今回は記事コンテンツ制作には欠かせないリード文の役割や書き方を解説します。
リード文とは?
リード文とは、以下のように記事の冒頭部分に書く文章のことをいいます。
リード文はそのページのなかで1番最初に読まれる部分ですので、挨拶や記事の概要、記事を読むメリットなどを書きます。本文に入る前にリード文を読むことで、ユーザーは「この記事では、こんなことが分かるんだな」といったように、記事の方向性を理解できます。
あらかじめ記事の内容を理解しておけば、ユーザーはスムーズに本文を読み進められますし、理解度もより深まります。
リード文の役割
記事には欠かせないリード文ですが、どのような役割があるのでしょうか。
- 記事の方向性を表す
- 読者との距離を縮める
それぞれ解説します。
記事の方向性を示す
リード文は、その記事にどのような内容が書かれているかを示します。
記事の方向性を明確に示すことで、読者はその記事がどのように自分に役立つかを判断することができます。リード文で事前に記事の方向性が分かっていれば、読者は「この記事は何を伝えたいんだろう?」と混乱することなく本文を読み進められます。
読者との距離を縮める
リード文は読者との距離を縮める役割も果たします。
例えば、「毎日の残業は肉体的にも、精神的にも辛くなりますよね」と共感を得たり、「今と同じ給与で、残業時間の少ない隠れホワイト企業があります」など興味を引く文章を書けば、リード文で読者の心を掴むことができます。
読者との距離を縮めた後に「今回は長時間残業で転職するかお悩みの方に向けて、●●業界で残業時間の少ない企業を紹介します」など、読者の悩みを解消できる内容が書いてあることを示せば、最後まで記事を読んでもらいやすくなります。
リード文が重要である2つの理由
リード文の役割を理解したところで、ここではリード文が重要である理由を解説します。
- 文章を読み進めるかどうかの判断基準
- 滞在時間が伸びSEOに効果的
順に見ていきましょう。
文章を読み進めるかどうかの判断基準
リード文が読者に与える印象は非常に大きく、読者が記事を読み進めるかどうかを決める重要な要素となります。
実際に、ニールセン・ノーマン・グループの調査によると、ウェブページの訪問者のうち、79%以上がページの最初の数行を読み、その後に続けるかどうかを決めるとされています。つまり、リード文は記事全体の質に直結し、読者を惹きつけることができれば読了率が上がるということです。
たとえば、2つのリード文を見比べてみましょう。
例1:今回の記事では、最新のスマートフォンの特徴について紹介します。 |
例2::あなたが持つスマートフォンの性能をグレードアップしたいと思いませんか?今回の記事では、最新のスマートフォンの驚くべき機能について紹介します。 |
同じ内容を伝えているものの、どちらが読者にとって魅力的かは明白です。この例からも分かるように、リード文で読者を惹きつけられれば、記事の魅力を高め、読者の興味をグッと引き寄せることができます。
滞在時間が伸びSEOに効果的
リード文が魅力的であるほど、読者は記事を続けて読む傾向が高くなり滞在時間が伸びるため、SEOにとっても有益となります。
なぜなら、Googleのアルゴリズムには、ユーザビリティが重要な要素の1つとして組み込まれており、滞在時間はそのユーザービリティを示す指標の1つだからです。
但し、滞在時間が長いからといって、検索順位が飛躍的に上がるわけではありません。あくまでも、滞在時間が長いサイトは、「ユーザーにとって有益なコンテンツが豊富である可能性が高いから」という傾向にあるだけです。
しかしながら、読者に記事を読まれなければ有益も何もありませんので、読者と記事全体をつなげる点において、リード文は非常に重要なものといえます。
リード文を書く時のポイント
リード文の大切さがわかったところで、リード文を書くときのポイントを解説します。
- 本文の内容を明確にする
- 「自分ごと化」させる
- 記事を読んで得られる「ベネフィット」を提示する
- 短くまとめる
- SEOキーワードを含む
- 読者からの信頼を得る
それぞれ解説していきます。
本文の内容を明確にする
リード文では、記事に何が書いてあるかを伝えることが大切です。
そのページに訪問したユーザーは、リード文で自分が求めている情報が書かれている記事だと分かったら、本文も読み進めてくれます。例えば、「エアコン 電気代」というキーワードを狙った記事の場合、「エアコンにかかる電気代や、電気代を節約する方法をご紹介します。」といった内容を書くことになるでしょう。
「自分ごと化」させる
記事を最後まで読み進めてもらうためには、ユーザーに「この記事は自分のために書かれた記事」だと思わせることが大切です。
リード文で自分の悩みや疑問を解消してくれる記事だと判断されたら、リード文での離脱を大幅に改善することができます。例えば、「●●について悩んでいる方」、「20代で●●をしようとしている方」など、そのページを訪問したユーザーが抱える悩み、疑問について触れると「自分ごと化」させることができます。
ユーザーに自分ごと化させるためには、記事を書く前にペルソナ設定し、ユーザーのニーズを理解しておく必要があります。
記事を読んで得られる「ベネフィット」を提示する
ユーザーは自分にとって価値のある情報を求めているため、読んでも自分にメリットがないと判断したらページを離脱してしまいます。
そのため、リード文ではその記事を読んで得られるベネフィットを提示することがポイントになります。例えば、糖質制限ダイエットについて説明するページの場合、「正しい糖質制限ダイエットのやり方を知って実践すれば、短期間で安全に体重を減らせます。」といったように、その記事を読むことでユーザーにどのようなベネフィットが生じるのか説明すると良いでしょう。
短くまとめる
リード文は簡潔に本文の内容を伝えることが役割ですので、短くまとめるようにしましょう。
ダラダラと長く書いてしまうとリード文で離脱される可能性が高くなってしまいます。例えば、本文の前に1000文字もリード文を書いてしまったらユーザーはなかなか本文に進まないストレスを感じてしまいます。
リード文の理想は300文字以内、長くても500文字以内にまとめてください。
SEOキーワードを含む
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、特にページ序盤でニーズの解決ができるコンテンツを重視する傾向があるので、リード文には必ずコンテンツのテーマやキーワードを含むようにしてください。
そのページで上位表示を狙うキーワードをリード文に含めれば、検索エンジンから評価されやすくなります。ただし、無理やりSEOキーワードを散りばめると文章が不自然になることもあるので注意が必要です。
文章が読みにくいと読者はストレスを感じますので、文章を読んでも違和感がないように調整してください。
読者からの信頼を得る
その記事に信ぴょう性があることを示すためには、読者からの信頼を得ることが大切です。
例えば、リード文に「●●企業の●●担当、●●です」と自己紹介を入れるだけで、記事の著者が分かり、記事の信ぴょう性が増します。初対面では「相手がどのような人なのか」は気になりますよね。それは記事を書く時も同じで、何か説明する前に、記事を書いた人が分かった方が、信用されやすくなります。
素性を明かせない場合は、「これまで1,000本以上の記事を書いてきた私が、リード文の書き方について説明します」など実績を示すのも有効です。
SEOツールを入れて分析をする
リード文が、しっかりと読者の興味や関心を捉えているのかを把握するために、SEOツールの導入を検討しましょう。
たとえば、株式会社ユーザーローカルが提供している無料分析ツール「User Heat」を使えば、ユーザーがそのページ内でどのような行動を取っているのかを直感的に理解できるようになります。
ヒートマップツールを活用することで、リード文の読了率が可視化できるため、リード文の書き方の良し悪しが判断できるようになるでしょう。
以下、2023年3月時点でおすすめのヒートマップツールです。
無料 | ||
ツール名 | 運営会社 | 特徴 |
User Heat | 株式会社ユーザーローカル | 5種類の分析が可能 |
Clarity | Microsoft | 条件分析が可能 |
有料 | ||
ツール名 | 料金 | 特徴 |
ミエルカヒートマップ | 0円〜 | 機能が充実で初心者におすすめ |
User Insight | 要問合せ | 大手企業の導入実績が豊富 |
Sitest | 要問合せ | アクセス解析やA/Bテスト機能も搭載 |
リード文の型テンプレート
最後に、リード文のテンプレートを1つ紹介します。魅力的なリード文には必ず法則があり、法則に沿ってライティングすることで読者を魅了できるようになります。
但し、注意点としてすべての記事テーマに応用することはできません。
記事テーマ毎に、読者の共感ポイントや悩みの深さ、関心度合いが異なるため、究極的にはテンプレートを使用せず、読者のニーズ・温度感に沿ったライティングをすることが一番です。
今回は、もっとも汎用性が高く、どのテーマにも比較的応用しやすいテンプレート(お悩み共感文)をご紹介します。
1.問題の提起 |
まとめ
今回はリード文の役割やポイントをご紹介しました。
リード文がいかに重要か、お分かりいただけたと思います。上記で紹介した6つのポイントを押さえ、「どんなリード文を書けば、最後まで記事を読んでもらえるか」をユーザーの立場に立って考えながらリード文を書いてみてください。