの時間滞在しているか、どのページで離脱してしまっているのか、どのようなユーザーが流入しているのか等を確認することが出来ます。
基本的にはSearch Consoleとアナリティクスを併用し、流入しているユーザーのニーズに対して、適切なコンテンツやUIを提供できているのか分析し施策を行っていきます。
SEOチェキ
検索順位の計測から、titleやdescription等、SEOと関連性の高いmeta情報等を簡単に調査できるツールです。
いずれも調べたいサイトのURLを入力するだけで簡単に調査できます。
自社サイトはもちろん競合サイトの調査も可能ですので、比較調査にも使用できます。
リッチリザルトテスト
https://search.google.com/test/rich-results
検索結果のタイトルとディスクリプションの下に画像やレビュー、Q&A等様々な情報が表示されているケースがありますが、これをリッチリザルトといいます。
このリッチリザルトには構造化データというものが必要になります。
この構造化データが適切に設定できているかをテストできるツールがgoogleが提供している、リッチリザルトテストです。
リッチリザルトの種類は日々増えており、よりリッチな検索結果を実現しています。
流入にも大きく影響するものですので、適切な構造化データを実装できるようにしましょう。
PageSpeed Insights
https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/
ページスピードインサイトは、ページの読み込み速度を計測できるgoogleが提供するツールです。
ページの読み込み速度が検索順位を決める一つの要素であることがgoogleから公表されていますので、こちらのツールを使用してページの読み込み速度の改善をしましょう。
また、読み込み速度だけでなく、2021年6月から新たにランキング要素として追加されたCore Web Vitalsというユーザービリティに関する要素も調査可能です。
screaming frog
https://www.screamingfrog.co.uk/seo-spider/
screaming frogはサイト内をクロールし、titleやdescriptionをはじめとしたmetaタグ、h1やimg、内部リンク、エラーページ等様々な情報を取得することが出来るツールです。また、任意のテキストを含むページの抽出といったスクレイピングやsitemap.xmlの作成なども可能でSEOの内部施策に必要なほとんどの機能を持っているといってもいでしょう。
無料で使用できる範囲は500URLまでとなっておりますが、小規模サイトであれば十分無料版で調査ができるでしょう。
無料外部対策ツール
続いて、無料で使える外部対策ツールをご紹介します。
Hanasakigani
Hanasakiganiは自社サイトにどのようなページからリンクが張られているかを確認できるツールです。Search Consoleでも被リンクを確認できますが、すべてのリンクを確認できるわけではありません。複数の被リンクツールを併用することをお勧めします。
また、Search Consoleでは自社サイトの被リンクしか確認できませんが、Hanasakigani等の外部ツールでは、競合サイトの被リンクも確認することが出来ます。
SEOにおいて被リンクは重要ですので、競合サイトや自社サイトの被リンクを確認し、どのようなコンテンツが被リンクを獲得しやすいのかを調査し、コンテンツ作成の参考にするといいでしょう。
無料コンテンツツール
続いて、基本的に無料で使えるコンテンツツールをご紹介します。
Ubersuggest
https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/
UbersuggestはコンテンツSEOに欠かせない基本的に調査ができるツールです。
調べたいキーワードを入力するだけで、検索ボリュームや、サジェストキーワードを調査することが可能です。
無料版と有料版があり、無料版では見ることが出来るキーワード数等に制限がありますが、無料で使うことが出来るツールとしては十分な程の機能を備えています。
共起語検索
https://neoinspire.net/cooccur/
共起語は、特定のキーワードと一緒に使用されることの多いキーワードのことです。
コンテンツSEOにおいて共起語は、ユーザーニーズの調査に役立ちます。
共起語をコンテンツに含めることでニーズを網羅したコンテンツを作成するヒントを得ることが可能です。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、サジェストキーワードを簡単に調査することが出来る無料ツールです。
調査したいキーワードを入力するだけで、そのキーワードのサジェストキーワードを一覧で表示してくれます。
コンテンツ作成の際のキーワード調査に役立ちます。
ラッコキーワードで調べたキーワードの検索ボリュームをUbersuggestで調べるといった使い方もできるでしょう。
Copy Content Detector
Copy Content Detectorはコンテンツにコピペチェックができるツールです。
テキストを張り付けるだけで、web上に似た内容がないかをチェックしてくれます。
外注した記事のチェックはもちろん、自分で作成したコンテンツでも、意図せず似た内容のコンテンツがないかを確認することも可能です。
無料版と有料版がありますが、普通に使用する分には無料版で問題無く使用できるでしょう。
Google広告キーワードプランナー
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
キーワードプランナーはgoogle広告内の機能のひとつで、広告出稿の為のキーワードの検索ボリュームやキーワード候補を確認することが出来るツールです。
機能自体は無料でも使用できますが、広告出稿の為のツールとなっているため、広告設定がされていないアカウントでは検索ボリュームが1000-1万のようなざっくりとした数値で表示されるなどの制限が入ります。
詳細データが見たい場合はある程度の広告配信が必要になります。
広告配信している方は無料で使用することが出来ますが、広告配信していないかたはUbersuggestを使用するといいでしょう。
無料順位計測ツール
続いて、無料で使える順位計測ツールをご紹介します。
GRC
GRCはキーワードとサイトの順位を定点観測できるツールです。
自社サイトや競合サイトと、計測したいキーワードを登録しておくことで、定期的に順位を計測し記録できます。
検索順位はもちろん、サイト内のどのページが表示されているのかがわかる為、単に検索順位の変動を見るのではなく、表示されているページの入れ替わりなども確認することが出来ます。
また、検索上位100位の順位の計測もできる為、検索結果の傾向の調査にも使用できます。
有料版と無料版があり、計測できるキーワード数やURL数に制限があります。
小規模サイトであれば無料版でも問題ないかもしれませんが、中規模~大規模サイトや競合サイトの調査もしたいのであれば、有料版の使用を検討するといいでしょう。有料版にもいくつかランクがあるので、目的に合わせて選択してください。
無料競合調査ツール
続いて、無料で使える競合調(リサーチ)ツールをご紹介します。
SimilarWeb
SimilarWebはURLを入力するだけでそのサイトの流入状況を確認することが出来るツールです。
自社サイトでなくても、アナリティクスのようデータを見ることが可能です。
ただし、アナリティクスとは異なり、SimilarWebは世界中のモニターの行動データから算出された推定数値になります。
その為、実際の流入状況とは大きく異なるケースもありますので、その点のみ注意が必要です。
しかし、競合サイトの流入状況を見ることが出来る数少ないツールなので、非常に有用なツールです。
SimilarWebにも無料版と有料版があり、表示されるデータの数等に制限がありますが、無料版でも非常に多くのデータを確認することが可能です。
SEOの無料ツールと有料ルーツの違い
ここまで紹介したように、無料で使えるツールは、有料ツールの機能制限版であることがほとんどです。
無料版でもある程度のデータを取得することが出来ますが、有料版であればより多くのデータを取得することが出来ますので、より正確な調査ができるようになるでしょう。
しかし、有料ツールで取得できる程のデータを使ってのアクセス解析等はより時間と知識を必要とするでしょう。
また、SEOツールはあくまでSEO施策をするうえでの調査ツールであり、SEOの成果を出すものではありません。
SEOで成果を出すにはこのようなツールを使い調査したデータをもとに施策し、効果検証を繰り返していくことが重要です。
まとめ
SEO施策自体は誰でも無料で行うことが出来ます。
しかし、効果のある施策を行うには専門的な知識や技術、時間が必要になります。
SEOの無料ツールはあくまで、施策をする上でのデータを取得するものであり、そのデータをどのように活用し施策に落とし込むかが重要です。